Contents
- 1ダウンテンポなスローパート交えたウルトラヘヴィなサウンドで、ニューヨークからデスメタルの聖地フロリダへと乗り込んだブルータルデスメタルマスターは止まることなく進撃を続ける!!
- 1.1MALEVOLENT CREATION|DISCOGRAPHY
- 1.1.1The Ten Commandments|ザ・テン・コマンドメンツ
- 1.1.2Retribution|リトリビューション
- 1.1.3Stillborn|スティルボーン
- 1.1.4Eternal|エターナル
- 1.1.5Joe Black|ジョー・ブラック
- 1.1.6In Cold Blood|イン・コールド・ブラッド
- 1.1.7The Fine Art of Murder|ザ・ファイナル・アート・オブ・マーダー
- 1.1.8Manifestation|マニフェステイション
- 1.1.9Envenomed|エンヴェノムド
- 1.1.10The Will to Kill|ザ・ウィル・トゥ・キル
- 1.1.11Warkult|ウォークルト
- 1.1.12Conquering South America|コンクエリング・サウス・アメリカ
- 1.1.13Doomsday X|ドゥームズデイ・エックス
- 1.1.14Live at the Whisky a Go Go|ライヴ・アット・ザ・ウイスキー・ア・ゴー・ゴー
- 1.1.15Invidious Dominion|インヴィディアス・ドミニオン
- 1.1.16Australian Onslaught|オーストラリアン・オンスロート
- 1.1.17Dead Man's Path|デッド・マンズ・パス
- 1.1.18The 13th Beast|ザ・サーティーンズ・ビースツ
- 1.1.19Memories of a Beast|メモリーズ・オブ・ア・ビースト
- 1.1.20Rebirth/Live|ラビリス/ライヴ
ダウンテンポなスローパート交えたウルトラヘヴィなサウンドで、ニューヨークからデスメタルの聖地フロリダへと乗り込んだブルータルデスメタルマスターは止まることなく進撃を続ける!!
MALEVOLENT CREATION(マルヴォレント・クリエイション)は、アメリカはニューヨーク出身のデスメタルバンド。
ルーツとなるスラッシュメタルやハードコアを大きく上回るヘヴィネスやスピード、非人間的なヴォーカルなどデスメタルがデスメタルたる過剰さを追求したサウンドが特徴の、ブルータルデスメタルとも呼ばれるスタイルを代表するグループのひとつ。
パイオニア勢や第一線のメジャー級グループほどの知名度はありませんが、SUFFOCATION(サフォケーション)やMONSTROSITY(モンストロシティ)といったバンドらとともに準メジャークラスの二番手に位置し、90年代初期のデスメタルムーヴメント全盛期を彩る名バンドとしてシーンの隆盛に貢献しました。
アメリカンデスメタルバンドの中でも特にヘヴィネスを重視したサウンドと、ファストパートとスローパートを巧みに織り込んだ緩急をつけた作風で知られ、グルーヴメタル全盛期のヘヴィグルーヴサウンドにもソツなく対応しています。
当初は多数のデスメタルバンドも在籍していたことで知られる、オランダで活動を始めのちにアメリカの名門ヘヴィメタルレーベルとなる、ROADRUNNER RECORDS(ロードランナー・レコーズ:旧ロードレーサー・レコーズ)に所属していましたが、のちにデスメタルムーヴメントの収束とともにレーベルカラーが変化していったことなどもあって、ロードランナー・レコーズを脱退。
その後は多くの同期にあたるデスメタルグループの活動停止がが相次ぐ中、レーベルを渡り歩きつつも一時解散など大きなブランクもなくコンスタントな活動を続け、現在も第一線で活動を続けています。
近年では、メタルコア/デスコアのブレイクダウンにも通じるスローパートを交えた作譜から、その先駆け的なグループとして彼らの名がピックアップされこともあります。
MALEVOLENT CREATION|DISCOGRAPHY
The Ten Commandments|ザ・テン・コマンドメンツ
オリジナルアルバム – 1作目 (1991年)
ヘヴィネス志向はこの頃からで、疾走感はありつつも重量級というトルクフルなサウンドを展開しており、デビュー作ながら完成された上質なデスメタルサウンドを聴かせてくれます。
ファスト&スローを交えた楽曲が目立ちますが、近年のようなモッシャー向けのノルマ的なブレイクダウンとは異なり、あくまで楽曲に変化とメリハリをつけるための緩急という音楽的な目的による展開となっています。
ヘヴィネス:★★★★☆|グルーヴ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
Retribution|リトリビューション
オリジナルアルバム – 2作目 (1992年)
MALEVOLENT CREATION初期の代表作にして、90年代のアメリカンデスメタル黄金期をも代表するブルータルデスメタルアルバムの1枚。
スローパートとファストパートを織り交ぜたスタイルは変わらすで、時折グルーヴも感じさせるようになりましたが、基本的にはスピーディーな突進力が勝っており、スローパートが疾走感を妨げマイナスに働くことはありません。
ヘヴィネス:★★★★☆|グルーヴ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
Stillborn|スティルボーン
オリジナルアルバム – 3作目 (1993年)
これまでのようにファストパートとスローパートを織り混ぜずに、ファストはファストでスローはスローでグルーヴはグルーヴでと、スタイルをしぼった楽曲が目立つようになりました。
