SEPULTURA(セパルトゥラ)ディコグラフィー|このアルバムがスゴイ!?|ブラジリアンスラッシュメタルの気鋭からトライバルヴルーヴメタルの重鎮へ……必聴のオススメアルバムは?

SEPULTURA_logo_03 グルーヴメタル

デスメタルにもカテゴライズされていた新世代スラッシュメタルから、革新的なトライバル・グルーヴメタルへ華麗なる転身!一躍シーンの最先端に躍り出たブラジルの国民的バンド!

SEPULTURA(セパルトゥラ)は本来、デスメタルのハシリにも括られるハードコアでダーティな作風を持った、スラッシュメタル後発組のひとつに過ぎませんでしたが、様々な音楽的変遷を経て今では母国ブラジルの国民的バンドとしてオリンピックで演奏するほど地位に上り詰めています。

デビュー当時のスキモノしか見向きもしないのチープでアングラなB級路線から瞬く間に急成長を遂げ、ブルータルながらキャッチーな王道スラッシュサウンドを持ったバンドとしてスラッシュメタルシーンのトップクラスに食い込む存在になり、世界中のスラッシャーから高い支持を獲得。

その後グルーヴメタル路線に転身しますが、こちらでも後発組ながらフォロワーにとどまらない完成度の高い独自のサウンドが評価を受け、PANTERA(パンテラ)らのオリジネイターと肩を並べるほどの存在に。

さらにブラジルの民族音楽やラテンミュージックのエッセンスを取り入れたトライバルミクスチャースタイルを作り上げたことで、トライバルメタル/ラテンメタルのパイオニアとしてメタルシーンのみならずブラジル音楽シーンの顔と呼べるほどのバンドとなります。

しかし、1996年にフロントマンでギタリストのマックス・カヴァレラ(Max Cavalera)が脱退して、SOULFLY(ソウルフライ)を結成。音楽的支柱を失ったことで迷走気味になり失速し、さらにその弟のイゴール(Dr.)も2006年に脱退したことでほぼ別バンドとなります。
それでも、オルタナティヴなサウンドを模索したり、スラッシュリバイバルの機運に便乗してやや初期のスラッシュテイスト取り戻したりと、試行錯誤を繰り返しつつコンスタントな活動を継続。
近年では、ポストハードコアなどプログレリバイバル系のエッセンスを取り入れたスタイルに活路を見出そうとしています。

Morbid Visions|モービッド・ビジョンズ

SEPULTURA_MorbidVision

オリジナルアルバム – 1作目 (1986)

スラッシュメタルバンドのデビュー作にありがちな、初期衝動が炸裂して空回りしている突進型のハードコアな作風です。VENOM(ヴェノム)SLAYER(スレイヤー)の流れにあるのはもちろんですが、ジャーマンスラッシュBIG3のデビュー作に近いと考えるといいかも知れません。

クオリティ云々を問う以前のレベルなので、こういったプリミティヴでジャンクなサウンドを偏愛するフェチなリスナーや、一歩引いてキュートと思って微笑ましく聴けるベテラン、もしくはデビュー作至上主義者には必聴盤ですが、それ以外には積極的にオススメできる作品ではありません。

スラッシュ度:★★★★★|マニア度:★★★★★|独創性:★★☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆|
ご祝儀

Schizophrenia|スキゾフェリニア

SEPULTURA_Schizophrenia

オリジナルアルバム – 2作目 (1987)

とにかく、インストの1曲目に続くFrom The Past Comes The StormsがむやみやたらとSLAYERしている印象しか残らないアルバムです。

前作と比較すれば全ての面で格段に向上していますし、自分たちなりのスタイルを構築しようとした努力の跡はうかがえます。しかし、SEPULTURAサウンドの確立という点ではまだまだ発展途上もいいところで、結果的にSLAYERそのままのT-02を冒頭のツカミに持ってくるしかなかったという事実が全てを物語っています。

むしろ妙にこなれてしまっている分だけ、ヤブレカブレの1stよりもインパクトが薄い仕上がりになってしまいました。

スラッシュ度:★★★★★|マニア度:★★★★☆|独創性:☆☆★★★
総合評価:★★☆☆☆|
代表作 入門盤

Beneath the Remains|ビニース・ザ・リメインズ

SEPULTURA_BeneathTheRemains

オリジナルアルバム – 3作目 (1989)

初期のスラッシュメタル時代の中では次作と人気を二分するアルバムで、確かに大きな成長を見せて本場アメリカやドイツ強豪バンドと並んでも見劣りしないレベルに達しています。

