★ DANZIG(ダンジグ)ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|MISFITSのカリスマヴォーカリストが率いるUSカルトヘヴィロックバンド!……必聴のオススメアルバムは?

DANZIG_logo ◆ D, E, F, G

USハードコアシーンのカリスマが生み出したヘヴィ&ダウナーかつロッキンなゴシック・ドゥーム・アメリカーナのオリジン!

DANZIG(ダンジグ)METALLICA(メタリカ)がカヴァーしたことでメタルクラスタにも知られるようになった、米国の伝説的ハードコア/ホラーパンクバンドMSFITS(ミスフィッツ)でフロントマンを務めていた、グレン・ダンジグ(GLENN DANZIG)率いるグループ。

ゴシックホラー的な世界観を持ちつつも、ややキッチュでファニーな要素が強かったMSFITSから、グレンの美意識を押し出して幾分シリアスなスタイルとなった、ダンジグ流のUSポジティヴパンク/ゴシックパンクとも言える、ゴシカルでドゥーミィな顔も見せるメタリックなヘヴィハードコアバンドSAMHAIN(サムヘイン)を経て、自身の名を冠したDANZIGにたどり着きます。

当時、ロックからHIPHOPからSLAYER(スレイヤー)まで様々な個性派アーティストを手がけていたカリスマプロデューサーリック・ルービンは、“グランジ世代の米国ルーツロックリバイバル”とでもいうべきコンセプトで、自身のレーベルDef American(デフ・アメリカン)から新世代アメリカンロックを次々と送り出していました。
メインストリームに躍り出たBLACK CROWS(ブラック・クロウズ)がその出世頭でしたが、その中には80年代USドゥームの立役者TROUBLE(トラブル)や、今ではストーナーシーンのカリスマとなったクリス・ゴス率いるMASTER OF REALITY(マスター・オブ・リアリティ)もあり、DANZIGはその中でも最もヘヴィでダークな空気を発散させた異色の存在でした。

ここでDANZIGは、ブルーズやロックンロールなどのルーツアメリカンミュージックと、DOORS(ドアーズ)などのアメリカンルーツゴシックサウンドを含む70年代のハードロック/ヘヴィロックをベースに、ハードコア/パンク、ヘヴィメタルなど様々なエッセンスを取り込みつつも、ダークでヘヴィでディープなサウンドとゴシック的な耽美趣味とナルシシズムを持った独自の作風を完成させます。

これはゴシックメタルやドゥームメタルに先んじた先鋭的なものであり、実際にのちにUSゴシックの代名詞となるTYPE O NEGATIVE(タイプ・オー・ネガティヴ)は完全にDANZIGのメソッドをとスタイルを基にしていますし、北欧のデッスンロール/ゴッスンロールなどにもその影響は及んでいます。

その後インダストリアルに目覚めて、バンドメンバーを総入れ替えしてヘヴィなインダストリアルメタルにはしり、それを機により趣味性の強いインディーズ活動を続けていますが、近年では再び初期のレイドバックしたオーガニックなヘヴィロックサウンドを取り戻しています。

一時期はTYPE O NEGATIVEのジョニー・ケリー(Johnny Kelly)ケニー・ヒッキー(Kenny Hickey)を迎えて、2世代USドゥーム・ゴスのドリームバンド状態だったこともあります。なお、ケリーはフロントマンだったペーター・スティール亡き後、DANZIGのパーマネントメンバーとして参加しています。

DANZIG|DISCOGRAPHY

Danzig|ダンジグ

DANZIG_Danzig_I

オリジナルアルバム – 1作目 (1988年)

この時期にリック・ルービンが自身のレーベルDef American(デフ・アメリカン)から送り出した、新世代アメリカンロックの中ではかつて80年代ドゥームのパイオニアだったTROUBLEと並んで、もっともヘヴィな1枚だったのがこのアルバムです。

ブルーズ,ロックンロール,カントリーなどのルーツミュージックとヘヴィメタル,ハードロックが渾然一体となって、ゴシック的なダークな美意識で味付けされたヘヴィロックンロールに、“邪悪なエルビス”などとも表現されジム・モリソンも彷彿させるグレンのディープな歌声が乗るサウンドは、古くて新しく、どこかにありそうでどこにも無かったワン・アンド・オンリーなものです。

90年代に花開くドゥームメタル,USゴシックメタル,デッスンロール。それらと音楽性は違いますが、ある意味ではそれら先鞭をつけた早すぎた1枚とも言えるもので、MISFITSのパンキッシュなハードコアサウンドに囚われたリスナーには不評でしたが、範囲は狭いものの確実にヘヴィロックシーンを侵食してゆき少なからずフォロアーも生み出しました。

グレンが目指したであろうスタイルはこの時点ですでに完成を見ており、アルバムとしても捨て曲なしの充実度ですし、数少ないヒットナンバーでアンセム曲でもあるMotherも収録されています。

