Contents
- 1米国トレンド導入への反感が激しい英国で、スラッジコア/スラッジメタルを展開し、UKエクストリームの名門レーベル・イヤーエイクにも名を連ねた伝説のカルトバンド!!
- 1...1ドゥームデスからスタート!?
- 1...2名門イヤーエイクからメジャー・デビュー!?
- 1...3英国でアメリカ発祥のスラッジを展開!?
- 1...4IRON MONKEYの音楽性は!?
- 1...5解散とメンバーのその後の活動!?
- 1...6IRON MONKEYの立ち位置は!?
- 1...7IRON MONKEY奇跡の再結成!?
- 1.1IRON MONKEY|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Iron Monkey|アイアン・モンキー
- 1.1.2Our Problem|アワー・プロブレム
- 1.1.3We've Learned Nothing|ウィーヴ・ラーンド・ナッシング
- 1.1.4Ruined by Idiots: Live and Unleashed|ルインド・バイ・イディオッツ:アンド・アンリーッシュド
- 1.1.59-13|ナイン・サーティーン
米国トレンド導入への反感が激しい英国で、スラッジコア/スラッジメタルを展開し、UKエクストリームの名門レーベル・イヤーエイクにも名を連ねた伝説のカルトバンド!!
IRON MONKEY(アイアン・モンキー)は、英国イングランドのスラッジコア/スラッジメタル・バンド。
ドゥームデスからスタート!?
英国のダウナー系エクストリーム・メタルのシーンは、CATHEDRAL(カテドラル)やPARADISE LOST(パラダイス・ロスト)のお膝元ということもあり、それらのフォロアーにあたるドゥームメタルやゴシック・ドゥームが主流を占めていました。
IRON MONKEYは、それら中のいちバンドとしてハードコア・ルーツのドゥームデス・サウンドを展開していた、IRONSIDE(アイアンサイド)のメンバーを中心に結成されたグループです。
名門イヤーエイクからメジャー・デビュー!?
当初IRON MONKEYは、インディーズ・レーベルからアルバム・デビューを果たしていました。
しかし、同郷のCATHEDRALや米国のSLEEPらが在籍していた英国エクストリームミュージックの名門レーベル、イヤーエイク(EaracheRecords)に認められ、アルバムの再リリースとともにメジャーデビューを果たします。
なお、このデビュー・アルバムは、日本盤もリリースされていました。
英国でアメリカ発祥のスラッジを展開!?
かつての英国音楽シーンは、アメリカン・メインストリームの対抗心やアンチ気風が強いことから、米国ヘヴィ・ミュージックの最新フォーミュラが根を張ることはまれでした。
その中で、あくまでもレアケースながらも、米国トレンドを取り入れたバンドはときおり登場しており、IRON MONKEYもそのひとつで、スラッジコア/スラッジメタルの、ハードコアなダウナー・サウンドを本格的に追求していました。
ULシーンではただでさえ少数派の、アメリカン・スタイルのフォロアーの中でも、当時はマイナーな存在だったスラッジコア/スラッジメタルのフォロアーだったことで、IRON MONKEYはイギリスでも異色のグループとして知られていました。
IRON MONKEYの音楽性は!?
IRON MONKEYのサウンドはは、一般にスラッジコア/スラッジメタルにカテゴライズされます。
サウンドの傾向としては、パイオニアにあたるEYEHATEGOD(アイヘイトゴッド)らサザンスラッジ勢に多かった、グルーヴメタルを基調にブルース/サザンロックの要素も感じさせるスタイルとは異なるものです。
どちらかというと、GRIEF(グリーフ)やBUZZOV•EN(バズオヴン)などの、ノイズロック/ジャンクロック系のヘヴィ・オルタナティヴ・ロックやハードコアをベースとした、都市型スラッジ・サウンドに近いスタイルと言えます。
同時に、同郷のCATHEDRALをルーツとする90年代型ドゥームメタルや、英国では異例のUSヘヴィ・オルタナティヴの系譜にあたるサウンドで間を馳せた、FUDGE TUNNELなどからの影響も感じられるものでした。
解散とメンバーのその後の活動!?
1999年にアルバム2枚を残して、IRON MONKEYは解散となり、メンバーはそれぞれ個別の活動を続けることになります。
それらの参加グループは多数に及びますが、知名度の高い活動としては、ジャスティン・グリーブス(Dr.)のELECTRIC WIZARDへの参加が挙げられます。
また、解散前に一時時のみ期加していたスチュ・オハラ(Gt.)は、UKストーナーの代表格ACRIMONYのメンバーでもあり、解散後にはACRIMONYに戻ったほか、その関連バンドのBLACK EYE RIOTやSIGIRIYAでの活動も行なっています
なお、ヴォーカルのジョニー・モロー2002年に急死しており、これは心臓発作が原因と公表されています。
IRON MONKEYの立ち位置は!?
IRON MONKEYは、ドゥーム/スラッジ・ムーヴメントの中でも最後発に近いグループであり、第二世代のフォロアー・グループの代表格ともみなされています。
また、スラッジについては本場とは言いかねるイギリスのグループということもあってか、リアルタイムでは一般の評価や知名度については、アメリカのパイオニア勢と比較するとそれほど高いものではありませんでした。
しかし、時間の経過とともに再評価も進んでおり、またドゥーム/ストーナーのブームがピークを超えて後、スラッジがそれに取って代わったこともあり、現在ではUKヘヴィ・ダウナー・サウンドの重鎮に近い扱いも受けるようになっています。
IRON MONKEY奇跡の再結成!?
長く解散状態にあったIRON MONKEYのですが、2017年にはスラッジ再評価の傾向を追い風に再結成。新作アルバムもリリースし、活動を継続しています。
再結成後は、オリジナルメンバーのジム・ラッシュビー(Jim Rushby)と、デビュー以前に解雇された初期メンバーだった、スティーヴ・ワトソン(Steve Watson)が中心となっています。
なおワトソンは、80年代にはハードコア・スラッシュ・バンドCEREBRAL FIX(セリブラル・フィクス)に在籍しており、現在はデスメタル・バンドのRAVENS CREED(レイヴンズ・クリード)でも併せて活動しています。