スポンサーリンク

★ CANDLEMASS(キャンドルマス) + FAMILY’sディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|伝統的ヘヴィメタルの美意識に満ちた様式美ドゥームサウンドでエピックドゥームメタルのパイオニアとなった北欧のカルトバンド!!…必聴アルバムは?

CANDLEMASS__logo ◆ A, B, C
この記事は約17分で読めます。
カテゴリー
スポンサーリンク

Contents

NEMESIS|ネメシス|DISCOGRAPHY

NEMESISは、CANDLEMASSの直接的な前身にあたるグループ。

基本的な作風はこの時点でほぼ出来上がっていますが、BLACK SABBATH/ドゥームメタル色はさほどでもなく、ダウンテンポのオーソドックスなヘヴィメタルと言ってもいいサウンドです。

NEMESIS時代はメサイア・マーコリンはまだ加入しておらず、ヴォーカルはリーフ・エドリングが担当。やや荒さの残るヘタウマ・スタイルの歌唱を聴かせています。

そのため、マーコリン在籍時とは全体の印象までかなり異なりますが、技量はともかくとして特に違和感はありません。…というより、むしろドゥーム・サウンドにはこの方がマッチしているかもしれません。

The Day of Retribution|ザ・デイ・オブ・リトリビューション

NEMESIS_The_Day_of_Retribution

ミニアルバム:EP [NEMESIS(ネメシス)名義] (1984年)

|エピック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|ダウナー度:★★☆☆☆
|ドゥーム度:★★☆☆☆
|多様性:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

通好み 実験作

CANDLEMASS|キャンドルマス|DISCOGRAPHY

Epicus Doomicus Metallicus|エピカス・ドゥーミカス・メタリカス

CANDLEMASS_Epicus_Doomicus_Metallicus

オリジナルアルバム – 1作目 (1986年)

ドゥーム・テイストを持ったサウンドではありますが、ドゥームメタルそのものというよりは、ヘヴィなKING DIAMONDといったおもむきが漂うダークなヘヴィメタルといったところです。

基本的なコンセプトとスタイルは、NEMESIS時代からはほぼ完成されているので、これ以降のサウンドと比較しても大きな違和感はありません。

本作でのヴォーカルは、現在32年越しにまさかのCANDLEMASS復帰を果たしているヨハン・ランキスト(Johan Längquist)。
大きな特徴も派手さもありませんが、マーコリンのようにやりすぎでコミカルに傾いたり、過剰さが逆に平坦さや単調さにつながって退屈を誘うということはないので、彼らのサウンドには無難にマッチしています。

|エピック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|ダウナー度:★★☆☆☆
|ドゥーム度:★★☆☆☆
|多様性:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 通好み スルメ盤

Nightfall|ナイトフォール

CANDLEMASS_Nightfall

オリジナルアルバム – 2作目 (1987年)

カリスマ・フロントマンのメサイア・マーコリン初参加アルバム。
楽曲の完成度と本格的にドゥーム路線を追求した作風だけ見れば、CANDLEMASS流ドゥームメタルのひとつの完成系と呼べる仕上がりです。

オペラチックな歌唱とユーモラスなビジュアルで様式美ファンに人気のマーコリンですが、技量や声量こそ評価できるものの、自己陶酔劇場型の様式美ヴォーカルは表現力には乏しく一本調子で単調。むしろデスヴォーカルの方が表現力を感じられるくらいです。

作風の幅は、おそらく一般層が想像する以上に広く楽曲も多彩。CANDLEMASSやドゥームメタルのパブリックイメージにとらわれていると、意外に感じられるでしょう。
しかし、何をやってもマーコリンの大仰すぎて逆に平坦なヴォーカルで台無し。時にその過剰さのおかげで、初期の聖飢魔IIのようなコミックメタルにさえ聴こえてしまいます。

