★ KING’S X(キングス・エックス)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|メタル/オルタナシーンのカリスマバンドの数々が認めた伝説のミュージシャンズ・ミュージシャン!!…必聴アルバムは?

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メタル/グランジ/オルタナ/プログレ…各界のカリスマアーティストが影響を認めるミュージシャンズ・ミュージシャンとして、不動の地位を築いたサザン・オルタナ・プログレ・ハードの重鎮!!

KING’S X(キングス・エックス)は、アメリカ合衆国はミズーリ州スプリングフィールドを拠点とする、オルタナ系ハード/ヘヴィロックバンド。

◆◇ 独自の地位を築いた個性派!?

KING’S Xはいわゆるミクスチャーロックとは異なるものの、ブラックミュージックを含む幅広い音楽的バックグラウンドを反映させた作風が特徴です。
また、ゴスペルやQUEENなどの影響と思しきメロディアスなコーラスワークがバンドの代名詞となっており、コーラスワークを好む日本のメロディックロックファンからも注目されたこともありました。

そのため、当時からUSロックシーンではやや複雑なポジションに位置していたグループで、ハードロック, メロディックロック, オルタナティグロック, プログレッシヴロック, ファンクロック, クリスチャンロックなど、様々な肩書きで語られています。

◆◇ オルタナティヴロックとして!?

オルタナティヴロックバンドとしても扱われるKING’S Xは、それが市民権を得た90年代に多発する便乗型ではなく、どちらかというとパイオニアに近い立ち位置の古参グループ。
古典的なロックフォーマットに則ったスタイルやファンクテイスト, サイケデリックテストなどは、同時期にデビューしてシーンの代名詞的存在となったJANE’S ADDICTIONに通じるものですし、PEARL JAMや THE SMASHING PUMPKINSといったシーンのビッグネーム達も、彼らへのリスペクトを表しています。

しかし、持ち味でもある端正に作り込まれた職人的な作風や、ゴスペルやQUEEN/BEATLESなどと比較されるメロディアスなコーラスワークの多用が、ポップメタルや産業ロックを想起するためか、オルタナティヴロックの主流派とは一線を画した立ち位置を余儀なくされ、ブームの恩恵にはさほどあずかれていませんでした。

◆◇ プログレッシヴ・ロックとして!?

KING’S Xは、プログレメタルの文脈で語られることもあります。ただしその作風は、オーソドックなヘヴィメタルに技巧第一主義による複雑でテクニカルなテイストを主軸としたものでも、壮大でドラマティックな展開の長尺曲を売りにしたものでもありません。
技巧で勝負できる力量は持ちつつも、あくまでも、クロスオーバー手法で他のジャンルを取り入れることによる、ハイブリッドサウンドが主体となっています。

そのため、メタルクラスタに人気の様式美プログレバンドとは、リスナーの住み分けが進んで大きくは重ならない印象があります。

◆◇ クリスチャンロックとして!?

KING’S Xは、クリスチャンロックやクリスチャンメタルを含む、CCM(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)の代表格として扱われることもあります。

CCMの中には、完全な所属教会の手先として音楽による布教のために活動するバンドから、メンバーが信仰を公言しているだけで積極的なメッセージを発することのないものまで様々です。
その中では、KING’S Xはどちらかというと後者に近い位置付けですが、本人たちはその肩書きについても否定的なコメントを発しており、リスナーも一般を含めた多岐にわたって幅広い支持を得ています。

また、KING’S Xの初期のマネージャー兼プロデューサーだったはサム・テイラーは、同様にGALACTIC COWBOYSやATOMIC OPERAも手がけていましたが、これらは同じバックグラウンドと共通する音楽性を持っており、密接な関係にある盟友ともいえるグループでした。

◆◇ ミュージシャンズ・ミュージシャンとして!?

