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【Wikiに無い!】ドゥームメタル紹介:第1世代 編:重要バンド10選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

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CATHEDRALだけじゃない! ドゥームメタル黎明期の重要バンド

初期のドゥームメタルシーンと言うと、どうしてもシーンの旗手たるCATHEDRALにスポットがあたりがちですが、一方でその流れとは別に時期を同じくして、CATHEDRALとは異なるアプローチでドゥームメタルあるいはそれに通じるスタイルを作り出していたバンドも存在します。

そのスタイルは多岐にわたりバンドもかなりの数に上るので、ここでは日本盤アルバムがリリースされていたグループ縛りで紹介したいと思います。

一時期は2匹目のドジョウを狙いで日本盤リリースが相次いだものの、そのほとんどがCATHEDRALやそのフォロアーほどの知名度を得られず通好みな存在に止まっていました。しかし、中には後に隠れた名バンドとして好事家の目に止まり、再評価されるものもありました。

NON-FICTION|ノン-フィクション

アメリカのバンドNON-FICTIONは、パワーメタルバンドHADES(ヘイダス)の中心メンバーが結成したグループ。簡単に言うとグランジ的アプローチを取り入れたヘヴィメタルで、グランジ全盛期には掃いて捨てるほどあったスタイルですが、その手のバンドとしてはかなりの先駆者的存在です。

まだこういったスタイルの定形が固まってない頃に多かった、“グランジ風だけどサウンドの質感は完全にメタルのそれ”というタイプで、後のポストグランジ的なスタイルとはまったく異なるもの。

サウンドをやや無理くり表現するならメタル度の高いSOUNDGARDEN(サウンドガーデン)とでもいったところで、所謂“SABBATHインスパイア系”とストーナーロックの間のどこかに位置するサウンド。こういった音は後のドゥーム/ストーナーシーンではなかなかお耳にかかれなくなるなります。

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KINGHORSE|キングホース

KINGHORSEはアメリカのクロスオーバー系ハードコアバンドですが、DANZIGグレン・ダンジグによるプロデュース&バックアップでデビューしたことが頷ける、ヘヴィロック寄りのサウンドを持っていました。

DANZIGとアップテンポなハードコア/スラッシュをミックスしたような、ルーツアメリカンテイストも感じさせるアーシーでヘヴィなハードコアサウンドに、やはりDANZIG系のヴォーカルが乗るスタイルは、のちのLIFE OF AGONYの先駆的サウンド言えますし、ストーナー系ではTHE OBSESSEDKARMA TO BURNあたりに近い感触もあります。

アルバムはオリジナルと編集盤の2枚のみを残して活動停止となりますが、早すぎたバンドだけにその後の音沙汰がないのが残念です。

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THE OBSESSED|ジ・オブセズド

80年代USドゥームのカリスマSAINT VITUSに在籍していたウィノ(Scott “Wino” Weinrich)が結成したグループ。活動スタートは早いですがアルバムデビューは1990年。
SAINT VITUSの埃っぽい地下室感のあるサウンドは踏襲しつつ、USドゥームの典型のひとつとなる“BRACK SABBATH meets MOTORHEAD”というスタイルを確立させます。

名作とされる2ndアルバムLunar WombSAINT VITUSの6thアルバムC.O.D.と同時期に日本盤もリリースされますが当時は鳴かず飛ばず。
のちにSAINT VITUSともども再評価が進み、USドゥーム/ストーナーシーンのレジェンドとして崇められるようになります。

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SOLITUDE AETURNUS|ソリチュード・イターナス

アメリカのSOLITUDE AETURNUSは、“SABBATHインスパイア系”である以上に自他共に認めるCANDLEMASS(キャンドスマス)フォロアー。

MEMENTO MORI(メメント・モリ)ABSTRAKT ALGEBRAl(アブストラクト・アルジェブラ),KRUX(クラックス)といったCANDLEMASSファミリーバンドは、必然的に音楽性も共通点が多いものでしたが、出身国も異なる全く無関係なCANDLEMASSフォロアーというのはドゥームメタルシーンの中でもごく稀なものでした。

ヴォーカルのロバート・ロー(Robert Lowe)は、メサイア・マーコリン(Messiah Marcolin)に代わり一時期CANDLEMASSに在籍していたこともありますから、まさに本家お墨付きのフォロアーと言えます。

音楽的にはあえて言えばCANDLEMASSよりもややパワーメタル寄りで、作品ごとにそれが強まっていき後年はNEVERMORE(ネバーモア)のようなダークパワーメタルに接近しています。

