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★ KATATONIA(カタトニア) ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|苦節20年を経てゴシックメタル・シーンのトップ・グループの座に手をかけた北欧鬱メタルのベテラン!!…必聴アルバムは?

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スウェディッシュ・ゴシックメタルの泡沫二軍から、“鬱”, “暗黒”, “退廃”などのワードが刺さるデプレッシヴ厨二世代のカリスマへと成り上がった、大器晩成の万年発展途上バンド!!

KATATONIAのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

KATATONIA(カタトニア)は、スウェーデンのゴシックメタル・バンド。

デスメタルシーンから登場したポスト・デスメタル!?

KATATONIAは、創設メンバーのヨナス・レンクセ(Vo.)とアンデシュ・ニーストロム(Gt.)を中核としたグループで、90年代の『ドゥームメタル』,『ゴシックメタル』,『メロディック・デスメタル』らのムーヴメントの流れで登場しました。

また、これらのジャンルは、初期に類型化が始まったデスメタルへのカウンターとして生まれたもので、スローサウンド,耽美性,メロディなど、旧来のデスメタルは排してきた要素を、あえて前面に押し出したデスメタルを展開しようというアプローチに端を発しています。

KATATONIAは、その全てのジャンルの特徴をを持った音楽性からスタートしていますが、これはそれらのジャンルの中では全く特異なものではなく、ごく当たり前のように見られた傾向です。

KATATONIAのが属する音楽ジャンルは!?

最初期のKATATONIAは、耽美志向でジャンル複合型の音楽性から、『ゴシック・ドゥーム・デス』や、『耽美派ドゥーム・デス』、『メロディック・ドゥーム・デス』『プログレ・ドゥーム・デス』などと称され、大枠ではドゥーム・デスの派生にくくられていました。

『ゴシックメタル』のジャンルが確立され、KATATONIA自身もデスメタルからの脱却を図ったのちは、一般的には『ゴシックメタル』にカテゴライズされていました。

ただし、KATATONIAが本格的に注目を集めた時期は、ムーヴメントとしての『ゴシックメタル』は完全に終息していたことや、旧来のクラシカル・メタル様式に準じた『シンフォニック・ゴシックメタル』が『ゴシックメタル』として一般化していことから、それらとの差別化を目的とした新たなジャンル名が定義されるようになります。

ここでKATATONIAにあてがわれたジャンル名としては、陰鬱な世界観に由来する『デプレッシヴ・メタル=鬱メタル』,『スーサイド・メタル』,『メランコリック・メタル』などがあります。

また同郷のANEKDOTENや、イギリスのPORCUPINE TREE、脱メタルを果たしていたANATHEMAら、いわゆる『薄暗系プログレ』の流れにも組み込まれ、『プログレッシヴ・メタル』にカテゴライズされることもあります。

KATATONIAの音楽性:耽美デス/ドゥーム期!?

活動初期のKATATONIAは、メロディ/耽美要素を取り入れたドゥームデス、あるいは、スローなメロディック・デスメタルと呼べるサウンドを展開。

同様のスタイルとしては、ANATHEMA,MY DYING BRIDE,THE GATHERINGなど共に、PARADAISE LOSTやTIAMATに続く“フォロアー第1世代”と呼べる存在でした。
そのため、スウェディッシュ・ゴシックメタルとしてはTIAMATに次ぐ古参グループと見做されています。

90年代のKATATONIAの作品の大多数は、ダン・スウォノがプロデュースを手掛けいたほか、“Day DiSyraah”名義でキーボードやヴォーカルのサポート・メンバーとしても参加していました。

スウォノはメロデスやゴシックなど耽美系/プログレ系志向のエクストリーム・メタル界隈では知らぬ者無しのビッグネームで、KATATONIAその点からも注目されていた面もあります。

また、デスメタルがメロディ/耽美サウンド導入だけで大きなトピックとなり得た時代背景もあり、日本でもマニア層を中心にそれなりの注目を集めていました。

KATATONIAの音楽性:陰鬱ゴシック/プログレ期!?

90年代後半になると、PARADISE LOSTをはじめとしたゴシックメタルの中核をなすグループが、脱デスメタルを図り、いわゆる“オルタナティヴ・メタル”,“ポスト・メタル”路線へと舵を切るようになります。

それにより、プログレッシヴ・ロックやニューウェイヴ/ポストパンク系ゴシックバンド、同時代のダークなオルタナティヴロックやトリップホップ/アンビエントなどのアトモスフェリックなエレクトロニック・ミュージック…これらを取り入れたアプローチが、ゴシックメタルのシーン全体に広がります。

KATATONIAもやや遅れてその動きに同調し、これまでのデスヴォーカルなどのデスメタルの要素の排除や、前記した非メタル系ジャンルのダークでメランコリックなアトモスフェアの導入という、先行グループのアプローチに追従。
先行グループのサウンドを独自のバランスで巧みにブレンドた結果、陰鬱な世界観を展開しながらも、音楽性はより普遍的で同時代的なポピュラリティを持った、ヘヴィロック/ヘヴィメタルへと到達します。

00年代からは、TOOLやMESHUGGAHの世界的ブレイクに端を発した新世代プログレ人気の高まりを背景に、その中で一定のシェアを確立していたPORCUPINE TREEやANEKDOTENらの、ダークなモダンプログレに接近。
この、テクニカルで変則的な要素を導入したダークなヘヴィロック/メタル・サウンドは、その後も踏襲されてゆくことになります。

KATATONIAは遅咲きの大器晩成バンド!?

ゴシックメタルのパイオニア勢やムーヴメント全盛期の主要グループが、他とは一線を画するだけの確固とした独自性を持っていたのに対して、KATATONIAは独自性や先鋭性、アプローチの大胆さなどでそれらに遅れをとっていました。

そのため、最大公約数的なスタイルにとどまりがちで、ゴシックメタルの全盛期には、多数の野心的グループの後塵を拝しており、パイオニア勢に匹敵するキャリアを持ちながら、方向性の確立に時間を要していました。

のちに、他の先駆的サウンドを独自のバランスで巧みにブレンドする、開き直ったサンプリング手法を獲得し、それを純化させていったことで、高水準なハイブリッド系ゴシックメタルを確立させます。

ゴシックメタルのムーヴメントにはの中では低迷していたものの、00年代以降の新世代などより幅広いリスナーをターゲットとした、『鬱メタル』,『ダークメタル』,『薄暗系プログレ』などの新設ジャンルのプチブームの中で頭角を現してゆきます。

また、90年代には、“カタトニア”といえば、勢いのあった後発のUKオルタナポップ・バンドCATATONIAを指していましたが、それが先に解散したことで“カタトニア=KATATONIA”と認められるようになり、混乱も少なくなりました。

上位が抜けて繰上げ的にトップグループへ!?

ゴシックメタルのパイオニアたちが、より先鋭的なアプローチやドゥームデスへの回帰など、ポピュラリティの薄い音楽性へと移行し、また、フォロアーたちの多くが息切れを起こして姿を消していく中、KATATONIAはコンスタントな活動とアルバムリリースを続けて生きながらえることに成功します。

実力のある競合バンドが減少したことも幸いし、SENTENCEDに匹敵するゴシックメタル・シーンのキング・オブ・フォロアーとして、トップグループに数えられるまでに成長。
一部界隈では、カリスマ的な人気も獲得して、現在も第一線で活動を続けています。

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