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【問題作】DESTRUCTION / CRACKED BRAIN|ディストラクション / クラックド・ブレイン – (1990)

DESTRUCTION_CRACKED BRAIN スラッシュ

なんとも不遇なアルバムだと思います。DESTRUCTIONのディスコグラフィーの中でも確実に上位に位置するべき完成度でありながら、諸々のシガラミで駄作に近いあつかいを受けている。

なんでそうなったかというと、要因のひとつはヴォーカル脱退にまつわるゴタゴタで、バンドにネガティブなイメージがついてしまったことです。

特徴的なヴォーカルでバンドの顔になっていたシュミーアが脱退することになったのは、DESTRUCTIONのテクニカル路線を推し進め、スラッシュ史に残る名盤でもある前作Release from Agony(リリース・フロム・アゴニィ)の制作に貢献したギタリストのオリーとの、音楽性をめぐる対立がその直接的な原因と言われています。

他国での事情は知りませんが、シュミーアが追い出される形になったせいか、日本においてはマスコミもファンもシュミーアに同情的で、バンドに対するネガキャン状態的な様相もあったりでちょっと気の毒なぐらいでした。

追い打ちをかけたのは、このアルバムがそのクオリティにもかかわらず、前作を支持したリスナーに不評だったことです。

CRACKED BRAINが問題作扱いされる理由は?…

原因としては…

①曲がかなりコンパクトになりキャッチーな印象すら漂わせるようになっていた。
②代わりに加入したヴォーカルがかなりシュミーアを意識した歌唱法をとっていた。
③Nackの「My Sharona」をカバーしたのが気に入らなかった。

というところでしょうか。

①は理解できなくもありません。
テクニカルで予測のつかない展開は前作と変わりませんが、曲が短くコンパクトになった分だけ前作にあった複雑さやフリーキーな奇怪さが薄れたのは確かですし、質感もちょっとスッキリしてしまいました。

そういった要素だけにこだわるのであれば、前作にハマった人が物足りなさを感じるのも、まぁ仕方ないでしょう。

②③はほぼ言いがかりです。

②ですが、確かにシュミーアにかわって加入した元ポルターガイストのアンドレは、いつもヴォーカルスタイルからシュミーアよりのスタイルによせてきています。
と言っても、それで無理矢理感が見えたりサマになっていないと言うわけじゃないんですから、ひとこと言いたい気持ちわかりますが余計なお世話の範疇です。

③についても、DESTRUCTIONは以前から曲にIn The Moodピンクパンサーのテーマのフレーズを織り込んだりと遊び心のあるバンドなので、唐突なMy Sharonaもさほど違和感はないですよね。

CRACKED BRAINは実際のところどうなの?

なんども言いますが、このアルバムは先入観だけで駄作呼ばわりされたり、黒歴史にするかのような悪様でアンフェアな扱いを受けるべき作品ではありません。

何と言っても全編通して捨て曲無し。Release from Agonyとは多少テイストが異なるものの、インテレクチュアルな要素は十分。
キャッチーで印象的なフレーズ満載ながら突進力もあります。中でも冒頭1〜2曲目の流れは完璧と言ってもいいですし、後半はRelease from Agonyに近い雰囲気もあります。

「ベイエリアスラッシュ風になって個性が薄れた。」なんて意見もありましたが、これにはうなずけませんね。

心あるスラッシャーなら聴くべし!

比較するのもなんですが、シュミーアが脱退後HEAD HUNTER(ヘッドハンター)名義でリリースした中途半端なパワーメタルの「コレジャナイ感」は遥かに斜め上空をいってた。

それに、勢いと使い回しだけで面白みの薄いアルバムを量産するようになった再結成DESTRUCTIONなんかよりは、確実に聴く価値のある1枚であると言い切ってしまいます。

最近の彼らの音にイマイチ納得できない人は、今からでもチェックしてみることをおすすめします。

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