前作のようなドストレート過ぎるSLAYERリスペクトは感じられなくなっていますが、今度はジャーマンスラッシュのSODOM(ソドム)KREATOR(クリエーター)あたりの影響がかなり見て取れます。それでも引き続き自分たちならではのサウンドを模索していることはうかがえ、その努力もある程度は結果として作品に反映されています。

この前後の時期のハードコアなデスラッシュサウンドはデスメタルのハシリのひとつともされており、デスメタルに分類されることも多々ありました。

ただ、高水準なスラッシュアルバムで特にケナすところも無い作品ではあるのですが、トップどころと肩を並べるには、個性も含め突出した何かが足りないのも否定できません。曲の完成度にムラがあるのもやや気になるポイントで、これについては残念ながら後年の作品でもあまり解決されていません。

スラッシュ度:★★★★★|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★☆☆☆
総合評価:★★★★☆|
殿堂入り 代表作 入門盤

Arise|アライズ

SEPULTURA_Arise

オリジナルアルバム – 4作目 (1991)

デビューからのデスラッシュ路線での総決算的アルバムで、前作と共に初期の代表作の1枚にも数えられる作品です。スラッシュ的な疾走感と過激さでは前作、完成度の高さでは本作というのが一般的なメタラー評価ですね。

それに異論はありませんが、前作にはまだ残っていたサウンドの借り物臭さが抜けて独自のスタイルを確立させたという点を考えれば、やはり本作が一枚上回っており代表作と呼ぶにふさわしい仕上がりです。

Ariseは、ハードコアなスラッシュメタルというスタイルとしてはバンドにとってひとつの到達点でもあり、のちのスラッシュリバイバルブーム期に原点回帰した時期の作品やSOULFLYCAVALERA CONSPIRACYでの活動を含めても、同様のスタイルで本作の水準に達することはできていません。

スラッシュ名盤を選出したとして、ベスト10に入るのはさすがに厳しいですが、ベスト30ならば間違いなく食い込むことができるレベルにあるでしょう。

スラッシュ度:★★★★★|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★★☆☆
総合評価:★★★★★|
殿堂入り 代表作 入門盤
Arise
Screenshots

Chaos A.D.|ケイオス・エー・ディー

SEPULTURA_ChaosA.D._

オリジナルアルバム – 5作目 (1993)

スラッシュメタルからグルーヴメタル…当時で言うところのモダンヘヴィサウンドへ移行した先駆的作品のひとつ。今でこそ次作の陰に隠れて印象が薄れていますが、当時はメタル誌以外からも注目されそれなりの評価を得ていました。

彼らが後発ながらグルーヴメタルで特筆すべき存在となったのは、いわゆるPANTERAフォロアーでも単なるミッドテンポのスラッシュでもない、独自のグルーヴメタルを創り上げたことが最たる理由です。MACHINE HEAD(マシーン・ヘッド)など後続の中には、PANTERA以上に彼らのメソッドに影響を受けたグループが少なからず見られます。

時流を反映してハードコア色が強まったことも相まって、当然のように賛否両論で保守スラッシャーからはバッシングの嵐でした。
画期的な作品として好意的に見たとしても、「突出した曲が少ない」という大きな弱点もあり手放しで名盤とは呼べませんが、メタル史に残る名曲T-01の存在だけでも十分に価値があるアルバムと言えるでしょう。

スラッシュ度:★★★☆☆|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★★★☆
総合評価:★★★★★|
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作

Roots|ルーツ

SEPULTURA_Roots

オリジナルアルバム – 6作目 (1996)

革新的な意欲作だったChaos A.D.さえ一気に存在感が薄れる衝撃を、メタルシーンに限らない様々な音楽シーンに与えたSEPULTURAの代表作。

グルーヴメタル/ニューメタルをベースにしつつ、ブラジルの民族音楽やラテン音楽のエッセンスを大々的に取り入れたトライバルでプリミティヴなヘヴィサウンドは、これまでには聴くことのできなかったもの。

今後の彼らのサウンドの大きな影響を及ぼし続けるだけでなく、エクストリームなラテンメタル/エスノメタルが続々と生み出すムーヴメントの火付け役となった、彼らのターニングポイントでもある、90年代ヘヴィミュージックシーンの最重要アルバムのひとつです。