ルーツ度:★★★★☆|ドゥーム度:★★★☆☆|ゴシック度:★★★☆☆
ロッキン度:★★★★☆|マニア度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作
Danzig
ハードロック¥1,120Danzig

Danzig II:lucifuge|ダンジグII:ルシフュージ

DANZIG_Danzig_II_lucifuge

オリジナルアルバム – 2作目 (1990年)

基本的には前作を踏襲したダークなヘヴィロックですが、よりルーツミュージック色を増してレイドバックした、ブルージーでロッキンな作風となっており、DANZIGのでディスコグラフィー中では最もオーガニック質感の作品でもあります。

DANZIGリック・ルービンと組んでいた初期作品はどれをとってもハズレ無しで、本作も前作に引き続いて捨て曲無しの必携盤なのですが、エルヴィスカバーアルバムでDANZIGに興味を持ったリスナーにとっての、DANZIGワールドへの入り口という意味なら間違いなく本作がイチ押しでしょう。

ルーツ度:★★★★☆|ドゥーム度:★★★☆☆|ゴシック度:★★★☆☆
ロッキン度:★★★★☆|マニア度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み スルメ盤 実験作
Danzig II: Lucifuge
ハードロック¥1,120Danzig

Danzig III: How the Gods Kill|ダンジグIII:第三の大罪~ハウ・ザ・ゴッズ・キル

DANZIG_Danzig_III_How_the_Gods_Kill

オリジナルアルバム – 3作目 (1992年)

ギーガーの手によるアートワークの本作も、ベーシックな部分ではこれまでを踏襲したものではあるのですが、過去作と比較するとヘヴィネス,ダークネス,ディープネス、どれもが大きく増したことでシリアスな圧力に満ちあふれた作品です。

DANZIGが自身の流儀でゴシック/ドゥームミュージックを追求したとも解釈できる仕上がりで、ドラマティシズムとロマンティシズムが増してやや大仰な印象を受ける作風は、前作までのリスナーには評価が分かれるところかもしれませんが、逆にドゥーム/ゴリックメタル系クラスタも含むメタルリスナーには最もなじみやすい1枚かもしれません。

ルーツ度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★★☆|ゴシック度:★★★★☆
ロッキン度:★★☆☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Thrall-Demonsweatlive|スレール-デーモン・スウィートライヴ

DANZIG_Thrall-Demonsweatlive

ミニアルバム (1993年)

未発表曲とライヴ音源で構成されたミニアルバムですが、エルヴィス(Elvis Presley)のカバー曲Troubleも収録されており、DANZIGのエルビスフリークぶりが現れています。

メタル度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★☆☆|ゴシック度:★★★☆☆
ルーツ度:★★★☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 入門盤 通好み

Danzig:4|ダンジグ:4

DANZIG_Danzig_4

オリジナルアルバム – 4作目 (1994年)

前作Danzig III:How the Gods Killで舵を切った方向にさらに深化/進化させた、DANZIG第1期の総決算にして頂点といった作品。

よりドゥーミィによりゴシカルに作り込まれた重厚なサウンドは、過去作にあった生々しさが薄れたたことで好みが分かれる部分もありますが、それを差し引いても有無を言わさぬほどの圧倒的完成度を誇っています。

部分的にインダストリアル的なエレクトリックな処理も見られ、今思えば次作への予兆だったのかもしれませんが、ここでは彩り程度で気になるほどではありません。

ルーツ度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★★★|ゴシック度:★★★★★
ロッキン度:★★☆☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作
Danzig 4
ハードロック¥1,120Danzig

Danzig 5:Blackacidevil|ダンジグ 5:ブラック・アシッド・デヴィル

DANZIG_Danzig_5_Black_acid_evil

オリジナルアルバム – 5作目 (1996年)

リック・ルービンの元を離れただけでなく、長年の盟友イーリー・フォン(Eerie Von:Ba.)チャック・ビスケッツ(Chuck Biscuits:Gt.)らこれまでのメンバーとも袂を分かち、ソロプロジェクト状態となった作品。

それらの背景が透けて見えるような、DTPによる素人の手作りが丸わかりなジャケットが物悲しさを漂わせる本作は、グレン本人のインダストリアルサウンドへの興味と、ソロ状態で思うようにメンバーが集まらなかったことが理由と思われるインダストリアル路線の第一弾で、大いにファンの物議を醸すことになります。

評判はかんばしくないものの、楽曲自体はこれまでの延長線上にあるつくりでかなり魅力的なものです。しかしDANZIG本来の持ち味と彼が導入したインダストリアルサウンドの相性が壊滅的なまでに悪く、数曲を除いては完全にお互いを相殺してしまっています。

ヘヴィネスを欠いた上にインダストリアルならではの試みも特に見られず、単なるローファイな打ち込みサウンドでしかありませんし、ヴォーカルも高・中音域メインでエフェクトをかけてあるため、大きな魅力でもある低温でのディープな歌声が台無しですし、高音での線の細さが目立ってしまいいいところがありません。

