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★ MEGADETH(メガデス)ディスコグラフィー ★ USスラッシュメタルBIG4(四天王)No.1の偏屈バンド…必聴アルバムは?

MEGADETH_logo ◆ M, N
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Contents

MEGADETH|DISCOGRAPHY

Killing is My Business… and Business is Good!|キリング・イズ・マイ・ビジネス

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オリジナルアルバム – 1作目 (1985年)

この時点でのムステインの持てる限りのアイデアと、METALLICAへの恨みつらみが詰め込まれたデビューアルバム。

その甲斐あって奇跡的な傑作となったものの、予算を別のイロイロなことに使いすぎてアルバム制作につぎ込めなかった結果、劣悪過ぎる音質となったことが祟って、メタラーからは過小評価を受け続けます。

そのため、重要作にもかかわらず、後年のリマスター盤リリースまで長期にわたって顧みられることのない時期が続いた不遇の1枚です。二代目ギタリストのマーティ・フリードマン加入の影響以来、洋式美寄りのサウンドを好むのファンが増加したことも、この作品の評価を曇らせている原因となっていました。

本作は、ムステイン主導のソロに近い作品ということですが、ジャズ畑のメンバーとの緊張感あふれるケミストリーは感じられますし、何より、後の作風からは考えられない、スリルと緊張感と熱量に満ちた極北的スラッシュサウンドの聴けるのはこのアルバムだけ。

これ以降は作風が変わり一気に“脱スラッシュ”が進むので、本気のスラッシュファンなら何をおいてもまず最初に聴くべきタイトルです。

|スラッシュ度:★★★★★
|スピード:★★★★★
|様式美度:★☆☆☆☆
|オルタナ度:★★★★☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

Peace Sells…But Who’s Buying?|ピース・セルズ…バット・フーズ・バイイング?

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オリジナルアルバム – 2作目 (1986年)

一般的には初期の名盤とされ、最高傑作と呼ばれることも多いアルバム。作り込まれた楽曲は適度なフックがちりばめられ、前作ではテンションと熱量に飲まれて希薄に感じられたポップネスもはっきりと感じられます。

前作とはやや作風が異なるものの引き続きクオリティはハイレベル。逆に、2作目にして良い意味でも悪い意味でも安定感が出てきてしまっており、テクニカルな展開も部分的には見られるものの、1stでは濃厚に満ちあふれていたスリルや緊張感はかなり薄まっています。

現在にまで続く、熱量を感じさせないクールな作風がここにきて完成に近づきつつありる反面、スラッシュメタルならではのアグレッションや初期衝動は減退しています。

結果的に、間口が広がったことで一般メタラーは手に取りやくい仕上がりになりましたが、スラッシャーにとっては痛し痒しな事実は否めません。ポップなT-07はブルースマン“ウィリー・ディクスン”のカバーで、日本ではCMソングにも起用されました。

|スラッシュ度:★★★★☆
|スピード:★★★☆☆
|様式美度:★★☆☆☆
|オルタナ度:★★★☆☆
|ポップネス:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 賛否両論 実験作

So Far, So Good… So What!|ソー・ファー、ソー・グッド…ソー・ホワット!

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オリジナルアルバム – 3作目 (1988年)

バンドとしての成熟度と比例するかのように、煮つまり具合も明確に感じられるようになったアルバム。
前作以上にスラッシュからの逸脱傾向が目立ち、もはやスラッシュメタルとは呼ぶのははばかられるサウンドになりつつあります。

後のブレイクスルーにつながるようなポイントも見られますし、佳曲もあり決して出来が悪いわけではありませんが、何かとツメが甘くアンバランスなところもあり、過渡期の1枚といった印象を受けます。