このように、KING’S Xはいくつかのジャンルの枠でにくくられつつも、その中の主流になることない独自のポジションにあったバンドであり、また、常に高い作品水準を維持してはいたものの、アンセム級のヒットチューンを連発するような作風でもありませんでした。

結果的に、どちらかというと同業者を含めた音楽的リテラシーの高い層に支持される、いわゆる“ミュージシャンズ・ミュージシャン”的な立ち位置で、通好みなリスナーからの根強い人気を持つ存在となっています。

◆◇ 不変の黄金パワートリオで絶賛活動中!?

KING’S Xは、デビュー以来不動のパワートリオ(3人編成)で活動を続けていますが、ジェリー・ガスキル(Dr.)の病のため2012年以降は不安定な活動となり、アルバムリリースも2008年以来止まっていました。しかし、ガスキルの復帰とともに活動を再開しており、新作のリリースもアナウンスされています。

KING’S X|DISCOGRAPHY:Original Album

Out of the Silent Planet|アウト・オブ・ザ・サイレント・プラネット

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オリジナルアルバム – 1作目 (1988年)

同じ南部CCMバンド勢のみならず、多くのオルタナハード系グループにも基本メソッドとして取り入れられた、“サザン・オルタナ・プログレハード”の基本系を完成させたデビューアルバム。
簡単に言うなら、かつてのアメリカン・プログレ・ハードと、同時代のオルタナティヴロックの間に位置するスタイルといったところ。

基本的には古典的なハード/ヘヴィロックで、フラッシーでテクニカルギターやコーラスワークなど、80年代ポップメタル風の一面もありますが、全体的にはダークな空気感やヘヴィネスが支配しており、これはグランジをはじめとした90年代サウンドに先駆けたものでした。

ポップでありながら軽薄さを微塵も感じさせないのは評価に値しますが、良くも悪くもケレン味が薄く振り切ったところがない、抑制して作り込んだ職人的なサウンドが特徴でもあり、シーンの中での立ち位置が定まらなかったのも理解できます。

メタハー度:★★★★☆|オルタナ度:★★★☆☆|プログレ度:★★★☆☆
ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★★☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み スルメ盤 実験作

Gretchen Goes to Nebraska|グレッチェン・ゴーズ・トゥ・ネブラスカ

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オリジナルアルバム – 2作目 (1989年)

ヘヴィなファンクメタルテイストがいくぶんアップした以外は、大きな変化はありません。しかし、前作と比較してもフックが弱目で、突出した曲も見られないため決め手不足で、良くも悪くもないレベルにとどまっています。

本来がキャッチーなケレン味や派手さがない生真面目なつくりで、どちらかというと通好みな作風の彼らの作品の中でも特に地味な仕上がりで、初期作品の中でも印象は弱めです。

もちろん決して駄作ではなく、T-04やT-07などの佳曲もあり、アルバムとしても及第点以上なのは大前提ですが、やや聴き込みを要するスルメ系のアルバムでもあり、ファーストコンタクトとしては微妙かもしれません。

メタハー度:★★★★☆|オルタナ度:★★★★☆|プログレ度:★★★☆☆
ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

通好み スルメ盤

Faith Hope Love|フェイス・ホープ・ラヴ

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オリジナルアルバム – 3作目 (1990年)

これまで以上にヘヴィネスがアップしただけでなく、楽曲のフックの効き具合も強化されてメロディーも印象に残るなど、楽曲個々のクオリティが向上。さらに、これまでには見られなかったファストなハードロックンロールチューンをはじめとして、曲の多様性もアップ。
ケレン味と大きなインパクトの欠如が弱みのKING’S Xとしてはかなり健闘しており、結果にも表れています。

プログレにくくられがちなバンドとはいえ、アルバムオリエンテッドな作風でも特殊なコンセプトがあるわけでもなく、オーソドックスなポップソングの体をとっている以上、楽曲それぞれでの独立した出来栄えと魅力が問われます。
また、彼らの場合全作品がおおむね及第点以上で、かつ出来不出来のレンジは極めて狭いので、名作と微妙なアルバムと比較しても、頭1~2個分程度の差でしかないという面もあります。
それらを諸々を考慮するなら、初期作品の中ではベストといえるかもしれません。