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COUNT RAVEN|カウント・レイヴン

COUNT RAVENは、いわば“SABBATHインスパイア系”とでも呼ぶべきスタイルを持つスウェーデンのバンド。

こういった音楽性のバンドは既に80年代から存在していましたが、CATHEDRALののブレイクを機にまさに“雨後の筍状態”となります。

初期BLACK SABBATH直系のサウンドはもちろんとして、粘り気のあるオジー(Ozzy Osbourne)風ヴォーカルも“SABBATHインスパイア系”によく見られる鉄板スタイルです。

“SABBATHインスパイア系”のメッカであるアメリカのグループに顕著な埃っぽい大陸的サウンドとは異なり、欧州的な湿り気と叙情性を感じさせるのが特徴です。

この手のバンドとしては作品のクオリティは高水準ですが、あまりにもストレートにBLACK SABBATH色を押し出し過ぎているあたりが評価が分かれるところです。

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THE SORROW|ソロウ

THE SORROWはアメリカの大手のエクストリームメタルレーベル、ロードランナー(Roadrunner Records)に在籍していたドゥームデス系のバンド。

スロー/ミドルテンポ中心のデスメタル自体は80年代からも見られましたが、超高速グラインドコア出身のCATHEDRAL(リー・ドリアンNAPALM DEATH出身)が、ドゥームデス寄りのアルバムでプレイクしたことから、同じような激スローなドゥームデスバンドが一気に増殖します。

SORROWはその中で日本盤もリリースされた数少ないバンドですが、スローな曲調という以外にCATHEDRALに通じる部分は無く、むしろスラッジコアに通じるような淡白で無機質なスタイルだったため、欧州的な奥行きを持つサウンドを求めるリスナーの評価はかんばしくありませんでした。

今では、時代の波に消えた“知る人ぞ知る掘り出し物バンド”的な扱いで、好事家から支持を集めています。
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CONFESSOR|コンフェッサー

CONFESSORは、イギリスの老舗エクストリームミュージックレーベルのイヤーエイク(EARACHE RECORDS)に所属し、CATHEDRALのレーベルメイトでもあったグループ。

ドゥームメタル的なヘヴィロックとスラッシュメタルをベースに、変則的でテクニカルなドラムとハイトーンヴォーカルをフィーチャーした、まさに唯一無二の前衛的な個性派変態ドゥームサウンドが特徴。

デスメタル全盛期にはカテゴライズ不能の個性的すぎるサウンドが受け入れられず、イヤーエイクでもやや浮いた存在でした。リアルタイムでは通好みのリスナーだけ認められるにとどまり、むしろ後年にポストハードコアなどにも通じる独自のスタイルとして再評価が進んだグループです。

ヴォーカルの様式メタル風のハイトーンボイスも、ありがちなスタイルとは一線を画したフリーキーなスクリーミングで、メタルにおけるハイトーンヴォーカルの可能性を提示しています。

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PARADISE LOST|パラダイス・ロスト

PARADISE LOSTは、ゴシックメタルシーンではドゥームメタルにおけるCATHEDRALにあたる存在で、いわばゴシックメタルの創始者で代名詞的なグループ。

活動が古いゴシックメタルのパイオニアたちは、その多くがデビュー当初はドゥームデススタイルで活動しており、耽美派ドゥームデス,ゴシック・ドゥーム・デスなどと呼ばれてドゥームメタルとカテゴライズされていました。

PARADISE LOSTもデビュー当初は完全なドゥーム・デスメタルバンドで、ゴシックメタルスタイルを確立してそれがジャンルとして認知されるには、そこから数作を経る必要があります。

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CROWBAR|クロウバー

同郷のEYE HATE GOD(アイ・ヘイト・ゴッド)と並んで、スラッジメタル/スラッジコアのパイオニアに数えられるバンド。

ドゥーム/ストーナーと並んで語られつつもそれらとは一線を画したスラッジ系バンドらしく、ブラックサバスをルーツに持ってハードコアやグランジなどを通過した、装飾を抑えたミニマルでパンキッシュなスタイルで圧力の高い無骨なサウンドが持ち味。

それと、同時にPANTERAに代表されるアメリカ南部のサザングルーヴメタルのグルーヴィーでヘヴィメタリックなエッセンスも持ち合わせています。

基本的なスタイルはそのままに、少しずつサウンドの幅を広げつつコンスタントな活動を続ける他、フィル・アンセルモDOWN(ダウン)にメンバーの派遣も行っています。

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