特に気になるのが、唐突に飛び出すパンクレジェンドSEX PISTOLSの代表曲カバーT-03の存在。
これはライヴでの定番にもなっていた曲ですが、MEGADETHとは思えないヒネリのない選曲な上にコピーバンドレベルのストレートなカバーぶりで、アレンジの意外性や妙味はゼロ。
異例のバラード曲として物議を醸したT-04以上に、アルバムの流れも含めいろいろと台無しにしています。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|様式美度:★★☆☆☆
|オルタナ度:★★☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

賛否両論 スルメ盤

RUST IN PEACE|ラスト・イン・ピース – (1990)

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オリジナルアルバム – 4作目 (1990年)

メンバーチェンジの影響もあり、オールドスクールなヘヴィメタル/パワーメタル的要素が強まったアルバム。

アグレッシヴなスラッシュメタル風サウンドとオールドスクールな様式美がうまく調和しており、特に保守派メタラーからの支持が高く代表作として押されることが多いのもわかります。

特に、今作から加入となったギタリストで、現在は日本通/歌謡曲マニアのおもしろガイジンタレントとしてお茶の間でも知られる、マーティ・フリードマンが弾く日本人好みなメロディーは、バンドの日本人気の拡大に大きく貢献しました。

確かに良くできたメタルアルバムではありますし、スラッシュ的なアグレッションも健在なのですが、初期のスリルや緊張感といったものは感じられず、良くも悪くも単なるスピート感のあるヘヴィメタルといった趣きにとどまっています。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|様式美度:★★★★☆
|オルタナ度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 賛否両論

Countdown to Extinction|カウントダウン・トゥ・エクステンクション:破滅へのカウントダウン

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オリジナルアルバム – 5作目 (1992年)

同時代性を意識しつつ新たな音楽性を模索した、ネクストステップのための脱スラッシュアルバムと呼ぶべき作品で、音楽性は全く異なるものの、METALLICAにとってのブラックアルバムにあたる立ち位置です。

完成度ではそれに匹敵し、個性では上回っているとさえ言える出来栄えで、METALLICAが別ジャンルのサウンドに歩み寄っていったとすれば、こちらは別のジャンルを引き寄せて取り込んだと言う印象を受けます。

スラッシュ色は更に大きく減退して、普遍的なメタルサウンドとでも呼ぶしかないスタイルに近づきながらも幅広い音楽要素を感じさせる、単なるオールドスクール回帰に終わらないMEGADETH流ヘヴィメタルを完成させており、終盤ややダレる部分はあるものの、楽曲はバラエティ豊かでそれぞれフックも効いていて粒ぞろい。

間違いなく1stと並ぶ名盤にして彼らの作品で代表作のひとつ。メタルファンなら必聴と言える1枚です。

|スラッシュ度:★★☆☆☆
|スピード:★★☆☆☆
|様式美度:★☆☆☆☆
|オルタナ度:★★★★★
|ポップネス:★★★★☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作

Youthanasia|ユースアネイジア

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オリジナルアルバム – 6作目 (1994年)

基本的には前作の延長線にあると言ってもいいアルバムですが、これまでになく本格的に歌モノ路線を追求しており、メロディやポップネスに重点が置かれた曲が多いの特徴。

ここではそのアプローチが効果的に活かされており、それは、全カタログ中でも最上級の完成度を誇る仕上がりを実現するいう、理想的なカタチに結実しています。

バリエーション豊富で多彩な楽曲が並んだ前作とは異なり、MEGADETHなりのオーセンティックなヘヴィメタル・モードに的を絞って展開したため、結果的にやや似たような曲調が目に付きますが、アイデアが豊富でよく練れられているので、曲数が多いにも関わらず一切ダレることもなく、一気に聴き通させる力を持っています。

|スラッシュ度:★★☆☆☆
|スピード:★★☆☆☆
|様式美度:★★★★☆
|オルタナ度:★★★☆☆
|ポップネス:★★★★★
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 入門盤 賛否両論 実験作

Cryptic Writings|クリプティック・ライティングス

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オリジナルアルバム – 7作目 (1997年)