メタハー度:★★★★☆|オルタナ度:★★★★☆|プログレ度:★★★☆☆
ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★★☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み スルメ盤

King’s X|キングスX

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オリジナルアルバム – 4作目 (1992年)

前作の延長上にある作風で引き続き高水準なアルバム。作風も多彩で印象に残る曲も多く、前作に匹敵するレベルにあるのは確実です

しかし、そこに加わえての新たな要素やアプローチなどの上積みがあるわけではなく、また格別に際立った曲が見られるわけでもありません。
今に至るまでに極端な作風の変化が見られないバンドであるとはいえ、前作から続けて聴いてしまうとさすがに変化がなさ過ぎ。やや物足りなさが残り、わずかに一歩及ばない印象さえ感じられます。

とはいえ、丁寧でソツのない仕上がりの上質アルバムなのは間違いなく、安定志向のリスナーなら概ね満足のはずですし、本作から聴き始めた一見リスナーならなおさらのこと、純粋に完成度の高いアルバムとして楽しめるでしょう。

メタハー度:★★★☆☆|オルタナ度:★★★☆☆|プログレ度:★★★☆☆
ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 通好み スルメ盤

Dogman|ドッグマン

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オリジナルアルバム – 5作目 (1994年)

グランンジ/オルタナシーンで名を成した、名プロデューサーのブレンダン・オブライエンを迎えて、心機一転となったアルバム。しかし、初期の手の込んだコーラスワークなどカラフルな華やかさが抑えられ、ダークなヘヴィネスが強調されたことから“グランジ化”と見なされて、予想通りオールドファンから評判はイマイチです。

しかし、やれグランジ化だオルタナ化だのと言われても、本来がそちらに片足どころか腰くらいまで突っ込んでいたバンドです。的外れの余計なお世話というところでしょう。
マイナス視されがちなヘヴィネス&ダークネスの強化についても、力強さが増して悪い意味での軽さが払拭されることを考えれば、プラスでしかありません。

ただし、この時期の傾向で曲数が多めにもかかわらず、多様性が薄れたのは少々問題。特に、近作でアクセントになっていたファストチューンをオミットしているのは失策で、アルバム通しての起伏を欠く原因になっています。
ソコさえうまくクリアしていれば、あるいは圧倒的最高傑作になっていたかも…と、思わせるだけのポテンシャルはあるので惜しまれるところです。

メタハー度:★★★★★|オルタナ度:★★★★☆|プログレ度:★★☆☆☆
ヘヴィネス:★★★★☆|ポップネス:★★★★☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Ear Candy|イヤー・キャンディ

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オリジナルアルバム – 6作目 (1996年)

前作とおおむね同傾向の作風ながら、明るめのポップな曲も増えたことで良くも悪くも重苦しさは薄れるなど、やや雰囲気に変化が見られます。

無難にまとまってはいるのですが、特に上乗せされた新要素もなければ、他と大きく差別化できるような特徴は見られません。

T-05あたりはナカナカの佳曲で、トータルでも毎度のように及第点はクリアしていますが、面白味という点ではいまひとつで、全タイトルの中からあえて本作を最優先でチョイスする理由は見つかりません。

メタハー度:★★★★☆|オルタナ度:★★★☆☆|プログレ度:★★☆☆☆
ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤

Tape Head|テープ・ヘッド

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オリジナルアルバム – 7作目 (1998年)

Please Come Home… Mr. Bulbous|プリーズ・カム・ホーム…ミスター・ブルボス

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オリジナルアルバム – 8作目 (2000年)

サウンドからはヘヴィネスやアグレッションやが後退して、ダークな要素も薄らぎました。
これまでになく和やかで明るい雰囲気が漂う、“ほんわか系オルタナポップ”といった風情で、シリアスな重苦しさよりもこちらを好むリスナーもいるでしょう。

