Contents
- 1ズバリ悪魔の代名詞をバンド名を持ちながらサタニックなイメージを嫌い解明を繰り返してきた、英国伝統の湿気に満ちた暗黒メタルサウンドを展開するNWOBHMシーンのダークなスピードメタルキング!!
- 1.1SATAN|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Court in the Act|コート・イン・ジ・アクト
- 1.1.2Suspended Sentence|サスペンデッド・センテンス
- 1.1.3Live in the Act|ライヴ・イン・ジ・アクト
- 1.1.4The Early Demos|ジ・アーリィ・デモズ
- 1.1.5Life Sentence|ライフ・センテンス
- 1.1.6Trail of Fire: Live in North America|トレイル・オブ・ファイア:ライヴ・イン・ノース・アメリカ
- 1.1.7Atom by Atom|アトム・バイ・アクト
- 1.1.8Cruel Magic|クルーエル・マジック
- 1.1.9Early Rituals|アーリィ・リチュアル
- 1.2BLIND FURY [ブラインド・フューリィ]|DISCOGRAPHY
- 1.2.1Out of Reach |アウト・オブ・リーチ
- 1.3PARIAH [パライア]|DISCOGRAPHY
- 1.3.1The Kindred|ザ・キンドレッド
- 1.3.2Blaze of Obscurity|ブレーズ・オブ・オブサニティ
- 1.3.3Unity|ユニティ
ズバリ悪魔の代名詞をバンド名を持ちながらサタニックなイメージを嫌い解明を繰り返してきた、英国伝統の湿気に満ちた暗黒メタルサウンドを展開するNWOBHMシーンのダークなスピードメタルキング!!
SATAN(セイタン)は、80年代イギリスの伝説的ヘヴィメタル/ハードロックムーヴメント、NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティシュ・ヘヴィ・メタル)から登場したヘヴィメタルバンド。
NWOBHMでも特にスピード感に秀でたスタイルを持ち味としており、そのアグレッシヴなスピードメタルはスラッシュメタルにも影響を与えたとされています。アンダーグラウンドテイストあふれるダークなサウンドも大きな個性であり、同じくNWOBHMシーンでダークな作風を持ち味としていたANGEL WITCH(エンジェル・ウィッチ)やデンマークのMERCYFUL FATE(マーシフル・フェイト)などと同様に、現在のダークメタルと呼ばれるサウンドのルーツにあたる原初的ダークメタルのひとつとも考えられています。
“セイタン=サタン”という、サタニックメタルそのものの悪魔の代名詞をバンド名を持ちながら、なぜかそのイメージがつきまとうことを嫌っており、オリジナルアルバム1枚をリリースしたのちは、BLIND FURY(ブラインド・フーリィ)、PARIAH(パライア)など何度か改名を兼ねてのリニューアル試みていますが、結果的にはその度ごとに再びSATAN名義へと戻っています。
最終的に、オリジナルメンバーでバンドの中核でもあるスティーヴ・ラムゼイ(Steve Ramsey)とグレアム・イングリッシュ(Graeme English)は、SKYCLAD(スカイクラッド)を結成。フィドル(ヴァイオリン)をフィーチャーしてトラッドフォークサウンドを取り入れたヘヴィメタルを生み出し、トラッドメタル/フォークメタルのオリジネイタートしてのちのシーンに影響を与えています。
2004年のSATANとしてのリユニオンを契機に、2011年には本格的に再結成して活動再開。新作アルバムのリリースも重ねつつSKYCLADと並行して活動を展開しており、現在もなお活動を続けています。
SATAN|DISCOGRAPHY
Court in the Act|コート・イン・ジ・アクト
オリジナルアルバム – 1作目 (1983年)
NWOBHMムーヴメントの中でリリースされた唯一のアルバムで、シーン屈指のクオリティを誇る名盤に数えるべき1枚。
ここで聴ける彼ら得意のスピードメタルは、VENOMやRAVEN,初期のIRON MAIDENなどを別格とすれば、シーンの中でも特にアグレッシヴなサウンドでした。同時に英国伝統の湿り気と叙情性をも併せ持っており、同じスピードメタルでも、VENOMやRAVEはない気品をたたえたものです。無理やり例えるなら、URIAH HEEP的な叙情派ハードロックにBLACK SABBATH的なヴィンテージなイカガワシさをまぶして、スピードメタル仕立てに仕上げたようなサウンドといったところ。
センスや技量では間違いなく一線級に匹敵するものながら、二番手以下の地位に甘んじていたのは、バンド名のマイナスイメージもさることながら、やはり独特の薄暗いダークサウンからくるアングラ感、そして拭い去れない本来的なマニアック志向よるところが大きいでしょう。
