【WIKIに無い!】ニューメタル:インダストリアル/ダンスメタル系 基本情報+重要バンド9選【ビギナー必見・必聴|ヘヴィメタルジャンル徹底解説】

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ヘヴィメタルフィールドからのアプローチによるバンドサウンド主体になったニューメタル世代の最新型インダストリアルメタル!!

初期のニューメタルシーンにおいて、主流となるKORN系のオルタナティヴグルーヴメタルと並ぶ、もう一つの大きな流れとなったスタイルが、MINISTRYNINE INCH NAILS以来のメインストリームな存在となったインダストリアルメタルの新世代です。

これらは、ニューメタルシーンの主流となって一大潮流となることはありませんでしたが、その特徴的なサンドのシーンにおける存在感は絶大で、サウンド処理レベルのものも含めるなら、多数のグループがインダストリアル系ニューメタルの何がしかの影響下にありました。

特に影響力の高い重要バンドは、なんといってもパイオニア的存在のFEAR FACTORY、それに次ぐのがROB ZOMBIE(WHITE ZOMBIE)といったところ。
オールドスクールなインダストリアルメタルのダンサブルな側面は継承しつつ、グルーヴメタル/デスメタル由来のヘヴィグルーヴやエクストリミティを強めたバンドサウンド主体のスタイルが、インダストリアルメタル第1世代と差別化できる大きなポイントになります。

ニューウェイヴサウンドやゴシックテイストの導入という点では、先行して活動していたパイオニアにもあたる、NINE INCH NAILSからのラインにあるMARILLIN MANSONSTABBING WESTWARDあたりのも無視できない存在で、これらもニューメタルに含める向きもありますが、これはちょっと微妙なところです。

例えば、RAGE AGAINST THE MACHINEをニューメタルに含むべきか?JUDAS PRIESTMOTORHEADをNWOBHMに含むべきか?というのと同じようなケースで、ただ活動時期が重なっているだけで安易に一緒くたにはしづらいグループも少なくありません。もともとグルーヴメタル世代に属していたものの、そこからさらに大幅にサウンドをリニューアルしてきたROB ZOMBIE(WHITE ZOMBIE)あたりがギリギリのラインではないでしょうか?

また上で触れたように、ニューメタルシーンには多少なりともサンプリングやプログラミングを導入して、インダストリアルに準じつサウンドテクスチャーを用いたグループが多く、それらも含むならインダストリアル系ニューメタルは膨大な数にのぼりますが、ここではあくまでインダストリアルメタルの文脈で語る意義のあるものについて紹介していきます。

インダストリアル系ニューメタルの代表的アーティスト

FEAR FACTORY|フィアー・ファクトリー

ニューメタル系のインダストリアルメタルでシーンに対する影響力がもっとも大きいグループは、何と言ってもFEAR FACTORYにつきるでしょう。
当初はインダストリアルテイストのデスメタルとして登場しますが、スペーシーでサイバーなサウンドとニューウェイヴ的なメロディライン、グルーヴメタル由来のヘヴィグルーヴを合わせ持った独自のサウンドを開発。

当時少なからず存在したインダストリアル・デスメタル勢の中でも突出した先鋭的センスを持ち、彼らが生み出したグルーヴメタルとデスメタルをベースにしたそのサイバーでスペーシーな革新的サウンドは、新世代インダストリアルメタルの代表的モードとなり、KORNと並ぶニューメタルの代表的フォーミュラとして様々な後続バンドに受け継がれています。

また、重量級サイバーサウンドとデスヴォーカルでアグレッシヴに突き進む楽曲から、一転してクリーンヴォイスでニューウェイヴの風メロディを歌い上げるサビという曲構成は彼らによってメジャー化されたもの。
この手法はニューメタルに限らずデスメタルやハードコアからHIPHOPに至るまであらゆるシーンで多用され、90年代から00年代にかけてのヘヴィミュージックの主要モードのひとつとなります。

FEAR FACTORYのブレイクをきっかけに、STATIC XSPINESHANKといったダンスメタル方向に特化させたニューメタルスタイルや、STRAPPING YOUNG LADのようなほぼ彼らのメソッドを踏襲したバンド、CELLDWELLERアレック・エンパイア人脈でもあるTHE SHIZITRABBIT JUNKのような、ガバ/ハードコアテクノなどのEDMとクロスオーバーしたユニットまで、数多くのフォロワーが堰を切ったように登場することになります。

