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★ ELECTRIC WIZARD(エレクトリック・ウィザード) ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|英国のカルト・ドゥーム・バンドが燻り出す悪夢のダウナー・サウンド!!…必聴アルバムは?

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Contents

ELECTRIC WIZARD|DISCOGRAPHY

Electric Wizard|エレクトリック・ウィザード

ELECTRIC_WIZARD_Electric_Wizard

オリジナルアルバム – 1作目 (1994年)

リー・ドリアンのレーベル、『ラアイズアバヴ(RISEABOVE)』からリリースされたデビューアルバム。
基本的なサウンドは、CATHEDRALの1stの音楽性がほぼ踏襲されており、リフワークなどには特にそれが顕著です。

当時、CATHEDRALフォロアーは決して少なくありませんでしたが、1stのドゥーム路線よりも2ndのサイケデリック&グルーヴ路線のインスパイアが増加してゆく流れの中で、本作では、あえて1st路線のダウナー・ドゥームを追求していました。

ただし、欧州的な叙情性や70年代プログレ的なヴィンテージ・センスはいくらか抑えられており、やや湿り気が少なくドライな印象をも与えるもので、トリッピーなサイケ・テイストも弱めです。

いろいろと過渡期のサウンドではありますが、彼らのダウナー・サウンドへのこだわりと、今後の展開の予兆は感じさせるアルバムです。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★☆☆☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|エクストリーム度:★★★★☆
|叙情度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

賛否両論 通好み スルメ盤

Come My Fanatics….|カム・マイ・フランティック…

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オリジナルアルバム – 2作目 (1997年)

CATHEDRAL最初期に近いダウナー&グリミィなサウンドの、エクストリーム系ドゥームという意味では、1st以上に徹底されたアルバムです。
しかし本作では、SLEEPなどに近いストーナー・サウンドとの間で立ち位置を模索しており、前作ほどには“CATHEDRALクローン感”を感じさせないようになっています。

ヴォーカルは基本的にダーティながらも、いくぶん表現の幅を持たされており、曲によってデス声一歩手前のものもありますが、クリーンとまではいかないまでも比較的まろやかな歌唱まで様々です。

本家のCATHEDRALが、サイケ風のプログレ・メタルと化しつつあった一方、ここでは、ミニマルな作風に傾いた、トランシーな本格的なサイケデリック・テイストの萌芽も感じさせます。

ELECTRIC WIZARDの初期作品の中では、代表作と呼べるアルバムです。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★★☆☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|エクストリーム度:★★★★☆
|叙情度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 通好み スルメ盤 実験作

Chrono.naut|クロノ.ノート

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ミニアルバム:EP (1997年)

Supercoven|スーパーカヴン

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ミニアルバム:EP (1998年)

Dopethrone|ドープスローン

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オリジナルアルバム – 3作目 (2000年)

アンダーグラウンドでのストーナー・ブームが、活性化を見せていた時期にリリースされ、本格的なブレイクのキッカケとなったアルバム。ここからは、日本のメタル誌も盛んに取り上げるようになり、一気に知名度を高めていきます。

概ね前作と同路線ですが、音づくりについてはドゥームやストーナー系よりも、スラッジの原型になったアメリカのノイズ/ジャンクロック系のヘヴィオルタナティヴに近い印象が強まり、MELVINSあたりの影響もうかがえます。

前作でやや薄れた、英国ヴィンテージ風の空気はさらに後退しており、CATHEDRALよりもむしろ、同時期のUSストーナーの代表格SLEEPと相通じる部分が目立つようになりました。

全体的に、エクストリームな重圧型ドゥーム・サウンドが重視されていますが、それだけでなくスペーシーな音響効果やミニマルでトランシーな展開もを取り入れられており、サイケデリックなサウンドを意識した様子もうかがえます。

しかし、エフェクトの影響かヴォーカル処理にこれまで以上にダーティでトゲトゲしさを感じられるのが気になる部分です。
これは、トリッピーなサイケデリアを堪能させたいのであればノイズになりかねない要素でもあるので、その意味では結果的にややどっちつかずなサウンドになっている印象もあります。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★★☆☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|エクストリーム度:★★★★★
|叙情度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 通好み スルメ盤

Let Us Prey|レット・アス・プレイ

ELECTRIC_WIZARD_Let_Us_Prey

オリジナルアルバム – 4作目 (2002年)

音楽性と表現の幅に広がりを見せており、いつものドゥーム路線やサイケ&トリッピーなストーナー・サウンドだけでなく、アグレッシヴでアップテンポなジャンク・スラッジ・ナンバーまでも聴かせます。
ただし、楽曲がそれぞれの方向性に合わせたアレンジとなっており、前作にあった的が定まらないな印象は解消されました。

