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★用語辞典★『メロディック・ハードコア(メロコア):Melodic Hardcore(Melo-Core)』とは?《悪魔の音楽用語辞典…メタル/ロック界隈の基礎知識》

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音楽用語|め|『メロディック・ハードコア:Melodic Hardcore』【音楽ジャンル・ムーヴメント】

『メロディック・ハードコア』略して『メロコア』は、ポップでキャッチーなメロディを大きくフィーチャーしたハードコア/パンクのこと。『メロディック・パンク』とも呼ばれています。

『メロディック・ハードコア』の特徴!!

『メロディック・ハードコア』は80年代にアメリカのハードコアシーンの中から登場して広がったスタイル/ジャンルで、サウンンドメンでは確かにハードコア以降のアグレッションも感じさせますが、音楽性はむしろ初期のパンクに近いロックンロールベースのスタイルが中心です。
そのため『メロディック・パンク』という呼称を用いられることも多くなり、現在はむしろその方が一般化しています。

『パンク』と『ハードコア』を原点としているため、ポップな音楽性の割には初期のシーンではパーティロックに傾くグループは少なく、社会的でポリティカルなメッセージとアティチュードを持つグループが主流でした。

『メロコア』という略称に対するシーンのリアクションにについては、ヘヴィメタル界隈で保守層が『ヘビメタ』の略称を目の敵にするような反発の声は特に聞こえません。

『スカコア』は姉妹ジャンル!?

『メロディック・ハードコア』の中には、『レゲエ』や『スカ』を取り入れたバンドも多く存在し、ホーンセクションを導入したバンドも少なくありません。これらは『スカコア』『スカパンク』と称されて、『メロディック・ハードコア』の一環、あるいはその近縁ジャンルとした扱われています。

これは『レゲエ/スカ』が根付いていたイギリスの“UKパンク”の影響もありますが、どちらかというと、同じように早期に『レゲエ/スカ』を導入したサウンドを展開していた、USハードコアレジェンド『BAD BRAINS』の影響が取りざたされがちです。

爆発的なビッグウェーブとなった『メロコア』!!

アグレッション重視でエクストリームな傾向の強いハードコアシーンの中で、耳なじみのいいポップでキャッチーなメロディを押し出したスタイルで注目を集めた『メロディック・ハードコア』。80年代には一般層にまで広がりを見せるジャンルではありませんでしたが、90年代のハードコアブームの中でシェアを拡大してゆき、一気に注目を集めて爆発的な人気を持つメジャージャンルへと成長を遂げます

THE OFFSPRING(オフスプリング), GREEN DAY(グリーン・デイ)といったビッグネーム世界的ブレイクやセレブ化、それに追随する若手スターバンド/アイドルバンドの登場、加えて万人受けしやすい訴求力の高い音楽性だったことも手伝い、一般層をも巻き込んで世界的なブームとなり長期にわたってメインストリームの位置にありまし。

日本でもブームになりJ-ポップにも進出!!

日本でもハードコアフェスAIR JAM(エアジャム)を主催するビッグネーム、Hi-STANDARD(ハイスタンダード)の存在や、スカーターカルチャーなどファッション込みのハードコアブームもあって人気ジャンルとなりました。

J-ポップシーンで一時期絶大な人気を博した、いわゆる『青春パンク』も『メロディック・ハードコア』が元になっています。

『メロコアのバックグラウンドは!?

『メロディック・ハードコア』のメロディは、パンクムーヴメント時の『初期パンク』が原点とされていますが、シーンの中にはヘヴィメタルに影響を受けた、あるいはメタルシーン出身のバンドも多く、『主要バンドの中にもメロディック・パワーメタル』や『グラムメタル』シーンの『ポップメタル』からの流用が見られます。

ハードコアシーンの中での立ち位置も、ヘヴィメタルシーンで例えれるなら、“ヘヴィメタル以上スラッシュメタル未満”のエクストリミティを持つ“パワーメタル/スピードメタル”に近いものです。

そのことから、表立ってヘヴィメタルを聴くことを憚られるハードコアクラスタに向けた、代替ジャンルという側面もあるものと考えられます。

なお、ハードコアブーム全盛の90年代には、イベントなどもハードコアジャンルのみで完結しものが中心でしたがいましたが、近年のフェス/イベントではヘヴィメタルバンドと同じステージに立つケースも増えています。

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