- インダストリアルとデスメタルのハイブリッドサウンドを別次元の高みに押し上げ、ニューメタル時代の代表的フォーミュラとなった90年代ヘヴィミュージックシーン最重要バンドのひとつ!
- FEAR FACTORY|DISCOGRAPHY
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インダストリアルとデスメタルのハイブリッドサウンドを別次元の高みに押し上げ、ニューメタル時代の代表的フォーミュラとなった90年代ヘヴィミュージックシーン最重要バンドのひとつ!
インダストリアルメタルのブレイクにより、その影響はその周辺ジャンルにも波及しますが、デスメタル,ブラックメタル,グラインドコアなどのエクストリームメタルシーンも例外ではありませんでした。
FEAR FACTORYそれらの中でも、単なる借り物のミクスチャーにとどまらない独自のスタイルとクオリティの高いサウンドをいち早く作り上げたグループです。
彼らのサウンドは、インダストリアルメタル第1世代のEDM/EBMをベースにしたものではなく、エクストリームメタルのサウンドにサイバーなテクスチャーを加えた、後にニューメタル系インダストリアルでも主流となるスタイル。
また、デスヴォイス寄りのシャウトとヘヴィでアグレッシヴなサウンド通常パートから一転して、サビのパートではニューウェイヴ/エレポップ的なスペーシーで浮遊感のあるサウンドをバックにクリーンヴォイスでエモーショナルなメロディーを歌い上げるという構成は、当時のニューウェイヴサウンド・リバイバルを背景にしたものとも言えますが、これも後にニューメタル/メロデス/メタルコアなどの定番フォーミュラとなります。
FEAR FACTORYがデビューしてメジャーに登りつめた時期は、様々な革新的グループが続々と登場していた激動の時代ですが、彼らもそれらのグループのひとつで、インダストリアルメタルの第2世代として、またグルーヴメタル/ニューメタルのパイオニアとして、後のシーンに最も大きな影響を及ぼした最重要バンドであることは確実です。
FEAR FACTORY|DISCOGRAPHY
Concrete|コンクリート
オリジナルアルバム – 1作目 (1991年[正式リリース2002年])
幻のデビュー作。ほぼ普通のデスメタル。ロス・ロビンソンのプロデューサーデビューでもある。
実験性:★★☆☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆
通好み 実験作 ご祝儀
Soul of a New Machine|ソウル・オブ・ア・ニュー・マシーン
オリジナルアルバム – 2作目 (1992年)
フィアファク流デスmeetsインダストリアルスタイルはほぼこの時点で完成。ポップネスには欠ける。
実験性:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
代表作 通好み スルメ盤 実験作
Fear Is the Mindkiller|フィアー・イズ・ザ・マインドキラー
リミックスアルバム (1993年)
この時期メタルバンドにはまだ珍しかったリミックスアルバム。
実験性:★★★☆☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作 お布施
Demanufacture|ディマニュファクチュア
オリジナルアルバム – 3作目 (1995年)
大化けした覚醒作で、バンドキャリアの頂点。先鋭性もクオリティでもこれに匹敵するものはない。必聴。
実験性:★★★★★|マニア度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 実験作
Remanufacture|リマニュファクチュア
リミックスアルバム (1997年)
EDM色の強いリミックス。水準以上の無難なアレンジだが、当時としても最先端の音ではない。
実験性:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Obsolete|オブソリュート
オリジナルアルバム – 4作目 (1998年)
前作には及ばないが、グルーヴ路線で新機軸を模索する意欲は評価。無難な良作。
実験性:★★★☆☆|マニア度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 賛否両論 スルメ盤 実験作
Digimortal|ディジモータル
オリジナルアルバム – 5作目 (2001年)
ニューウェイヴリバイバルに便乗。上滑り気味。
実験性:★★★☆☆|マニア度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 スルメ盤 実験作
Hatefiles|ヘイトファイルズ
リミックス+レアトラックス (2003年)
マニア向け。
実験性:★★★★☆|マニア度:★★★★★|総合評価:★★★★☆
賛否両論 通好み 実験作 お布施
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Archetype|アーキタイプ
オリジナルアルバム – 6作目 (2004年)
実験性:★★☆☆☆|マニア度:★★★★★|総合評価:★★☆☆☆
お布施
Transgression|トランスグレッション
オリジナルアルバム – 7作目 (2005年)
実験性:★★☆☆☆|マニア度:★★★★★|総合評価:★★☆☆☆
お布施
The Industrialist|ザ・インダストリアリスト
オリジナルアルバム – 9作目 (2012年)
実験性:★★☆☆☆|マニア度:★★★★★|総合評価:★★☆☆☆
お布施
Genexus|ジェニュクサス
オリジナルアルバム – 10作目 (2015年)
実験性:★★☆☆☆|マニア度:★★★★★|総合評価:★★☆☆☆
お布施
◎ FEAR FACTORYはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
FEAR FACTORYを聴くなら後にも先にも“Demanufacture(3rd)”につきます。この後数作は新たな試みも行っていますが、それ以降はどれだけこのアルバムに迫れるかだけが唯一のテーマでその影から1ミリも逃れられていませんから、この彼らの全てが詰まってた名盤を後回しにする理由はありません。
その後は、よりヘヴィにグルーヴで新境地を追求しつつ唯一3rdにも匹敵するクオリティを持つ“Obsolete(4th)”か、DemanufactureのEDMリミックスアルバム“Remanufacture”を抑えておけば十分でしょう。
メタルコアなどデス系サウンドが初めから身近だった世代なら、インダストリアルデス時代の“Soul of a New Machine(2nd)”の方が響くかもしれません。