- 能天気なパーティーバンドが跋扈するL.A.メタルシーンの中で、憂いを帯びたメロディとギターヒーローの存在でヨーロッパ/日本で絶大な人気を誇った叙情派グラムメタルバンド!!
- DOKKEN|DISCOGRAPHY
- Breakin’ the Chains|ブレイキン・ザ・チェインズ
- Breaking the Chains|ブレイキング・ザ・チェインズ
- Tooth and Nail|トゥース・アンド・ネイル
- Under Lock and Key|アンダー・ロック・アンド・キー
- Back for the Attack|バック・フォー・ジ・アタック
- Dokken|ドッケン
- Dysfunctional|ディスファンクショナル
- Shadowlife|シャドウライフ
- Erase the Slate|イレーズ・ザ・スレート
- Long Way Home|ロング・ウェイ・ホーム
- Hell to Pay|ヘル・トゥ・ペイ
- Lightning Strikes Again|ライトニング・ストライク・アゲイン
- Greatest Hits|グレイテスト・ヒッツ
- Broken Bones|ブロークン・ボーンズ
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能天気なパーティーバンドが跋扈するL.A.メタルシーンの中で、憂いを帯びたメロディとギターヒーローの存在でヨーロッパ/日本で絶大な人気を誇った叙情派グラムメタルバンド!!
DOKKEN(ドッケン)は、米国カルフォルニア州ロスアンゼルスを拠点とするグラムメタルバンド。
彼らの本拠地ロスアンゼルスがそのメッカであることから、L.A.メタルとも呼ばれたグラムメタルムーヴメントの中では、黎明期から活動を続けていたパイオニア的存在であり、そのシーンを代表するバンドのひとつに数えられています。
DOKKENは、創始者でありフロントマンでもあるドン・ドッケンと、80年代有数のギター・ヒーローとしても名高いジョージ・リンチをツートップとしたグループ。
グラムメタルシーンのビッグネームの中でもっやや異色の存在で、陽性のポップサウンドや享楽的なパーティロックに傾き過ぎず、憂いを感じるメロディとクールなポップネス、そして硬質なサウンドを持ち味に、独自のポジションを築いていたバンドとして知られています。
その音楽性から、ヨーロッパ各地やそれと音楽的な嗜好性が共通する持つ日本で特に高く人気を獲得しており、主要マーケットとしていました。そのため、アメリカ本国に先駆けてフランスのレーベルからデビューしており、ヨーロッパを中心に活動していましたが、のちにアメリカで再デビューを果たし、グラムメタルムーヴメントの高まりとともに人気を確実なものとしてゆきます。
バンドのツートップであるドッケンとリンチが犬猿の仲にあることが周知の事実とされており、これについてはのちに当初は話題作りのためのフェイクであったという話も表に出てきますが、いずれにせよドッケンとリンチを含むメンバー間に不仲や意見の相違があったことは事実のようで、4作目のアルバムで大きな成功を収めるもメンバーの関係性はこじれて行き、ドッケンのバンド脱退を機にバンドは解散。各々新たな活動を展開してゆきます。
1993年にオリジナルメンバーで再結成を果たしますが、2枚のアルバムをリリースしてリンチと決別。リンチ寄りのジェフ・ピルソン(Ba.)も続いて脱退してしまいます。その後もバンドは活動を続けアルバムリリースも重ねていますが、シーンの移り変わりや音楽性の変化もあり勢いを欠いた状態時が続いています。
DOKKEN|DISCOGRAPHY
Breakin’ the Chains|ブレイキン・ザ・チェインズ
オリジナルアルバム – 1作目欧州盤 (1981年)
フランスのレーベルからリリースされていたデビューアルバムで、当初はイギリスやドイツを中心としたヨーロッパ各地を活動ベースとしていました。
のちにアメリカ本土でもリリースされ、それ以降は日本も含めそちらが正式盤として流通しています。両盤には一部楽曲のリレコーディングや歌詞/タイトルの差し替え、曲順の入れ替えなど変更点もありますが、基本的には同一の内容と考えて問題ありません。
Breaking the Chains|ブレイキング・ザ・チェインズ
オリジナルアルバム – 1作目米国盤 (1983年)
ポップな作風ではあっても、グラム/ヘアメタル系のチャラキラなスイートポップロックとは一線を画しており、ウェットで翳りを持ったサウンドは欧州をターゲットとしただけのことはあります。そのクールな質感のポップネスは、元祖USヘヴィメタルバンドと呼ばれるBLUE ÖYSTER CULT(ブルー・オイスター・カルト)に通じる部分も見られます。
RIOTを思わせるようなアップテンポなナンバーからメロウなナンバーまで、比較的バラエティに富んでいるものの、次作からアルバムの目玉となるスピードメタルナンバーはここではまだ見られません。次作以降と比較するとややマイナー臭さがありますが、それが捨てがたい味にもなっています。
ポップネス:★★★☆☆|チャラい度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆
入門盤 通好み スルメ盤 実験作
Tooth and Nail|トゥース・アンド・ネイル
オリジナルアルバム – 2作目 (1984年)
DOKKENが米国をターゲットに定めて大きくブレイクすることとなったアルバムで、基本的には前作の作風を踏襲しているものの、スピードメタルナンバーからメロウなバーラードまでと、楽曲がはさらに多彩となりより振り幅の大きくなったアルバムとなりました。クオリティも向上して各楽曲もフックが強くなり、良くも悪くもマイナー臭が漂っていた前作とは打って変わってメジャー感があふれています。
代表作としてはキャリアの頂点に当たる“Back for the Attack(4th)”と双璧ですが、こちらを最高傑作に挙げるファンは少なくありません。
