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★ CANDLEMASS(キャンドルマス) + FAMILY’sディスコグラフィー ★ 伝統的ヘヴィメタルの美意識に満ちた様式美ドゥームサウンドでエピックドゥームメタルのパイオニアとなった北欧のカルトバンド!!…必聴アルバムは?

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Contents

  1. サウンドもヴォーカリストも80年代北欧最重量級の様式美ドゥームメタルバンドは、90年代ドゥーム・ムーヴメントでは出遅れるも、“エピック・ドゥーム”のパイオニアとして様式美マニアの期待を一身に背負うカリスマに!!
        1. 北欧最大?の巨漢フロントマンで有名!?
        2. 80年代の北欧ドゥーム・シーンを代表するバンド!?
        3. CANDLEMASSの音楽性は!?
        4. CANDLEMASSを表した『エピック・ドゥーム』とは?
        5. ドゥームメタル・シーンでの評価は!?
        6. 度重なる交代の末、初代フロントマンが復帰!?
  • NEMESIS|ネメシス|DISCOGRAPHY
    1. The Day of Retribution|ザ・デイ・オブ・リトリビューション
  • CANDLEMASS|キャンドルマス|DISCOGRAPHY
    1. Epicus Doomicus Metallicus|エピカス・ドゥーミカス・メタリカス
    2. Nightfall|ナイトフォール
    3. Ancient Dreams|アンシエント・ドリーム:太古の夢
    4. Tales of Creation|テイルス・オブ・クリエーション:創生神話
    5. Chapter VI|チャプター・シックス:第六章
    6. Dactylis Glomerata|ダクチリス・グロメラータ:暗黒への飛翔
    7. From the 13th Sun|フロム・ザ・サーティーンズ・サン
    8. Candlemass|キャンドルマス
    9. King of the Grey Islands|キング・オブ・ザ・グレイ・アイランズ
    10. Death Magic Doom|デス・マジック・ドゥーム
    11. Psalms for the Dead|サルム・フォー・ザ・デッド:葬送詩篇
    12. The Door to Doom|ザ・ドア・トゥ・ドゥーム
  • ABSTRAKT ALGEBRA|アブストラクト・アルジェブラ|DISCOGRAPHY
    1. Abstrakt Algebra|アブストラクト・アルジェブラ
  • KRUX|クラックス|DISCOGRAPHY
    1. Krux|クラックス
    2. II|トゥ
    3. III – He Who Sleeps Amongst the Stars|スリー – ヒー・フー・スリープス・アモングスト・ザ・スターズ
  • MEMENTO MORI|ミメント・モリ|DISCOGRAPHY
    1. Rhymes of Lunacy|リズムス・オブ・ルナシィ
    2. Life, Death and Other Morbid Tales|ライフ, デス・アンド・アザー・モービッド・テイルズ
    3. La Danse Macabre|ラ・ダンス・マカブレ
    4. Songs for the Apocalypse Vol. IV|ソング・フォー・ザ・アポカリプス ヴォリューム・フォー
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  • サウンドもヴォーカリストも80年代北欧最重量級の様式美ドゥームメタルバンドは、90年代ドゥーム・ムーヴメントでは出遅れるも、“エピック・ドゥーム”のパイオニアとして様式美マニアの期待を一身に背負うカリスマに!!

    CANDLEMASSのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    CANDLEMASS(キャンドルマス)は、スウェーデンのヘヴィメタル/ドゥームメタル・グループ。

    北欧最大?の巨漢フロントマンで有名!?

    CANDLEMASSは、リーフ・エドリング(Leif Edling)を中心として80年代より活動を続ける、ドゥームメタルのプロトタイプとみなされるグループ。

    一般には、北欧最重ヴォーカリストと呼ばれた巨漢フロントマン、メサイア・マーコリン(Messiah Marcolin)の存在で知られています。

    デビューは1984年ですが、それ以前の1982年からNEMESIS名義で同様のスタイルで活動をスタートしており、一般にはこれもCANDLEMASSのキャリアの一環として扱われています。

    80年代の北欧ドゥーム・シーンを代表するバンド!?

