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ANTHRAX(アンスラックス)ディコグラフィー|このアルバムがスゴイ!?|スラッシュメタルBIG4(四天王)の必聴アルバムは?

ANTHRAX_logo グルーヴメタル

オールドスクールな様式美パワーメタルバンドはどうやってクールでヒップなストリート系スラッシュメタルバンドにへと転身したのか?

ANTHRAX(アンスラックス)はニューヨークのスラッシュ/ヘヴィメタルバンドで、アメリカのメタル界を代表するUSスラッシュメタルBIG4の一画で、NUCLEAR ASSAULT(ニュークリア・アサルト)BRUTAL TRUTH(ブルータル・トゥルース)ダン・リルカー(Dan Lilker)が在籍していたことでも知られています。

ANTHRAXは一般的にはハードコアやミクスチャーの影響が強いストリート・カルチャーに根ざしたバンドとされていますが、初期の頃は音楽的にはパワーメタル寄りで、ヴォーカルもハイトーンの典型的なメタルスタイル。
後のイメージとは異なりスラッシュメタルの中でもオールドスクールなメタル様式の強いバンドで、保守的なメタルファンからの支持も高いバンドでした。

その後、ハードコアやHIPHOPとのコラボレーションなど異ジャンルとの交流を経て、次第にヒップなイメージを強めていきます。

Fistful of Metal|フィストフル・オブ・メタル

ANTHRAX_fistful_of_metal

オリジナルアルバム – 1作目 (1984年)

NUCLEAR ASSAULTBRUTAL TRUTHダン・リルカー在籍時の唯一のアルバム。
と言われるとつい期待してしまいますが、ここで聴けるのはスラッシュメタル未満のチープでオールドスクールなパワーメタル。

スピード感はあるものの、特筆するようなスタイルでもなければ突出した完成度でもありません。
ヴォーカルはこの作品のみで脱退する初代のニール・タービン(Neil Turbin)方が、むしろ人気の高い2代目のジョーイ・ベラドナ(Joey Belladonna)よりはるかに力強さが感じられます。

総合評価:☆☆☆★★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆☆★★★
賛否両論

Spreading the Disease|狂気のスラッシュ感染 / スプレッディング・ザ・ディジーズ

ANTHRAX_spreading_the_disease

オリジナルアルバム – 2作目 (1985年)

重量感が増しリフもややスラッシーになって完成度も上がりましたが、曲調を含めまだオールドスクールなパワーメタルの域をでていません。

ジョーイ・ベラドナは歌唱力至上主義の保守メタラーに人気の高いヴォーカルですが、個人的にはあまりスラッシュメタル向きとも思えませんし個性も感じられません。

シンガロングコーラスでヴォーカルの弱さをカバーするスタイルはすでにこの作品の時点で見られるので、バンド側としても力不足は自覚していたのでしょう。

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆★★★★
入門盤

I’m the Man|アイム・ザ・マン

ANTHRAX_i'm_the_man

ミニアルバム  (1987)

ANTHRAXがミクスチャー/ラップメタルに挑戦したタイトル曲を含むミニアルバム。

曲の出来としてはお遊びの一発ネタの域を出る出来ではありませんが、前年にはるかに完成度の高いRun-DMC(ラン-ディー・エム・シー)AEROSMITH(エアロスミス)Walk This Way(ウォーク・ディス・ウェイ)という偉大な前例もあったとはいえ、彼らのトレンドを察知するアンテナ力とフットワークの軽さ(節操の無さ)を確認することはできます。

総合評価:☆☆☆★★|スラッシュ度:☆☆★★★|マニア度:☆☆☆☆★
実験作

Among the Living|アマング・ザ・リヴィング

ANTHRAX_among_the_living

オリジナルアルバム – 3作目 (1987年)

ハードコアユニットSOD(エス・オー・ディー)での経験がフィードバックされるようになって、ようやくスラッシュメタルとしての独自性が生まれてきました。

バンドの代表曲にもなっているキメ曲もありますし、アルバム全体に前のめりな勢いがあって心地よく聴くことができます。
反面、楽曲のツメの甘さも目について出来不出来のムラも激しいので、アルバム通してだと部分的にしか印象に残らないのは相変わらずですね。

個人的には、ヴォーカルスタイルが肌に合わないだけでなく楽曲的にも何か物足りないものを感じていて、ベラドナ時代の作品にはあまりハマることはなかったんですが、それでも過去作と比べるとよくできた楽曲も多く、初期の代表作とされるだけの存在感があるのは認めざるをえません。

シンガロングコーラスがさらに多用されるようになり、力強さと個性に欠けるヴォーカルを力技で強引にカバーしています。

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆★★★★
代表作 入門盤

State of Euphoria|ステート・オブ・ユーフォーリア

ANTHRAX_state_of_euphoria

オリジナルアルバム – 4作目 (1988年)