現在に至るまで続く低迷期に/迷走期に突入したとも、かろうじて黄金期の残り火がくすぶっていたとも言える作品で、今にしてみればクリエイティヴ面では完全に峠を越えていたことがうかがえます。

好意的に捉えれば総決算的なアルバムということも出来なくはないですが、どちらかというと過去のアイデアのストックを使い回して何とか無理やりに1枚ひねり出したと言う印象で、すでに終盤の一連のアルバムにも通じる空気を漂わせています。

またもやよく言えば、SLAYERでいうところの“Seasons in the Abyss”に近い印象ですが、「コレ!」という決め曲に欠けるのが大きな…そして致命的な違いです。

駄曲は少ないけれど最高でも70点どまりといったところで、トータルで見ると残念ながら凡作の域を出ませんが、それでも近年の作品に比較すればまだまだ聴きどころは多く、それほど賞味期限は過ぎていません。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|様式美度:★★★☆☆
|オルタナ度:★★★☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 スルメ盤

Risk|リスク

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オリジナルアルバム 8作目 (1999年)

MEGADETHのカタログ中でも最も賛否の分かれる問題作…というより、端的に言って評判が最悪で一部では黒歴史に近い扱いをされている1枚。

巷で言われるほどポップ一辺倒というわけでなく、前半は比較的ヘヴィで多彩な作風で、後半に産業ロック/歌謡曲的なポップでメロディ優先の楽曲が中心的に配置されるという構成です。

やはり問題は後半で、同じくポップ路線のYOUTHANASIAと比べると、こちらは地に足が付いていない印象です。
セルフコピーに終始していた前作に比べると、意欲だけは評価に値しますが迷走感は拭えません。

|スラッシュ度:★☆☆☆☆
|スピード:★☆☆☆☆
|様式美度:★★☆☆☆
|オルタナ度:★★★★☆
|ポップネス:★★★★★
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

The World Needs a Hero|ワールド・ニーズ・ア・ヒーロー

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オリジナルアルバム 9作目 (2001年)

聴き手によっては前作以上の問題作/駄作という評価もあり、全キャリア中でもどん底に近い位置にあるアルバム。事実、過去最高に低調で前作が聴きどころ満載と感じられるほど。端的に「曲がつまらない」と言って差し支えありません。

それがあまり取りざたされないのは、音楽性だけは往年の焼き直しに近いスタイルなので、前作ほどにはトガったところがなくマイナス方向にすら印象に残らないことが大きいのでしょう。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|様式美度:★★★☆☆
|オルタナ度:★★☆☆☆
|ポップネス:★★☆☆☆
|総合評価:★★☆☆☆

賛否両論 スルメ盤 お布施

「The World Needs a Hero (2019 - Remaster)」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

The System Has Failed|ザ・システム・ハズ・フェイルド

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オリジナルアルバム 10作目 (2004年)

スラッシュリバイバルに差し掛かり解散組の復帰も相次いだ時期で、それに刺激を受けたわけでもないでしょうが、前作同様の過去作の焼き直しではあるものの、クリエイティヴ面ではいくらか調子を取り戻しています。

焼き直しといっても、原点回帰というよりは90年代からの集大成的な作風。既聴感が目立ち突出した曲も決して多くはないものの丁寧で大きなスキの無いつくりで、00年代以降では往年のファンも安心して聴けるアルバムです。

無難な作風とはいえ満足度は比較的高く、全盛期以降に限るならアベレージではかなり上位に位置します。

|スラッシュ度:★★★★☆
|スピード:★★★★☆
|様式美度:★★★☆☆
|オルタナ度:★★☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論

「The System Has Failed (2019 Remaster)」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

United Abominations|ユナイテッド・アボミネイションズ

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オリジナルアルバム 10作目 (2007年)

