Contents
- 1“ニューウェイヴ”の名に相応しい革新的サウンドで、有象無象のNWOBHMシーンを制覇し、世界のヘヴィメタル・シーンをリードし続けた、もうひとつのUKメタル・アイコン!!
- 1...1NWOBHMのトップランナーにしてBIG4の一角
- 1...2ドライブするベースが牽引するヘヴィメタル!?
- 1...3IRON MAIDENの音楽性:ポール・ディアノ時代!!
- 1...4IRON MAIDENの音楽性:ブルース・ディッッキンソン時代!!
- 1...5IRON MAIDENの音楽性:ブレイズ・ベイリー時代!!
- 1...6ディッッキンソン復帰から現在までのIRON MAIDENは!?
- 1.1IRON MAIDEN|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Iron Maiden|鋼鉄の処女:アイアン・メイデン
- 1.1.2Killers|キラーズ
- 1.1.3The Number of the Beast|魔力の刻印:ザ・ナンバー・オブ・ザ・ビースト
- 1.1.4Piece of Mind|頭脳改革:ピース・オブ・マインド
- 1.1.5Powerslave|パワースレイヴ
- 1.1.6Somewhere in Time|サムウェア・イン・タイム
- 1.1.7Seventh Son of a Seventh Son|第七の予言:セヴンス・サン・オブ・セヴンス・サン
- 1.1.8No Prayer for the Dying|ノー・プレイヤー・フォー・ダイニング
- 1.1.9Fear of the Dark|フィアー・オブ・ザ・ダーク
- 1.1.10The X Factor|ザ・エックス・ファクター
- 1.1.11Virtual XI|ヴァーチャル・イレヴン
- 1.1.12Brave New World|ブレイヴ・ニュー・ワールド
- 1.1.13Dance of Death|ダンス・オブ・デス
- 1.1.14A Matter of Life and Death|ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス
- 1.1.15The Final Frontier|ザ・ファイナル・フロンティア
- 1.1.16The Book of Souls|ザ・ブック・オブ・ソウルズ
- 1.1.17Senjutsu|戦術:センジュツ
- 1.1IRON MAIDENはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
- Iron Maiden|鋼鉄の処女:アイアン・メイデン
- Killers|キラーズ
- The Number of the Beast|魔力の刻印:ザ・ナンバー・オブ・ザ・ビースト
- Piece of Mind|頭脳改革:ピース・オブ・マインド
- Powerslave|パワースレイヴ
- Somewhere in Time|サムウェア・イン・タイム
- Seventh Son of a Seventh Son|第七の予言:セヴンス・サン・オブ・セヴンス・サン
- No Prayer for the Dying|ノー・プレイヤー・フォー・ダイニング
- Fear of the Dark|フィアー・オブ・ザ・ダーク
- The X Factor|ザ・エックス・ファクター
- Virtual XI|ヴァーチャル・イレヴン
- Brave New World|ブレイヴ・ニュー・ワールド
- Dance of Death|ダンス・オブ・デス
- A Matter of Life and Death|ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス
- The Final Frontier|ザ・ファイナル・フロンティア
- The Book of Souls|ザ・ブック・オブ・ソウルズ
- Senjutsu|戦術:センジュツ
“ニューウェイヴ”の名に相応しい革新的サウンドで、有象無象のNWOBHMシーンを制覇し、世界のヘヴィメタル・シーンをリードし続けた、もうひとつのUKメタル・アイコン!!
IRON MAIDEN(アイアン・メイデン)は、英国イングランドのヘヴィメタル・バンド。
NWOBHMのトップランナーにしてBIG4の一角
IRON MAIDEN(アイアン・メイデン)は、1980年前後に勃発・台頭した英国の新世代グループによるヘヴィメタル/ハードロック・ムーヴメント、NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)の中から登場したグループ。
現在では、数あるNWOBHM系のグループの中でも、人気,セールス,活動状況,知名度,影響力などから、DEF LEPPARD,VENOM,SAXONと共に、“NWOBHM”のBIG4と一部で称されることもあります。
またIRON MAIDENは、NWOBHMやブリティッシュ・ヘヴィメタル枠を超えて、メタル・シーンを牽引するフラッグシップ的な存在にまで登りつめており、ヘヴィメタル・サウンドの創始者として“メタルゴッド”とも呼ばれ、IRON MAIDENにとっては大先輩にあたるJUDAS PRIESTと双璧といえるまでの、メタルアイコンとなっています。
ドライブするベースが牽引するヘヴィメタル!?
IRON MAIDENは、事実上ベーシストのスティーヴ・ハリスがバンドマスターを務めるグループです。
曲づくりにおいてもハリスが中心となっているほか、サウンド面でもベースラインが前面に押し出されて曲をリードするものとなっています。
他のメンバー構成は最初期を除くと、若干の出入りはあるものの比較的安定していますが、音楽性についてはヴォーカルの交代を機に変化が見られます。
IRON MAIDENの音楽性:ポール・ディアノ時代!!