彼ら自身は、2ndでのブレイク以降もしばらくはサウンドの多様化を試みていましたが、メンバーの対立や脱退もあって失速気味になります。音楽的な進化の面でも2ndの呪縛からは逃れられず行き詰まりを見せており、セルフカバー的な作品リリースを繰り返すに止まっています。

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ROB ZOMBIE(WHITE ZOMBIE)|ロブ・ゾンビー(ホワイト・ゾンビー)

ホラー映画監督としても名を成したマルチクリエーター、ロブ・ゾンビー率いるグループ。
アンダーグラウンドで活動していた時代のジャンクなヘヴィメタルから、メジャーデビュー作のサイケなグルーヴメタルを経て、ダンサブルなグルーヴを持った独自のインダストリアルメタルを作り上げます。

キャリア的にはニューメタル世代よりもさらにさかのぼった、1世代も2世代も上のジェネレーションにあたるグループですが、FEAR FACTORYと並ぶインダストリアル系ニューメタルのパイオニアとして、後続のグループに与えた影響は計り知れません。

WHITE ZOMBIEはメジャーレーベルでの2作とリミックスアルバムを残して解散となり、ROB ZOMBIE名義のロブのソロプロジェクトに移行します。ニューメタルシーンでの存在感が強いのは、この第2のキャリアのピークがニューメタルムーヴメントと重なるためでしょう。

活動期間と作品数では、WHITE ZOMBIEよりもROB ZOMBIE名義時代の方が上回っていますが、サウンド自体はWHITE ZOMBIEでの最終形であるインダストリアルサウンドをベースに、ややヘヴィネス重視の作風となった程度で大きな変化はありません。

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STATIC-X|スタティック・エックス

STATIC-Xは、SMASHING PUMPKINSのフロントマンビリー・コーガン(BILLY CORGAN)とバンド活動をしていた、ウェイン・スタティック(WAYNE STATIC)率いるグループで、日系ギタリスト福田耕一が在籍していたこともあって日本でも親しまれています。

彼らのサウンドはFEAR FACTORYをヒントにしていることは間違いありませんが、よりアッパーでダンサブルなサウンドを追求しており、そのフィジカルなサウンドからダンスメタル,ディスコメタルとも表現されています。

常に一線で活動しチャート上位にも食い込んでいましたが、メンバーの脱退や分裂なともあって開店休業状態となった挙句、2014年に中心人物ウェインが逝去という結末を迎えますが、その後活動を再開してウェインのヴォーカルも含めた未発表マテリアルでアルバムを作成します。

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SPINESHANK|スパインシャンク

SPAINESHANKもやはりFEAR FACTORYにインスパイアされたグループで、FEAR FACTORYメンバーとコンタクトを取ったことを契機に交友を深めたことから、公式に兄弟バンドのようなポジションにつきます。

デビュー当初はFEAR FACTORYKORN系の中間といった、特筆する要素も見当たらないサウンドでしたが、STATIC-Xと同様にダンスメタル路線に舵を切ったことで、EDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)のようにフロア対応の機能を重視した、独自の機能特化型ヘヴィ/インダストリアルメタル・サウンドを完成させます。

スタイルとしてはフォロアーの域を超えることはできず、先行するFEAR FACTORYSTATIC-Xらの影に隠れがちでシーンでの存在感はいまひとつでしたが、非常にクオリティの高いダンスメタルサウンドを作り出しており、見逃すには惜しい存在です。

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STRAPPING YOUNG LAD|ストラッピング・ヤング・ラッド

若くしてスティーヴ・ヴァイのバンドのヴォーカリストに抜擢された、カナダのデヴィン・タウンゼンド(DEVIN TOWNSEND)は、幅広いバックグラウンドを持った多才で器用なアーティスト。
しかし、確固とした独自の音楽的ビジョンを確立してなかったことから、逆に「ボク何でもできるよ!」とばかりに、90年代当時に流行してたヘヴィミュージックのパロディともいえる、お遊び感の強いプロジェクトに手を染めるようになります。

STRAPPING YOUNG LADもその一環で、当初は特に注目される存在でもなく1作で終わるかと思われましたが、FEAR FACTORYの方法論をもとに高密度なニューメタル系インダストリアルサウンドに寄せ、完成度の格段に高まった2作めのCityが、当時注目を集めていたバカテクドラマージーン・ホグラン(GENE HOGLAN)をフィーチャーしたことも手伝ってブレイク。