スラッシュリバイバルのブームに突入したこともあってか、多くのファンが期待するアップテンポなメタルナンバーが目立ち、特に前半はそれが中心となっています。

曲によってはややスラッシーな質感も感じさせるものの、原点回帰というわけではなく90年代のアップテンポなナンバーだけを取りだしたという印象。中盤以降はいつも通りのミッドチューンが並びます。

一般的にはおおむね歓迎で迎えられたようでセールスも回復したようですが、曲調もせいぜいがパワーメタル止まりで、最初期のテクニカルなスラッシュサウンドまで回帰したわけではありませんし、出来栄えも及第点いうところなので、古参スラッシャーは期待しすぎは禁物です。

T-08は“Youthanasia(6th)”収録曲のリメイクで、様式美ゴシックメタルバンドLACUNA COILのクリスティーナ・スカビアがコーラスで参加しています。間違いなしの名曲で、本作でもひときわ強烈な存在感を放っていますが、本来シングルのボーナスの予定だったというだけあって、本作に収録する必然性はありません。

|スラッシュ度:★★★★☆
|スピード:★★★★☆
|様式美度:★★★☆☆
|オルタナ度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 スルメ盤

「United Abominations (2019 - Remaster)」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

Endgame|エンドゲーム

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オリジナルアルバム 11作目 (2009年)

00年代の作品としては、比較的ファンからの評判が良いアルバム。

この前後の作品と比較して、とりわけ出来が良いわけでもスラッシュ色が強いわけでもありませんが、“Rust in Peace(4th)”あたりに近いオールドスクールな様式美色があることと、後期作品としてはいくぶん疾走曲が目立つあたりに好評に理由があるのかもしれません

とはいえトータルで見れば、今までに吐き出したボキャブラリーだけで組み立てる、手癖に近い後期MEGADETHの典型的スタイルを一歩も出ていないので、初期のスリリングなスラッシュメタルや、全盛期の無駄の無い練り上げられた作風を期待すると裏切られます。

他の後期作品同様に、悪くはないけど良くもない全曲アベレージギリギリのレベルで、お布施作品の域は出ていませんが、それでも最低限度のクオリティは保証されているのはさすがです。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|様式美度:★★★☆☆
|オルタナ度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆

入門盤 賛否両論 スルメ盤

「Endgame」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

Th1rt3en|サーティーン

MEGADETH_13

オリジナルアルバム 12作目 (2011年)

「TH1RT3EN」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

Super Collider|スーパー・コライダー

MEGADETH_super_collider

オリジナルアルバム 13作目 (2013年)

T-01はBLACK SABBATH(ブラック・サバス)のカバー……かと思っていたら違いました。
T-11もTHIN LIZZY(シン・リジィ)のカバーと見せかけて……と思ったらこちらは本当にカバーでした。

そんな感じで、既聴感を感じるほどのオールドスクールなハードロック的なテイストが強まったアルバムで、結果的にですが“Countdown to Extinction(5th)”に近い印象も感じられます。

完全な成功作とまでは言えないまでも、試み自体はある程度の結果を出しており、後期MEGADETHの水準ラインは軽くクリアしています。あとはスラッシュ回帰やファストチューン主体の作風を期待するか、実験性や新機軸を歓迎するかで評価が変わってくるでしょう。

MEGADETHのスラッシュリバイバル路線は小手先感が強くスリルにかけるので、そういう意味では本作でのアプローチの方が面白さや興味深さでは確実に上なのは確かです。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|様式美度:★★★☆☆
|オルタナ度:★☆☆☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

DYSTOPIA|ディストピア – (2016)

MEGADETH_dystopia

オリジナルアルバム 14作目 (2016年)

The Sick, the Dying… and the Dead!|ザ・シック、ザ・ダイイング… アンド・ザ・デッド!

MEGADETH_The_Sick_the_Dying_and_the_Dead

MEGADETH_The_Sick_the_Dying_and_the_Dead

オリジナルアルバム 15作目 (2022年)

次ページでは筆者が選んだMEGADETHのおすすめアルバムを紹介!!▼リンクはページ下!▼

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