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★ CARCASS(カーカス)ディコグラフィー ★ 90年代のエクストリームメタル・シーンをリード続けたUKグラインドコア/デスメタルの革命児!!!…必聴アルバムは?

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メロディックデス, デス&ロールと、類い稀な個性と先見性で常にニューモードを生み出し続け、90年代のエクストリームメタルをリードした革新的なブリティッシュ・グラインドコア/デスメタルバンド!

ディスコグラフィ/アルバムレビューやおすすめアルバム紹介だけを読みたい方は【記事下部】か【目次】のリンクから移動できます!!

CARCASS(カーカス)は、イングランドはリバプールを拠点とした、グラインドコア/デスメタルグループ。

NAPALM DEATHのファミリーバンド!?

CARCASSのルーツにあたるグラインドコアバンドのNAPALM DEATH(ナパーム・デス)は、90年代のUKエクストリーム・シーンの中核と呼べる最重要グループで、そこに在籍したミュージシャンが後に立ち上げたグループは、そのいずれもが90年代UKエクストリームシーンを牽引する存在となりました。

リー・ドリアンによる90’sドゥームメタルの元祖『CATHEDRAL』、ジャスティン・ブロードリックによるダウナー・インダストリアル・メタルの『GODFLESH』、ミック・ハリスによるエクストリーム・ダブ/アンビエントの『SCORN』……と、そうそうたる顔ぶれで、そのどれもがエクストリーム・イノベーターと呼べる存在です。

NAPALM DEATH初期メンバーのビル・スティアーが立ち上げたCARCASSも、また同様にそのファミリーツリーに連なる派生バンドのひとつで、アルバムごとに異なるアプローチでシーンに変革を起こし、エクストリームメタルをリードしてきた重要グループです。

元祖ゴアグラインド!?

CARCASSは、医療用語を交えた露悪的な残酷描写を主とした歌詞や、医学/屍体写真を用いたアートワークやビジュアルを特徴としていたことから、現在では『ゴア・グラインド(=血みどろグラインドコア)』と呼ばれるサブジャンルのパイオニアとして語られます

一方で、中心メンバーのビル・スティアーとジェフ・ウォーカーはベジタリアン/ヴィーガンとして知られ、歌詞によっては動物虐待への批判を込められたものも見られるほか、後年では政治/宗教的なテーマも増えています、

グラインドコアからデスメタルへ!?

CARCASSは、多くのエクストリーム・メタルと同様に“ハードコア〜クラスト”の流れと“NWOBHM〜スラッシュ”の流れの双方をルーツに持っています。

当初は、アングラ感が強いパンキッシュなグラインドコアからスタートしているものの、その時点からファストコアの延長線上の初期衝動型グラインドコアとは異なり、整合感や構成の工夫が見られていました。

その後、一気にデスメタル要素を強めており、現在デスメタルとグラインドコアのクロスオーバーを指して用いられる、『デス・グラインド』にもカテゴライズできるようなスタイルへと変化を遂げます。

マイケル・アモット参加でメロディ強化!?

CARCASSの大きなターニングポイントとなったのが、当時のデスメタルシーンではまだ珍しかったメロディアスとギターソロの導入です。

ジャンクでスカムなグラインドサウンドに、対比的なメロディアスなギターソロを配置する試みは、以前より行っていましたが、のちに専任のリードギタリストとして、美麗で扇情的なメロディを得意とするギターヒーロータイプのマイケル・アモットを起用。

アモットは、スウェーデンの伝説的デスメタルバンドCARNAGE出身で、のちにCARCASSのアプローチを元にしてARCH ENEMYでひと旗上げることになります。

メロディックなデスメタルのパイオニア!?

90年代の前半から中盤にかけて、従来のブルータルな“過剰さ”と“速さ”追求の飽和点を迎えた、80年代から続くデスメタル・スタンダードへのカウンターとして、本格的にメロディを導入する動きが欧米各国で巻き起こります。

その中でも、大々的にメロディを取り入れて名を成したのが、アメリカのDEATH, CYNIC、スウェーデンのDARK TRANQUILLITY, EDGE OF SANITY, AT THE GATES、フィンランドのAMORPHIS, SENTENCED、ドイツのATROCITYなど。
CARCASSもメロディアスなギターソロの比率を増してゆき、4作目の『Heartwork』ではイギリス代表としてそれに続く存在となります。

なお、『メロディック・デスメタル=メロデス』という呼称を用いる場合、現在ではスウェディッシュスタイルに限定されがちなため、一般にCARCASSや他国勢は別枠として語られます。

ハードロッキンなデスメタルを開発!?

メロディック路線を邁進するかと思いきや、5作目の『Swansong』ではロックンロール/ハードロックの要素を大胆に導入。
オールドファンには不評でセールスは伸び悩むものの、これによって90年代末から00年代にかけてエクストリームシーンで一大勢力となる“デスンロール(Death’n’roll)”のパイオニアにして代表格という称号を獲得することになります。

解散と再結成!!

『Heartwork』リリース後にマイケル・アモットが脱退、CARCASS本体も『Swansong』レコーディングの時点ですでに解散が確定しており、メンバーは個別の活動へと移行します。

マイケル・アモット(Gt.)は、いち早くARCH ENEMYとSPIRITUAL BEGGARSで一般層の人気を獲得して波に乗ります。
ビル・スティアー(Gt.)は袂を分かって、後にヘヴィブルーズバンドのFIREBIRで活動へと移るため、残るジェフ・ウォーカー(Ba.)とケン・オーウェン(Dr.)が、BLACK STARでCARCASS末期のサウンドを引き継ぐかたちとなりました。

その後、2007年にリユニオンを契機として再結成が実現。エクストリームメタルシーンのトップに返り咲き、現在も活動継続中。ハイペースではないものの新作のリリースも続けています。

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