    CANDLEMASSがアルバム・デビューを果たした1986年は、同郷のEUROPA(ヨーロッパ)がThe Final Countdownで世界的ヒットを飛ばし、北欧=(イコール)ポップで叙情的なオクラシカル・サウンドというイメージも定着していた時期です。

    その中でCANDLEMASSは、BLACK SABBATHに影響を受けて、そのヘヴィネスを押し出した“BLACK SABBATHインスパイア”系の暗黒サンドで活動を続けていました。

    CANDLEMASSの音楽性は!?

    同時期のドゥーム勢の中でCANDLEMASSは、とりわけヘヴィメタル的な様式美と美意識が濃厚な音楽性とスタイルで異彩を放っていました。

    英国/欧州系のハードロック/プログレ/ヘヴィメタルに特有の大仰なドラマ性と、アメリカンメタルのそれとは異なる過剰演出が特徴で、サウンドからテーマ性に至るまで、ドゥーム以前に伝統的ヘヴィメタルであるという意識が強く感じされました。

    そのため、ドゥームの聖典である第1期BLACK SABBATHだけでなく、80年代的メタルの様式を確立した第2期BLACK SABBATHからも同等以上の影響を受け、それがサウンドにも反映されていました。

    CANDLEMASSを表した『エピック・ドゥーム』とは?

    近年では、ドゥームメタルも細分化とサブジャンル化が進んでおり、前出したような80年代ドゥーム・バンドの音楽性は、伝統的な“BLACK SABBATHインスパイア”系ということから、『トラディショナル・ドゥーム』と階層的にカテゴライズされています。

    それらの中で唯一CANDLEMASSは、前述したようなシーンの中では特異な音楽性もあって、例外的に『エピック・ドゥーム』というラベルが与えられました。

    このラベリングは、叙事的なテーマ性の強い、いわゆる『エピック・メタル』ジャンルとの共通するドラマティックな作風と、彼らのデビュー・アルバムのタイトル『Epicus Doomicus Metallicus(エピカス・ドゥーミカス・メタリカス)』とに由来するものです。

    現状この『エピック・メタル』というジャンルは、主にCANDLEMASSフォロアーを中心として、80年代様式美系ドゥーム・メタルのグループに対して用いられています。

    ドゥームメタル・シーンでの評価は!?

    ドゥーム/ストーナー/スラッジの90年代ヘヴィ&ダウナー・ムーヴメントの広がりのなか、特にドゥームの布教者だったCATHEDRALのリー・ドリアンの功績もあって、CANDLEMASSを含む80年代のドゥーム勢にも改めてスポットが当たるようになり、活動も活発化することになります。

    しかし、90年代のドゥームメタルは、基本的にエクストリーム・メタルやオルタナティヴ・ロックなどに根ざし、様式化やポップ化進んだヘヴィメタルに対するカウンターという意味合いが強いムーヴメントでした。
    そのため、古典的メタル様式を貫くCANDLEMASSは、その中ではさほど注目どの高い存在ではなく、むしろ傍流に近い立ち位置でした。

    ところが、時代を経てそれが意味を失ったことと、ドゥームメタルの一般メタルリスナーへの浸透もあって風向きが変わります。

    その後は、00年代以降のヘヴィメタル・ブームに逆行するかような、ジャンルの進化の停滞と、その反動である細分化の中で再び注目を集めて人気が高まり、フォロアー・バンドまでも増加しています。

    度重なる交代の末、初代フロントマンが復帰!?

