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★ OVERKILL(オーヴァーキル) ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|パンクスとしてキャリアをスタートしたニューヨーク・スラッシュメタルのNo.1ハードワーカー…必聴アルバムは?

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Contents

OVERKILL|DISCOGRAPHY

Feel the Fire|フィール・ザ・ファイア

OVERKILL_FeeltheFire

オリジナルアルバム 1作目 (1985年)

このデビューアルバムで聴けるのは、同じニューヨーク出身の〈ANTHRAX〉をはじめとした、初期のUSスラッシュメタルに多く見られた、パワーメタル/スピードメタル寄りのサウンドですが、それらの中でもハイテンションなスピード感では群を抜いています。

ここでは『N.W.O.B.H.M.』や初期ヘヴィメタルからの影響がダイレクトに現れており、ヘヴィメタル的な構築美を持った練られた楽曲にパンク/ハードコア由来の荒々しい初期衝動と突進力が加わったことで、一聴するとオールドスクールのようでありながらその枠を突き抜けた新世代のヘヴィメタルを作り上げています。

曲によっては、やはり同郷の〈MANOWAR〉の初期のアメリカン・メタル・サウンドを、よりスピーディ&アグレッシヴにエクストリーム化したような印象も受けるものも見られます。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|パンク度:★★★☆☆
|ロック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|スピード:★★★★★
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 通好み

Taking Over|テイキング・オーバー

OVERKILL_TakingOver

オリジナルアルバム 2作目 (1987年)

基本的には前作の延長線上にあるものですが、トルクフルなヘヴィネスが強化されてリフもスラッシーなものとなり、オールドスクール・ヘヴィメタルの形式に則ったパワーメタル/スピードメタルからは、さらに大きく逸脱。
独自のOVERKILL流スラッシュメタルが、完成に近づきつつあるアルバムです。

パンキッシュな荒々しさよりも構成力が重視されたつくりですが、全体的にはアグレッションが増してヘヴィになっており、プリミティヴな魅力は失われていません。

『N.W.O.B.H.M.』の影響を残した楽曲では、初期の〈MATALLICA〉を思わせるアプローチも見せるなど、ややつくり込まれた面もあることから、前作の“破れかぶれ感”にしびれた、パンキッシュな初期衝動重視のリスナーには違和感があるかもしれません。
しかし、スラッシュメタルとしての魅力では遜色ない以上のものであり、初期の代表作と呼び得る出来栄えを見せていることは間違いところです。

|スラッシュ度:★★★★★
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★★
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

!!!Fuck You!!!|ファック・ユー

OVERKILL_!!!FuckYou!!!

ミニアルバム (1987年)

カナダのパンクバンド〈THE SUBHUMANS(イギリスのSUBHUMANSとは同名異バンド)〉のカバー曲で、アンセムにもなっているタイトル・トラックに、ライヴ・トラックを含めたEP。

全5曲(再発盤には1曲追加)のミニアルバムながら、インパクトのあるジャケットと聴きごたえのある内容で人気の高い1枚です。

|スラッシュ度:★★★★★
|パンク度:★★★★☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 通好み

Under the Influence|アンダー・ザ・インフルエンス

OVERKILL_UnderTheInfluence
オリジナルアルバム 3作目 (1988年)

本作のサウンド自体は、前作で完成されたスラッシュメタル・スタイルなのですが、曲調については70年代ロックの影響も前面に押し出されており、曲によってはハードロックと呼ベそうなものまで見られます。

前作でやや控えめになったと思われた突進力やスピードはさらに抑えられ、むしろヘヴィネスを重視したミドルよりも遅めのダウンテンポな楽曲が中心ながらも、曲展開には工夫が凝らされており、スラッシュメタルのミッド〜スローテンポ路線にありがちな、メリハリに欠けて単調に流れていくような状態には陥っていません。

ここでの作風は、過去作を踏襲したファストサウンドを待っていたリスナーは、やや煮え切らない思いをするかもしれませんが、速さにこだわらずじっくりと聴き込めるリスナーならば、粒ぞろいの楽曲を十分楽しめるアルバムです。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

The Years of Decay|ザ・イヤー・オブ・ディケイ

OVERKILL_TheYearsOfDecay
オリジナルアルバム 4作目 (1989年)