ファンからも「やや印象が薄い」と言われがちなアルバムですが、確かになかなか難しい作品です。

前作にはまだ残っていたパワーメタル的なメタル様式が薄まり、アンスラックス流のメタルスタイルを本格的に確立したと言える作品で、アルバムから感じられる勢いや熱気、キメ曲の突出度という点では前作がリードしていますが、サウンドの個性やユニークさ,フックの強さ,楽曲クオリティの平均値では今作の方が上回っています。

ただ、前作にはメタル様式的な起承転結がはっきりしたわかりやすい曲が多いのにに対して、今作は例えばEXODUS(エグゾダス)のような「かっこいいリフワークが聴けて印象的なフレーズもあるけれど、長くてメリハリに欠けてなんか気が付いたら終わっている曲」が多いのが惜しいところ。

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆☆★|マニア度:☆☆☆★★
通好み スルメ盤

Persistence of Time|パーシスタンス・オブ・タイム

ANTHRAX_persistence_of_time

オリジナルアルバム – 5作目 (1990年)

疾走感重視のスラッシュ路線をやりつくして限界を感じたのか、ミドルテンポでグルーヴ感を強調した作風にシフトしたアルバム。
次作Sound of White Noise(サウンド・オブ・ホワイト・ノイズ)での変化を予兆させる部分も多いけれどあそこまでラジカルな変化は無く、あくまでも基本的には今までの延長線上から外れないサウンドです。

ベラドナのヴォーカルは上手さはあっても旨さや巧さは感じられないので、グルーヴィーにうねるサウンドでメリハリをつけるような表現力には乏しく単調。今までは疾走感と勢い重視のパワーメタルナンバーでごまかせていた欠点が、作風の変化が大きくなった前作〜今作で露呈してしまいました。

前作同様に存在感の薄いアルバムですが、もしジョン・ブッシュ(John Bush)が今作から歌っていたならその評価は大きく変わっていたかもしれないと考えるとなんとも惜しい一枚ですね。

総合評価:☆☆☆★★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆☆☆★★
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Attack of the Killer B’s|アタック・オブ・ザ・キラー・ビーズ

ミニアルバム (1991年)

ライヴやカバーを含む企画盤のミニアルバムですが、ジョーイ・ベラドナ在籍時ではある意味もっとも聞き応えがあって歴史的な価値も高い作品かもしれません。

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆☆☆|マニア度:☆☆☆☆☆
殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み 実験作

Sound of White Noise|サウンド・オブ・ホワイト・ノイズ

ANTHRAX_sound_of_white_noise

オリジナルアルバム – 6作目 (1993年)

METALLICA(メタリカ)で言えばMetallica(ブラックアルバム)MEGADETH(メガデス)ならCountdown To Extinction(破滅へのカウントダウン)にあたるアルバム。

スラッシュ的な要素は薄れましたが、もともとスラッシュメタルとしてはあまり存在感が薄いバンドなので、スラッシュ色の減退は全く問題ありません。
むしろ、ジョン・ブッシュ(John Bush)へのヴォーカルチェンジの効果もあって力強さが大きくアップ。ここにきて、ようやく彼らなり独自のヘヴィメタルサウンドを完成させました。

楽曲の出来不出来の差が激しくて名曲が少ない割に駄曲が目立つ彼らですが、この作品に限っては全編にわたって完成度が高くフックがあって印象的な楽曲が満載で飽きることがありません。

アルバムとしての密度が高く聴き応えは抜群ですし、得られる満足感から考えれば間違いなく彼らのピークの作品で全キャリア中でも最高の一枚です。

総合評価:☆☆☆☆☆|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作

Stomp 442|ストンプ442

ANTHRAX_stomp_242

オリジナルアルバム – 7作目 (1995年)

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆★★★★
入門盤 賛否両論

Volume 8: The Threat Is Real|ヴォリューム8:スレット・イズ・リアル

ANTHRAX_volume_8

オリジナルアルバム – 8作目 (1998年)

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆★★★★
入門盤 賛否両論

We’ve Come for You All|ウィ・ハヴ・カム・フォー・ユー・オール

ANTHRAX_we've_come_for_you_all

オリジナルアルバム – 9作目 (2003年)

総合評価:☆☆☆★★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆☆★★★
スルメ盤

The Greater of Two Evils|ザ・グレーター・オブ・トゥ・イーヴルス

ANTHRAX_the_greater_of_two_evils

セルフカバーアルバム (2004年)

総合評価:☆☆☆☆★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆☆★★★
入門盤

Worship Music|ワーシップ・ミュージック

ANTHRAX_worship_music

オリジナルアルバム – 10作目 (2011年)

総合評価:☆☆★★★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆☆☆☆★
賛否両論 お布施

For All Kings|フォー・オール・キングス

ANTHRAX_for_all_kings

オリジナルアルバム – 11作目 (2016年)

総合評価:☆☆★★★|スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:☆☆☆★★
賛否両論 お布施