ゴシック的な暗黒美も導入して雰囲気を出しているあたりからすると、本人たちはシリアスなつもりなのでしょうが、T-06の『葬送行進曲』のカバーに至っては、さすがにベタ&やりすぎで、もはやギャグの域に足を踏み入れています。

|エピック度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|ダウナー度:★★★☆☆
|ドゥーム度:★★★☆☆
|多様性:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤

Ancient Dreams|アンシエント・ドリーム:太古の夢

CANDLEMASS_Ancient_Dreams

オリジナルアルバム – 3作目 (1988年)

前作と比較すると、サウンドはややヘヴィネスが強調されて、奥行きが増したようにも感じますが、作風そのものは、よりオーソドックスなヘヴィメタル・テイストが強まっています。

全体的に、“ドゥーム”の王道的な作風は薄まっていますが、それによって楽曲の多様性はさらに増す結果にもなっています。
また、いかにも“ドゥーム”なスローで長い楽曲もよく練られているので、単調に感じられるて退屈に流されることはあまりありません。

サウンド面では、本作ではヴォーカルがやや引っ込んでバンドが前面に出ることが多くなっていますが、これは決してマイナスではなく、エドリングはマーコリンの効果的な使い方を心得てきた結果と考えていいでしょう。

事実、それによってサウンドのバランスは確実に向上しており、メサイアン・ヴォイスのあまりの平坦さにうんざりさせられることは少なくなりました。

T-09はBLACK SABBATHの名曲メドレー。これについては、リスペクト表明にしてもあまりに蛇足感が強く作品中で浮き上がっていますし、ヒネリも無さ過ぎて、アルバムへの収録はいかがなものか、…というところ。

この時期は、アンダーグラウンドで初期BLACK SABBATH再評価の機運が見られた時期ではあり、タイムリーとも言えます。もっとも、それだけに取り上げ方にはセンスが要求されるのですが、残念ながらそれには力不足のようです。

|エピック度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★★☆
|ダウナー度:★★☆☆☆
|ドゥーム度:★★☆☆☆
|多様性:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

Tales of Creation|テイルス・オブ・クリエーション:創生神話

CANDLEMASS_Tales_of_Creation

オリジナルアルバム – 4作目 (1989年)

音楽性のベーシックな部分はについては、これまでと大きな変化は見られませんが、これまで以上にオーソドックスなヘヴィメタルへと接近したようなスタイルとなっています。
最近の感覚でいえば、ドゥームメタルよりもむしろ、ダークメタルと呼ばれるスタイルに近いかもしれません。

オーソドックスなドゥームメタル・ナンバーも、これまでどおり健在ですが、全体的に楽曲のテンポはアップしており、一曲ごとの長さも彼らとしては短めでコンパクトにまとまったものが目立ちます。

楽曲のさらにバリエーション豊富さに拍車がかかっており、楽曲単位でもアルバムとしてもメリハリがついて聴きやすくなっています。
T-06などに至っては、ネオクラシカルなインスト・スピードメタルという異色曲です。

この変化は、ドゥームメタルの枠で捉えるなら不満も残るかもしれませんが、より広義的で普遍的でなヘヴィメタルと考えれば歓迎すべき流れですし、クオリティも高評価に値するレベルを維持しています。

|エピック度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★★☆
|ダウナー度:★★☆☆☆
|ドゥーム度:★★☆☆☆
|多様性:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論

Chapter VI|チャプター・シックス:第六章

CANDLEMASS_Chapter_VI

オリジナルアルバム – 5作目 (1992年)

一部にマニアックな人気を誇るマーコリンが脱退となり、新たにヴォーカルを迎えて制作されたアルバム。

後任のトーマス・ヴィクストロム(Thomas Vikström)はこの1作のみの参加となりましたが、マーコリンよりも表情豊かで表現力のある歌唱でを聴かせており、ヴォーカリストとしての総合力とバンドへのプラス作用では前任者を大きく上回ります。

