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★ IN FLAMES(イン・フレイムス) ディコグラフィー ★ ゼロ年代の欧米メタルシーンを一変させたスウェディッシュ・メロデスの聖地イエテボリ・シーンのフラッグシップ!!…必聴アルバムは?

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ゼロ年代の一大トレンドとなったメロディック・メタルコアのルーツ、スウェーデンはイエテボリのトップ・メロデス・バンドは、アメリカ進出に成功した世界的なアリーナバンドとしてメロデス界隈から一抜け!?

IN FLAMESのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

IN FLAMES(イン・フレイムス)は、スウェーデンのメロディック・デスメタル(以下メロデス)・バンド。

イエテボリ系メロデスの出世頭!?

IN FLAMESが拠点とするイエテボリは、ヘヴィメタルを含む大きな音楽シーンを抱えるスウェーデンの都市です。

イエテボリは、〈DARK TRANQUILLITY〉 〈AT THE GATES〉というメロディック・デスメタルの原点のひとつといえるパイオニアに加え、それに続くフォロアーであるメロデス第二世代以降のグループを多数排出してシーンを形成しており、ヘヴィメタル界隈ではメロディック・デスメタルのメッカとして知られ、その『イエテボリ・スタイル』と呼ばれる作風を踏襲するグループは、シーンにおける最大勢力と呼びうる規模を有しています。

IN FLAMESもまた、そのイエテボリ・メロデスのシーンにおけるトップグループのひとつと見なされているだけではなく、アメリカをもターゲットとしたマーケティングを行い、スウェーデンのメロデス・バンドとしては最も大きな商業的成功を収めたバンドとしても知られています。

これらのによって確立された音楽性は『イエテボリ・スタイル』と称され、メロディック・デスメタルの代名詞的なスタイルとして、後に欧州各国から英米に至るまで広く注目を集め、シーン全体にその影響を伝播させることになります。

元祖メロデス〈DARK TRANQUILLITY〉は兄弟バンド!?

IN FLAMESとメロデスのオリジネイターである〈DARK TRANQUILLITY〉それに加えて、やはり古参のメロデスバンドで現在は開店休業状態にある〈CEREMONIAL OATH〉は、バンドのファミリーツリーで複雑につながる兄弟バンドに近い関係にあることで知られています。

それぞれの前身となったバンドでの活動時代から現在に至るまで、これら3バンドの間ではメンバーの入れ替えや移動、掛け持ちなどが何度となく行われていますが、特によく知られているのは〈DARK TRANQUILLITY〉との間でのフロントマンの交代劇でしょう。

〈DARK TRANQUILLITY〉ヴォーカリストとしてデビューしたアンダース・フリーデンが、のちにIN FLAMESへと移籍。
逆に、IN FLAMESのデビュー作においてサポートとしてヴォーカルをつとめた、〈DARK TRANQUILLITY〉のギタリストのミカエル・スタンネは、のちにフリーデンに代わってヴォーカリストに収まることになります。

それ以降この両者は、現在に至るまでそれぞれのバンドのフロントマンを務めており、バンドの顔として完全に定着しています。

IN FLAMESはメロデスのパイオニア!?

IN FLAMESは結成こそ1990年と早いものの、メロデスとしてのスタイルを確立してアルバムデビューを果たすのはは1994年となるため、メロディック・デスメタルのシーンにおいては、やや出遅れた後発組としてくくられていました。
しかし、現在はスウェディッシュ・メロデスのフラッグシップの一角であるだけでなく、そのパイオニア的な存在のひとつとも見なされています。

これについては、デビュー後間も無く『イエテボリ系』メロデスのトップグループへとスムーズに上り詰め、シーンに影響を及ぼす存在にまで成長を遂げた実績に加え、バンドの母体ともいえる〈CEREMONIAL OATH〉が、メロデスのプロト・タイプのひとつに数えられていること。
そして、元祖メロデスの筆頭である〈DARK TRANQUILLITY〉と兄弟バンドの関係にあり、デビュー以前から共に切磋琢磨してきたこと…などが考慮されたものと考えられます。

IN FLAMESはメロディック・メタルコアの元ネタ!?

IN FLAMESが、アメリカを含めた世界的な成功を達成した大きな要因として、一時代を築いたメロディック系「メタルコア」の原点のひとつとして、注目が集まったことが挙げられます。

「メタルコア」は、90年代半ばにアンダーグラウンドでブームメントとなりメタリック・ハードコアとも称された、メタル色の強いハードコアのジャンル「N.S.H.C.(ニュースクール・ハードコア)」を母体としていますが、2000年前後になるとその中から、北欧メロデスをベースとしたスタイルが続々と登場します。

アメリカやドイツを中心としたそれらのグループから、影響を受けたアイデアの源泉として多く名が挙がったのが〈AT THE GATES〉やIN FLAMESで、のちに「メタルコア」のシーンがメジャー化したことによってIN FLAMESの存在も広く知られ、新たなファン層を獲得することになりました。

IN FLAMESの音楽性は!?

デビュー当初のIN FLAMESは、トラッド/フォークのメロディに加え、ワルツのメロディを取り入れるなど、初期のメロデスバンドとしては珍しくクラシック音楽の要素を押し出した、古典的なネオクラシカル/シンフォニック・メタルとも重なるスタイルを持ち味としていました。

これは、デスメタルに拒否感の強い保守的なメタルファンにも比較的支持されやすい特徴であり、それがIN FLAMESがデビューから一気に支持層を拡大し、メロデスの代名詞に近いシーンのトップグループのステージへと到達できた一因とも考えられます。

アメリカン・トレンドへの接近で賛否超論!?

メタルコア界隈での知名度が高まったIN FLAMESは、そのメタルコアの中心的シーンでヘヴィメタルの巨大マーケットでもあるアメリカを視野に入れ、音楽性もそれに沿ったものへとシフトして行きます。

これは、メロデスの影響下にあるメロディック系のメタルコアや、歌モノ系のニューメタルの要素を取り入れたスタイルで、ダウンテンポのグルーヴやクリーンヴォーカルを用いたエモーショナルな歌メロが強調されたものでした。
その後は、アルバムによってややマイナーチェンジを行っていますが、従来のメロデスと同時代的なヘヴィミュージックのトレンドをクロスオーバーさせる手法に変化はありません。

しかし、この音楽性の変化やメインストリームを意識したメジャー展開は、特にオールドファンからは賛否両論であり、バンドとリスナーの意識の乖離や、リスナー内でのセクト化を進める結果にもなりました。

IN FLAMESのバンド体制は!?

IN FLAMESはデビュー後もメンバーが安定せず、1997年の3rdアルバムリリースの時点までに、中心人物のひとりイェスパー・ストロムブラード(Gt. etc)を除く顔ぶれは総入れ替えとなっており、さらに2010年にはそのストロムブラードも脱退、現在は創設メンバー不在の状態が続いています。

ストロムブラード脱退後は、アンダース・フリーデン(Vo.)とビョルン・ゲロッテ(Dr.〜Gt.)という2ndアルバム以来の古参メンバーとなる二人を中心に活動を継続中。

ソングライティングについては、デビュー当初から現在に至るまで複数人での制作体制をとっていますが、2016年以降はアルバムによっては、プロデューサーのハワード・ベンソンも、外部コンポーザーとして全面的にソングライティングに関わるようになりました。

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