★ FLOTSAM AND JETSAM(フロットサム・アンド・ジェットサム)ディコグラフィー ★ METALLICAがベーシストジェイソン・ニューステッドを引き抜いた実力派メロディック・パワースラッシュバンド!!…必聴アルバムは?

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METALLICAのによって腕ききベーシストのジェイソン・ニューステッドを引き抜かれながらも、マイペースな活動の中で多彩な作風に挑戦しつつ着実なレベルアップを遂げてきたアリゾナが誇る実力派のメロディック・パワースラッシュバンド!!

FLOTSAM AND JETSAM(フロットサム・アンド・ジェットサム)はアリゾナ出身のグループで、クリフ・バートンの後任としてMETALLICAに加入するジェイソン・ニューステッドが在籍していたことで注目を集め、広く知られるようになります。同郷のSACRED REICH(セイクレッド・ライク)らと並んで、スラッシュメタル第2世代としてシーンの活性化に貢献しました。

一般的にはスラッシュバンドとして知られていますが、実際のところは純粋にスラッシュメタルと呼べる作風はメインではなく、そうカテゴライズできる作品は多くありません。
当初より作風はパワーメタルに近いのものであり、トータルでの音楽キャリアを総括的に判断すれば多様な音楽性を持ったスラッシーなパワーメタルバンドと考えるのが適切でしょう。

全盛期のMETALLICAの音楽的変遷を意識したような作風のパワーメタルを試みたり、グルーヴメタル時代を意識してミッドテンポ主体のパワーメタルを追求したり、NEVERMOREに代表されるようなダークパワーメタルに移行したり、ストレートでファストなオールドスクール系ヘヴィメタル/パワーメタルを極めたり…と時期によって作風に変化はあるため、リスナーの嗜好性によって評価に大きなブレがあり人気が安定しませんが、どの時期も常に水準以上のクオリティは維持しています。

技量的にも安定して作風も多彩で仕上がりもソツがない反面、突出した押し出しポイントもなければこれといった名曲/名盤も持っていないなど決め手に欠けるため、どうしても器用貧乏という印象は拭えません。

取り立ててヒットアルバムも無ければ目立った活躍も見られない存在でしたが、多くのスラッシュバンドが多いな音楽性の変更や活動停止の道を選ぶ中、大きなブランクもなく地道に活動を続けアルバムもコンスタントなリリースを続けており、ツアー期間が長くアルバムリリースが少ない米国産メタルとしては比較的多作の部類に入るバンドです。

FLOTSAM AND JETSAM|DISCOGRAPHY

Doomsday for the Deceiver|ドゥームズデイ・フォー・ザ・デシーヴァー

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オリジナルアルバム – 1作目 (1986年)

FLOTSAM AND JETSAMで唯一となる、ジェイソン・ニューステッド在籍時のアルバム。ファストナンバー中心でややテクニカルな面も見せるパワーメタル系スラッシュサウンドで、ときおりMETALLICAを思わせる部分もありますが、のちのアルバムで聴けるほど直接的なものではありません。
長尺の楽曲が目立つあたりもMETALLICAに通じるものですが、趣向を凝らして手が込んでいるわりには漫然と流れるだけに終わってしまい、ただ練り込みが足りなさだけが目立ちます。

スラッシュ度:★★★☆☆|スピード:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆
メロディ:★★☆☆☆|インパクト:★★☆☆☆|総合評価:★★☆☆☆

代表作 賛否両論

No Place for Disgrace|ノー・プレース・フォー・ディスグレース

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オリジナルアルバム – 2作目 (1988年)

前作同様パワーメタル寄りのスタイルですが、彼らのカタログ中ではもっともストレートなスラッシュメタルに近い作風。必然的にスラッシャー人気が高く、“セップクアルバム”と呼ばれて一応の代表作とされており、のちにリレコーディングアルバムもリリースされることになります。

スラッシュ度:★★★★☆|スピード:★★★★☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆
メロディ:★★☆☆☆|インパクト:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 入門盤

When the Storm Comes Down|ウェン・ザ・ストーム・カムズ・ダウン

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オリジナルアルバム – 3作目 (1990年)

明確にMETALLICAのテクニカル&ドラマティック&グルーヴィーな作風に寄せてきたアルバムで、Master of Puppetsや…and Justice for Allあたりに近いフレーズがそこここに見られます。
METALLICAの大ブレイクを受けて、そのつながりをアピールすることで話題性と売上につなげようとしたのは間違いありませんが、あくまで自分たちのカラーを織り込もうとしているあたりに彼らの不本意さも感じられ、レーベルからの横ヤリを受けたようにも思われます。
あまり評価できる試みではありませんし評価もかんばしいものではありませんが、スラッシュメタルの範疇で水準以上の出来には収まっているので、オリジナリティにこだわらないスラッシュファンならそれなりに楽しめるでしょう。
彼らならではのトリッキーな展開は悪くないので、もっとテクニカルな変態性を持っていればMESHUGGAHに近い立ち位置に進めた可能性もあります。

