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★ LIFE OF AGONY(ライフ・オブ・アゴニィ) ディスコグラフィー ★ トランスジェンダーのフロントマンミナ=キース・カピュート引きいるド硬派ゴシックハードコアバンド!!…必聴アルバムは?

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Contents

  1. ニューヨークハードコアの脳筋シーンを生き抜くためのマッチョなタフネス強調したスタイルから、トランスジェンダーを公表してポリティカル・コレクトネス対応バンドへと変化を遂げた、伝説のゴシカル・ハードコア・ヘヴィロックバンド!!
        1. TYPE O NEGATIVEの兄弟バンド!?
        2. ゴシックコア〜ポストグランジ〜ニューメタルと変遷を遂げる!!
        3. トランス・ジェンダー公表と改名で話題の復活劇!!
  • LIFE OF AGONY|DISCOGRAPHY
    1. River Runs Red|リヴァー・ランズ・レッド
    2. Ugly|アグリィ
    3. Soul Searching Sun|ソウル・サーチング・サン
    4. 1989-1999|1989 – 1999
    5. Unplugged at the Lowlands Festival ’97|アンプラグド・アット・ザ・ロウランズ・フェスティヴァル ’97
    6. River Runs Again Live 2003|リヴァー・ランズ・ライヴ 2003
    7. Broken Valley|ブロークン・ヴァレー
    8. 20 Years Strong – River Runs Red: Live in Brussels|20イヤーズ・ストロング – リヴァー・ランズ・レッド:ライヴ・イン・ブリュッセルズ
    9. A Place Where There’s No More Pain|ア・プレイス・ウェア・ゼアーズ・ノー・モア・ペイン
    10. The Sound of Scars|ザ・サウンド・オブ・スカーズ
  • KEITH CAPUTO|DISCOGRAPHY
    1. Died Laughin|ダイド・ラフィング
    2. Died Laughing Pure|ダイド・ラッフィング ピュア
    3. Perfect Little Monsters| パーフェクト・リトル・モンスターズ
    4. Heart’s Blood On Your Dawn|ハーツ・ブラッド・オン・ユア・ダウン
    5. A Fondness For Hometown Scars|ア・ファンドネス・フォー・ホームタウン・スカーズ
    6. Dass-Berdache|ダス – バーダッチ
    7. As Much Truth as One Can Bear|アズ・マッチ・トゥルース・アズ・ワン・キャン・ビア
    8. Love Hard|ラヴ・ハード
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  • ニューヨークハードコアの脳筋シーンを生き抜くためのマッチョなタフネス強調したスタイルから、トランスジェンダーを公表してポリティカル・コレクトネス対応バンドへと変化を遂げた、伝説のゴシカル・ハードコア・ヘヴィロックバンド!!

    LIFE OF AGONY(ライフ・オブ・アゴニィ)は、ヘヴィロックシーンでは稀なトランス・ジェンダーを公表しているヴォーカリスト、ミナ(キース)・カピュート(Mike “Keith” Palmeri)が在籍してることで、あらためて一躍知名度を上げたヘヴィロックバンド。

    TYPE O NEGATIVEの兄弟バンド!?

    LIFE OF AGONYはニューヨークハードコアシーンから登場したグループですが、TYPE O NEGATIVEのフロントマンであるペーター・スティールとともにクロスオーバースラッシュバンドのCARNIVORE(カーニヴァ)で活動していた、ジョーイZ.(Joey Z.)とカピュートが中心となって結成され、さらにはTYPE O NEGATIVEのサル(Sal Abruscato)も中心メンバーとして名を連ねていたことから、TYPE O NEGATIVEの兄弟バンドという位置付けでも知られるようになります。

    米国エクストリームミュージックの大手インディーレーベル『ロードランナー』からデビューした当初は、レーベルメイトのBIOHAZARD(バイオハザード)などにも通じるタフなイメージを押し出しており、ストロングスタイルのニューヨークハードコアサウンドに、ダークで耽美的なゴシックテイストが内包された、初期のTYPE O NEGATIVEにも通じる独創的なサウンドで、イキリマッチョなハードコアキッズから通好みなヘヴィミュージックリスナーまでを唸らせます。

    ゴシックコア〜ポストグランジ〜ニューメタルと変遷を遂げる!!