    CANDLEMASSは、1994年〜1997年と2002年〜2004年に、2度の短期の解散期間がある以外は、比較的コンスタントな活動を続けています。

    メンバーについても、最初期と1度目の再結成の時期を除くと基本的にはほぼ固定されていますですが、ヴォーカリストだけは何度となく入れ替わっており、80年代にバンドの顔だったマーコリンも、90年代以降は2005年のセルフタイトル・アルバム1作のみの参加に終わっています。

    それ以外では、THERIONやSTORMWINDにも加入経験のあるトーマス・ヴィクストロム、リーフ・エドリングのサイド・プロジェクトのABSTRAKT ALGEBRAやKRUXなどに参加したマッツ・レヴィン、CANDLEMASSフォロアーのSOLITUDE AETURNUSに在籍していたロバート・ロウなどが、フロントマンを務めていました。

    現在は、CANDLEMASS初代ヴォーカリストのヨハン・ランキストが復帰。アルバムリリースも含めた活動を行っており、スウェディッシュ・メタル・シーンの重鎮としての地位を確固たるものとしています

    次ページはCANDLEMASSのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    NEMESIS|ネメシス|DISCOGRAPHY

    NEMESISは、CANDLEMASSの直接的な前身にあたるグループ。

    基本的な作風はこの時点でほぼ出来上がっていますが、BLACK SABBATH/ドゥームメタル色はさほどでもなく、ダウンテンポのオーソドックスなヘヴィメタルと言ってもいいサウンドです。

    NEMESIS時代はメサイア・マーコリンはまだ加入しておらず、ヴォーカルはリーフ・エドリングが担当。やや荒さの残るヘタウマ・スタイルの歌唱を聴かせています。

    そのため、マーコリン在籍時とは全体の印象までかなり異なりますが、技量はともかくとして特に違和感はありません。…というより、むしろドゥーム・サウンドにはこの方がマッチしているかもしれません。

    The Day of Retribution|ザ・デイ・オブ・リトリビューション

    ミニアルバム:EP [NEMESIS(ネメシス)名義] (1984年)

    |エピック度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★☆☆☆
    |ダウナー度:★★☆☆☆
    |ドゥーム度:★★☆☆☆
    |多様性:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    通好み 実験作

    CANDLEMASS|キャンドルマス|DISCOGRAPHY

    Epicus Doomicus Metallicus|エピカス・ドゥーミカス・メタリカス

    オリジナルアルバム – 1作目 (1986年)

    ドゥーム・テイストを持ったサウンドではありますが、ドゥームメタルそのものというよりは、ヘヴィなKING DIAMONDといったおもむきが漂うダークなヘヴィメタルといったところです。

    基本的なコンセプトとスタイルは、NEMESIS時代からはほぼ完成されているので、これ以降のサウンドと比較しても大きな違和感はありません。

    本作でのヴォーカルは、現在32年越しにまさかのCANDLEMASS復帰を果たしているヨハン・ランキスト(Johan Längquist)。
    大きな特徴も派手さもありませんが、マーコリンのようにやりすぎでコミカルに傾いたり、過剰さが逆に平坦さや単調さにつながって退屈を誘うということはないので、彼らのサウンドには無難にマッチしています。

    |エピック度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★☆☆☆
    |ダウナー度:★★☆☆☆
    |ドゥーム度:★★☆☆☆
    |多様性:★☆☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    殿堂入り 代表作 通好み スルメ盤

    Nightfall|ナイトフォール

    オリジナルアルバム – 2作目 (1987年)

    カリスマ・フロントマンのメサイア・マーコリン初参加アルバム。
    楽曲の完成度と本格的にドゥーム路線を追求した作風だけ見れば、CANDLEMASS流ドゥームメタルのひとつの完成系と呼べる仕上がりです。

    オペラチックな歌唱とユーモラスなビジュアルで様式美ファンに人気のマーコリンですが、技量や声量こそ評価できるものの、自己陶酔劇場型の様式美ヴォーカルは表現力には乏しく一本調子で単調。むしろデスヴォーカルの方が表現力を感じられるくらいです。

