Contents
- 1売れ線ねらいのグラムメタルから衝撃的なグルーヴメタルスタイルを確立してヘヴィメタル新時代の扉をこじ開けた90年代メタルシーン最重要グループの筆頭!
- 1.1EXHORDERとの元祖争いとは?
- 1.2PANTERA|DISCOGRAPHY
- 1.2.1Metal Magic|メタル・マジック
- 1.2.2Projects in the Jungle|プロジェクツ・イン・ザ・ジャングル
- 1.2.3I Am the Night|アイ・アム・ザ・ナイト
- 1.2.4Power Metal|パワー・メタル
- 1.2.5Cowboys from Hell|カウボーイ・フロム・ヘル
- 1.2.6Vulgar Display of Power|俗悪 - ヴァルガー・ディスプレイ・オブ・パワー
- 1.2.7Far Beyond Driven|悩殺 - ファー・ビヨンド・ドリヴィン
- 1.2.8The Great Southern Trendkill|鎌首 - ザ・グレート・サウザン・トレンド・キル
- 1.2.9Official Live: 101 Proof|オフィシャル・ライヴ:101プルーフ
- 1.2.10Reinventing the Steel|激鉄 - リインヴェンシング・ザ・スティール
- 1.2.10.1◎ PANTERAはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
- 売れ線ねらいのグラムメタルから衝撃的なグルーヴメタルスタイルを確立してヘヴィメタル新時代の扉をこじ開けた90年代メタルシーン最重要グループの筆頭!
- EXHORDERとの元祖争いとは?
- PANTERA|DISCOGRAPHY
- Metal Magic|メタル・マジック
- Projects in the Jungle|プロジェクツ・イン・ザ・ジャングル
- I Am the Night|アイ・アム・ザ・ナイト
- Power Metal|パワー・メタル
- Cowboys from Hell|カウボーイ・フロム・ヘル
- Vulgar Display of Power|俗悪 – ヴァルガー・ディスプレイ・オブ・パワー
- Far Beyond Driven|悩殺 – ファー・ビヨンド・ドリヴィン
- The Great Southern Trendkill|鎌首 – ザ・グレート・サウザン・トレンド・キル
- Official Live: 101 Proof|オフィシャル・ライヴ:101プルーフ
- Reinventing the Steel|激鉄 – リインヴェンシング・ザ・スティール
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売れ線ねらいのグラムメタルから衝撃的なグルーヴメタルスタイルを確立してヘヴィメタル新時代の扉をこじ開けた90年代メタルシーン最重要グループの筆頭!
PANTERAはポップなグラムメタルバンドとしてキャリアをスタートさせ、メジャーには届かないものの技術ならその水準以上のB級グループとしてそれなりの評価を得ていました。バンド名は同じでもこの時代のことは別バンド…あるいは黒歴史として無かったこととされ、リリース作品は再発もされていませんし、バンド公式のディスコグラフィにすら加えられていません。
その後、現在のヴォーカリストであるフィル・アンセルモ(Phil Anselmo)の加入をキッカケとして、パワフルかつアグレッシヴな作風に開眼。
フィル加入2作目のCowboys from Hellで、ヴォーカル以外はポップメタル時代と一切変わらないにもかかわらず、ボトムの効いたヘヴィグルーヴとスラッシュメタル以上にエクストリームなサウンド、アグレッシグなヴォーカル、ストリート感あふれたタフなイメージと、これまでとは全く異なるサウンドとビジュアルに生まれ変わり現在公式とされているデヴューを果たします。
その後の快進撃とそれによるシーンへの影響はまさに歴史を変えるレベルの凄まじいもので、全世界のヘヴィメタルシーンを一新させたと言っても全く大げさではありません。のちのニューメタルや現在主流のメタルコアでさえ、その影響下から逃れられてはいません。
しかし、間違いなく画期的で革命的な存在でありながらも、あまりにも大きすぎてシーンを塗り替えてしまったほどの影響力、さらにはグラムメタル出身という出自や頻繁に見せるステージでのやる気のなさ、スラッシュメタルバンドEXHORDERとのサウンドテクスチャー&ヴォーカルスタイルをめぐる元祖争いなどからバッシングや過剰な過小評価も多く、メタルシーンにおいても毀誉褒貶激しく評価も大きく分かれる存在です。
Dimebag Darrell,Vinnie Paulと2人の中心メンバーを失ったことで、再結成は絶望的な状態となっています。
EXHORDERとの元祖争いとは?