    彼らは、作品を重ねるごとに、グランジやエモ系のポストハードコアに通じる内省的なエモーションを重視した音楽性へと変化を遂げ、ハードコア/ヘヴィメタルのアグレッションやエタルエッジな質感も薄れて、オーソドックスなロックサウンドへとシフトしてゆきます。

    現在では、そのオーソドックスなハードロック/ヘヴィロックを根底においた作風自体には大きな変化はないものの、サウンドについては最初の解散時のオーガニックなロックサウンドから、ニューメタルサウンドに近いヘヴィでメタリックなものなり、ソリッドでメタルエッジな質感のポストグランジとでも表すべきスタイルへと変化を遂げ、初期のダークネスとアグレッションもいくぶん取り戻しています。

    トランス・ジェンダー公表と改名で話題の復活劇!!

    活動は不安定な傾向が強く、カピュートの脱退が引き金となった1999年と、2012年の2度の解散を経験していますが、比較的短いスパンで活動を指揮しており、2014年の2度目の再結成以降は作品リリースも重ねコンスタントな活動を続けています。

    また、カピュートは2011年にトランスジェンダーを公表し、名も“ミナ”を通名として使うようになり、ステージにも女性の装いで登場するようになりました。

    LIFE OF AGONY|DISCOGRAPHY

    River Runs Red|リヴァー・ランズ・レッド

    オリジナルアルバム – 1作目 (1993年)

    ゴシカルグルーヴコアとでも表現すべきサウンドが当時のシーンで異彩を放った彼らの代表作で、結果的に後にも先にもこれ1作きりの作風となる重要作でもあるデビューアルバム。

    同じルーツと志向性を持ってメンバーも重なることから、サウンド, ヴォーカルスタイル共に初期のTYPE O NEGATIVEと共通する要素が多く見られますが、実際のところはややベクトルの異なるのアプローチを狙っています。

    ダークでゴシカルな作風ながら、この時点ではニューヨークハードコアという出自の影響も大きく、BIOHAZARDなどに近いメタリックなグルーヴコアサウンドが基調。ビジュアル面においても、NYストリートならではののタフなマッチョイメージを押し出していました。

    しかし、フィジカル志向なモッシャーにとってはわかりづらく、当時のエモ系クラスタにとってはメタリックでストロング過ぎたためか、やや通好みな支持層に依存がちで立ち位置が不安定なところがありました。確かに、そのアク強いのサウンドは裾野の広いものとはいえませんが、本作が90年代の個性派メタリックハードコアの名盤であるという事実は揺らぎません。

    |ヘヴィネス:★★★★★
    |オルタナ度:★★★★★
    |グランジ度:★★☆☆☆
    |ゴスエモ度:★★★★☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

    Ugly|アグリィ

    オリジナルアルバム – 2作目 (1995年)

    LIFE OF AGONYがグランジに魂を売ったとして、ハードコアなファンからは目の敵にされているアルバム。

    METALLICAのブラックアルバムなどにも通じるALICE IN CHAINS系ダークグランジテイストが濃厚になり、時にC.O.C.あたりを思わせるストーナーロックのエッセンスも感じさせるサウンドは、オーソドックスなハードロック/ヘヴィロックのフォーマットに接近しています。

    そのサウンドの変化に加えて、わかりやすいポップ&キャッチーを主張するようになったことで、強烈な特異性と存在感が薄れたのは、前作を評価したリスナーが残念に思うのも確かでしょう。

    しかし、前作同様のヘヴィネスやアグレッションは健在でハードコアテイストも十分に感じられ、サウンドの独自性やが曲のクオリティにおいても高水準なもの。前作にこだわりがなければ、純粋に上質な個性派ヘヴィロックとして楽しめるでしょう。

