Contents
- 1ヘヴィグルーヴ/インダストリアルの異端派フロントマンとして頭角を現し、ハリウッドで活動する世界的なホラー映画監督としての地位を築いた、サブカル・メタルのカリスマの音楽活動の評価は?
- 1...1メタルバンドとホラー監督を兼ねるマルチクリエイター!!
- 1...2ヘヴィロック新時代の顔となったWHITE ZOMBIE!!
- 1...3ロブ・ゾンビはマリリン・マンソンのライバル!?
- 1...4WHITE ZOMBIEの音楽性!!:アングラ時代
- 1...5WHITE ZOMBIEの音楽性!!:ヘヴィグルーヴ時代
- 1...6WHITE ZOMBIEの音楽性!!:インダストリアル・メタル時代
- 1...7ROB ZOMBIE名義でインダストリアル・メタルを展開!!
- 1...8ロブ・ゾンビとROB ZOMBIEの現在の活動は!?
- 1.1WHITE ZOMBIE|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Soul Crusher|ソウル・クラッシャー
- 1.1.2Make Them Die Slowly|メイク・ゼム・ダイ・スロウリィ
- 1.1.3La Sexorcisto: Devil Music Volume One|ラ・セクソシスト:デヴィル・ミュージック・ヴォリューム・ワン
- 1.1.4Astro-Creep:2000 - Songs of Love, Destruction and Other Synthetic Delusions of the Electric Head|アストロ-クリープ:2000 - ソングス・オブ・ラヴ, デストラクション・アンド・アザー・シンセティック・デリューションズ・オブ・エレクトリック・ヘッド
- 1.1.5Supersexy Swingin' Sounds|スーパーセクシィ・スウィンギン'・サウンズ
- 1.1ROB ZOMBIE|ロブ・ゾンビ|DISCOGRAPHY
- 1.1.5.1ニューメタルの主力グループとして活躍!!
- 1.1.5.2ROB ZOMBIEのバント体制と活動状況!!
- 1.1.6Hellbilly Deluxe: 13 Tales of Cadaverous Cavorting Inside the Spookshow International|ヘルビリィ・デラックス:13テイルズ・オブ・カダヴァラス・インサイド・ザ・スプークショウ・インターナショナル
- 1.1.7American Made Music to Strip By|アメリカン・メイド・ミュージック・トゥ・ストリップ・バイ
- 1.1.8The Sinister Urge|ザ・シニスター・アージ
- 1.1.9Educated Horses|エデュケーテッド・ホーセズ
- 1.1.10Hellbilly Deluxe 2: Noble Jackals, Penny Dreadfuls and the Systematic Dehumanization of Cool|ヘルビリー・デラックス 2:ノーベル・ジャッカルズ, ペニー・ドレッドフル・アンド・ザ・システマティック・ディヒューマナイゼイション・オブ・クール
- 1.1.11Mondo Sex Head|モンド・セックス・ヘッド
- 1.1.12Venomous Rat Regeneration Vendor|ヴェノモス・ラット・リジェネレーション・ヴェンダー
- 1.1.13The Electric Warlock Acid Witch Satanic Orgy Celebration Dispenser|ジ・エレクトリック・ウォーロック・アシッド・ウィズ・サタニック・オージィ・セレブレーション・ディスペンサー
- 1.1.14The Lunar Injection Kool Aid Eclipse Conspiracy|ザ・ルナー・インジェクション・クール・エイド・エクリプス・コンスピラシィ
ROB ZOMBIE|ロブ・ゾンビ|DISCOGRAPHY
ROB ZOMBIE(ロブ・ゾンビ)は、WHITE ZOMBIE解散後の、ロブ・ゾンビによるソロ・プロジェクトにも近い体制のグループ。
ロブ・ゾンビと最終ドラマーだったジョン・テンペスタを除くメンバーは一新され、バンド名も本人名義に改められました。
ニューメタルの主力グループとして活躍!!
ROB ZOMBIEの音楽性は、末期WHITE ZOMBIEのインダストリアル・メタルを基調としつつも、ヘヴィネスがより強待ったと同時に、ホラー風味のダークなイメージを増しています。
ROB ZOMBIEは、ニューメタル・ムーヴメンの主力の一角として第一線での活動を続け、後続のニューメタルグループへの影響力も無視できない重要バンドとなる一方、サウンドの定型化/類型化も指摘されがちにもなりますが、後年は、ゴシック路線やサイケで陸路線など、作品ごとの展開も見せてゆきます。
また、その一方でこの時期は、映画監督としても活躍して知名度を高まってゆく過程にあり、バンドと並行して活動を展開してマルチクリエイターの印象を強めてゆきます。
ROB ZOMBIEのバント体制と活動状況!!
