Contents
- 1メタル/グランジ/オルタナ/プログレ…各界のカリスマ・アーティストが影響を認めるミュージシャンズ・ミュージシャンとして、不動の地位を築いたサザン・オルタナ・プログレ・ハードの重鎮!!
- 1...1独自の地位を築いた個性派!?
- 1...2オルタナティヴ・ロックとして!?
- 1...3プログレッシヴ・ロックとして!?
- 1...4クリスチャン・ロックとして!?
- 1...5ミュージシャンズ・ミュージシャンとして!?
- 1...6不変の黄金パワートリオで絶賛活動中!?
- 1.1KING'S X|DISCOGRAPHY:Original Album
- 1.1.1Out of the Silent Planet|アウト・オブ・ザ・サイレント・プラネット
- 1.1.2Gretchen Goes to Nebraska|グレッチェン・ゴーズ・トゥ・ネブラスカ
- 1.1.3Faith Hope Love|フェイス・ホープ・ラヴ
- 1.1.4King's X|キングスX
- 1.1.5Dogman|ドッグマン
- 1.1.6Ear Candy|イヤー・キャンディ
- 1.1.7Tape Head|テープ・ヘッド
- 1.1.8Please Come Home... Mr. Bulbous|プリーズ・カム・ホーム…ミスター・ブルボス
- 1.1.9Manic Moonlight|マニック・ムーンライト
- 1.1.10Black Like Sunday|ブラック・ライク・サンデー
- 1.1.11Ogre Tones|オーガ・トーンズ
- 1.1.12XV|XV
- 1.2KING'S X|DISCOGRAPHY:Live Album
- 1.2.1Live All Over the Place|ライヴ・オール・オーヴァー・ザ・プレース
- 1.2.2Live & Live Some More|ライヴ・アンド・サム・モア
- 1.2.3Tales From the Empire|テイルズ・フロム・ザエンパイア
- 1.2.4Live Love in London|ライヴ・ラヴ・イン・ロンドン
- 1.2.5Burning Down Boston|バーニング・ダウン・ボストン
メタル/グランジ/オルタナ/プログレ…各界のカリスマ・アーティストが影響を認めるミュージシャンズ・ミュージシャンとして、不動の地位を築いたサザン・オルタナ・プログレ・ハードの重鎮!!
KING’S X(キングス・エックス)は、アメリカ合衆国はミズーリ州スプリングフィールドを拠点とする、オルタナ系ハード/ヘヴィロック・バンド。
独自の地位を築いた個性派!?
KING’S Xは、いわゆるミクスチャー・ロックとは異なるものの、ブラック・ミュージックを含む幅広い音楽的バック・グラウンドを反映させた作風が特徴です。
また、QUEENやBEATLESなどのほかゴスペルの影響もあると思しき、メロディアスなコーラス・ワークがバンドの代名詞となっており、コーラス・ワークを好む日本のメロディック・ロック・ファンからも注目されたこともありました。
そのため、当時からUSロックシーンではやや複雑なポジションに位置していたグループで、ハード・ロック, メロディック・ロック, オルタナティグ・ロック, プログレッシヴ・ロック, ファンク・ロック, クリスチャン・ロックなど、様々な肩書きで語られています。
オルタナティヴ・ロックとして!?
オルタナティヴ・ロック・バンドとしても扱われるKING’S Xは、それが市民権を得た90年代に多発する便乗型ではなく、むしろパイオニアに近い立ち位置にある古参グループです。
古典的なロック・フォーマットに則ったスタイルや、ファンク・テイスト, サイケデリック・テイストなどは、同時期にデビューしてシーンの代名詞的存在となったJANE’S ADDICTIONなどにも通じるものですし、また、PEARL JAMや THE SMASHING PUMPKINSといったシーンのビッグネーム達は、彼らへのリスペクトの意思を公表しています。
しかし、持ち味でもある端正に作り込まれた職人的な作風や、メロディアスなコーラス・ワークの多用がポップメタルや産業ロックを想起するためか、オルタナティヴ・ロックの主流派とは一線を画した立ち位置を余儀なくされ、ブームの恩恵にはさほどあずかれてはいませんでした。
プログレッシヴ・ロックとして!?
KING’S Xは、プログレ・メタルの文脈で語られることもあります。ただしその作風は、オーソドックなヘヴィメタルサウンドと複雑でテクニカルな技巧第一主義を主軸としたものでも、壮大でドラマティックな展開の長尺曲を売りにしたものでもありません。
技巧で勝負できる力量は持ちつつも、あくまでもクロスオーバー手法で他のジャンルを取り入れることによる、ハイブリッド・サウンドが主体となっています。
そのため、メタル・クラスタに人気の様式美プログレ・バンドとはリスナーの住み分けが進んでおり、大きくは重ならない印象があります。
クリスチャン・ロックとして!?
KING’S Xは、クリスチャン・ロックやクリスチャン・メタルを含む、CCM(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)の代表格として扱われることもあります。
CCMの中には、完全な所属教会の手先として音楽による布教のために活動するバンドから、メンバーが信仰を公言しているだけで積極的なメッセージを発することのないものまで様々です。
その中では、KING’S Xはどちらかというと後者に近い位置付けですが、本人たちはその肩書きについても否定的なコメントを発しており、リスナーも宗教とは無関係の一般を含めた多岐にわたって幅広い支持を得ています。
また、KING’S Xの初期のマネージャー兼プロデューサーだったはサム・テイラーは、同様にGALACTIC COWBOYSやATOMIC OPERAも手がけていましたが、これらは同じCCM関連というバック・グラウンドと共通する音楽性を持っており、密接な関係にある盟友ともいえるグループでした。
ミュージシャンズ・ミュージシャンとして!?
このように、KING’S Xはいくつかのジャンルの枠でにくくられつつも、その中の主流になることない独自のポジションにあったバンドであり、また、常に高い作品水準を維持してはいたものの、アンセム級のヒットチューンを連発するような作風でもありませんでした。
結果的に、どちらかというと同業者を含めた音楽的リテラシーの高い層に支持される、いわゆる“ミュージシャンズ・ミュージシャン”的な立ち位置で、ポップなわかりやすさを持ちながらも、通好みなリスナーからの根強い人気を持つ存在となっています。
不変の黄金パワートリオで絶賛活動中!?
KING’S Xは、デビュー以来不動のパワートリオ(3人編成)で活動を続けていますが、ジェリー・ガスキル(Dr.)の病のため2012年以降は不安定な活動となり、アルバムリリースも2008年以来止まっていました。
しかし、ガスキルの復帰とともに活動を再開しており、新作のリリースもアナウンスされています。