Contents
- 1サイケなアートロックとしてスタートしたハードロックレジェンドは、ネオクラなカリスマ早弾きギターナルシストとのせめぎ合いの末に完全決別!実力派ギター職人を迎えてマイペースで通好みな活動を続ける!!
- 1...1サイケからヘヴィメタルのプロトタイプへ!?
- 1...2カリスマ・ギタリスト“リッチー・ブラックモア”!!
- 1...3DEEP PURPLEはイギリスのトップバンド!?
- 1...4DEEP PURPLEは“ビッグ・イン・ジャパン”!?
- 1...5評価が一定しない毀誉褒貶激しいバンド!?
- 1...6バンドとブラックモアとの確執!!
- 1...7職人ギタリストを迎えて最終体制へ!?
- 1.1DEEP PURPLE|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Shades of Deep Purple|シェイズ・オブ・ディープ・パープル:ハッシュ
- 1.1.2The Book of Taliesyn|ザ・ブック・オブ・タリエシン:詩人タリエシンの世界
- 1.1.3Deep Purple|ディープ・パープル:ディープ・パープル III
- 1.1.4Deep Purple in Rock|ディープ・パープル・イン・ロック
- 1.1.5Fireball|ファイアボール
- 1.1.6Machine Head|マシン・ヘッド
- 1.1.7Made in Japan|メイド・イン・ジャパン:ライヴ・イン・ジャパン
- 1.1.8Who Do We Think We Are|フー・ドゥ・ウィ・シンク・ウィ・アー:紫の肖像
- 1.1.1Burn|バーン:紫の炎
- 1.1.2Stormbringer|ストームブリンガー:嵐の使者
- 1.1.3Come Taste the Band|カム・テイスト・ザ・バンド
- 1.1.4Perfect Strangers|パーフェクト・ストレンジャーズ
- 1.1.5The House of Blue Light|ザ・ハウス・オブ・ブルー・ライト
- 1.1.6Slaves and Masters|スレイヴス・アンド・マスターズ
- 1.1.7The Battle Rages On...|ザ・バトル・オブ・レイジス・オン…:紫の聖戦
- 1.1.1Purpendicular|パーペンディキュラー:紫の証
- 1.1.2Abandon|アバンダン
- 1.1.3Bananas|バナナズ
- 1.1.4Rapture of the Deep|ラプチャー・オブ・ザ・ディープ
- 1.1.5Now What?!|ナウ・ホワット?!
- 1.1.6Infinite|インフィニット
- 1.1.7Whoosh!|ウーッシュ!
- 1.1.8Turning to Crime|ターニング・トゥ・クライム
サイケなアートロックとしてスタートしたハードロックレジェンドは、ネオクラなカリスマ早弾きギターナルシストとのせめぎ合いの末に完全決別!実力派ギター職人を迎えてマイペースで通好みな活動を続ける!!
DEEP PURPLE(ディープ・パープル)は60年代ににイギリスで結成された、ブリティッシュハードロック黎明期のグループ。
サイケからヘヴィメタルのプロトタイプへ!?
DEEP PURPLEは、当初はサイケデリックなプログレッシヴロックに近い“アートロック”と呼ばれるスタイルからスタートしています。
のちに“疾走感あふれるスピードメタルチューン”と“ネオクラシカルなテクニカル早弾きギター”という、ヘヴィメタルの類型的様式となるスタイルを作り上げ、70年代ロック・グループの中でも、オールドスクールな伝統派ヘヴィメタル界隈で特に人気の高いグループとなります。
日本の代表的メタル誌が、彼らの代表曲のタイトル『Burn』をタイトルの元に用いたことも、それが象徴的に反映されています。
カリスマ・ギタリスト“リッチー・ブラックモア”!!