トランス感の追求をひとつの目的としながらも、ダウナーでモノトーンなイメージに塗り込みられていたサウンドが、サイケデリックなトリップ感を重視したカラフルなサウンドへと変化を遂げています。

ヴォーカルも、ダーティな歌唱ではあるものの、デス声一歩手前だったこれまでのような過剰な主張は押し出さないスタイルとなり、トランスやサイケデリアを邪魔しないものとなりました。
また、トリップ感重視な曲では、ヴォーカルにエフェクトを効かせてSEに近い扱にしたり、完全なインスト曲にするなど、没入感を妨げないように処理されています。

心機一転、本格的なELECTRIC WIZARD流のストーナー/サイケデリック・サウンドを完成させた、会心の1枚と呼べる出来栄えの充実作です。

|ドゥーム度:★★★★☆
|ストーン度:★★★★
|トリップ度:★★★★☆
|エクストリーム度:★★★★☆
|叙情度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

We Live|ウィ・ライヴ

ELECTRIC_WIZARD_We_Live

オリジナルアルバム – 5作目 (2004年)

サイケデリック・テイストはやや控えに、ストロング・スタイルのダウナー・ドゥームメタル路線へと的を絞ったアルバム。

ヴォーカルはダーティ・ヴォイスですが、ここではかなり奥に引っ込んだバランスで処理されており、トランス感やサイケデリックトリップ感を味わうのに邪魔にならない程度の扱いになっています。

ときおりフィーチャーされる叙情的メロディも効果的で、ゴシックメタルにも通じるような、メランコリックなエモーション感じさせ印象に残ります。

同じことを繰り返しているようでありながら、アルバムごとに新機軸の導入を積極的に試みて、変化をつけているあたりは評価できますし、本作もまたスキが無く完成度の高い充実策で、トータルでは前作にも匹敵する出来栄えと言えます。

ちなみに、T-01“エコエコアザラク”は、そのタイトルの通り、おなじみの魔女が主役の日本のホラー漫画が元になった曲です。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★★☆☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|エクストリーム度:★★★★☆
|叙情度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

Radio 1 Session 1/05|レディオ・1・セッション 1/05

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ライヴアルバム (2006年)

Witchcult Today|ウィッチカルト・トゥデイ

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オリジナルアルバム – 6作目 (2007年)

一聴した印象では前作に近い方向性にも思えますが、ここではストーナー的なサイケデリック・テイストがかなり薄まっています。
一方でヘヴィメタル的なイーヴルな美意識が濃厚に漂っており、ダークなデカダン&インモラル・テイストがアップした暗黒ドゥームメタルといった趣です。

今回はサイケデリック・テイストは控えめではあるものの、ヴォーカルは前作同様に引っ込んでおり、トランス/トリップ感を味わうのを妨げないような塩梅です。
このヴォーカル処理については、特に一般のメタルファンにとっては、好みの分かれる要因となるかもしれませんが、こういったアングラなサウンドにはマッチしています。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★★☆☆☆
|トリップ度:★☆☆☆☆
|エクストリーム度:★★★★☆
|叙情度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 実験作

The Processean|ザ・プロセッシーン

ELECTRIC_WIZARD_The_Processean

ミニアルバム:EP (2008年)

Black Masses|ブラック・マシス

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オリジナルアルバム – 7作目 (2010年)

前作との連作という触れ込みのアルバムで、大枠のスタイルは前作を踏襲しながらも、前作で感じられたメタル的なダークでイーヴルな美意識がさらに強化され、ケレン味たっぷりのドゥームメタルとなりました。

音楽性においても、オールドスクールなヘヴィメタル・テイストがアップしており、時にはMERCYFUL FATE/KING DIAMONDあたりを想起させることもあります。

また、曲のBPMついても、あくまでも“当バンド比”ではあるものの、かなりテンポアップしたものになっており、1曲の中のトラックタイムは最長でも10分未満という、1st以来のキャッチーなコンパクト設計。

これまでのアルバムの中では、これも“当バンド比”ですが、一般のメタラーにもかなり聴きやすい間口の広い仕上がりなので、ビギナーが最初に手に取るには最適の1枚かもしれません。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★☆☆☆☆
|トリップ度:★☆☆☆☆
|エクストリーム度:★★★☆☆
|叙情度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

Legalise Drugs & Murder|リーガライズ・ドラッグ&マーダー

ELECTRIC_WIZARD_Legalise_Drugs_and_Murder

ミニアルバム:EP (2012年)