ROB ZOMBIE名義となってからは、プロジェクトに近いグループにしてはバンドメンバーは比較的一定に保たれていますが、2004年〜2006年の間にロブ・ゾンビ本人を除くメンバーが総入れ替えとなり、体制が一新されています。
初期は、ロブ・ゾンビ本人とカナダ人プロデューサーのスコット・ハンフリーを中心とした体制であり、楽曲についても全て共同制作としてクレジットされていました。
2006年の3rdアルバムからは、新たにメンバーとして加わった元MARILYN MANSONバンドのジョン5が、クリエイティヴ面でのパートナーとなっており、それ以降は楽曲制作にも全面的に関わっています。
また2006年からの新体制でのメンバーは、ジョン5に加えてジンジャー・フィッシュの2名がMARILYN MANSONバンドの出身者となっており、両バンドの立ち位置の近さが承継されています。
Hellbilly Deluxe: 13 Tales of Cadaverous Cavorting Inside the Spookshow International|ヘルビリィ・デラックス:13テイルズ・オブ・カダヴァラス・インサイド・ザ・スプークショウ・インターナショナル
オリジナルアルバム 1作目 – (1998年)
WHITE ZOMBIE時代最大のヒット作となった『Astro-Creep:2000』での、インダストリアル・グルーヴ・メタル路線を踏襲した作風ですが、ニューメタル全盛期ということもあり、それらと拮抗するためにより厚みとヘヴィネスを増した作風となっています。
『Astro-Creep:2000』での軽妙さは感じられず、曲調もシンプルでヒネリの無いものとなっており、その代替品としては不満の残る仕上がりですが、T-02,T-03,T-04あたりは、キャッチーで無難に楽しめる佳曲。
ただし、それ以降は、ひたすらフックが弱い上に焼き直し感が強目な曲が連続して、決め手を欠きます。
それでも、適度にキャッチーなグルーヴ・インダストリアルではあるので、初聴リスナーや『Astro-Creep:2000』とは別ものと割り切れるのであれば、それなりに楽しめることでしょう。
|ジャンク度:★★☆☆☆
|ダンス度:★★★☆☆
|サイケ度:★☆☆☆☆
|ゴシック度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆
代表作 入門盤 賛否両論
American Made Music to Strip By|アメリカン・メイド・ミュージック・トゥ・ストリップ・バイ
リミックスアルバム – (1999年)
WHITE ZOMBIE時代も含めると、2作目となるフルレンスのリミックス・アルバム。
前回同様に、原曲を生かした控えめなミックスとなっていますが、そもそも、原曲となるオリジナル・アルバム『American Made Music to Strip By』自体が、全曲キラーチューンぞろいと呼べるほどの、魅力的なものでは無いという問題があります。
それが気にならないほど大胆で魅力的なアレンジを施すことが可能でないのならば、デビュー直後でアルバム1枚のみというこのタイミングではなく、数作リリース後にベスト選曲でのリリースとするべきだったかもしれません。
|ジャンク度:★☆☆☆☆
|ダンス度:★★★★☆
|スペシャル度:★★☆☆☆
|アレンジ:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆
代表作 賛否両論 実験作
The Sinister Urge|ザ・シニスター・アージ
オリジナルアルバム 2作目 – (2001年)
前作同様にアルバムとして及第点は超えていますし、個々の曲の出来栄えを見れば、アベレージは前作を上回っています。
キャッチーな曲もありますが、それらはタイアップの影響もあって耳に残っているだけであり、楽曲の焼き直し感についてはさらに進行しているため、いかんせん代わり映えのなさを気になり始めると、多少のクオリティ向上だけではカバーしきれません。
メニュー豊富な食堂で1ヶ月間3食同じメニューをオーダーするタイプのリスナー向きで、前作との二択であれば本作の方がオススメですが、他の作品を持っているようであれば、あえて手を出す必要な無いかもしれません。
|ジャンク度:★☆☆☆☆
|ダンス度:★★★☆☆
|サイケ度:★☆☆☆☆
|ゴシック度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 賛否両論
Educated Horses|エデュケーテッド・ホーセズ
オリジナルアルバム 3作目 – (2006年)
映画監督としての活動を反映してか、ホラーサントラ風の、映像を想起させるようなアルバムで、これまでになく実験的で作風も多彩です。
