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★ ANNIHILATOR(アナイアレーター) ディスコグラフィー ★ スラッシュメタル・シーン最強のギターヒーロー率いるカナダのカリスマ・スラッシャー!…必聴アルバムは? 

ANNIHILATOR_logo

Contents

MEGADETHのデイヴ・ムステインからオファーを受けたほどの腕利きギタリスト、ジェフ・ウォーターズ率いるカナディアンスラッシュメタルバンド!!

ANNIHILATORのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

ANNIHILATOR(アナイアレーター)は、カナダ出身ののスラッシュメタル・バンド。
バンド名は『全滅させる/消し去る(annihilate)もの』の意味です。

ギターヒーロー率いるスラッシュ・バンド!?

ANNIHILATORは、ギタリストのジェフ・ウォーターズ(Jeff Waters)を中心としたグループ。

ウォーターズは、テクニカルかつメロディアスなギターソロを得意とするギタリストで、かつてMEGADETHのデイヴ・ムステインからギタリストとしてオファーを受けた経験を持つ人物です。

そのためANNIHILATORは、スラッシュメタル・シーンでは数少ない“ギターヒーロ系”のバンドとしても知られており、ギターヒーロー信仰の盛んな日本でも特に人気の高い、スラッシュメタル・バンドのひとつに数えられています。

ANNIHILATORはビッグ・イン・ジャパン!?

ANNIHILATORは、スラッシュメタル・ムーヴメントの収束間際にデビューした、シーンでもかなりの後発のグループですが、カナディアン・スラッシュメタルとしては、VOIVOD(ヴォイヴォド)に次くレベルの知名度と人気を誇っています。

ただし、その人気は北米エリアよりも欧州や日本に集中しており、特にウォーターズというギターヒーローが在籍していることもあって、日本での人気は非常に根強く、長期にわたって典型的な“ビッグ・イン・ジャパン”に近い状態にありました。

実質程にはウォーターズのソロプロジェクト!?

ANNIHILATORは、結成以来メンバーの入れ替わりが絶えないバンドで、歴代メンバーの在籍期間は、30年を超えるキャリアの中においても、2000年代に加入したデイブ・パデン(Dave Padden[Gt/Vo])の10年弱が最長という状況です。

根本的に、ウォーターズ主体のプロジェクトバンドという面が強いグループであり、そのバンド体制とコンセプトはデビュー以来一貫して変化していません。

そういった事情から、その時期の状況次第でウォーターズがギター以外のパートをカバーすることもあり、アルバムによってはドラム以外の楽器全パートをまかなっていたこともあります。

ANNIHILATORのサウンド遍歴は!?

ANNIHILATORは、初期のMEGADETHに刺激を受けてバンドをスタートしているだけあって、デビュー当初はそれに類するテクニカルなスラッシュメタルを志していました。

しかし、デビューから間もなく、スラッシュメタルのムーヴメントが収束を迎えたために、早々に軌道修正を余儀なくされ、時代の趨勢を横目で見て試行錯誤を続けながら、歌もの系パワーメタルやグルーヴメタルなどを取り入れ、音楽性の変化を重ねてゆくことになります。

しかし、2000年前後から盛んになった、オールドスクールなスラッシュメタルのリバイバルの動きに乗って、初期に近いスラッシュメタル路線へと再び軌道修正を行っており、それ以降は音楽性に大きな変化はありません。

北米で一二を争うハードワーク・スラッシャー!?

ANNIHILATORは、非常に不安定なバンド体制が長年にわたって続いていたにも関わらず、大きなブランクも無く活動を続けており、アルバムもコンスタントにリリースを重ねています。

ビジネスモデルの差が影響しているのか、北欧やドイツのアーティストと比較すると、寡作で作品数が少ない傾向が見られる北米のスラッシュメタル・バンドの中でも、OVERKILLに次ぐほどの上位に位置する多作バンドとして知られています。

次ページはANNIHILATORのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

ANNIHILATOR|DISCOGRAPHY

Alice in Hell|アリス・イン・ヘル

オリジナルアルバム 1作目 – (1989年)

このデビューアルバムでは、MEGADETHの影響を受けたというインテレクチュアルなスタイルの、複雑で時に目まぐるしい展開を見せる、テクニカル・スラッシュを聴かせます。

