Contents
- 1WITCHERY, THE HAUNTED, SATANIC SLAUGHTERなど様々な新世代デスラッシュ。ネオスラッシュグループに名を連ねることになる、北欧デスラッシュシーンの名うてのミュージシャンの古巣である伝説のオールドスクールでデスラッシュバンド!!
- 1.1SEANCE|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Fornever Laid to Rest|フォーネヴァー・レイド・トゥ・レスト
- 1.1.2Saltrubbed Eyes|ソルトラブド・アイズ
- 1.1.3Awakening of the Gods|アウェイクニング・オブ・ザ・ゴッズ
- 1.1.4Kalloprion Kilmisteri - Silurian Overkill|カロプリオン・キルミステリ
WITCHERY, THE HAUNTED, SATANIC SLAUGHTERなど様々な新世代デスラッシュ。ネオスラッシュグループに名を連ねることになる、北欧デスラッシュシーンの名うてのミュージシャンの古巣である伝説のオールドスクールでデスラッシュバンド!!
SEANCE(セアンス)はスウェーデンのデスメタルバンドで、90年代初期に活動をスタートして2枚のアルバムを残して解散しますが、その後00年代の末に活動再開し、アルバム1枚をリリースし現在も活動を続けています。
黎明期より続いたデスメタルムーヴメントがひとつのピークを迎えた時期に登場し、スラッシュメタルをルーツにした高品質なデスメタルアルバムをドロップしてマニアの注目を集めたものの、それほど高い知名度を持っていたわけでもなくもわずかアルバム2枚のみで姿を消しました。しかし、在籍メンバーのその後の活動がブレイクにつながったことで、そのルーツにあたる存在として注目を集めます。
SEANCEが後年注目を集めた大きな理由は、のちにネオスラッシュやネオデスラッシュと呼ばれるデスメタルから派生した新世代スラッシュメタルのハシリとしてシーンを牽引することとなる、WITCHERY(ウィッチリィ)の前身となったバンドとして知られるようになったこと。
そして、SEANCE, WITCHERY双方の中心メンバーでもあるパトリック・ヤンセン(Patrik Jensen)がAT THE GATES(アット・ザ・ゲイツ)とMARY MEETS JANE(メアリー・ビーツ・ジェーン)のメンバーと組んだドリームバンドで、ネオスラッシュブームの立役者となったほかメロデス系メタルコアにも影響を与えることとなる、THE HAUNTED(ザ・ホーンテッド)の中核のひとりとして活躍したことによります。
また、SEANCEのメンバーはスラッシュ系ブラックメタルバンドSATANIC SLAUGHTERのメンバーも牽引していたことで知られています。
2008年にはビジネスオールドスクールデスメタル再評価と、それにょるリバイバルマーケティングが盛り上がったことに理を追い風として、パトリック・ヤンセン不在の状態ながら再結成が実現。翌2009年には新作アルバムもリリースして現在も活動継続中です。
SEANCE|DISCOGRAPHY
Fornever Laid to Rest|フォーネヴァー・レイド・トゥ・レスト
オリジナルアルバム – 1作目 (1992年)
今でいうネオスラッシュ系のデスラッッシュとは異なるスラッシュ色の強いデスメタルで、ストレートながらやや複雑な展開を持ち味としたちょいテクニカル系のサウンドが持ち味 類型的なスウェディッシュスデスメタルのエッセンスはそれほど感じられず、むしろアメリカンデスメタルに近い印象すら抱かせるスタイルは、北欧シーンではやや異色の部類かもしれません。
取り立てて個性的なサウンドというわけではありませんが、トップグループでさえB級感が拭えないものが多く、逆にそれを味としている部分もあった当時のスウェディッシュデスの中では、かなり洗練したハイクオリティなサウンドで群を抜いた完成度を持つアルバムでした。
ハーコー度:★★☆☆☆|独自性:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
Saltrubbed Eyes|ソルトラブド・アイズ
オリジナルアルバム – 2作目 (1993年)
北欧では変わり種とはいえやや類型的なデスメタルスタイルから踏み出しきれなかった前作から一転して、サウンドの質感を含めENTOMBED(エントゥームド)などを思わせるスウェディッシュテイストが強まっているものの、全体でみると彼らならではの独創性が目立つようになり、オーソドックスなようでありながらもかなり個性的な作風へと変化を遂げました。
特に印象的なのはギター以上に縦横無尽,傍若無人に暴れまわる強烈なベースラインで、これがスウェディッシュデスには特徴的エッセンスであるなハードコアテイストとデッスンロールにも通じるロッキンなテイストの強いサウンドに絶妙のマッチングで絡み合い、ユニークなデスラッシュサウンドを作り上げてます。楽曲は前作以上にフックが効いており、印象的なフレーズもそこここに散りばめられています。
ハーコー度:★★★★☆|独自性:★★★★☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作
Awakening of the Gods|アウェイクニング・オブ・ザ・ゴッズ
オリジナルアルバム – 3作目 (2009年)
バンドでもっとも知名度を高めたパトリック・ヤンセンは不参加となった状態で、完成されたSEANCE再結成アルバム。
オールドスクールなデスラッシュスタイルだった解散前とは大きくことないr、統制的なネオスラッシュ系のデスラッシュスタイルに変化を遂げています。
彼らがそのルーツの一端であるとはいえ、今となっては取り立てて新奇性は見られないサウンドながら、WITCHERYのようなメロデス系のアプローチをオミットしたストロングスタイルのサウンドにより、一応の差別化は図られています。
上質なデスラッシュアルバムなのは確かですが、あえて再結成をする以上は、もうひとつふたつくらいはSEANCEならではの独創性を見せつけて欲しかったところです。
ハーコー度:★★★☆☆|独自性:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
入門盤 賛否両論
Kalloprion Kilmisteri – Silurian Overkill|カロプリオン・キルミステリ
シングル (2016年)