初代ヴォーカリストのポール・ディアノは初期の2枚のアルバムに参加しており、NWOBHMとしてのIRON MAIDENという意味においては、この時期のことを表すものと言えます。
この時期は、旧来のハードロック/ヘヴィメタルとパンクがクロスオーバーされた、アグレッシヴなサウンドに、ディアノのラフでパンキッシュなヴォーカルがプラスされた、新世代のヘヴィメタルサウンドを展開しています。
玉石混交で泡沫バンドもあふれかえり、質的にも作風でもマニア向けのグループが大半を占めていたNWOBHMの中で、この時期のIRON MAIDENは革新的なオリジナリティあふれたサウンドを確立していました。
そのため、メタルファンのみならずパンクファンや一般のロックファンにも一目置かれるまでになっており、音楽性から立ち位置まで、まさにヘヴィメタルのニューウェイヴと呼ぶにふさわしいものでした。
IRON MAIDENの音楽性:ブルース・ディッッキンソン時代!!
同じNWOBHMシーンのバンド『SAXON』から移籍したブルース・ディッッキンソンは、80年代ヘヴィメタルブームの渦中にあったIRON MAIDENの黄金期を含めた、キャリアの大半に在籍していることもあって、一般的にはディッッキンソンこそがIRON MAIDENの顔として定着しています。
ディッッキンソン加入後のIRON MAIDENは、より整合感とドラマ性を強めた作風へと移行してゆき、ひとつのヘヴィメタル様式美と呼べるようなスタイルを確立しています。
80年代の末期には、現在のIRON MAIDENの基本スタイルとなっている、プログレ的なストーリー性重視の作風や楽曲の長尺化も見られるようになります。
IRON MAIDENの音楽性:ブレイズ・ベイリー時代!!
ディッッキンソンのソロ活動の扱いやバンドの音楽性をめぐって、ディッッキンソンとバンドの間で起こった確執が深刻化したことから、ディッッキンソンは脱退を決意。
バンドは後任としてWOLFSBANEのブレイズ・ベイリーを迎え、ベイリーは1994年〜1999年の間在籍していました。
WOLFSBANEの音楽性が、ロックンロール・テイストのアグレシヴなハードロックだったことから、ある種の原点回帰を期待する向きもありましたが、IRON MAIDENのはプログレ的な大作志向を強めてゆきます。
それによって音楽性とヴォーカル・スタイルのマッチングが悪化したことや、純粋な楽曲クオリティの低下までもをベイリーが負わされるかたちとなり、ベイリー期は5年間アルバム2作のみで終わりを迎え、バンドにはディッッキンソンが復帰することになります。
ディッッキンソン復帰から現在までのIRON MAIDENは!?
ブルース・ディッッキンソンの復帰以降と同時に、80年代のIRON MAIDEN絶頂期にギタリストを務めたエイドリアン・スミスも復帰してトリプルギターとなります。
現在は、JUDAS PRIESTと並ぶヘヴィメタルの重鎮となっており、現在に至るまで常にシーンのトップの位置に常駐しています。
音楽性については、90年代からのプログレ風味で大作志向スタイルをひたすら繰り返しており、オールドファンを中心に賛否両論を集めています。
またトリプルギター体制も、特筆するほどの効果は上げていません。
IRON MAIDEN|DISCOGRAPHY
Iron Maiden|鋼鉄の処女:アイアン・メイデン
オリジナルアルバム 1作目 – (1980年)
まさにNWOBHMの肩書きにふさわしい新時代のヘヴィサウンドで、パンク信者さえ一目置いた歴史的名盤。
|スピード:★★★★☆
|過剰度:★★★★☆
|革新度:★★★★★
|大作度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作
Killers|キラーズ
オリジナルアルバム 2作目 – (1981年)
アグレッシヴなスタイルの初代Vo.ポール・ディアノ最後のアルバムで、前作同様メタル史に残る名盤。
|スピード:★★★★☆
|過剰度:★★★★☆
|革新度:★★★★★
|大作度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作
The Number of the Beast|魔力の刻印:ザ・ナンバー・オブ・ザ・ビースト
オリジナルアルバム 3作目 – (1982年)
ブルース・ディッキンソンを迎え様式美路線に踏み出すことになるが、前作の名残も残る過渡期の作品。
|スピード:★★★★☆
|過剰度:★★★★☆
|革新度:★★★★☆
|大作度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作
Piece of Mind|頭脳改革:ピース・オブ・マインド
オリジナルアルバム 4作目 – (1983年)
名曲Torooperを含む黄金期の名盤。初期の革新的サウンドとメタル様式がうまくミックスされている。
|スピード:★★★★☆
|過剰度:★★★★☆
|革新度:★★★☆☆
|大作度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作
Powerslave|パワースレイヴ
オリジナルアルバム 5作目 – (1984年)
名曲Aces Highを含む黄金期の名盤。前作をブラッシュアップした作風で様式美にさらに一歩近づいている。
|スピード:★★★★☆
|過剰度:★★★★☆
|革新度:★★★★☆
|大作度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作
IRON MAIDEN アイアンメイデン / Powerslave
Somewhere in Time|サムウェア・イン・タイム
オリジナルアルバム 6作目 – (1986年)
シンセギターの導入で物議を醸した問題作。冷静に聴けばでは気にするほどではなく質は高いが、突出した曲に欠けるのが難点。