“元祖ネオクラシカル系早弾きギタリスト”とされる、ギター担当のリッチー・ブラックモアは、ネオクラシカル/シンフォニック系を中心とした“様式美メタル”界隈では絶大な人気を誇るギタリスト。
全盛期には、そのブラックモアが舵を握ってい影響力を増していた時期もあり、その人気が高い日本などでは“DEEP PURPLE=ブラックモア”というイメージも強くなっていました。
しかし、本来はジョン・ロードのキーボードとブラックモアのギター、そこにフロントマンを加えて三枚看板としたスタイル。メンバーの出入りは非常に激しく、複雑なファミリー・ツリーを持つことでも有名です。
DEEP PURPLEはイギリスのトップバンド!?
一部の界隈においてDEEP PURPLEは、LED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)とともにブリティッシュ・ハードロックの二大巨頭と並び称されることもあります。
場合によっては、そこにBLACK SABBATH(ブラック・サバス)とURIAH HEEP(ユーライア・ヒープ)を加えて、70’sUKハード四天王(BIG4)とも称されることもありますが、これらのバンド選出については、語り手やその背景によって大きな見解の相違も見られます。
DEEP PURPLEは“ビッグ・イン・ジャパン”!?
ネオクラシカル様式や伝統的ヘヴィメタルの人気が高い日本などの地域や、オールドスクールなヘヴィメタル・クラスタの間では、ブリティッシュ・ハードロックの筆頭格と高評価されています。
その反面、現在の英米や90年代以降のヘヴィ・ミュージック界隈では、その評価傾向に大きな差異が見られ、LED ZEPPELINやBLACK SABBATHと比較すると影響力やその範囲で劣り、格の面でも同列に比ぶべくもない存在という見方も増えています。
もちろん、これについても語り手によって見解が大きく異なるのは間違いありません。
評価が一定しない毀誉褒貶激しいバンド!?
シーンにもよりますが、アートロックを展開していた最初期の『第1期』や、カリスマ・ギタリストのブラックモアが脱退した後の『第8期』も、近年では再評価の傾向が確認できます。
このようにDEEP PURPLEは、いくつもの歴史的キラーチューンを生んだハードロック・レジェンドという評価や認識に変化はないものの、シーンや時代によって評価が大きく食い違いを見せる、毀誉褒貶の激しいグループとという事実もあります。
バンドとブラックモアとの確執!!
DEEP PURPLEは、70年代前半にブラックモア主導とされるスピーディーなハードロックを武器に頂点を迎えますが、エゴの塊として知られるブラックモアとの確執で脱退したイアン・ギランに続き、1975年にはそのブラックモアも方向性の不一致を理由に脱退。
ブラックモアは、自身のコントロール下で様式美サウンドを追求するために以前より計画していた、RAINBOWの活動をスタートさせます。
バンドは後任ギタリストにトミー・ボーリンを迎えますが、翌年には当時ヴォーカリストだったデイヴィッド・カヴァデイルとボーリンが相次いで脱退。DEEP PURPLEはそれを機に解散となります。
1984年にブラックモアを含む黄金期のメンバーで再結成が実現しますが、すぐさまブラックモアと他のメンバー…特にイアン・ギラン(Vo.)との確執が激化。
比較的高水準なアルバム・リリースを重ねて一部シーンでは高評価を得るも、だましだましの活動も1993年に限界を迎え、再びブラックモアが脱退します。
職人ギタリストを迎えて最終体制へ!?
その後、USプログレ・シーンで名の通ったスティーヴ・モーズを、パーマネントなギタリストに迎えます。
最古参のジョン・ロード(Ky.)とイアン・ペイス(Dr.)に、黄金期のロジャー・グローヴァー(Ba.)とギラン、そこに職人モーズを加えた体制で、プログレ・テイストを加えたミュージシャンズ・ミュージシャン的なやや通好みの高品質ハードロックを展開。
ロードは引退してすでに故人となり、バンドの二枚看板とクラシカル・様式美志向のメタルファンを失うも、それとは異なるクラスタから幅広いリスナーを獲得。
一般メディアからも好評価を得て、現在進行形で活動を続けています。
なお、2022年から病床の妻への付添のために休止中だったモーズが正式に脱退することになり、現在はそのサポートを行っていたサイモン・マクブライドが後任となりました。