本来、ヴィクストロムはメタル畑人間ではないようですが、ここでの活躍で力量が認められ、後にTHERIONやSTORMWINDでもフロントマンを務めています。

音楽性は前々作〜前作の流れを押し進めたもので、さらに楽曲のバリエーションが増しており、もはや完全にドゥームやサバス・インスパイア系の枠には縛られないその作風は、オーソドックなスタイルのダークなヘヴィメタルと表現する方がふさわしいほどになりました。

これらの変化のおかげで賛否両論気味で、ドゥーミィな様式美サウンドとメサイアン・ヴォイスに惚れ込んだ黄金期のファンからは低評価の傾向も強く、あまり注目度の高いアルバムでもありません。

逆に、ドゥームの枠のにとらわれず、オーソドックスなヘヴィメタル・アルバムとして判断するならば、これまでのキャリア中でも一二を争う完成度と充実ぶりを見せている、隠れた名盤と言えます。
CANDLEMASSは下手にドゥームにこだわるよりも、このくらいのバランスの方がポテンシャルを発揮できるのかもしれません。

|エピック度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|ダウナー度:★★☆☆☆
|ドゥーム度:★★★☆☆
|多様性:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 入門盤 賛否両論

Dactylis Glomerata|ダクチリス・グロメラータ:暗黒への飛翔

CANDLEMASS_Dactylis_Glomerata

オリジナルアルバム – 6作目 (1998年)

From the 13th Sun|フロム・ザ・サーティーンズ・サン

CANDLEMASS_From_the_13th_Sun

オリジナルアルバム – 7作目 (1999年)

Candlemass|キャンドルマス

CANDLEMASS_Candlemass

オリジナルアルバム – 8作目 (2005年)

King of the Grey Islands|キング・オブ・ザ・グレイ・アイランズ

CANDLEMASS_King_of_the_Grey_Islands

オリジナルアルバム – 9作目 (2007年)

Death Magic Doom|デス・マジック・ドゥーム

CANDLEMASS_Death_Magic_Doom

オリジナルアルバム – 10作目 (2009年)

Psalms for the Dead|サルム・フォー・ザ・デッド:葬送詩篇

CANDLEMASS_Psalms_for_the_Dead

オリジナルアルバム – 11作目 (2012年)

The Door to Doom|ザ・ドア・トゥ・ドゥーム

CANDLEMASS_The_Door_to_Doom

オリジナルアルバム – 12作目 (2019年)

「”The」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

”]

ABSTRAKT ALGEBRA|アブストラクト・アルジェブラ|DISCOGRAPHY

ABSTRAKT_ALGEBRA_logo
ABSTRAKT ALGEBRA(アブストラクト・アルジェブラ)は、CANDLEMASSの中核リーフ・エドリング(Leif Edling)がMEMENTO MORIのマイク・ウィード(Mike Wead)と組んだ、“リーフ&ウィード”コンビによって、CANDLEMASS解散期間に展開していたグループ。

ヴォーカルには、グラムメタル・バンドSWEDISH EROTICA(スウェディッシュ・エロチカ)やAC/DCのパロディ・バンドAB/CDに在籍し、のちにCANDLEMASSにも参加するマッツ・レヴィン(Mats Levén)を迎えています。

ABSTRAKT ALGEBRAでは、CANDLEMASSのサウンドを基調としつつも、それを90年代に通用するものへとアップデートすることを目的としたような展開を見せており、ヘヴィグルーヴなど視野に入れたモダン・ドゥームとでも呼べそうな同時代的な強靭さを持ったサウンドを実現しています。

メサイア・マーコリンに匹敵する技量と、それを大きく上回る表現力を持ち、モダンなサウンドにも対応できるだけの荒々しさとタフさを備えたレヴィンのヴォーカルも、ここでの音楽性に大きく貢献していました。

一部で熱烈な支持を受けるも、当時のドゥーム・シーン/メタル・シーンで大きな成功には結びつかずで、アルバム1枚で活動を終えますが、その作風やサウンド・コンセプトは、後のKRUX(クラックス)にも受け継がれています。