前作同様に賛否両論でしたが、おそらく中堅スラッシュメタルをつづけてもAriseをピークに右肩下がりかせいぜい現状維持だったであろうことは、他のスラッシュバンドの成り行きを見ても想像に難くないので、歴史にくさびを打ち込み後続に影響を与えるほどの作品を生み出したことを考えれば、路線変更は間違っていなかったということでしょう。

スラッシュ度:★★☆☆☆|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★★★★
総合評価:★★★★★|
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作
Roots
Screenshots

Against|アゲインスト

SEPULTURA_Against

オリジナルアルバム – 7作目 (1998)

脱退したフロントマンでソングライターのマックスが結成した、SOULFLYの活躍に対抗するようにリリースされた作品ですが、SEPULTURAの迷走期三部作と呼ばれる作品群の口火を切る第一弾となりました。

この時期の最大の問題は、Roots路線の追求という明確なビジョンかあるSOULFLYに対して、このアルバムはどういった方向性をとるべきか、どう差別化を図るべきか定めきれていないことでしょう。
一応はプリミティヴなハードコアスラッシュを基調にしてはいますが、そこに投入した前作からの持ち越しを中心としたアイデアを未消化なまま形にしてしまっています。
その結果、楽曲も多彩な作風がそろっていて光る部分もところどころ見られるなど意欲は買えるものの、練り込み不足がたたって散漫な仕上がりになってしまいました。

新ヴォーカルデリックのパワー不足もありますが、そこに目をつぶったとしても、偉大な前作はもちろんのこと同時期リリースのSOUFLYの1stにも届いていません。

スラッシュ度:☆☆☆★★|マニア度:★★★★☆|独創性:★★☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆|
賛否両論 お布施
Afterburner
デスメタル / ブラックメタル¥1,681Sinister

Nation|ネイション

SEPULTURA_Nation

オリジナルアルバム – 8作目 (2008)

低迷期三部作の第二弾は、前作と同じく冒頭に配置した疾走感のあるハードコアスラッシュでのツカミは悪くないのですが、そこから先が続かないのも前作同様です。

ハードコア寄りの音作りはそのままにややグルーヴメタル/ニューメタルに接近した作風は、受ける印象としてはRootsに近いものもありますが、マックス脱退が響いたのか到底その域には届いておらず、モダン化した作風と相変わらずの楽曲の練り込み不足があいまって、オールドスラッシャーの評価をいっそう下げる結果になります。

デリックが持ち込んだと思われる、ポストパンク/オルタナティヴロック風のアプローチには興味深い部分もありますが、ハードコアスラッシュ/トライバルグルーヴという黄金時代のスタイルに固執しすぎており、そこに落とし込むこともできていないのでどうしても散漫な印象が増してしまいます。

スラッシュ度:★★★☆☆|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆|
賛否両論 お布施
Nation
Screenshots

Roorback|ロアーバック

SEPULTURA_Roorback

オリジナルアルバム – 9作目 (2003)

スラッシュ度:★★☆☆☆|マニア度:★★★★☆|独創性:★★☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆|
賛否両論 実験作 お布施
Legacy of Ashes
デスメタル / ブラックメタル¥1,528Sinister

Dante XXI|ダンテXXI

SEPULTURA_DanteXXI

オリジナルアルバム – 10作目 (2006)

スラッシュ度:★★☆☆☆|マニア度:★★★★☆|独創性:★★★☆☆
総合評価:★★★☆☆|
通好み スルメ盤 実験作
Dante XXI
Screenshots

A-Lex|ア-レックス

SEPULTURA_A-Lex

オリジナルアルバム – 11作目 (2009)

スラッシュ度:★★★☆☆|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★★☆☆
総合評価:★★★☆☆
A-Lex
Screenshots

Kairos|カイロス

SEPULTURA_Kairos

オリジナルアルバム – 12作目 (2011)

The Mediator Between Head and Hands Must Be the Heart|ザ・メディエーター・ビトウィーン・ヘッド・アンド・ハンズ・マスト・ビー・ザ・ハート

SEPULTURA_TheMediatorBetweenHeadAndHandsMustBeTheHeart

オリジナルアルバム – 13作目 (2013)

スラッシュ度:★★☆☆☆|マニア度:★★★☆☆|独創性:★★☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆|
賛否両論å スルメ盤 実験作 お布施

Machine Messiah|マシーン・メサイア

SEPULTURA_MachineMessiah

オリジナルアルバム – 14作目 (2017)

スラッシュ度:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|独創性:★★★☆☆
総合評価:★★★★☆|
代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

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