ブリテン度:★★★★☆|アングラ度:★★★★☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作
Suspended Sentence|サスペンデッド・センテンス
オリジナルアルバム – 2作目 (1987年)
BLIND FURYとしての活動を経て、再びSATAN名義に戻っての2作目。ヴォーカルは、80年代後半のSATAN系バンドのフロントマンを務めるマイケル・ジャクソンへと代わっています。
1stでのスピードメタルスタイルから、のちのPARIAHへとつながるスラッシュメタル寄りのスタイルと変化しており、そのサウンドはスピードは若干控えめながら、ジャクソンのパワフルで荒々しいヴォーカルを生かしたよりヘヴィでアグレッシヴなものです。
ブリテン度:★★★☆☆|アングラ度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 入門盤 賛否両論 通好み 実験作
Live in the Act|ライヴ・イン・ジ・アクト
ライヴアルバム (2004年)
The Early Demos|ジ・アーリィ・デモズ
コンピレーションアルバム (2011年)
Life Sentence|ライフ・センテンス
オリジナルアルバム – 3作目 (2013年)
ブリテン度:★★★☆☆|アングラ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 賛否両論
Trail of Fire: Live in North America|トレイル・オブ・ファイア:ライヴ・イン・ノース・アメリカ
ライヴアルバム (2014年)
Atom by Atom|アトム・バイ・アクト
オリジナルアルバム – 4作目 (2015年)
ブリテン度:★★★☆☆|アングラ度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論
Cruel Magic|クルーエル・マジック
オリジナルアルバム – 5作目 (2018年)
ブリテン度:★★★☆☆|アングラ度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作 お布施
Early Rituals|アーリィ・リチュアル
コンピレーションアルバム (2020年)
ブリテン度:★★★☆☆|アングラ度:★★★★★|総合評価:★★★★☆
殿堂入り 入門盤
BLIND FURY [ブラインド・フューリィ]|DISCOGRAPHY
当初は、NWOBHMのダーク系バンドANGEL WITCHのメンバーにSATANの初期ヴォーカリストだった、ルー・テイラー(Lou Taylor)が加わって結成されたバンドでした。しかし、のちにサタニックなイメージを避けるためにバンド名の変更を検討していたSATANのメンバーが、ANGEL WITCH組とそっくり入れ替わって、実質的にSATANがリニューアルしたバンドとなります。
しかしアルバム1枚のみで再びSATANと名義で活動することとなり、BLIND FURYの名義は役目を終えることとなりました。
音楽的には、SATANのサウンドを基調としつつもダークさは抑え気味のスピード/ヘヴィメタルで、当時のアメリカのメインストリームを意識して、やや無理してそれに接近しようとしたような節も見られます
Out of Reach |アウト・オブ・リーチ
オリジナルアルバム – 1作目 (1985年)
ブリテン度:★★★☆☆|アングラ度:★★★★★|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 賛否両論 実験作
PARIAH [パライア]|DISCOGRAPHY
PARIAHはBLIND FURYと同様に、SATANがメンバーはほぼそのままにリニューアルしたバンド。ヴォーカルは08年代後半にSATANに在籍したマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)がそのまま引き継いでいます。
ここでは、ジャクソンの加入とともにスラッシュメタルに接近していた時期のSATANの作風を発展させた、独創的なスラッシュ/パワーメタルを展開しており、知名度は低いものの好事家からは高い評価を得ていました。
解散後、スティーヴ・ラムゼイとグレアム・イングリッシュは、SABBAT(サバット)のマーティン・ウォルキーア(Martin Walkyier)らとともにSKYCLADを結成します。
The Kindred|ザ・キンドレッド
オリジナルアルバム – 1作目 (1988年)
Blaze of Obscurity|ブレーズ・オブ・オブサニティ
オリジナルアルバム – 2作目 (1989年)
Unity|ユニティ
オリジナルアルバム – 3作目 (1997年)