ALICE IN CHAINSのギタリストジェリー・カントレル(Jerry Cantrell)のゲスト参加や、BLACK SABBATHHand of Doom(ハンズ・オブ・ドゥーム)のカバーもあまり意味を成していませんが、元は悪くないだけに、ここは是非ともセルフリメイクが待たれるところです。

ID度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★☆☆|ゴシック度:★★★☆☆
ロッキン度:★★★☆☆|マニア度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 通好み 実験作

Danzig 6:66:Satans Child|ダンジグ 6:66:サタンズ・チャイルド

DANZIG_Danzig_666_Satans_Child_a2

オリジナルアルバム – 6作目 (1999年)

メタル度:★★★★☆|ドゥーム度:★★★★★|ゴシック度:★★★☆☆
ロッキン度:★☆☆☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★☆☆☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Live on the Black Hand Side|ライヴ・オン・ザ・ブラック・ハンド・サイド

DANZIG_Live_on_the_Black_Hand_Side

ライヴアルバム (2001年)

Danzig 777:I Luciferi|ダンジグ 777:アイ・ルシフィーリ

DANZIG_Danzig_777_I_Luciferi

オリジナルアルバム – 7作目 (2002年)

メタル度:★★★★☆|ドゥーム度:★★★☆☆|ゴシック度:★★☆☆☆
ロッキン度:★★★☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆
入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Circle of Snakes|サークル・オブ・スネイク

DANZIG_Circle_of_Snakes

オリジナルアルバム – 8作目 (2004年)

メタル度:★★★★☆|ドゥーム度:★★★★☆|ゴシック度:★★☆☆☆
ロッキン度:★★★☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
通好み スルメ盤 実験作

The Lost Tracks of Danzig|ザ・ロスト・トラック・オブ・ダンジグ

DANZIG_The_Lost_Tracks of_Danzig

レアトラックアルバム (2007年)

Deth Red Sabaoth|デス・レッド・サバス

DANZIG_Deth_Red_Sabaoth

オリジナルアルバム – 9作目 (2010年)

TYPE O NEGATIVEの残党と合流したドリームバンドに。

ルーツ度:★★★★☆|ドゥーム度:★★★☆☆|ゴシック度:★★★☆☆
ロッキン度:★★★★☆|マニア度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み スルメ盤

Skeletons|スケルトンズ

DANZIG_Skeletons

カバーアルバム  (2015年)

ルーツ度:★★★★★|ドゥーム度:★★☆☆☆|ゴシック度:★☆☆☆☆
ロッキン度:★★★★★|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
通好み スルメ盤

Black Laden Crown|ブラック・レーベル・クラウン

DANZIG_Black_Laden_Crown

オリジナルアルバム – 10作目 (2017年)

ルーツ度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★★★☆|ゴシック度:★★★★☆
ロッキン度:★★★☆☆|マニア度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆
入門盤 通好み スルメ盤

Danzig Sings Elvis|ダンジグ・シングス・エルヴィス

DANZIG_Danzig_Sings_Elvis

トリビュートカバーアルバム (2020年)

GLENN DANZIG|グレン・ダンジグ ソロプロジェクト

グレン・ダンジグ名義のソロプロジェクト。バンドによるロックサウンドではなく、耽美的なアトモスフェアにあふれたなインスト作品ですが、アンビエントミュージック的な作風ではなくシンフォニック風のサントラ的なサウンドを展開しています。

Glenn Danzig/Black Aria|グレン・ダンジグ/ブラック・アリア

GLENN_DANZIG_Black_Aria_

ソロ-オリジナルアルバム – 1作目 (1992年)

ルーツ度:☆☆☆☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆|ゴシック度:★★★☆☆
ロッキン度:☆☆☆☆☆|マニア度:★★★★★|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 実験作 お布施

Glenn Danzig/Black Aria II|グレン・ダンジグ/ブラック・アリア II

GLENN_DANZIG_Black_Aria_II_

ソロ-オリジナルアルバム – 2作目 (2006年)

◎ DANZIGはこれを聴け!?ライターおすすめアルバム!

はじめてDANZIGを聴くのなら、まずはやや作風は違えど全てが傑作ぞろいな『Def American(デフ・アメリカン)』時代の初期4作から選ぶのがベスト。
ヘヴィメタル/ハードロックに近い作風なら“Danzig(1st)”、ルーツロック色が濃いロックンロールな作風なら“Danzig II:lucifuge(2nd)”、ヘヴィな暗黒サウンドならドゥームアメリカーナとでも呼ぶべき“Danzig III:How the Gods Kill(3rd)”、作り込まれた完成度の高さならややゴシック色が強まった“Danzig:4(4th)”がオススメ。
中期〜後期作品の中でも、ややルーツ色と多様性を取り戻した“Deth Red Sabaoth(9th)”は、充実度が高く高品質で初期に匹敵する1枚です

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