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★ RUNNING WILD(ランニング・ワイルド) ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|ワンピースに先駆けて大海賊時代を描いた男気系ジャーマン・パイレーツメタル・バンド!!…必聴アルバムは?

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Contents

  1. VENOM直系のサタニックなエクストリームメタルから、ワンピースやパイレーツ・オブ・カリビアンにも先駆けた勇壮な“パイレーツメタル”へといっぱいに舵を切ったジャーマン・メタルの老舗バンド!!
        1. ジャーマン・パワーメタルの代表格!?
        2. ロックン・ロルフのワンマンバンド!?
        3. サタニック・メタルからパイレーツ・メタルへ!?
        4. 一時的な解散を経て絶賛活動中!?
  • RUNNING WILD|DISCOGRAPHY
    1. Gates to Purgatory|ゲイツ・トゥ・パーガトリィ
    2. Branded and Exiled|ブランデッド・アンド・エグザイルド
    3. Under Jolly Roger|アンダー・ジョリィ・ロジャー
    4. Port Royal|ポート・ロイヤル
    5. Death or Glory|デス・オア・グローリー
    6. Blazon Stone|ブレイズン・ストーン
    7. The First Years of Piracy|ザ・ファースト・イヤーズ・オブ・ピラシィ
    8. Pile of Skulls|パイル・オブ・スカルズ
    9. Black Hand Inn|ブラック・ハンド・イン
    10. Masquerade|マスカレード
    11. The Rivalry|ライヴァルリー
    12. Victory|ヴィクトリー
    13. The Brotherhood|ザ・ブラザーフッド
    14. Rogues en Vogue|ローグス・エン・ヴォーグ
    15. Shadowmaker|シャドウメーカー
    16. Resilient|レジリエント
    17. Rapid Foray|ラピッド・フォレイ
  • X-WILD|エックス・ワイルド|DISCOGRAPHY
    1. So What!|ソー・ワット!
    2. Monster Effect|モンスター・エフェクト
    3. Savageland|サヴェイジランド
  • RUNNING WILDはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
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  • VENOM直系のサタニックなエクストリームメタルから、ワンピースやパイレーツ・オブ・カリビアンにも先駆けた勇壮な“パイレーツメタル”へといっぱいに舵を切ったジャーマン・メタルの老舗バンド!!

    RUNNING WILDのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    RUNNING WILD(ランニング・ワイルド)は、ドイツのヘヴィメタル/パワーメタルバンド。

    ジャーマン・パワーメタルの代表格!?

    RUNNING WILDは、80年代中期から盛り上がりを見せたいわゆるジャーマン・パワーメタル・ムーヴメントの中で頭角を現したたことから、そのシーンに属するバンドとみなされていますが、活動のスタート自体はそれより更にさかのぼります。

    キャリア的には、ムーヴメントの火付け役となるHELLOWEENらのデビューよりもやや上の世代にあたり、NWOBHMや同時代のジャーマン・ヘヴィメタルバンドである、ACCEPTなどの世代とジャーマン・パワーメタル世代との間に位置するグループと言えます。

    ロックン・ロルフのワンマンバンド!?

    RUNNING WILDは、ギター&ヴォーカル担当のフロントマンでバンドの中心人物であり、現在唯一残ったオリジナルメンバーでもある、ロックン・ロルフ(Rock ‘n’ Rolf)主導のグループ。
    それ以外の創設メンバーは早期に脱退しており、全てのパートともに何度ものメンバーチェンジを繰り返しています。

    ソング・ライティングには、時期によっては他のメンバーも参加していますが、基本的にほぼロルフ中心で行われており、実質的にはロルフのワンマン・バンドとも言えるグループです。

    サタニック・メタルからパイレーツ・メタルへ!?

    最初期のRUNNING WILDは、MOTORHEADの影響の強いハード・ロックンロール・テイストを持ったエクストリームな音楽性と、サタニック・メタルとしてのギミックを持った、ドイツ版VENOMとでもいうべきスタイルでした。

    のちに歴史上…あるいは架空の海賊をリリックやビジュアルのテーマとして用いるようになり、ある種のエピックメタルといえるコンセプトを押し出した“パイレーツ・メタル”を自ら標榜するようになります。

    音楽性についても、よりオーソドックスなヘヴィメタルや、HELLOWEEN以降のドラマティックなメロディック・パワーメタルを軸にしたスタイルへとシフトし、さらには、エピックメタル的な大仰なドラマ性や勇壮さも特色として強めてゆきます。

    一時的な解散を経て絶賛活動中!?