Abstrakt Algebra|アブストラクト・アルジェブラ

ABSTRAKT_ALGEBRA_Abstrakt_Algebra

オリジナルアルバム – 1作目 (1995年)

エピック度:★☆☆☆☆|ヘヴィネス:★★★★☆|ダウナー度:★★★☆☆
ドゥーム度:★★★★☆|多様性:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

KRUX|クラックス|DISCOGRAPHY

KRUX(クラックス)は、ABSTRAKT ALGEBRAのリニューアルに近い位置付けにあるプロジェクト。

CANDLEMASSと中核リーフ・エドリングと、ABSTRAKT ALGEBRAでもフロントマンを務めたマッツ・レヴィンを中心に、ENTOMBEDやOPETHといったスウェディッシュ・エクストリーム・メタルに携わった、ミュージシャンによって構成されています。

ABSTRAKT ALGEBRAと同様に、CANDLEMASSサウンドを基調としつつもオールドスクールなエピック的美意識を払拭し、90年代以降のドゥーム/ストーナー・サウンドやエクストリーム・メタルも視野に入れた現代的なヘヴィネスを志向しており、それがCANDLEMASSと一線を画す大きな持ち味となっています。

CANDLEMASSと並行して活動を続けており、ヴィンテージ・エッセンスやサイケデリック・テイストの導入も含めて、伝統志向のファンの多いCANDLEMASSでは実践しづらいアプローチを、意識的に試みるための存在とも考えられます。

Krux|クラックス

KRUX_Krux

オリジナルアルバム – 1作目 (2002年)

Krux
ロック¥1,528KruX

II|トゥ

KRUX_II

オリジナルアルバム – 2作目 (2006年)

Ii
ロック¥1,224KruX

III – He Who Sleeps Amongst the Stars|スリー – ヒー・フー・スリープス・アモングスト・ザ・スターズ

MEMENTO MORI|ミメント・モリ|DISCOGRAPHY

MEMENTO_MORI_logo

MEMENTO MORI(ミメント・モリ)は、ユーモラスな外見とオペラティックな歌唱で、80年代CANDLEMASSの顔ともいえる存在だった巨漢ヴォーカリスト、メサイア・マーコリン主導のグループ。

バッキングは、マイク・ウィード(Gt.)らテクニカルなスラッシュ/パワー系バンドHEXENHAUSのメンバー。
そして、ウィードとはKING DIAMOND関連でつながりのあるスノーウィー・ショーらで構成されていました。

音楽性はCANDLEMASSに限りなく近く、完全にマーコリンにとってのジェネリックCANDLEMASSであり、リーフという核を欠いたCANDLEMASSといった存在となっていました。
マーコリンのヴォーカルとキャラクター以外に、取り立ててセールスポイントが見当たらないことや、シェイプの足りない作風から、一部ではファット・ドゥームやメタボリック・ドゥームとも呼ばれています。

なお、マイク・ウィード(Gt.)は、かつてCANDLEMASSの“Ancient Dreams(3rd)”へのゲスト参加のほか、リーフ・エドリングのプロジェクトABSTRAKT ALGEBRAのメンバーでもあり、実質的にCANDLEMASSの準ファミリー的な立ち位置にある人物です。

Rhymes of Lunacy|リズムス・オブ・ルナシィ

MEMENTO_MORI_Rhymes_of_Lunacy

オリジナルアルバム – 1作目 (1993年)

Life, Death and Other Morbid Tales|ライフ, デス・アンド・アザー・モービッド・テイルズ

MEMENTO_MORI_Life_Death_and_Other_Morbid_Tales

オリジナルアルバム – 2作目 (1994年)

La Danse Macabre|ラ・ダンス・マカブレ

MEMENTO_MORI_La_Danse_Macabre

オリジナルアルバム – 3作目 (1996年)

Songs for the Apocalypse Vol. IV|ソング・フォー・ザ・アポカリプス ヴォリューム・フォー

MEMENTO_MORI_Songs_for_the_Apocalypse_Vol_IV

オリジナルアルバム – 3作目 (1996年)

Translate »