    作風の幅は、おそらく一般層が想像する以上に広く楽曲も多彩。CANDLEMASSやドゥームメタルのパブリックイメージにとらわれていると、意外に感じられるでしょう。
    しかし、何をやってもマーコリンの大仰すぎて逆に平坦なヴォーカルで台無し。時にその過剰さのおかげで、初期の聖飢魔IIのようなコミックメタルにさえ聴こえてしまいます。

    ゴシック的な暗黒美も導入して雰囲気を出しているあたりからすると、本人たちはシリアスなつもりなのでしょうが、T-06の『葬送行進曲』のカバーに至っては、さすがにベタ&やりすぎで、もはやギャグの域に足を踏み入れています。

    |エピック度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |ダウナー度:★★★☆☆
    |ドゥーム度:★★★☆☆
    |多様性:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤

    Ancient Dreams|アンシエント・ドリーム:太古の夢

    オリジナルアルバム – 3作目 (1988年)

    前作と比較すると、サウンドはややヘヴィネスが強調されて、奥行きが増したようにも感じますが、作風そのものは、よりオーソドックスなヘヴィメタル・テイストが強まっています。

    全体的に、“ドゥーム”の王道的な作風は薄まっていますが、それによって楽曲の多様性はさらに増す結果にもなっています。
    また、いかにも“ドゥーム”なスローで長い楽曲もよく練られているので、単調に感じられるて退屈に流されることはあまりありません。

    サウンド面では、本作ではヴォーカルがやや引っ込んでバンドが前面に出ることが多くなっていますが、これは決してマイナスではなく、エドリングはマーコリンの効果的な使い方を心得てきた結果と考えていいでしょう。

    事実、それによってサウンドのバランスは確実に向上しており、メサイアン・ヴォイスのあまりの平坦さにうんざりさせられることは少なくなりました。

    T-09はBLACK SABBATHの名曲メドレー。これについては、リスペクト表明にしてもあまりに蛇足感が強く作品中で浮き上がっていますし、ヒネリも無さ過ぎて、アルバムへの収録はいかがなものか、…というところ。

    この時期は、アンダーグラウンドで初期BLACK SABBATH再評価の機運が見られた時期ではあり、タイムリーとも言えます。もっとも、それだけに取り上げ方にはセンスが要求されるのですが、残念ながらそれには力不足のようです。

    |エピック度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |ダウナー度:★★☆☆☆
    |ドゥーム度:★★☆☆☆
    |多様性:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

    Tales of Creation|テイルス・オブ・クリエーション:創生神話

    オリジナルアルバム – 4作目 (1989年)

    音楽性のベーシックな部分はについては、これまでと大きな変化は見られませんが、これまで以上にオーソドックスなヘヴィメタルへと接近したようなスタイルとなっています。
    最近の感覚でいえば、ドゥームメタルよりもむしろ、ダークメタルと呼ばれるスタイルに近いかもしれません。

    オーソドックスなドゥームメタル・ナンバーも、これまでどおり健在ですが、全体的に楽曲のテンポはアップしており、一曲ごとの長さも彼らとしては短めでコンパクトにまとまったものが目立ちます。

    楽曲のさらにバリエーション豊富さに拍車がかかっており、楽曲単位でもアルバムとしてもメリハリがついて聴きやすくなっています。
    T-06などに至っては、ネオクラシカルなインスト・スピードメタルという異色曲です。

    この変化は、ドゥームメタルの枠で捉えるなら不満も残るかもしれませんが、より広義的で普遍的でなヘヴィメタルと考えれば歓迎すべき流れですし、クオリティも高評価に値するレベルを維持しています。

    |エピック度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |ダウナー度:★★☆☆☆
    |ドゥーム度:★★☆☆☆
    |多様性:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論

    Chapter VI|チャプター・シックス:第六章

    オリジナルアルバム – 5作目 (1992年)