    80年代後半からの、HELLOWEENらのメロディック・パワーメタルやスラッシュ・メタルを中心とした“ジャーマンメタルブーム”は、90年代中盤にかけて完全に収束を迎えます。

    それによって、多くのグループが活動停止や活動の縮小という状況に陥りますが、RUNNING WILDはその中でもコンスタントな活動とアルバムリリースを続けます。

    2009年に解散するも2年後の2011年に早くも活動再開し、それ以降も現在に至るまで新作リリースも併せて、コンスタントな活動が継続されています。

    次ページはRUNNING WILDのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    RUNNING WILD|DISCOGRAPHY

    Gates to Purgatory|ゲイツ・トゥ・パーガトリィ

    オリジナルアルバム – 1作目 (1984年)

    デビュー作となる本作や次作のアートワークで見られる、リバース・ペンタグラム(逆五芒星)をあしらったバンドロゴからは、VENOM直系らしいサタニック・ギミックを持っていたことが見て取れます。

    音楽性についても、全盛期とも現在とも大きく異なっており、ここで聴けるのはMOTORHEADからの影響が強く見られるVENOM系のロッキンでアグレッシヴなサウンドです。
    VENOMよりも整合感があり、ジャンクでスカムなアングラ・テイストは感じさせないものの、エクストリームメタルにも片足を突っ込んており、曲によってはスラッシュメタルと紙一重のものもあります。

    拭い去れないほどにあふれるB級テイストについては、実ところ現在も大差ありませんし、これ以降は大衆性と反比例して独自性を失っていくことを考えると、結果的には、現代的な視点からはこのサウンドこそもっともユニークで、経年劣化を感じさせないものとなったとも言えます。

    |メロパワ度:★☆☆☆☆
    |純メタ度:★★★★☆
    |ロッキン度:★★★★☆
    |エピック度:★☆☆☆☆
    |スピード:★★★★★
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み 実験作

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    Branded and Exiled|ブランデッド・アンド・エグザイルド

    オリジナルアルバム – 2作目 (1985年)

    前作で見せたVENOMを思わせるようなジャンクな荒々しさは薄れて、オーソドックスなヘヴィメタル・サウンドに近づいており、“MOTORHEAD・ミーツ・JUDAS PREAST”のといったサウンドをパワーメタル化したようなスタイルともいえます。

    しかし、パワーメタル/スピードメタルバンドにありがちな、“ミッドチューンがイマイチ”いう弱点は彼らも例外ではなく、アルバムの足を引っ張っています。

    それでもこれ以降の作品と比べれば比較的健闘している方ですし、何より、整合感が強まったとはいえまだまだ荒々しさを残した、アグレッシヴなヘヴィメタル・サウンドが聴ける最後のアルバムという意味では見逃せません。

    HELLOWEEN系のポップなサウンドや、大仰なエピックメタルに染まった、全盛期のサウンドに物足りなさを感じるリスナーであれば、前作と共にチェックしてみる値打ちはあります。

    |メロパワ度:★☆☆☆☆
    |純メタ度:★★★★★
    |ロッキン度:★★★☆☆
    |エピック度:★☆☆☆☆
    |スピード:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    殿堂入り 賛否両論 通好み

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    Under Jolly Roger|アンダー・ジョリィ・ロジャー

    オリジナルアルバム – 3作目 (1987年)

    エピック的大海賊メタル時代に突入したアルバム。MOTORHEAD系のロッキンテイストも払拭され、かといってパワーメタル的なスピードやアグレッションにも乏しく、良くも悪くもフツーのヘビメタに近づいた印象です。

    ミッド以下のローテンポで魅力的な曲をつくるセンスが壊滅的という、前作であらわになった欠点は残念ながら解消されていません。
    T-04, T-08といったファスト/スピードチューンは文句なくカッコイイ…か、そこまでいかなくても少なくとも聴くいている間はストレス・フリーなのに、ギアを落として低速気味になるとポンコツになってしまいます。

