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★ RUSH(ラッシュ)ディスコグラフィー ★ プログレッシヴ・メタルのルーツとして最大級の影響を持つカナダのミュージシャンズ・ミュージシャン!!…必聴アルバムは?

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「スモール・イン・ジャパン」の代名詞たるカナダのパワートリオは、プログレとハードロックの間を行きツイストの効いたポップなサウンドで、北米プログレハード界隈のトップグループとして絶大な人気を誇る!!

RUSHのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

RUSH(ラッシュ)は、1968年~2018年の期間活動を続けたカナダのロックバンド。

RUSHはカナディアン・ロックのトップバンド!?

最大の音楽マーケットである隣国アメリカの影響を受けつつも、それとは一線を画した展開を行うカナダのロック/メタルシーンにおいて、RUSHは最も高い人気と知名度を持るグループでカナダを代表する国民的バンドと呼び得る存在と認められています。

それのみならず、アメリカやヨーロッパ各国でも根強く熱心なファン層を確立しており、ハードロック/プログレッシヴ・ロックの界隈におけるトップグループのポジションに定着。

派手な活躍こそないものの、多くのバンド/アーティストが彼らからの影響を公言したことで、様々なジャンルのリスペクトを集めるミュージシャンズ・ミュージシャンとして位置付けられ、リスナーだけでなく多くのアーティストからもリスペクトを集めています。

RUSHの音楽ジャンルは?

RUSHは、時代ごとのトレンドに合わせた要素も取り入れながら、何度かスタイルのマイナーチェンジを行っており、時期によっては「ハードポップ」「AOR」「ニューウェイヴ/ポストパンク」「シンセポップ」「ヘヴィメタル」「グランジ」「グルーヴメタル」などの要素も内包していました。

一般的には、デビュー時からの一貫した基本スタイルである「ハードロック」、あるいはブレイクして知名度を高めた時期のスタイルで、それ以降も重要な基本要素のひとつとなっている「プログレッシヴ・ロック」の、いずれかにカテゴライズされています。

RUSHの音楽スタイル:70年代

1974年代のデビュー当初のRUSHは、オーソドックスな「ハードロック/ヘヴィロック」のスタイルでスタートしています。

その後、作品を重ねるごとに“テクニカル志向”,“長尺主義”,“ドラマ性重視”,“叙情志向”といった、プログレッシヴ・ロック的な特徴を次第に強めてゆき、70年代末期になるとハードロック/ヘヴィメタルのテイストを薄め、より古典的なプログレッシヴ・ロックのスタイルへと接近しています。

この時期が、RUSHにとってのひとつのピークとされており、「RUSH=プログレッシヴ・ロック」のイメージもこの時期の印象によるものです。

RUSHの音楽スタイル:80年代

70年代の後半から、アメリカのプログレハード勢の多くが、ポピュラリティ最優先の割り切ったマーケティングによるコマーシャルなポップ・ロックへと移行、産業ロックとも呼ばれるようになります。

80年代に入ってからのRUSHは、それらのアメリカの産業ロックとはある程度の距離を保っていたものの、やはり同時代のメインストリームにおけるトレンドを意識した、ポップでコンパクトなわかりやすい作風を基調とするようになります。

ただし、むしろそのサウンドはイギリスの「ニューウェイヴ/ポストパンク」の影響が色濃く、「シンセポップ」や「レゲエロック」などそのサブジャンルの要素を持っていました。

RUSHの音楽スタイル:90年代

90年代のRUSHの音楽性は、基本的には80年代のスタイルの延長上にあるものでしたが、そこに、グランジやグルーヴメタルなどのヘヴィネス重視のトレンドが反映されるようになります。

そのため、本来のアグレッションを取り戻し、再び「ハードロック/ヘヴィロック」と呼び得るサウンドを展開していました。

RUSHの音楽スタイル:00年代〜

00年代以降のRUSHは、グルーヴメタルやニューメタル〈TOOL〉などの次世代ヘヴィプログレなどの影響を反映し、90年代同様ヘヴィでアグレッシヴな要素を強いサウンドを基調としていました。

ただし、音づくりはよりヘヴィメタリックで整合感の強いものとなり、「プログレメタル」と呼べそうなスタイルを展開していました。

RUSHは「プログレッシヴ・ロック」?