I Am Nothing|アイ・アム・ナッシング

ELECTRIC_WIZARD_I_Am_Nothin

シングル (2014年)

Time to Die|タイム・トゥ・ダイ

ELECTRIC_WIZARD_Time_to_Die

オリジナルアルバム – 8作目 (2014年)

CATHEDRALのリー・ドリアンが運営する、古巣の『ライズアバヴ』から、ブラックメタルやメロデスのリリースで知られている『スパインファーム』へ移籍しての第一弾。

方向性については、ここ数作からさほど大きな変化は見られませんが、前作で大きく強化されていた、整合感のあるキャッチーな作風は後退してます。
かといって、それ以前のようなトランシーな作風に回帰したというわけでもなく、ややジャンクでカオティックな印象を受けますが、かといって、いわゆるスラッジを意識した気配もありません。

一方で、レーベル移籍の影響のほどは不明ですが、やはり近作で強まっていたダークでイーヴルなサウンド・イメージはさらに強化された印象で、邪教の儀式やサバト的な禍々しさを漂わせています。

このように、過去作から変化が皆無というわけではないのですが、いずれも表層的な変化にとどまっており、本作ならではの独自の試みは見られないため、やや停滞気味にも感じられてしまいます。
そのため、及第点には達しているものの、積極的に推すべきポイントが見当たらない、決め手を欠いた1枚と言わざるを得ません。
アルバムの中では、ラストに配された3分程度の小曲でアウトロ扱いのT-09が、本作中最も印象的に感じられるほどです。

|ドゥーム度:★★★★★
|ストーン度:★★☆☆☆
|トリップ度:★☆☆☆☆
|エクストリーム度:★★★★★
|叙情度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

SadioWitch|サディオウィッチ

ELECTRIC_WIZARD_SadioWitch

シングル (2014年)

See You in Hell|シー・ユー・イン・ウィル

ELECTRIC_WIZARD_See_You_in_Hell

シングル (2017年)

Wizard Bloody Wizard|ウィザード・ブラッディ・ウィザード

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オリジナルアルバム – 9作目 (2017年)

本作でも、いつものダウナー・ドゥームは聴けますが、アルバムとしてはこれまでのようにダウナー・サウンドが徹底されたものではなく、CATHEDRALで言うなら1stではなく2nd以降の音楽性に近いものです。

むしろ、ヴィンテージ・テイストを漂わせた、オーソドックスなハードロック/ヘヴィロックと表現した方が適切とも言えます。

彼らのカタログ中でも、わかりやすく間口が広いという意味では、過去最高にキャッチーな作風だった『Black Masses(7th)』に匹敵するかそれ以上の、ビギナー・フレンドリーなアルバムとも言えますが、ELECTRIC WIZARDの本質を感じるには、本作では少々力不足でしょう。

|ドゥーム度:★★★★☆
|ストーン度:★★★☆☆
|トリップ度:★★☆☆☆
|エクストリーム度:★★☆☆☆
|叙情度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験

「Wizard Bloody Wizard」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

Live Maryland Deathfest 2012|ライヴ・メリーランド・デスフェスト 2012

ELECTRIC_WIZARD_Live_Maryland_Deathfest_2012

ライヴアルバム (2018年)

With the Dead|ウィズ・ザ・デッド|DISCOGRAPHY

WITH_THE_DEAD_Logo

CATHEDRALの活動に幕を下ろしたドゥームメタルの伝道師リー・ドリアンが、ELECTRIC WIZARDを脱退したマーク・グリーニング, ティム・バグショーと結成したプロジェクト。
まさに、ドゥームメタル・シーンのトップ・ミュージシャンによる、ドリームチームと呼べる組み合わせです。

音楽性は、最初期のCATHEDRALとELECTRIC WIZARDを合わせたような、ダウナーでミニマルなドゥーム・サウンドが特徴です。

2ndアルバムでは、CATHEDRALでドリアンの盟友だったレオ・スミーも参加していますが、グリーニングが脱退してしまいます。
その代わりに、BOLT THROWERにも参加していた元GROOPDOGGRILLのアレックス・トーマスが参加し、通好みな顔ぶれとなりました。

With the Dead|ウィズ・ザ・デッド

WITH_THE_DEAD_With_the_Dead

オリジナルアルバム – 1作目 (2015年)

Love from With the Dead|ラヴ・フロム・ウィズ・ザ・デッド

WITH_THE_DEAD_Love_from_With_the_Dead

オリジナルアルバム – 2作目 (2017年)

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