    むしろ、T-06のようなスローでドゥーミィな楽曲の方が、まだ耳を引く部分がありますし、飽きずに聴くこともできます。

    |メロパワ度:★★☆☆☆
    |純メタ度:★★★★★
    |ロッキン度:★★☆☆☆
    |エピック度:★★★☆☆
    |スピード:★★★☆☆
    |総合評価:★★★☆☆

    代表作 入門盤 スルメ盤

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    Port Royal|ポート・ロイヤル

    オリジナルアルバム – 4作目 (1988年)

    ミッド〜スローが大半を占めて凡作となった前作の反省があるのないのか、ここではアップテンポの曲が主体となっており、パワフルなスピードチューンも増えて生き返ったように勢いを増したサウンドに。

    しかし、もはや初期のプトロ・エクストリーム・メタルなサウンドは望むべくもなく、彼らを表して使われるエピックメタル的なマッチョな“男臭さ”や“暑苦しさ”に取って代わられています。

    とはいえ、傑出したキラーチューンこそ無いもののアルバムとしてのアベレージは高く、勢いに任せてストレスなく聴き通せる好盤です。

    |メロパワ度:★★★☆☆
    |純メタ度:★★★★★
    |ロッキン度:★★☆☆☆
    |エピック度:★★★☆☆
    |スピード:★★★★☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論

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    Death or Glory|デス・オア・グローリー

    オリジナルアルバム – 5作目 (1989年)

    エピックメタル的な“パイレーツメタル”サウンドはそのままに、HELLOWEEN登場以降のジャーマンパワーメタルに接近したアルバムで、一般的には代表作としてあげられるほか、ジャーマン・パワーメタル・ムーヴメントを代表する1枚にも数えられています。

    ファストなパワーメタル・チューンも以前ほどの過激さはなく小綺麗にまとまっており、良くも悪くも“普通に勢いがあって元気なヘヴィメタル”の域を超えないない仕上がりです。

    エピック演出の余波か、時にある種のトラッドテイストに通じるエッセンスもありますが、IRON MAIDENなどの楽曲にも感じられる程度のもので、本格的なトラッド・メタルとまで発展することはありません。

    エピック的な大仰さや暑苦しさも健在で、ジャーマン・パワーメタルとしては万人向けし易いはとは言い難い面はありますが、それでも、彼らのアルバムの中では比較的間口が広く、ビギナーも手に取りやすいアルバムと言えます。

    |メロパワ度:★★★★★
    |純メタ度:★★★★☆
    |ロッキン度:★☆☆☆☆
    |エピック度:★★★☆☆
    |スピード:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤

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    Blazon Stone|ブレイズン・ストーン

    オリジナルアルバム – 6作目 (1991年)

    3rd以降の定番スタイルとなっている、オーソドックスなヘヴィメタルとパワーメタルが混在した作風。相変わらずファストチューンがメタルとして普遍的なカッコ良さを備えて魅力的な反面、ミッド〜スローはダメダメで単なる場ツナギにしかなっていません。

    本作ではスピードチューンこそ少ないものの、幸いアップテンポな曲大半を占めており、いまいち冴えないミッドテンポはオミットされています。そのため、結果的にアルバムのとしてのアベレージは、水準以上を保つことができています。

    |メロパワ度:★★★★☆
    |純メタ度:★★★★☆
    |ロッキン度:★☆☆☆☆
    |エピック度:★★★☆☆
    |スピード:★★★★☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 スルメ盤

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    The First Years of Piracy|ザ・ファースト・イヤーズ・オブ・ピラシィ

    コンピレーションアルバム (1991年)

    Gates to Purgatory(1st), Branded and Exiled(2nd), Under Jolly Roger(3rd)初期アルバム三作の収録曲からピックアップして再録したリレコーディングアルバム。

    彼らが得意とするアップテンポ曲のみで構成され、ダウンテンポはオミットされているため、アルバムとしての充実度はかなりのもの。しかし、この時期の作風に近い3rdからの選曲が中心でエクストリームな1stからは2曲だけなど、選曲に偏りがありベストとは言えませんし、リレコーディングの意義もあまり感じられません。