スラッシュムーヴメント末期に登場したアンセルモと同郷のスラッシュメタルバンドで、ヘヴィグルーヴの導入やヴォーカルスタイルなどのサウンドテクスチャーにおいてPANTERAと共通する部分があるEXHORDERを、元祖グルーヴメタルの座に押し上げようという動きが生まれました。
これは純粋な歴史的・音楽的考察というよりも、PANTERAとデスメタルによって滅ぼされたに等しいスラッシュメタルのファンの保守・伝統派が、EXHORDERを元祖として持ち上げることでメタル史上でのいわゆる「スラッシュ上げ・パンテラ下げ」を行うことを目的とした動きです。
グルーヴメタルをポストスラッシュと呼び変えるようとする動きも、これに連動した動きと言えるもので、そのため論点が矮小化され一方的になっているきらいがありますし、HELMETやPRONGらの功績も貶めることにもつながるため安易に看過できません。
なお、この件については…
ヴォーカルスタイルやギターの音色、スラッシュメタルとヴルーヴの融合というアイデアについては、PANTERAがEXHORDERをヒントにした可能性は否定できない。
ただし、グルーヴメタルという新ジャンルと呼ぶに値するスタイルを確立させたのはPANTERA。
EXHORDERはあくまでミドル/スローパートを持ったB級スラッシュメタルに過ぎず、それはSLAYERやMETTALICAらもすでに実践していたもので後世への影響も極めて薄い。
というのが筆者の一応の結論です。
PANTERA|DISCOGRAPHY
Metal Magic|メタル・マジック
オリジナルアルバム – 1作目 (1983年)
|ヘヴィネス:★☆☆☆☆
|モッシュ度:☆☆☆☆☆
|独自性:★☆☆☆☆
|マニア度:★★★★☆
|総合評価:★★☆☆☆
賛否両論 お布施
Projects in the Jungle|プロジェクツ・イン・ザ・ジャングル
オリジナルアルバム – 2作目 (1984年)
|ヘヴィネス:★☆☆☆☆
|モッシュ度:☆☆☆☆☆
|独自性:★☆☆☆☆
|マニア度:★★★★☆
|総合評価:★★☆☆☆
賛否両論 お布施
I Am the Night|アイ・アム・ザ・ナイト
オリジナルアルバム – 3作目 (1985年)
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|モッシュ度:☆☆☆☆☆
|独自性:★☆☆☆☆
|マニア度:★★★☆☆
|総合評価:★★☆☆☆
賛否両論 お布施
Power Metal|パワー・メタル
オリジナルアルバム – 4作目 (1988年)
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|モッシュ度:☆☆☆☆☆
|独自性:★★☆☆☆
|マニア度:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 実験作 お布施
Cowboys from Hell|カウボーイ・フロム・ヘル
オリジナルアルバム – 5作目 (1990年)
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|モッシュ度:★★★☆☆
|独自性:★★★★★
|マニア度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作
Vulgar Display of Power|俗悪 – ヴァルガー・ディスプレイ・オブ・パワー
オリジナルアルバム – 6作目 (1992年)
|ヘヴィネス:★★★★☆
|モッシュ度:★★★★★
|独自性:★★★★★
|マニア度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作
Far Beyond Driven|悩殺 – ファー・ビヨンド・ドリヴィン
オリジナルアルバム – 7作目 (1994年)
|ヘヴィネス:★★★★★
|モッシュ度:★★★☆☆
|独自性:★★★★☆
|マニア度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★
代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
The Great Southern Trendkill|鎌首 – ザ・グレート・サウザン・トレンド・キル
オリジナルアルバム – 8作目 (1996年)
|ヘヴィネス:★★★★☆
|モッシュ度:★★★☆☆
|独自性:★★★★☆
|マニア度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Official Live: 101 Proof|オフィシャル・ライヴ:101プルーフ
ライヴアルバム (1997年)
|ヘヴィネス:★★★★☆
|モッシュ度:★★★★★
|独自性:★☆☆☆☆
|マニア度:★★★★☆
|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論 お布施
Reinventing the Steel|激鉄 – リインヴェンシング・ザ・スティール
オリジナルアルバム – 9作目 (2000年)
|ヘヴィネス:★★★★☆
|モッシュ度:★★★★☆
|独自性:★★★☆☆
|マニア度:★★★★☆
|総合評価:★★★★☆
賛否両論 お布施
◎ PANTERAはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
ポップメタル時代は全く別物として高水準ですが華やかなロックが好きなら一聴の価値アリですが、真にヘヴィなサウンドを求めるなら無視してかまいません。
何はともあれ、革命作の“Vulgar Display of Power(6th[メジャー2作目])”を聴かないことにははじまりません。そこからさらに深掘りしたければ、彼らのルーツであるアメリカンハードロックを感じさせる“Cowboys from Hell(5th[メジャー1作目])”やエクストリームなサザンメタル色を深めた“The Great Southern Trendkill(8th[メジャー5作目])”に手を伸ばすといいでしょう。
黄金期の“Far Beyond Driven(7th[メジャー4作目])”も名曲入りの充実作ですが、ハードコア/オルタナティヴに寄ったやや無愛想な作風は好みが別れるかもしれません。