★ CIRITH UNGOL(キリス・ウンゴル)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|エピックメタルと80’sドゥームのパイオニアとしてマニア人気の高いカリフォルニアのカルトメタルバンド!!…必聴アルバムは?

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ファンタジーを取り上げたエピックテーマとブリティッシュロックがアメリカナイズされた異形のヘヴィサウンドが、ヘヴィメタル黎明期が生んだアメリカンカルト・メタルの頂点にしてエピックメタルドゥームメタルのパイオニアとしてマニアから再評価されたヘヴィロックバンド!!

CIRITH UNGOL(キリス・ウンゴル)は、アメリカはカリフォルニアを拠点としたヘヴィメタル/ハードロオックバンド。
『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』に由来するバンド名を持ち、米国のSF/ファンタジー作家マイケル・ムーアコックの作品『エルリック・サーガ』の表紙を元にしたジャケットアートや、ヒロイックファンタジーをメインテーマとした歌詞で知られることから、いわゆる“エピックメタル”のパイオニアとして名前が挙がることの多いグループです。

“エピックメタル”とは、神話やファンタジー/SF、歴史/戦記などヒロイックで叙事的な世界観とストーリーをバンドのコンセプト/メインテーマとしたヘヴィメタルを指すジャンル名。音楽的にも、それらのコンセプトの演出を最重要要件としています。
明確なジャンルとして認知されるようになったのは近年ですが、80年代から現代ファンタジー/SFの本場米国でMANOWARをフラッグシップとして一定のシェアを持ち、一部のブリティッシュヘヴィメタルやHELLOWEENやBLIND GUARDIANなどのたジャーマンメロディックパワーメタルを経由して、ヨーロッパ各地でも潜在的リスナーを生み出してきました。

その中でCIRITH UNGOLは、同郷のMANILLA ROAD(マニラ・ロード)、ドイツのFAITHFUL BREATH(フェイスフル・ブレス)、カナダのTHOR(ソー)、スウェーデンのHEAVY LOAD(ヘヴィ・ロード)らと並んで70年代からのキャリアを持ち、このジャンルのパイオニア的存在とみなされているバンドです。

CIRITH UNGOLを含めたこれらのバンドの多くは、長年に渡って“時代の徒花”的なB級メタルの代名詞として扱われ、メインストリームヘヴィメタルのや最先端ヘヴィメタルの影となって存在していました。
アメリカではグラムメタル、スラッシュメタル、グルーヴメタルの裏街道を歩くことを余儀なくされ、ジャンルのフラッグシップの座はMANOWARや欧州メロパワ勢に奪われ、欧州直系の伝統と美意識重視や技巧第一主義の傾向にある日本では語るに値しない存在と黙殺されていました。

しかし、近年の中世コスプレメタルなどエンタメコンセプトのビジュアル系エピックメタルがそれなりの注目を集めた流れと、インターネット時代によるコンテンツアクセスの簡易化、マーケティングによるジャンルの細分化とタコツボ化の中で、“元祖エピックメタル”の称号を与えられジャンルのパイオニアとして、再び一部のリスナーから注目を集めるようになります。
この結果、既に解散し長年にわたって姿を消していたバンドが、再結成や新作リリースにまで至るケースもありましたが、CIRITH UNGOLも同様で、1992年以降解散状態にあったのが00年代のベストアルバムのリリースを経て、2015年にはついに再結成を果たし新作もリリース。現在も活動は継続中です。

また、CIRITH UNGOの基本的な音楽性は、ブリティッシュハードロック/ヘヴィロックやNWOBHMをアメリカンテイストにローカライズしたものですが、その結果生まれたダークでヘヴィな作風にはSAINT VITUS(セイント・ヴァイタス)やPENTAGRAM(ペンタグラム)などにも通じる一面もあったことから、それらと同じようにプロト-ドゥームメタルとして語られることもあります。

ありましたが、CIRITH UNGOLも同様で、1992年以降解散状態にあったのが00年代のベストアルバムのリリースを経て、2015年にはついに再結成を果たし新作もリリース。現在も活動は継続中です。

また、CIRITH UNGOの基本的な音楽性は、ブリティッシュハードロック/ヘヴィロックやNWOBHMをアメリカンテイストにローカライズしたものですが、その結果生まれたダークでヘヴィな作風にはSAINT VITUSやPENTAGRAMなどにも通じる一面もあったことから、それらと同じようにプロト-ドゥームメタルとして語られることもあります。

CIRITH UNGOL|DISCOGRAPHY

Frost and Fire|フロスト・アンド・ファイア

CIRITH_UNGOL_Frost_and_Fire

オリジナルアルバム – 1作目 (1981年)

IRON MAIDEN(アイアン・メイデン)などに通じる部分もある、アメリカンなチューニングを施されたNWOBHMといった印象。ルーツにあたるのUKバンドとは一味違ったアクの強さはあるものの、サウンド自体はそれほど極端にアメリカナイズされているわけではなく、あくまでも70年代のダークなブリティッシュハードロックが基本となったもので、ほんのりプログレテイストも感じられます。
もっとも好き嫌いや評価が分かれるポイントとなるのがヴォーカルで、ヘタウマ系のダーティなハイトーンシャウトはハナから美麗にメロディ歌い上げる気はサラサラありませんが、スラッシュ/デス/ブラックに先駆けた異形性の表現には成功しています。
濃厚なB級臭を発しているもののNWOBHMあたりの平均水準はクリアしていますし、アップテンポなT-05などはメジャーで通じるポップネスを持っています。さらにキャッチーなスピードメタルナンバーの1曲でもあれば、RIOT(ライオット)並の人気者になっていた……かもしれません…。