スラッシュ度:★★★☆☆|スピード:★★★☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆
メロディ:★★☆☆☆|インパクト:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 実験作

Cuatro|クアトロ

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オリジナルアルバム – 4作目 (1992年)

前作に引き続きMETALLICAインスパイア路線を追求して(させられて?)おり、ブラックアルバムリリース後ということもあってその作風も取り入れたグルーヴスラッシュ/ポストグランジ系ヘヴィロックのテイストが濃厚なアルバム。今回はヴォーカルもジェイムス・ヘットフィールドを意識しており、「ん〜ニャッ!」とコブシを効かせたヘット節まで聴かせます。
前作同様METALLICAインスパイアが気にならなければそれなりには楽しめる仕上がりですが、今回は彼らの持ち味との食い合わせがよくないのか消化不良気味で、後半は息切れの印象も強まります。
PANTERAブレイク直前ということでソレ系のサウンドには接近していないので、インスパイアの渋滞は避けられています。

スラッシュ度:★★☆☆☆|スピード:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆
メロディ:★★☆☆☆|インパクト:★★☆☆☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤

Drift|ドリフト

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オリジナルアルバム – 5作目 (1995年)

METALLICAがセレブ化して神通力を失ったこともあってか、そのインスパイア路線からは足を洗ってもっと広い意味でのヘヴィスラッシュを試みています。PANTERA系のグルーヴメタルと言うよりはもっとオーソドックスななヘヴィメタルに根ざした楽曲が中心で、曲によってはANNIHILATOR(アナイアレーター)のKING OFTHE KILLアルバムなどに近い感触もあります。
印象的なフレーズも時折聴けるものの、突出した楽曲には欠けアベレージも高くは無いためこれといった印象は残せていません。

スラッシュ度:★★★☆☆|スピード:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆
メロディ:★★★☆☆|インパクト:★★☆☆☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤 実験作

High|ハイ

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オリジナルアルバム – 6作目 (1997年)

今作ではグルーヴメタルテイストを意識したパワースラッシュ系の楽曲が目立つようになりましたが、作風としてはそれなりにサマになっています。ただし、楽曲単位で見るとやや決め曲に欠けるのは否めないので、アベレージの低さは相変わらず。
T-11は、MINISTRY(ミニストリー)のアル・ジュールゲンセンとDEAD KENNEDYS(デッド・ケネディーズ)のジェロ・ビアフラによるインダストリアルメタルユニットLARD(ラード)のカバーですが、結果的にこれが一番印象に残る楽曲となっています。

スラッシュ度:★★☆☆☆|スピード:★★★☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆
メロディ:★★☆☆☆|インパクト:★★☆☆☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤 実験作

Unnatural Selection|アンナチュラル・セレクション

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オリジナルアルバム – 7作目 (1999年)

My God|マイ・ゴッド

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オリジナルアルバム – 8作目 (2001年)

Dreams of Death|ドリームス・オブ・デス

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オリジナルアルバム – 9作目 (2005年)

The Cold|ザ・コールド

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オリジナルアルバム – 10作目 (2010年)

Ugly Noise|アグリィ・ノイズ

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オリジナルアルバム – 11作目 (2012年)

No Place for Disgrace 2014|ノー・プレース・フォー・ディスグレース 2014

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オリジナルアルバム – 12作目 (2014年)

Flotsam and Jetsam|フロットサム・アンド・ジェットサム

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オリジナルアルバム – 13作目 (2016年)

スラッシュメタルと言うよりも、時にIRON MAIDENあたりも思い起こさせるオールドスクールなヘヴィメタルにパワーメタルJUDAI PREASTのPainkillerやRIOTのThundersteelと肩を並べる…とまではお世辞にも言えませんが、今時珍しいくらいのまっとうなメタルサウンドは微笑ましいほどです。
楽曲面で決め手を欠く弱さは相変わらずですが、アルバム単位で見れば水準以上の仕上がりなので、オールドスクールなヘヴィメタルが好みなら十分に楽しめます。

スラッシュ度:★★☆☆☆|スピード:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆
メロディ:★★★☆☆|インパクト:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆☆

代表作 入門盤 実験作

The End of Chaos|ジ・エンド・オブ・ケイオス

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オリジナルアルバム – 14作目 (2019年)

いくぶんスラッシーな感触が増したようにも思えますが、基調となるのはあくまでも前作を踏襲したストレートなパワーメタル路線。やや一本調子な曲が多く突出した楽曲は少ないのでないのでメリハリに欠ける面はありますが、疾走曲中心で勢いがあるので間延びすりこともなく苦せずしてな聴き通せます。

スラッシュ度:★★☆☆☆|スピード:★★★★☆|ヘヴィネス:★★★☆☆
メロディ:★★★☆☆|インパクト:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 入門盤
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