しかし、アトモスフェリックでドリーミーな作風というわけでもなく、全体的にいちじるしいフック不足に陥ってており、なんともぼんやりした印象しだけが後味として残ります。

かといって、聴き込みを要するスルメ系と呼ぶには、あまりにへロヘロのカスカスで噛み応えや旨味に乏しく、毒にも薬にもならずに逆に聴き手を選ぶという状態。
敷居が低いようで、一見さんファーストコンタクトには微妙かもしれません。

メタハー度:★☆☆☆☆|オルタナ度:★★★☆☆|プログレ度:★★☆☆☆
ヘヴィネス:★☆☆☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Manic Moonlight|マニック・ムーンライト

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オリジナルアルバム – 9作目 (2001年)

基本路線に変化はないながらも、久しぶりにいつもとはひと味異なるアプローチを試みた、実験的と呼んでもいいような意欲作。

“オルタナ度強め”というと表現が雑ですが、雑多だった90年代オルタナティヴロックシーンの中から、目立って特徴的/印象的だった要素やスタイルを、取捨選択しつつもこれまで以上に幅広く取り込んでみたようにも感じられるサウンドです。
ある意味では、90年代風のモダンなオルタナプログレ系アプローチの、総まとめとも捉ええることもできます。

ミクスチャーテイストもこれまでになく高目ですが、ゴリゴリのラップメタルではない心地よいグルーヴが流れているため、全体的にややフックの弱めながらも、飽きたりストレスを感じることなくスムーズに聴きとおせるます。

メタハー度:★★★☆☆|オルタナ度:★★★★☆|プログレ度:★★★☆☆
ヘヴィネス:★★★☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 入門盤 通好み スルメ盤 実験作

Black Like Sunday|ブラック・ライク・サンデー

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オリジナルアルバム – 10作目 (2003年)

ライヴで演奏されるだけだった初期の曲や、デモを含む未発表音源集。そういう企画盤は微妙な曲ばかりが並ぶマニア向けのシロモノというケースが目立ちます。しかし、本作に限っては異色曲が多めではあるものの聴きどころ満載で、異例の充実度を誇るアルバムです。

初期状態からのアレンジのほどは不明ですが、かなり現代的な音作りに感じられ、また、従来以上にポップ路線からヘヴィ路線までふり幅が広目。T-07やT-08は過去最高にエクストリームな曲で、T-07ではダーティなスクリーミングシャウトも聴かせるなど、幅広いリスナーに対応できます。

おなじみのコーラスワークのフィーチャー度は低いため、それを期待するリスナーには不満は残るかもしれません。
しかし、1stから続く従来のポップなオルタナハードと、5th以降に顕著になった同時代的なヘヴィネスやミクスチャーテイストの強化が、理想的な結実を見せたとも言える曲が並ぶ本作は、イレギュラーながら過去最高傑作とも呼ベそうなミラクルアルバムです。

メタハー度:★★★★☆|オルタナ度:★★★★☆|プログレ度:★★★☆☆
ヘヴィネス:★★★★☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 入門盤 通好み スルメ盤 実験作

Ogre Tones|オーガ・トーンズ

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オリジナルアルバム – 11作目 (2005年)

XV|XV

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オリジナルアルバム – 12作目 (2008年)

KING’S X|DISCOGRAPHY:Live Album

Live All Over the Place|ライヴ・オール・オーヴァー・ザ・プレース

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ライヴアルバム (2004年)

Live & Live Some More|ライヴ・アンド・サム・モア

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ライヴアルバム (2007年)

Tales From the Empire|テイルズ・フロム・ザエンパイア

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ライヴアルバム (2009年)

Live Love in London|ライヴ・ラヴ・イン・ロンドン

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ライヴアルバム (2010年)

Burning Down Boston|バーニング・ダウン・ボストン

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ライヴアルバム (2012年)

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