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★★☆☆
|革新度:★★★☆☆
|大作度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
賛否両論 通好み 実験作
Seventh Son of a Seventh Son|第七の予言:セヴンス・サン・オブ・セヴンス・サン
オリジナルアルバム 7作目 – (1988年)
のちに顕著になるプログレ風大作路線の皮切りだが、ここではそれが成功を収めて傑作に。当初は問題作とされたがのちに再評価が進む。
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★★☆☆
|革新度:★★★☆☆
|大作度:★★★★★
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 賛否両論 通好み 実験作
No Prayer for the Dying|ノー・プレイヤー・フォー・ダイニング
オリジナルアルバム 8作目 – (1990年)
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論
Fear of the Dark|フィアー・オブ・ザ・ダーク
オリジナルアルバム 9作目 – (1992年)
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆
賛否両論 スルメ盤
The X Factor|ザ・エックス・ファクター
オリジナルアルバム 10作目 – (1995年)
ブレイズ・ベイリーを新Voに迎えたことで問題作となったとされるが、それ以前に3,7など佳曲もあるが楽曲が低調過ぎる。
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 スルメ盤 お布施
IRON MAIDEN アイアンメイデン / X Factor
Virtual XI|ヴァーチャル・イレヴン
オリジナルアルバム 11作目 – (1998年)
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 スルメ盤 お布施
IRON MAIDEN アイアンメイデン / Virtual Xi
Brave New World|ブレイヴ・ニュー・ワールド
オリジナルアルバム 12作目 – (2000年)
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★★☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 スルメ盤 お布施
Dance of Death|ダンス・オブ・デス
オリジナルアルバム 13作目 – (2003年)
ブルースのソロ作を想起させる作風で。ややトラッド色も感じさせ、後期作品の中では意欲的。
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤
IRON MAIDEN アイアンメイデン / Dance Of Death
A Matter of Life and Death|ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス
オリジナルアルバム 14作目 – (2006年)
|スピード:★★☆☆☆
|過剰度:★★★★☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★★☆
|総合評価:★★★★☆
賛否両論 スルメ盤 お布施
The Final Frontier|ザ・ファイナル・フロンティア
オリジナルアルバム 15作目 – (2010年)
|スピード:★★☆☆☆
|過剰度:★★★☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★★★
|総合評価:★★☆☆☆
賛否両論 お布施
The Book of Souls|ザ・ブック・オブ・ソウルズ
オリジナルアルバム 16作目 – (2015年)
|スピード:★★★☆☆
|過剰度:★★☆☆☆
|革新度:★☆☆☆☆
|大作度:★★★★★
|総合評価:★★★☆☆
入門盤 賛否両論 お布施
Senjutsu|戦術:センジュツ
オリジナルアルバム 17作目 – (2021年)
輸入盤 IRON MAIDEN / SENJUTSU LTD 3LP
IRON MAIDENはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
IRON MAIDENはポール・ディアノがヴォーカルをつとめた初期2作とそれ以降のブルース・ディッキンソン時代とでは、先風も雰囲気もかなり異なります。
一般的にはハイトーン&ドラマティックな様式美を確立したディッキンソン時代が人気。この時代なら絶頂期の代表作“Piece of Mind(4th)”か“Powerslave(5th)”の二択ですが、あえて言えば総合力では“Powerslave”が一歩リード。
しかし、真にアグレッシヴで革新的だったメタルを超えたメタルが聴けるのは、ディアの時代の“Iron Maiden(1st)”と“Killers(2nd)”の2作。
ディッキンソン時代の様式美シンパにはやや不評ですが、一般のロックリスナーはおろかパンクス/ハードコア信者でも認めざるをえない歴史に残る革命的名盤です。
また、末期のプログレ的大作主義作品に手を出すくらいなら、早い時期にその路線を極めた“Seventh Son of a Seventh Son(7th)”をオススメします。当初は不評でしたが現在では再評価が進み名作と呼ぶ声も増えています。