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音楽用語|お|『オルタナティヴ・ロック:Alternative Rock』【音楽ジャンル/ムーヴメント】
オルタナティヴは“代替=〇〇に代わる〇〇”を意味し、『オルタナティヴ・ロック』は、ヒットチャートに登場するような主流派ロックに代わる、非主流派ロックを指すジャンルです。
80年代後半から90年台前半に、当時の米国メインストリームだった産業ロックやAOR、グラムメタルなどのポップメタルに対するカウンターとして、カレッジチャート/インディチャートなどを中心に注目を集めます。
決まったスタイルはない!?
明確に決まった音楽性はなく、そこにはハードロックやサイケデリックロック、プログレッシヴロックなどオールドウェイヴのリバイバルも含まれますが、ニューウェイヴ/ポストパンクやハードコア、スラッシュメタル以降のエクストリームメタルを通過したセンスで再構築されたもの…というのがひとつの大きな前提となっています。
ハードロックやヘヴィメタルへの対抗心から、パンクやハードコアがルーツにあるということが喧伝されがちですが、必ずしもそれらの影響下にあるものばかりとは限りません。
むしろ、ヘヴィメタル, グラムメタル, スラッシュメタルなどから鞍替えしたバンドも多く見られます。
アングラだけではない!?意外にポップなものも!?
ムーヴメント初期の立ち位置や音楽性から、一般に“アンチコマーシャル”/“アンダーグラウンド”/“インディペンデント”といったイメージが定着しており、それは一面的には間違いのない事実です。
しかし、『オルタナティヴ・ロック』ジャンルに含まれるかどうかは、音楽性よりもに立ち位置やアティチュードが重視されるため、実際はそのイメージ以上にポップな作風のバンドも多く、メインストリームに匹敵する良質なポップソングも多数存在します。
メジャー化してもなおオルナタナティヴ!?
のちに、オルタナティヴロックの一部がメインストリームになるという逆転現象が起きて有名無実化するものの、マーケティング方程式による最大公約数的なサウンドから外れたもの、という名目と立ち位置は維持されています。