    一部にマニアックな人気を誇るマーコリンが脱退となり、新たにヴォーカルを迎えて制作されたアルバム。

    後任のトーマス・ヴィクストロム(Thomas Vikström)はこの1作のみの参加となりましたが、マーコリンよりも表情豊かで表現力のある歌唱でを聴かせており、ヴォーカリストとしての総合力とバンドへのプラス作用では前任者を大きく上回ります。

    本来、ヴィクストロムはメタル畑人間ではないようですが、ここでの活躍で力量が認められ、後にTHERIONやSTORMWINDでもフロントマンを務めています。

    音楽性は前々作〜前作の流れを押し進めたもので、さらに楽曲のバリエーションが増しており、もはや完全にドゥームやサバス・インスパイア系の枠には縛られないその作風は、オーソドックなスタイルのダークなヘヴィメタルと表現する方がふさわしいほどになりました。

    これらの変化のおかげで賛否両論気味で、ドゥーミィな様式美サウンドとメサイアン・ヴォイスに惚れ込んだ黄金期のファンからは低評価の傾向も強く、あまり注目度の高いアルバムでもありません。

    逆に、ドゥームの枠のにとらわれず、オーソドックスなヘヴィメタル・アルバムとして判断するならば、これまでのキャリア中でも一二を争う完成度と充実ぶりを見せている、隠れた名盤と言えます。
    CANDLEMASSは下手にドゥームにこだわるよりも、このくらいのバランスの方がポテンシャルを発揮できるのかもしれません。

    |エピック度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |ダウナー度:★★☆☆☆
    |ドゥーム度:★★★☆☆
    |多様性:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 入門盤 賛否両論

    Dactylis Glomerata|ダクチリス・グロメラータ:暗黒への飛翔

    オリジナルアルバム – 6作目 (1998年)

    From the 13th Sun|フロム・ザ・サーティーンズ・サン

    オリジナルアルバム – 7作目 (1999年)

    Candlemass|キャンドルマス

    オリジナルアルバム – 8作目 (2005年)

    King of the Grey Islands|キング・オブ・ザ・グレイ・アイランズ

    オリジナルアルバム – 9作目 (2007年)

    Death Magic Doom|デス・マジック・ドゥーム

    オリジナルアルバム – 10作目 (2009年)

    Psalms for the Dead|サルム・フォー・ザ・デッド:葬送詩篇

    オリジナルアルバム – 11作目 (2012年)

    The Door to Doom|ザ・ドア・トゥ・ドゥーム

    オリジナルアルバム – 12作目 (2019年)

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    ABSTRAKT ALGEBRA|アブストラクト・アルジェブラ|DISCOGRAPHY


    ABSTRAKT ALGEBRA(アブストラクト・アルジェブラ)は、CANDLEMASSの中核リーフ・エドリング(Leif Edling)がMEMENTO MORIのマイク・ウィード(Mike Wead)と組んだ、“リーフ&ウィード”コンビによって、CANDLEMASS解散期間に展開していたグループ。

    ヴォーカルには、グラムメタル・バンドSWEDISH EROTICA(スウェディッシュ・エロチカ)やAC/DCのパロディ・バンドAB/CDに在籍し、のちにCANDLEMASSにも参加するマッツ・レヴィン(Mats Levén)を迎えています。

    ABSTRAKT ALGEBRAでは、CANDLEMASSのサウンドを基調としつつも、それを90年代に通用するものへとアップデートすることを目的としたような展開を見せており、ヘヴィグルーヴなど視野に入れたモダン・ドゥームとでも呼べそうな同時代的な強靭さを持ったサウンドを実現しています。

    メサイア・マーコリンに匹敵する技量と、それを大きく上回る表現力を持ち、モダンなサウンドにも対応できるだけの荒々しさとタフさを備えたレヴィンのヴォーカルも、ここでの音楽性に大きく貢献していました。