過小評価の傾向のあるアルバムで、プロダクションの悪さによるくぐもった音質に加え、この時代特有のグルーヴスラッシュを思わせるヘヴィネスが批判されがちですが、音質はともかく彼らについてはヘヴィネス志向は以前からなので今更というところでしょう。
音質さえ気にせず楽曲だけに目をやれば、スラッシーな疾走感に満ちたデスメタルとしては前作を上回る部分すらある充実した作品です。
ヘヴィネス:★★★★★|グルーヴ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 賛否両論 通好み
Eternal|エターナル
オリジナルアルバム – 4作目 (1995年)
古巣のROADRUNNER RECORDSをドロップアウトして、PAVEMENT MUSIC(ペイヴメント・ミュージック)へ移籍しての第一作。
ドゥーム, スラッジ, グランジ, ジャンク/ノイズなど、オルタナティヴロックが中心だった当時のPAVEMENTへの移籍はやや意外でしたが、ウルトラヘヴィな作風がレーベルカラーだけにある意味では納得です。
前作に近いストレートな作風ですが、以前のようなファスト&スローで緩急をつけた増え、また、音質が向上した上にブルタリティもアップしており、やや吹っ切れたような印象があります。
ヘヴィネス:★★☆☆☆|グルーヴ度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 入門盤
Joe Black|ジョー・ブラック
コンピレーションアルバム (1996年)
StillbornやEternalの時期のレアトラックナンバーを集めた編集盤。
迷走期とされる時期の音源であることや、EDMビートを投入したインダストリアルリミックス曲も含む先鋭的なアプローチも見せたことなどから、生粋のデスメタラーには好ましからざるアルバムとみなされていますが、ファンアイテム以上の価値がある好盤です。
大作度:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 賛否両論 通好み 実験作
In Cold Blood|イン・コールド・ブラッド
オリジナルアルバム – 5作目 (1997年)
引き続きPAVEMENT MUSICからのリリースとなるアルバムで、ファウトナンバーを中心とした枯れたとしてはストレートなデスメタルを聴かせます。
前作同様に、いかにもなブルータルデスメタル系のエクストリミティを追求した作風となっており、以前のスラッシーな心地よい疾走感が薄れたあたりは好みが分かれるところですが、これはこれで申し分のない仕上がりの極上デスメタルアルバムです。
ヘヴィネス:★★★★☆|グルーヴ度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 入門盤 賛否両論
The Fine Art of Murder|ザ・ファイナル・アート・オブ・マーダー
オリジナルアルバム – 6作目 (1998年)
一般的な艇評価にもかかわらず、心地よい疾走感に満ちたスラッシーなファストナンバーの充実度では、最高峰に位置していた『Stillborn(3rd)』に匹敵するどころか上回りさえするアルバム。
ただし、クラスト/ハードコアのテイストが強く、オールドスクールなスウェディッシュ・デスメタルを思わせるところのあります。
彼らとしては異色なこの作風は、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、出来栄えを見れば、本作もまた一級品であることは間違いありません。
大作度:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 入門盤 賛否両論 実験作
Manifestation|マニフェステイション
コンピレーションアルバム (2000年)
Envenomed|エンヴェノムド
オリジナルアルバム – 7作目 (2000年)
これまではアルバム中に多少なりとも見られた、スローなダウンテンポもブレイクダウンもグルーヴが一切見らない、ファストナンバーオンリーのかなり思い切ったアルバム。
前作に近いスウェディッシュ・デスメタルやモダンなデスラッシュ・テイストも感じさせますが、迷いのない勢いと疾走感に満ちた申し分ない完成度スラッシーなデスメタルサウンドは、聴き手をいわゆる「細いこととはいいんだよ!」な気分にさせる説得力と存在感に満ちています。
大作度:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 入門盤 賛否両論 通好み
The Will to Kill|ザ・ウィル・トゥ・キル
オリジナルアルバム – 8作目 (2002年)
Warkult|ウォークルト
オリジナルアルバム – 9作目 (2004年)
Conquering South America|コンクエリング・サウス・アメリカ
ライヴアルバム (2004年)
Doomsday X|ドゥームズデイ・エックス
オリジナルアルバム – 10作目 (2007年)
Live at the Whisky a Go Go|ライヴ・アット・ザ・ウイスキー・ア・ゴー・ゴー
ライヴアルバム (2008年)
Invidious Dominion|インヴィディアス・ドミニオン
オリジナルアルバム – 11作目 (2010年)
Australian Onslaught|オーストラリアン・オンスロート
ライヴアルバム (2010年)
Dead Man’s Path|デッド・マンズ・パス
オリジナルアルバム – 12作目 (2015年)
The 13th Beast|ザ・サーティーンズ・ビースツ
オリジナルアルバム – 13作目 (2019年)
Memories of a Beast|メモリーズ・オブ・ア・ビースト
コンピレーションアルバム (2019年)
Rebirth/Live|ラビリス/ライヴ
ライヴアルバム (2019年)