メタル度:★★★☆☆|エピック度:★★☆☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
ヴィンテージ度:★★★☆☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

King of the Dead|キング・オブ・ザ・デッド

CIRITH_UNGOL_King of_the_Dead

オリジナルアルバム – 2作目 (1984年)

SAINT VITUSやPENTAGRAMなどにも通じるような、ドゥームロック的なヘヴィチューンがやや目立つほか、UKロックをローカライズした際の塩梅によるためか妙な異形度が増していますが、これは、エピック様式美の定型が定まっていない時代に独自の大仰化を試みた結果の奇形化とも言えます。
オーソドックスなセオリーからズレた変則的なヘヴィメタル/ハードロックサウンドにヘタウマハイトーンが乗るサマは、ある意味ではUKハードコアバンドDISCHARGE(ディスチャージ)の2ndでのメタルアプローチに通じる印象もありますし、これがさらにテクニカル&フリーキーに進化すればCONFESSOR(コンフェッサー)あたりに接近しそうでもあります。

メタル度:★★★☆☆|エピック度:★★☆☆☆|ドゥーム度:★★★★☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|叙情度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

One Foot in Hell|ワン・フット・イン・ヘル

CIRITH_UNGOL_One_Foot_in_Hell

オリジナルアルバム – 3作目 (1986年)

スラッシュメタル/パワーメタル全盛期が反映されてか、それに沿ってややエクストリーム化も進み、スラッシーなパワーメタルに近い作風も見られるようになりました。
相変わらず、一般的なメタル歌唱にならう気がサラサラないヴォーカルが素敵ですが、スラッシュの登場で従来の“お達者系メタル歌唱”から逸脱したダーティなスタイルが一般化したこともあって、特に新規リスナーであれば抵抗なく聴くことができるでしょう。反面、その分だけ特異性は薄まってしまったと言えます。
オーソドックスなハードロックからドゥームロック、スラッシーなパワーメタルチューンまで、意外にも引き出しの多いバンドなので、同じB級でも一本調子なバンドとは違って飽きずに聴き通せるアルバムです。

メタル度:★★★★☆|エピック度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★☆☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作 お布施

Paradise Lost|パラダイス・ロスト

CIRITH_UNGOL_Paradise_Lost

オリジナルアルバム – 4作目 (1991年)

前作同様スラッシュ世代のパワーメタルチューンが目立ちますが、ドゥーム/グランジ寄りのヘヴィロックやグラムメタル系のポップメタル風までなかなか多彩な作風が並びます。T-07などはかなりエピック的なドラマティックなナンバーですが、エピックメタルが持つ過剰なクドさはさほど感じさせないものです。
いずれも基本的にはそれぞれの定型スタイルに準じてていることもあってか、80年代にあった彼ららしいアクの強さはそれほど感じられなくなっているため、一般のメタルリスナーにもそれほど抵抗なく聴ける仕上がりです。
しかしそれは捉え方次第では、“単なるB級メタル”に過ぎないという結論にもなってしまうので、痛し痒しな面もありますし、彼らのファンにとって嬉しい変化なのかは疑問です。T-03はUKサイケのアーサー・ブラウンの代表曲のカバー、T-07はメンバージム・ブレーズが結成していたバンドPROPHECYの曲でポップメタル風のナンバー。

メタル度:★★★★★|エピック度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★☆☆
ヴィンテージ度:★☆☆☆☆|叙情度:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 賛否両論 実験作

Servants of Chaos|サーヴァンツ・オブ・ケイス

CIRITH_UNGOL_Servants_of_Chaos

ベストアルバム (2001年)

I’m Alive|アイム・アライヴ

CIRITH_UNGOL_I_m_Alive

ライヴアルバム (2019年)

Forever Black|フォーエヴァー・ブラック

CIRITH_UNGOL_Forever_Black

オリジナルアルバム – 5作目 (2020年)

エピックメタルにラベリングされながらも、他のベテランバンドのように長尺曲を連発するでもなく、組曲形式の大長編にハシるでもなく、演出SEでゴテゴテにデコりたてるでもなくひたすら我が道をいく彼ら。ヴォーカルも相変わらずハードコアな自己流ダーティハイトーンシャウトを貫いていますが、表現力が増してKING DIAOND(キング・ダイアモンド)を思わせる部分もあります。楽曲的にも音質的にも演奏的にも、かなりの向上と安定感が見られます。
楽曲はドゥーム色が強まっており、時にMASTODON(マストドン)やBARONESS(バロネス)などに代表される、ヴィンテージテイストを持ったドゥーム/ストーナー/スラッジ系の新世代ヘヴィロックに通じる部分もあります。それが、彼らが最新のシーンをチェックして取り入れた結果なのか、ダーティヴォーカルとオールドスクールサウンドという彼ら特有の組み合わせが、一周も二周も回ってさらに現代的な音作りになったことで結果的にそう聴こえるのか、その判断は微妙なところです。
いずれにしても、細分化とタコツボ化進んだ今だからこそ、特殊なクラスタに熱狂的に受け入れられているのかもしれません。

メタル度:★★★★★|エピック度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★★☆
ヴィンテージ度:★★★☆☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作
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