    一部で熱烈な支持を受けるも、当時のドゥーム・シーン/メタル・シーンで大きな成功には結びつかずで、アルバム1枚で活動を終えますが、その作風やサウンド・コンセプトは、後のKRUX(クラックス)にも受け継がれています。

    Abstrakt Algebra|アブストラクト・アルジェブラ

    オリジナルアルバム – 1作目 (1995年)

    エピック度:★☆☆☆☆|ヘヴィネス:★★★★☆|ダウナー度:★★★☆☆
    ドゥーム度:★★★★☆|多様性:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

    KRUX|クラックス|DISCOGRAPHY

    KRUX(クラックス)は、ABSTRAKT ALGEBRAのリニューアルに近い位置付けにあるプロジェクト。

    CANDLEMASSと中核リーフ・エドリングと、ABSTRAKT ALGEBRAでもフロントマンを務めたマッツ・レヴィンを中心に、ENTOMBEDやOPETHといったスウェディッシュ・エクストリーム・メタルに携わった、ミュージシャンによって構成されています。

    ABSTRAKT ALGEBRAと同様に、CANDLEMASSサウンドを基調としつつもオールドスクールなエピック的美意識を払拭し、90年代以降のドゥーム/ストーナー・サウンドやエクストリーム・メタルも視野に入れた現代的なヘヴィネスを志向しており、それがCANDLEMASSと一線を画す大きな持ち味となっています。

    CANDLEMASSと並行して活動を続けており、ヴィンテージ・エッセンスやサイケデリック・テイストの導入も含めて、伝統志向のファンの多いCANDLEMASSでは実践しづらいアプローチを、意識的に試みるための存在とも考えられます。

    Krux|クラックス

    オリジナルアルバム – 1作目 (2002年)

    ロック¥1,528KruX
    iTunes Store

    II|トゥ

    オリジナルアルバム – 2作目 (2006年)

    ロック¥1,224KruX
    iTunes Store

    III – He Who Sleeps Amongst the Stars|スリー – ヒー・フー・スリープス・アモングスト・ザ・スターズ

    MEMENTO MORI|ミメント・モリ|DISCOGRAPHY

    MEMENTO MORI(ミメント・モリ)は、ユーモラスな外見とオペラティックな歌唱で、80年代CANDLEMASSの顔ともいえる存在だった巨漢ヴォーカリスト、メサイア・マーコリン主導のグループ。

    バッキングは、マイク・ウィード(Gt.)らテクニカルなスラッシュ/パワー系バンドHEXENHAUSのメンバー。
    そして、ウィードとはKING DIAMOND関連でつながりのあるスノーウィー・ショーらで構成されていました。

    音楽性はCANDLEMASSに限りなく近く、完全にマーコリンにとってのジェネリックCANDLEMASSであり、リーフという核を欠いたCANDLEMASSといった存在となっていました。
    マーコリンのヴォーカルとキャラクター以外に、取り立ててセールスポイントが見当たらないことや、シェイプの足りない作風から、一部ではファット・ドゥームやメタボリック・ドゥームとも呼ばれています。

    なお、マイク・ウィード(Gt.)は、かつてCANDLEMASSの“Ancient Dreams(3rd)”へのゲスト参加のほか、リーフ・エドリングのプロジェクトABSTRAKT ALGEBRAのメンバーでもあり、実質的にCANDLEMASSの準ファミリー的な立ち位置にある人物です。

    Rhymes of Lunacy|リズムス・オブ・ルナシィ

    オリジナルアルバム – 1作目 (1993年)

    Life, Death and Other Morbid Tales|ライフ, デス・アンド・アザー・モービッド・テイルズ

    オリジナルアルバム – 2作目 (1994年)

    La Danse Macabre|ラ・ダンス・マカブレ

    オリジナルアルバム – 3作目 (1996年)

    Songs for the Apocalypse Vol. IV|ソング・フォー・ザ・アポカリプス ヴォリューム・フォー

    オリジナルアルバム – 3作目 (1996年)

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