前作から一転して冒頭から突進曲が連発されており、再び疾走感あふれるファスト・チューンを主体とした作風に戻ったかと思いきや、T-05のように〈BLACK SABBATH〉の影響が濃い10分近いナンバーも収録されるなど、かなり幅のある作風となっています。

T-06などは、疾走曲ながらもそのサウンド・メイクには後の〈PANTERA〉にも近い質感がありますし、やはり8分超と長尺のT-07は展開に〈METALLICA〉の第2期を想起させる部分があるだけでなく、『ブラックアルバム』に先駆けたような印象さえ与えます。
このように、何気に同時代性を超えて時代に先駆けたようにも受け取ることが可能な、先鋭的で野心的な興味深い一面も確認できます。

8分超えが3曲と長尺傾向にあり、普通のスラッシュメタルであればやや間延びが気になるところですが、ここでは楽曲がバリエーションに富んでいて、かつ大作でも比較的よく練られているのでダレることは無く、充実度が高いバランスの良いアルバムに仕上がっています。

|スラッシュ度:★★★★☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 通好み スルメ盤 実験作

Horrorscope|ホラースコープ

OVERKILL_Horrorscope
オリジナルアルバム 5作目 (1991年)

スラッシュメタルが終息を迎え、『BIG4』をはじめとして各グループにスラッシュのスタンダードからの脱却が目立っていた時期ですが、彼らは直近2作で実験的な試みを繰り返してきたこともあってか、ここにきて初期作品に回帰したかのように、スラッシーな突進力と疾走感を前面に押し出してきました。

とはいえ、過去2作での経験もしっかり生かされており、後半にはミッドテンポのグルーヴ・スラッシュやドゥーミィ・スラッシュもアクセント的に織り交ぜ、最後はバラッド調から始まってドラマティックな展開を見せるという全盛期の〈METALLICA〉を思わせるような構成の佳曲で閉じられます。

全体的には前作『The Years of Decay(4th)』に近い印象がありますが、好みの分かれがちな長尺曲を省いて、その分を疾走曲の充実にあてたことにより、スラッシュメタルとしてのバランスの良さと充実度はさらにアップしたと言えるでしょう。

また、楽曲バリエーションも豊富なため、アルバムとしてもメリハリが効いて飽きのこない仕上がりになっており、初期OVERKILLのシメを飾る代表作と呼ばれるのも納得の完成度の高い1枚です。

|スラッシュ度:★★★★★
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

I Hear Black|アイ・ヒアー・ブラック

OVERKILL_IHearBlack
オリジナルアルバム 6作目 (1993年)

本作は、歴代作品中では最大の問題作とされる作品で、キャリアを俯瞰して見るならば、ここからが事実上の“OVERKILL第2幕”のスタートとも言うこともできるでしょう。
その大きな要因は、やはりこの時期の多くのスラッシュ・アルバムと同様、ミッドテンポが中心となったグルーヴ・スラッシュ化です。

彼らは、〈PANTERA〉や近年ではグルーヴ・スラッシュの先駆け扱いもされる〈EXORDER〉にも先んじて、〈BLACK SABBATH〉の影響を反映した、グルーヴを感じさせるダウンテンポな作風を実践していただけあって、ここでも〈PANTERA〉を意識しつつもその亜流にとどまらない、独自のヘヴィサウンドをつくり出しています。

ただし、本作の原型にもなった『3rd』や『4th』に比べると、曲調がバリエーションが乏しく、アクセントになるようなパートや緩急をつける工夫にも欠けているため、やや単調に流されがちな面は確かに否めません。

T-08-T-11のような疾走を持ったナンバーをあと1〜2曲ほど用意して、微妙な楽曲と入れ替えるだけで大幅に印象が好転したと思われるだけに、なんとも惜しい印象の残るアルバムです。

|スラッシュ度:★★☆☆☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

W.F.O.|ダブリュー・エフ・オー

OVERKILL_W.F.O.
オリジナルアルバム 7作目 (1994年)

本作では、再び突進力と疾走感を取り戻しました作風となりましたが、同時期の〈SLAYER〉や〈SODOM〉などがそうだったように、空前のハードコア・ブームだった当時の状況を反映させたような、荒々しく生々しい音づくりで仕上げられています。

部分的な一面だけを取り上げて〈PANTERA〉化の汚名をかぶされ、前作と並んで黙殺されがちな傾向もあるアルバムですが、その実は、中期の代表作どころか、全キャリア中でも上位に位置すべき充実度の1枚といえます。