    少なくとも初期2作は名盤と呼べるものですし、何よりオリジナルの方が圧倒的に魅力的なので個別にそろえたいところ。そういう諸々の理由から、捨値で転がっていない限りはあまり存在価値は見出せないアルバムです。

    Pile of Skulls|パイル・オブ・スカルズ

    オリジナルアルバム – 7作目 (1992年)

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    Black Hand Inn|ブラック・ハンド・イン

    オリジナルアルバム – 8作目 (1994年)

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    Masquerade|マスカレード

    オリジナルアルバム – 9作目 (1995年)

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    The Rivalry|ライヴァルリー

    オリジナルアルバム – 10作目 (1998年)

    Victory|ヴィクトリー

    オリジナルアルバム – 11作目 (2000年)

    The Brotherhood|ザ・ブラザーフッド

    オリジナルアルバム – 12作目 (2002年)

    Rogues en Vogue|ローグス・エン・ヴォーグ

    オリジナルアルバム – 13作目 (2005年)

    Shadowmaker|シャドウメーカー

    オリジナルアルバム – 14作目 (2012年)

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    Resilient|レジリエント

    オリジナルアルバム – 15作目 (2013年)

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    Rapid Foray|ラピッド・フォレイ

    オリジナルアルバム – 16作目 (2016年)

    X-WILD|エックス・ワイルド|DISCOGRAPHY

    1990年前後の最盛期だった時期のRUNNING WILDにメンバーとして在籍していた、アクセル・モーガン(Gt.)、ステファン・シュヴァルツマン(Dr.)、イェンス・ベッカー(Ba.)によって結成されたグループ。

    バンド名の“X(エックス)”は“ex(元〜)”のもじりで、元RUNNING WILDであることをアピールしており、音楽性も各メンバー在籍時のRUNNING WILDを踏襲したスタイルからスタートしています。

    この方針は、円満な“のれん分け”というものではなく、RUNNING WILDに対する対抗意識による戦略と考えれられます。

    しかし、デビューがすでにジャーマンメタル・ブームが衰退して、メロディック・パワーメタルも飽和状態から終結に向かっていた時期でした。
    そこに、RUNNING WILDファンのファン感を買ったことや、本家を凌駕するほどの作品を生み出せなかったこと、何よりRUNNING WILDそのものに、マーケティングでプラスに働くほどのブランドバリューがなかったこと。
    これらが重なったこともあって成功には結びつかず、3枚のアルバムを残して活動を終えます。

    解散後は、ステファン・シュヴァルツマンはACCEPTやU.D.O.に参加。 イェンス・ベッカーはGRAVEDIGGERで長期にわたって活躍を続けています。

    So What!|ソー・ワット!

    オリジナルアルバム – 1作目 (1994年)

    Monster Effect|モンスター・エフェクト

    オリジナルアルバム – 2作目 (1995年)

    Savageland|サヴェイジランド

    オリジナルアルバム – 3作目 (1996年)

    次ページはライターが選ぶRUNNING WILDのおすすめアルバムを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    RUNNING WILDはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!

    RUNNING WILDは、“B級の金太郎飴バンド”であることを納得ずくでフェティッシュに愛し続ける、選ばれたフリークだけが残ったカルト的なバンド。
    ファン自身が「どれを聴いても同じ」と自嘲的に語るくらいなので、新規ファンはやや入りづらいかもしれません。

    そんな中でも、リスナーが期待するであろう、ジャーマン・パワーメタルのイメージに近い音楽性ならば、一般的にキャリアの頂点にある代表作とされる『Death or Glory(5th)』『Blazon Stone(6th)』が入り口には最適でしょう。キャッチーで間口の広い作風で安定感のある高水準なメタル・アルバムです。

    もっとストロング・スタイルの、骨太なパワーメタル/ヘヴィメタルが好みなら、『Port Royal(4th)』が完成度も申し分なしでベストでしょう。

    「メロパワや様式美色の強いのはちょっと…」という人は、少し荒さはありますが『Gates to Purgatory(1st)』『Branded and Exiled(2nd)』初期2作がおすすめ。プリミティヴ&エクストリームなサウンドで満足できるかもしれません。

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