卓越した個性は無いものの品質は高かったため、テクニック重視で独自性にこだわらないメタルクラスタには支持されて、インダストリアル系ニューメタルの旬が過ぎるまでは活動を継続していました。

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COAL CHAMBER|コール・チェンバー

COAL CHAMBERロス・ロビンソン人脈のグループ以外では初めて、本格的にKORN系のニューメタルサウンドを導入したメタルバンド。

リズムやヴォーカルスタイルこそKORNの影響が濃厚で、音楽的なバックグラウンドも共通する部分がありますが、初期のロスロビ系のオルタナティヴロック寄りの音とは異なり、ベーシックな部分はそれまでのグルーヴメタルやFEAR FACTORYWHITE ZOMBIEなどのインダストリアルメタルに近いものでした。

ヘヴィメタルサイドからのKORNスタイルアプローチという点では確かに先駆者でもあり、クオリティもある程度の水準には達していましたが、残念ながらそれ以上の独自性をアピールほどの力量はありませんでした。
それがアダとなって、第1回のオズフェストに起用されるなどそれなりにバックアップがあった割には伸び悩み、ブレイクする後続バンドの後塵を拝し続ける先輩といったポジションで、のちに“モールコア”と揶揄される一群の先駆けという不名誉な称号を余儀なくされます。

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POWERMAN 5000

POWERMAN 5000は、ロブ・ゾンビーの実弟でもあるスパイダーワン率いるグループで、当初はややラップメタル色の強いスタイルでスタートしますが、次第にインダストリアル力を強めてゆきます。

音楽スタイルはまさに、実兄ROB ZOMBIE(WHITE ZOMBIE)FEAR FACTORYという、グルーヴメタル〜ニューメタル時代のインダストリアルシーンの二大カリスマバンドの影響をダイレクトに反映させたもの。

単なる兄の七光りの域を超えられる程度の力量はあるのですが、かといって上記の二大パイオニアからの影響を上回るほどの独自性やセンスは持ち合わせていないことが弱点です。
そのため、ニューメタルバンドとしてもインダストリアルメタルバンドとしても存在感は薄く、シーンに大きな爪あとは残すことはできていません。

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GEEZER|ギーザー

FEAR FACTORYの登場に刺激を受けて、それにインスパイアされたアーティストの元祖にして筆頭といえるのが、BLACK SABBATHのベーシストにしてバンドのコンセプターとして知られるギーザー・バトラーです。

なんと、FEAR FACTORYバートン・C・ベルをヴォーカルに迎えてユニットを結成、まさにBLACK SABBATHFEAR FACTORYばりのインダストリアルメタルメソッドでアップデートさせたような強力な名盤を生み出し、一方で全く異なる個性でバートンの歌唱スタイルも広げるという、ベテランらしからぬ先鋭的なセンスとベテランらしい卓越した手腕を見せます。

この60年代からの超ベテランとド新人によるまさかのユニットは、驚くべきモダンな先鋭性とクオリティで注目を集め、バートンが不参加の2nd以降もEDMを導入するなどより先進的なアプローチを成功させ、完成度の高いインダストリアルメタル作品をドロップし続けました。

BLACK SABBATHでの盟友トニー・アイオミやオジー・オズボーンも、同時期にモダンなアプローチの作品をリリースしていましたが、GEEZERでの作品はそれらと比較しても数段上のステージにあるものでした。

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インダストリアル系のニューメタルに数えられていた他のグループ

ニューメタルシーンでインダストリアル系と括られているグループには、他にもDOPE(ドープ)HOLLYWOOD UNDEAD(ハリウッド・アンダー・グラウンド)CHIMAIRA(キマイラ)DAGOBA(ダゴバ)などいくつもありますが、上でも触れたようにその多くが電子音装飾のロック/メタルサウンドに過ぎないもので、クオリティの良し悪しは別問題としても、音楽的な面ではインダストリアルカテゴリーで語る意味のあるグループとなるとほとんど見当たりません。

しかし、これはニューメタルシーンでもインダストリアルメタルの存在感が薄かったということではなく、むしろインダストリアル的なサウンド処理がニューメタルに欠かせないひとつの特徴的要素として、定番フォーミュラにまでなっていたためです。
本来、未来的で金属的な音作りのヘヴィメタルの中でも、ニューメタルシーンの中ではよりサイバーでマシーナリーな音作りが好まれて、ひとつの主流スタイルとなるほど多くのグループが影響を受けていたということでしょう。

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