WHITE ZOMBIE時代の、『La Sexorcisto〜』に顕著だったレトロサイケ調への回帰傾向も見られるほか、時にゴシック的耽美性せも感じさせる意欲作です。
|ジャンク度:★☆☆☆☆
|ダンス度:★☆☆☆☆
|サイケ度:★★★★☆
|ゴシック度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Hellbilly Deluxe 2: Noble Jackals, Penny Dreadfuls and the Systematic Dehumanization of Cool|ヘルビリー・デラックス 2:ノーベル・ジャッカルズ, ペニー・ドレッドフル・アンド・ザ・システマティック・ディヒューマナイゼイション・オブ・クール
オリジナルアルバム 4作目 – (2010年)
本作では、ROB ZOMBIE名義となった直後の、1st~2ndアルバムも彷彿させる、毎度おなじみの定番スタイルに戻っています。
そうなると、音楽的なボキャブラリーと表現力の乏しさが気になってしまうのは、もはや宿命であり避けようがありません。
多様性については、やや増していると言ってもいいのですが、どうにも判で押したような曲が多く、熱心なサポーター向け商品の域は出ていません。
|ジャンク度:★☆☆☆☆
|ダンス度:★★☆☆☆
|サイケ度:★☆☆☆☆
|ゴシック度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆
入門盤 賛否両論
Mondo Sex Head|モンド・セックス・ヘッド
リミックスアルバム – (2012年)
WHITE ZOMBIE時代も含めると、通算3作目となるリフルレンスのミックス・アルバム。
これまでが、原曲を生かしてそれを大きく崩さない、メタラー向けのミックスだったのに対して、本作ではよりり本格的なEDMアレンジが中心となっています。
アレンジ自体は、EDM愛好家ならば何の抵抗なく聴き通せるものですが、オリジナル・アルバムに匹敵する…あるいは、異なるベクトルでオリジナルを凌駕できるほどか?というと大いに疑問。
EDMとしても凡庸なものが目立ちますし、ヘヴィミュージックの脱構築としての意味が見出せるほどの、ユニークなアプローチが見られるわけでもありません。
|ジャンク度:★☆☆☆☆
|ダンス度:★★★★☆
|スペシャル度:★★☆☆☆
|アレンジ:★★★☆
|総合評価:★★★★☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Venomous Rat Regeneration Vendor|ヴェノモス・ラット・リジェネレーション・ヴェンダー
オリジナルアルバム 5作目 – (2013年)
再び、『La Sexorcisto〜』の頃の持ち味だった、レトロサイケ調のヘヴィネスを強めた作風で、ニューメタルの類型からは脱却し、広義の意味でのヘヴィロック・サウンドになりました。
聴きどころも多いので、あまりのマンネリぶりに見切りをつけたリスナーでも、方向性さえ好みに合うようならば一聴してみる価値は感じられる、ROB ZOMBIE時代には数少ない好アルバムです。
|ジャンク度:★☆☆☆☆
|ダンス度:★★★☆☆
|サイケ度:★★★★☆
|ゴシック度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
The Electric Warlock Acid Witch Satanic Orgy Celebration Dispenser|ジ・エレクトリック・ウォーロック・アシッド・ウィズ・サタニック・オージィ・セレブレーション・ディスペンサー
オリジナルアルバム 6作目 – (2016年)
ROB ZOMBIE時代初期の、わかりやすいキャッチーでポップなニューメタル・サウンドがやや影を潜めた、直近のここ数作と同様のアプローチ。
大多数の楽曲あ3分以下に抑えられているという、ロブ・ゾンビの全キャリア中でも、異例ともいえるコンパクトなつくりとなっています。
音楽性については、いくらかフリーキーな趣味性も感じられますが、全体的には実験性や新規性は薄目で、クオリティについてもどちらかというと低調の部類に入ります。
|ジャンク度:★★☆☆☆
|ダンス度:★★☆☆☆
|サイケ度:★★☆☆☆
|ゴシック度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 通好み スルメ盤
The Lunar Injection Kool Aid Eclipse Conspiracy|ザ・ルナー・インジェクション・クール・エイド・エクリプス・コンスピラシィ
オリジナルアルバム 7作目 – (2021年)