ポップネス:★★★☆☆|チャラい度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
Under Lock and Key|アンダー・ロック・アンド・キー
オリジナルアルバム – 3作目 (1985年)
メインストリームのポップでメロウなグラムメタル主流派サウンドに、大きくすり寄ってしまったアルバム。
過去作に近い序盤の3曲は及第点を与えられますし、ファストナンバーのT-05, T-10はDOKKENのオールタイムベストに選べる佳曲ですが、アルバムの半数を占めて全体に影響を及ぼしている即物的な楽曲…チープなバラードナンバーとコマーシャル過ぎるなポップソングによって印象を落としてます。これによってこれまでの矜持を失い、品格, 品質ともに大きく引き下げる結果ととなっています
ポップネス:★★★★☆|チャラい度:★★★★★☆|総合評価:★★★☆☆
入門盤 賛否両論
Back for the Attack|バック・フォー・ジ・アタック
オリジナルアルバム – 4作目 (1987年)
解散を前にした黄金期のラストアルバムで、“Tooth and Nail(2nd)”と並んでDOKKENの代表作に挙げられますが、セールスや一般的な知名度では本作が上回ります。
T-01は言わずと知れた名曲ですし、ポップナンバーは多いものの前作でハナについたベタベタなバラードは姿を消しており、1stと2ndに感じられた彼らの持ち味である硬質なクールネスも多少取り戻しています。しかし、ここでもまだメインストリームへの色目を使っているためか、いまひとつ突き抜けない中庸な印象は拭い去れませんし、アルバムの密度では2ndに大きく及びません。
また、曲数が増えたわりには似たような曲調が目立ってバリエーションに乏しくだけでなく、凡曲が多くアベレージを下げていることもマイナス要因となっています。これまでのように10曲に収めていれば、いくらか印象が改善されたかもしれません。
ポップネス:★★★☆☆|チャラい度:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤
Dokken|ドッケン
オリジナルアルバム – 5作目 (1994年)
日本のみのリリースとなった復活アルバム。とはいえこれの全世界盤が次作のDysfunctionalなので、曲順が音なることと収録曲が少ないこと以外は基本的には同じです。今回はタイトルごと変えているものの、欧州で先行リリースしていた“Breakin’ the Chains(1st)”と同じケースですね。
Dysfunctional|ディスファンクショナル
オリジナルアルバム – 6作目 (1995年)
オリジナルメンバーでの復活アルバムで日本限定だった、“Dokken”のワールドバージョン。“80’バンドの90’s作品”とうことで、御多分に洩れずグランジ/ヘヴィグルーヴの影響が取りざたされて叩かれたアルバムです。
ややオーガニックなミッドチューン中心のハード/ヘヴィロックサウンドという意味ではグランジに通じますが、グランジサウンドをそのままコピーしたというよりは、“ヘヴネス&グルーヴ重視の70年代ハード/ヘヴィロックリバイバル”というメソッドだけ参照して組み立てた印象。これは、むしろMETALLICAの“ブラックアルバム”や“Lord”に近いもので、特にダウナーでもパンキッシュでもありません。
暗いといっても、そもそもDOKKEN自体が翳りのある作風を持ち味としていたバンドです。冷静に聴くなら、スピードメタルチューンが無い以外は、基本的には80年代のDOKKENサウンドと大きな違いはありませんし、むしろアベレージは80年代から大きく上がっています。サイケ風のT-08は新境地ですがなかなかの佳曲ですし、これで前半にT-10クラスのファストチューンを1〜2曲配置してあれば、食いつきが大きく変わったと思われます。
ポップネス:★★★☆☆|チャラい度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Shadowlife|シャドウライフ
オリジナルアルバム – 7作目 (1997年)
Erase the Slate|イレーズ・ザ・スレート
オリジナルアルバム – 8作目 (1999年)
Long Way Home|ロング・ウェイ・ホーム
オリジナルアルバム – 9作目 (2002年)
Hell to Pay|ヘル・トゥ・ペイ
オリジナルアルバム – 10作目 (2004年)
Lightning Strikes Again|ライトニング・ストライク・アゲイン
オリジナルアルバム – 11作目 (2008年)
Greatest Hits|グレイテスト・ヒッツ
オリジナルアルバム – 12作目 (2010年)
”]Broken Bones|ブロークン・ボーンズ
オリジナルアルバム – 13作目 (2012年)
DON DOKKEN|DISCOGRAPHY
バンド解散後のドッケンによるソロプロジェクト。
北欧メロディックメタルのレジェンドEUROPEのジョン・ノーラム(Gt.)、伝説のUSテクニカルスラッシュバンドWATCHTOWERのビリー・ホワイト(Gt.)、北欧の怪人KING DIAMONDの元にいて後にはMOTÖRHEADに加入するミッキー・ディー、さらにグレン・ヒューズやトニー・フランクリンなどの大物ゲストという、メタルファンなら注目せざるをえない顔ぶれでした。
作品も、初期のDOKKENをヨーロピアンメロディックスタイルに寄せたような作風で、DOKKEN時代に匹敵するかそれを上回る高品質なヘヴィメタルサウンドを作り上げますが、セールスやメディアの評価は振るわず1作のみで終決。ドッケンはDOKKENの再結成へと向かうことになります。
Up From the Ashes|アップ・フロム・ザ・アッシェズ
オリジナルアルバム – 1作目 (1990年)
ポップネス:★★★★☆|チャラい度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み