そもそも、OVERKILLのキャリアを追ってきたリスナーならば、ヘヴィグルーヴ・フレーバーも以前から見られたのは当然ご存知なので、万事いつも通りだということが理解できるはずです。
むしろ本作においては、〈BLACK SABBATH〉以上に〈MOTORHEAD〉の影響を感じることが多い作風と、ラフでパンキッシュなサウンドが相まって初期のテンションを取り戻したような印象さえ与えます。

また、サウンド面で特筆すべきは、彼らの持ち味でもあるベースが、過去にないほどまでに前面押し出されて唸りまくっていること。
この、D.D.ヴァーニのドライヴィンなベースラインは実に魅力的で、強烈な存在感を示しており、これによって楽曲に深みと躍動感とメリハリを増してさえいます。

楽曲はファスト・チューンとグルーヴ・チューンがバランスよく並び、中にはブレイクダウン風の転調を見せるものもありますが、どれも粒ぞろいのスキのないつくり。
中でもT-02は彼らにとっての『ACE OF SPADES』と呼んでも差し支えない名曲で、アベレージは高いもののアンセム級の名曲が少なかったOVERKILLにとっては、まさに看板に据えるにふさわしい1曲です。

これら諸々を加味するなら、やや異色作ながらもっと高く評価されるべきなのにも関わらず、なぜかリスナーからもバンドからも冷遇されがちという悲運のアルバムとなっています。

|スラッシュ度:★★★★☆
|パンク度:★★★★☆
|ロック度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 賛否両論 通好み 実験作

The Killing Kind|ザ・キリング・カインド

OVERKILL_TheKillingKind
オリジナルアルバム 8作目 (1996年)

|スラッシュ度:★★★☆☆
|パンク度:★☆☆☆☆
|ロック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤

From The Underground And Below|フロム・ザ・アンダーグラウンド・アンド・ビロウ

OVERKILL_FromTheUndergroundAndBelow
オリジナルアルバム 9作目 (1997年)

Necroshine|ネクロシャイン

OVERKILL_Necroshine
オリジナルアルバム 10作目 (1999年)

Coverkill|カヴァーキル

OVERKILL_Coverkill
カヴァーアルバム (1999年)

Bloodletting|ブラッドレッティング

OVERKILL_Bloodletting
オリジナルアルバム 11作目 (2000年)

Killbox 13|キルボックス 13

OVERKILL_Killbox13
オリジナルアルバム 12作目 (2003年)

ReliXIV|レリックスIV

OVERKILL_ReliXIV
オリジナルアルバム 13作目 (2005年)

|スラッシュ度:★★★☆☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Immortalis|インモータルズ

OVERKILL_Immortalis
オリジナルアルバム 14作目 (2007年)

|スラッシュ度:★★★☆☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★☆☆☆☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Ironbound|アイアンバウンド

OVERKILL_Ironbound
オリジナルアルバム 15作目 (2010年)

|スラッシュ度:★★★★☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

入門盤

The Electric Age|ザ・エレクトリック・エイジ

OVERKILL_TheElectricAge
オリジナルアルバム 16作目 (2012年)

|スラッシュ度:★★★★★
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★★

入門盤

「The Electric Age (Tour Edition) 〔Bonus Track Version〕」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

White Devil Armory|ホワイト・デビル・アーモリィ

OVERKILL_WhiteDevilArmory
オリジナルアルバム 17作目 (2014年)

|スラッシュ度:★★★★★
|パンク度:★★★★☆
|ロック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★★
|総合評価:★★★★★

入門盤

The Grinding Wheel|ザ・グラインディング・ホィール

OVERKILL_TheGrindingWheel
オリジナルアルバム 18作目 (2017年)

|スラッシュ度:★★★★☆
|パンク度:★★☆☆☆
|ロック度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

「ザ・グラインディング・ウィール」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

The Wings of War|ザ・ウィングス・オブ・ウォー

OVERKILL_The WingsOfWar
オリジナルアルバム 19作目 (2019年)

|スラッシュ度:★★★★☆
|パンク度:★★★★☆
|ロック度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|総合評価:★★★★☆

入門盤 スルメ盤

「ザ・ウィングス・オブ・ウォー」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

Scorched |スコーチド

OVERKILLScorched
オリジナルアルバム 20作目 (2023年)

 

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