Contents
- 1様々な実験的試みをつぎ込んだ異端のオルタナ・スラッシュで、デス, ドゥーム, ゴシック, ブラック…90年代のあらゆるエクストリームの原型を生み出した、スイスが誇るアンダーグラウンドのカルトなカリスマ!!
- 1...1オルタナティヴな変態スウィッツ・スラッシュ!?
- 1...2CELTIC FROSTの音楽性は!?:初期
- 1...3CELTIC FROSTの音楽性は!?:中期〜
- 1...4CELTIC FROSTの音楽性は!?:再結成期
- 1...5CELTIC FROSTの大きすぎる影響力!?
- 1...6メンバーの脱退〜死〜解散、そして後継バンド!?
- 1.1CELTIC FROST|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Morbid Tales|モービッド・テイルズ
- 1.1.2Emperor's Return|エンペラーズ・リターン
- 1.1.3To Mega Therion|トゥ・メガ・セリオン
- 1.1.4Into the Pandemonium|イントゥ・ザ・パンデモニウム
- 1.1.5Cold Lake|コールド・レイク
- 1.1.6Vanity / Nemesis|ヴァニティ/ネメシス
- 1.1.7Monotheist|モノシイスト
- 1.2HELLHAMMER|DISCOGRAPHY
- 1.2.1Apocalyptic Raids 1990 A.D.|アポカリプティック・レディオ 1990A.D.
- 1.2.2Demon Entrails|デーモン・エターナル
- 1.2.3Blood Insanity|ブラッド・インサニティ
- 1.3TRIPTYKON|DISCOGRAPHY
- 1.3.1Eparistera Daimones|エパリステラ・ダイモネス
- 1.3.2Melana Chasmata|メラーナ・カズマータ
様々な実験的試みをつぎ込んだ異端のオルタナ・スラッシュで、デス, ドゥーム, ゴシック, ブラック…90年代のあらゆるエクストリームの原型を生み出した、スイスが誇るアンダーグラウンドのカルトなカリスマ!!
CELTIC FROST(セルティック・フロスト)は、スイスのスラッシュメタル・バンド。
オルタナティヴな変態スウィッツ・スラッシュ!?
CELTIC FROSTは、アンダーグラウンドでハードコアなスラッシュメタルを展開していた、HELLHAMMER(ヘルハマー)がリニューアルしたグループです。
CORONER(コロナー)と共に、スイッツ・スラッシュを代表する存在であり、また、シーンの中でもかなり早期にポスト・スラッシュ展開をもくろみ、スラッシュメタルの枠に収まらないオルタナティヴなスタイルを試みていた個性派として知られています。
ムーヴメントの折り返しを迎えて、収束に向かっていた時期のスラッシュメタル・シーンには、新機軸を織り込んだユニークなアプローチが増加しましたが、CELTIC FROSTはそれらと比較してもひときわ実験性の強いグループでした。
CELTIC FROSTの音楽性は!?:初期
デビュー当初のCELTIC FROSTは、HELLHAMMER時代の延長上にある、クラストコアやVENOMなどの影響の強いファストチューン主体のサウンドを展開していました。
しかし、まだ「スラッシュ=速い曲」というイメージが強固だった時期からのBLACK SABBATHや後のドゥームメタル、グルーヴメタルなどを想起させる、スロー〜ミッドテンポの比重を強め、それを主体としたスタイルへとシフトしています。
CELTIC FROSTの音楽性は!?:中期〜
80年の後半から1993年に活動停止となるまでのCELTIC FROSTは、ニューウェイヴ/ポストパンク, プログレッシヴロック, アバンギャルド, クラシックなど、幅広いジャンルの要素を取り入れてスラッシュメタルの枠を超え、アルバムごとに様々な表情を見せる、ポスト・スラッシュメタル的なアプローチを展開していました。
特に、荘厳な女性ヴォーカルをフィーチャーし、ゴシックロックやインダストリアルの要素を取り入れた、アバン・プログレといったスタイルの3rdアルバムは、バンドのターニングポイントにもなった重要作で、現在ではゴシックメタルのルーツともみなされて、カルト的な支持を集めています。
その後は、その後も、VOIVODなどに通じるツイストの効いたアートメタル、屈折したポップ感のあるハードロックなども試ますが、マーケティング的な意味合いから取り入れたグラムメタル風のファンションが、ファンの不評を買っことに加え、バンド内やレーベルとの不和などから活動が不安定となり、解散へとつながります。
CELTIC FROSTの音楽性は!?:再結成期
1993年以来解散状態にあり、メンバー個別の活動を行っていたCELTIC FROSTは、様々なエクストリーム・メタルのルーツとしての再評価や、スラッシュメタル・リバイバルの動きが追い風となって、2001年には活動を再開します。
この時期は、1stでのドゥーム路線や2ndでのゴシック・インダストリアルを中心に、同時代的なエクストリームメタルを取り入れたサウンドを展開していました。
CELTIC FROSTの大きすぎる影響力!?
CELTIC FROSTは、スラッシュメタル・シーンの中では異端の存在で、決して主流となることも第一線で活動することもありませんでしたが、後年のヘヴィメタル.シーンへの影響力は絶大で、ヘヴィメタル史上でも最重要グループのひとつに数えられます。
その影響は、デスメタルをはもちろんのこと、ドゥームメタルやスラッジメタルから,ゴシックメタル,ブラックメタル, メタルコアまで、ほぼ全てのエクストリーム・メタルに及んでおり、それらの原点的存在としてリスペクトを集めています。
また、CELTIC FROSTは、プログレッシヴな特性を持ちながらもプログレの類型からは外れた、いわゆるアートメタル, アバンギャルド・メタル, エクスペリメンタル・メタルなどと呼ばれる一群の、ルーツとも見なされています。
メンバーの脱退〜死〜解散、そして後継バンド!?
2001年の再結成以降、スラッシュ再評価の背景に後押しされて、新作もリリースして活動を続けていましたが、バンドの二本柱のT・G・ウォリアーことトーマス・ガブリエル・フィッシャー(Gt.)と、マルティン・エリック・アイン(Ba.)の間の確執を理由に、フィッシャーが脱退となります。
フィッシャーは新たなグループTRIPTYKON(トリプティコン)の活動をスタートさせ、それによってCELTIC FROSTの活動は凍結状態へと突入しました。
さらには、2017年にアインが心臓発作で他界したことにより、事実上CELTIC FROSTとしての活動は潰え、フィッシャーのプロジェクトTRIPTYKON(トリプティコン)が実質的な後継グループ解いての位置にあります。