RUSHは、一般的に「プログレッシヴ・ロック」のジャンル内にカテゴライズされがちですが、位置づけとしては、本来のプログレ・ムーヴメント収束後に登場した次世代の“プログレ・フォロアー”グループに属しています。
そのため、往年の「プログレッシヴ・ロック」ムーヴメントの黎明期より、試行錯誤と実験を続けてきた世代と同列に語ることはできません。

音楽性についても、後年にいくつかの主流モードとして定型が確立された、“プログレ様式”を軸に据えたもので、その中でも、“テクニカル志向”,“長尺主義”,“ドラマ性重視”,“叙情志向”,“コンセプト主義”などの要素を主としています。

また、基本的にRUSHは、“プログレッシヴ”の名にふさわしい先鋭的な実験性の追求よりも、メインストリーム対応のポピュラー・ミュージックであることを前提としています。

そのため、「プログレッシヴ・ロック」ジャンルにおけるRUSHの位置づけは、時代や語り手のジャンルの定義によって見解が分かれがちです。

RUSHは「プログレハード」!?

前記のように、「プログレッシヴ・ロック」としての扱いには見解が分かれがちなRUSHですが、「プログレ・ハード」や、その影響下にある「プログレ・メタル」ジャンルへのカテゴライズについては、RUSH自身がその原点のひとつであることからも妥当と言えるでしょう。

なお、「プログレハード」は、正式には「アメリカン・プログレハード」とも称されるように、〈STYX〉〈JOURNEY〉〈 KANSAS〉らを中心とした、英国プログレ勢の「プログレ様式」の影響を受けた「アメリカ合衆国」の「ハードロック」を指します。

この「プログレハード」は、上記の70年代中期のアメリカにおける後追いの「次世代プログレ」ブームに対して、日本のメディアが便宜的に名付けたもので、世界的には通用しない名称ですし、隣国カナダのグループであるRUSHはそこから除外されがちでしたが、RUSHの音楽性を指す名称としては適切と言えます。

RUSHは「プログレ・メタル」の原点!?

RUSHは、「プログレッシヴ・メタル(以下プログレ・メタル)」の主力グループである〈DREAM THEATER〉が、自身のサウンド形成に多大な影響を及ぼしたバンドとして名を挙げたことで知られています。

その〈DREAM THEATER〉ブレイクを発端とする90年代のプログレメタルのブームは、『マグナカルタ・レコード』の所属バンドに代表される新世代プログレ・ハード勢の登場や、〈KANSAS〉,〈MARILLION〉らベテランの再始動/再評価などの余波も生みます。

RUSHもこの中で再評価されるようになり、後には「プログレメタル」のルーツにして原点にあたる存在と認められるようになりました。

RUSHは“スモール・イン・ジャパン”!?

RUSHは、欧米での人気や評価の高さが日本でのそれに直結しない、いわゆる“スモール・イン・ジャパン”の傾向が強い、やや通好みなバンドというポジションにありました。

しかし、RUSHをルーツと仰ぎ日本人気も高い〈DREAM THEATER〉のブレイクと、それに続くプログレメタル・ブームの影響もあって、日本でのRUSHの知名度も高まり、劇的とは言えないまでも多少の再評価の動きは見られました。

RUSHのバンド体制と活動は!?

RUSHは同時期の同ジャンルのグループの中では、比較的浮き沈みの少ないキャリアを維持してきた例外的な存在と言えます。

メンバーも、1974年にゲディ・リー(Ba.),アレックス ライフソン(Gt.),ニール・パート(Dr.)という黄金のパワートリオが結集した後は、基本ラインナップは一貫していました。

90年代以降はリリースのペースこそ落ちたものの、デビュー以来常大きなブランクもなくコンスタントな活動を続けていましたが、2018年には正式に解散となります。
その後、2020年にニール・パートが他界したことにより、RUSHの活動再開の可能性も潰え、実質的に終焉を迎えました。

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