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【問題作】KREATOR / Renewal|クリエイター / リニューアル (1992)

KREATOR_Renewal スラッシュ

オワコン化したスラッシュを進化させるも、時代とメタル保守に葬られた意欲作!

ベテランジャーマンスラッシャーKREATOR (クリエイター)は、ジャーマンスラッシュ勢の中でも音楽的な変遷とそれによる毀誉褒貶が激しいバンド。そのディスコグラフィーの中でも最も評判の良くないアルバムと言えるのがこのRenewal(リニューアル)です。

問題作扱いされる理由は?

不評の理由としては、

①リズムやSEなどにインダストリアルの影響が現れて無機質な印象になった。
②ゴシック的な要素が強まり速い曲が減った。
③ヴォーカルスタイルが変わってギターソロも減った。

と言ったとこでしょうか。

まず①ですね。この時代はメタルシーンが変革を余儀なくされていた時期でした。スラッシュ勢ではPANTERA(パンテラ)系のグルーヴメタル路線にはしるバンドが多かったんですが、中には少数ながらインダストリアルテイストを取り入れるバンドもいました。
スイスのCORONER(コロナー)やこのKREATORはその代表格で稀有な成功例ですが、特に日本では成功/失敗に関わらず問答無用でメタル保守やスラッシュ原理主義者の不評を買っていましたね。

このアルバムにしても、別にドラムマシン導入やダンスミュージック化なんてとこまで行ってしまったわけでもなく、それっぽいSEが入ったりリズムや曲調がクールでストイックな質感になる程度。
ほんのチョットのデコレーション程度なんですけど、もろにアレルギー反応出ちゃってましたね。

②については前作Coma Of Souls(コーマ・オブ・ソウルズ)ですでにそういうテイストは打ち出してきていたし、音楽的にスラッシュから乖離しているという点では、彼らのゴシック路線が行き着いた3作後のEndorama(エンドラマ)の方がはるかに極端な仕上がりです。
しかし、その頃はすでにゴシックメタルが一定の支持層を集めメタラーにも受け入れられていたので、なんとなく「コレはコレで」という空気もありました。そういう意味ではRenewalは早すぎたのかもしれません。

③ですが、ヴォーカルスタイルについては確かに以前のヒステリックなスタイルに比べると、抑えた印象があります。録音時に喉の調子がよくなかったなんていう話もありますが、表現力が落ちたわけでもないし次作Cause For Conflict(コース・フォー・コンフリクト)ではもっと低音に寄ってきてたので、まぁ過渡期だっただけじゃないでしょうか?

ギターソロについては、確かに印象的なフレーズがあれば耳を奪われることもありますが、「無いなら無いでかまわない派」ですし場合によってはジャマな鬱陶しいだけでしかないので、たかがGtソロそれに固執してそれが評価基準にまでなってしまう感覚が全く理解できません。

実際のところ作品としてはどうなの?

このRenewalに始まるスラッシュメタルがオワコン化した時期の数作はファンからは「迷走期」扱いされていますし、それも100%は否定できないですが、方向性の好き嫌いはあっても作品自体はどれも高いレベルの完成度を持っていることは正しく認識すべきでしょう。
そして、それが全てが現在に生かされているからこそ、ノスタルジーに頼らない現在進行形バンドのKRETORがあるのだと思います。

結論ですが、このアルバムは色々な要素を取り込んでいますし、疾走曲はやや控えめで音質がやや微妙だったりもしますが、基本は高品質なメタルアルバムで名曲とも言える良質なスラッシュナンバーもあります。
世間の評判に惑わされて食わず嫌いせずに一度おためしあれ。ということにつきます。

KREATOR / Renewal
問題作度:★★★☆☆
一般評価:★★☆☆☆
筆者評価:★★★★☆

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