とはいえ、同郷のVOIVODをはじめとした、アートな変態性が大きな持ち味となっているテクニカルスラッシュ勢の中では、それほどフリーキーで&ストレンジに徹しているわけではないので、比較的わかりやすく馴染みやすい作風と言えます。

そのため、マニアックなリスナーには物足りないかもしれませんが、逆にいえば、それがより幅広いリスナー層にアピールできる結果につながっている理由でしょう。

いずれにせよ、ほぼ全編疾走曲で勢いがありますし、荒々しいながらもよく練られて、適度なフックもある粒ぞろいの楽曲がそろった充実作と言えます。

また本作は、ハードコアシーンのカリスマ『ジェロ・ビアフラ』とのコラボレーションでも知られる、カナダのハードコアパンク・バンド『D.O.A』のベーシスト、ランディ・ランペイジがヴォーカルを務めたことも、一部で話題になりました。

|スラッシュ度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★★
|ポップネス:★★☆☆☆
|テクニカル度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤

Never, Neverland|ネヴァー,ネヴァーランド

オリジナルアルバム 2作目 – (1990年)

本作も前作に引き続きテクニカル・スラッシュ路線ではありますが、いくぶんオーソドックスなヘヴィメタル様式が強まっており、もはや完全にパワーメタル/パワースラッシュと呼ぶべきような楽曲も目につきます。

MEGADETHのアルバムで例えるならば、前作を“Killing Is My Business…〜(1st)”とすれば、本作は“Rust in Peace(4th)”あたりに近い印象といったところです。

前作と比較すると、突進力やテンションといったスラッシュメタルに特徴的な魅力は薄れ、インパクトは大きく弱まりまっていることは否めません。

とはいえ、引き続き緻密に作り込まれた楽曲が満載のアルバムではあり、高水準なテクニカル・スラッシュメタルを求めるリスナーの期待には、100%ではないものの応えてくれています。

|スラッシュ度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|ポップネス:★★☆☆☆
|テクニカル度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

Set the World on Fire|セット・ザ・ワールド・オン・ファイア

オリジナルアルバム 3作目 – (1993年)

すでにスラッシュメタルムーヴメントが完全に収束し、BIG4らをはじめとして現役組が続々と軌道修正して脱スラッシュを図っていた時期のアルバム。

さらにオールドスクールなヘヴィメタル/パワーメタルに接近して、メロウなポップ・バラード・ナンバーまでも披露している一方、ファンキー&グルーヴィーなモダンテイストを取り入れるなど、この時代ならではの試行錯誤がうかがえる作品となっています。

しかし、本来があまりアカ抜けたセンスを持つバンドではないだけに、どうにもメタル様式美とモダン要素の食い合わせが悪く効果を上げていません。

T-01やT-10のようなユニークで完成度の高い楽曲もありますが、トータルで判断するとどうしても煮え切らない印象が強く残り、事実、このあたりから失速気味となっていきます。

|スラッシュ度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|ポップネス:★★★☆☆
|テクニカル度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 賛否両論 実験作

King of the Kill|キング・オブ・ザ・キル

オリジナルアルバム 4作目 – (1994年)

本作と“Refresh the Demon(5th)”, “Remains(6th)”ら2作は、基本的にはドラム以外のパートは基本的にウォーターズひとりの手によるもので、この時期はいつにも増してソロプロジェクト感が強まっています。

ここで選んだ方法論は、90年代にBIG4が試みたようなアプローチに近く、グルーヴメタルや歌物ヘヴィロック路線をメインにハードロック・テイストを強めつつも、普遍的なヘヴィメタルの枠を踏み越えないスタイルです。
この作風は、前作の試みをさらに推し進めたともとれるものですが、方向性が定まらず中途半端な印象だけが残った前作とは異なり、ANNIHILATOR=ウォータース流のポストスラッシュを完全にものにしています。

一スラッシャーやオールドファン界隈では、当然のように否に傾きがちな賛否両論となりましたが、ポスト・スラッシュの一手としてはやや保守的な印象もあるものの、完成度においては彼らのキャリア中でも最上位に位置しています。
全14曲と曲数が多めで、やや似たような印象の曲が多い傾向はありますが、どでもそれぞれアイデアを凝らして練りこまれた楽曲ですし、何よりライヴでも定番のキラーチューンとなっているT-02の存在はあまりにも強力です。

あまりに微妙なジャケットアートに手を伸ばすのをためらいそうになりますが、メタルファンであるなら必聴盤と呼んで差し支えないでしょう。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★☆☆
|ポップネス:★★★★☆
|テクニカル度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

Refresh the Demon|リフレッシュ・オブ・ザ・デーモン

オリジナルアルバム 5作目 – (1996年)

前作とほぼ同路線で、ある程度の水準には達したアルバムではあるのですが、どの曲も前作のアウトテイクかと思えるほどに、ソングライティングに冴えが見られず、アイデア不足で練り込みも足りないフックに欠けた凡庸な楽曲が並んでいます。

前作に見られた、突出した仕上がりのアンセム級の楽曲が見らないのは、あまりにも大きすぎる弱点。
加えて、前作以上にダメダメ感をにじませた、NWOBHMのB級バンドと見まごうような微妙なジャケットアートも、冴えない印象を倍増させます。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|スピード:★★★☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|マニア度:★★☆☆
☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤 実験作 お布施

Remains|リメインズ

オリジナルアルバム 6作目 – (1997年)

ドラムマシン導入からのインダストリアル風のデジタル・メタルにチャレンジしていますが、彼らの資質や支持層を考えれば容易に想像できるように、ANNIHILATORのアルバムではもっとも評価の低い1枚となっています。

確かにインダストリアル路線は間違いなく失敗ですが、前作よりはフックの効いたナンバーも見られ、全カタログ中で見るならば、それほど低い位置にあるわけではありません。

|スラッシュ度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★☆☆
|ポップネス:★★★☆☆
|テクニカル度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Criteria for a Black Widow|クライテリア・フォー・ア・ブラック・ウィドウ

オリジナルアルバム 7作目 – (1999年)

スラッシュメタル・リバイバルの動きが顕在化し始めた時期のリリースで、本作はその匂いを嗅ぎつけて初期のスラッシュメタル路線へと回帰したアルバム。
これ以降、80年代スラッシュ・バンドの再結成や初期メンバーでのリユニオンなどが本格的に増えて行くことを考えると、その先鞭をつけた1枚とも見ることもできます。

ほぼウォーターズのワンマン・バンド状態だった直近数作とは異なり、本作にはデビューアルバム“Alice in Hell(1st)”に参加していたメンバーのうち、ウェイン・ダーリー(Ba.)を除く全員が再結集しており、アートワークの女性モデルにも、1stの少女モデルだったキャロル・シルナを起用しています。

基本的には、初期のオールドスクールなスラッシュメタル路線を意識した、ファストチューン主体のスラッシュサウンドですが、楽曲によってはグルーヴメタルやデスメタル以降のアプローチも見られ、音づくりもスラッシュ・リバイバルの主流を占める、同時代的モダンスラッシュに近ものとなっています。

テクニカル・テイストは抑えめのいくぶんストレートな作風で、リフワークにはときおり“借り物感”も漂っていますが、全体を通してみればクオリティは上々ですし、そうでなくても疾走曲が多いので勢いでストレス無く完聴することができます。

|スラッシュ度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|スピード:★★★★☆
|ポップネス:★★☆☆☆
|テクニカル度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 入門盤

Carnival Diablos|カーニヴァル・ディアブロス

オリジナルアルバム 8作目 – (2001年)

Waking the Fury|ウェイキング・ザ・フューリィ

オリジナルアルバム 9作目 – (2002年)

All for You|オール・フォー・ユー

オリジナルアルバム 10作目 – (2004年)

Schizo Deluxe|スキッツォ・デラックス

オリジナルアルバム 11作目 – (2005年)

Metal|メタル

オリジナルアルバム 12作目 – (2007年)

Annihilator|アナイアレーター

オリジナルアルバム 13作目 – (2010年)

Feast|フィースト

オリジナルアルバム 14作目 – (2013年)

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Suicide Society|スーサイド・ソサイアティ

オリジナルアルバム 15作目 – (2015年)

For the Demented|フォー・ザ・ディメンテッド

オリジナルアルバム 16作目 – (2017年)

Ballistic, Sadistic|バリスティック, サディスティック

オリジナルアルバム 17作目 – (2020年)

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Metal II|メタル II

オリジナルアルバム 18作目 – (2022年)

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