    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |オルタナ度:★★★★☆
    |グランジ度:★★★☆☆
    |ゴスエモ度:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

    Soul Searching Sun|ソウル・サーチング・サン

    オリジナルアルバム – 3作目 (1997年)

    今でいうポストグランジ2近く、もはや完全にオーソドックスなハードロック/ヘヴィロックサウンドに変化しています。

    この時期のトレンドとは異なる作風だったためシーンの覇権を握ることはありませんでしたが、グランジムーヴメントの収束直後に登場したそれら新世代グランジサウンドの、先駆けにあたる作品のひとつであることは間違いありません。

    過去の個性的なスタイルを捨ててまで、あえてこのタイミングで選ぶべき音楽性だったのか…という疑問がつきまとうのは避けようがありませんが、この作風の中で最上レベルのクオリティを持っていることも、また確かな事実。

    「1stの衝撃を再び!」という向きには積極的にリコメンドしませんが、「ポストグランジ系のサウンドは好物だけど、狙いすぎの“商品”じゃなく作家性の強い上質な“作品”が聴きたい」というリスナーなら一聴の価値アリです。

    |ヘヴィネス:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |グランジ度:★★★★★
    |ゴスエモ度:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

    1989-1999|1989 – 1999

    ベストアルバム (1999年)

    Unplugged at the Lowlands Festival ’97|アンプラグド・アット・ザ・ロウランズ・フェスティヴァル ’97

    ライヴアルバム (2000年)

    River Runs Again Live 2003|リヴァー・ランズ・ライヴ 2003

    ライヴアルバム (2003年)

    「20 Years Strong River Runds Red: Live in Brussels」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    Broken Valley|ブロークン・ヴァレー

    オリジナルアルバム – 4作目 (2005年)

    1度目の解散期間を挟んでの復帰作は、やや変則的ではあるものの、基本的にはポストグランジと表現可能な音楽性です。ただし、3rdの頃のオーガニックな質感ではなく、いくぶんメタルエッジなサウンドへと変化しています。

    ダークで内省的な作風に変わりはありませんが、楽曲はかなり多様性を増しており、ゴシック的/エモ的とも言える耽美な叙情性を漂わせた楽曲から、オールドスクールなグランジ風、ニューメタルに通じる同時代的なものまで並びます。また、かつてのダウナー路線中心の作風にとどまらず、アップテンポで躍動感を持ったもロックナンバーも見られるようになりました。

    ただし、やや緩急に乏しくメリハリに欠けると事があり、「悪くはないが絶賛するほどでもない」という微妙なラインに落ち着いており、もうひとこえ際立った部分が欲しかったいところです。

    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |グランジ度:★★★☆☆
    |ゴスエモ度:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    賛否両論 通好み

    20 Years Strong – River Runs Red: Live in Brussels|20イヤーズ・ストロング – リヴァー・ランズ・レッド:ライヴ・イン・ブリュッセルズ

    ライヴアルバム (2010年)

    「20 Years Strong River Runds Red: Live in Brussels」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    A Place Where There’s No More Pain|ア・プレイス・ウェア・ゼアーズ・ノー・モア・ペイン

    オリジナルアルバム – 5作目 (2017年)

    音づくりがややニューメタルに接近したものとなっており、ヘヴィネスとアグレッションも前作より増しています。これまで同様に、グランジ/ポストグランジテイストも感じられますが、それ以上に、QUICKSANDらに代表される、ヘヴィなポストハードコア/初期エモコアなどに近い質感があります。

    カピュートのエモーショナルな歌唱を活かして、ポップネスを押し出した作風を狙っているようですが、それだけで勝負するにはややメロディにフックが足りず少々地味。いまひとつメリハリを欠くためフラット過ぎて漫然と聴き流してしまいます。
    むしろ時折見られるツイストの効いた変則的な曲展開の方がいくらか印象に残るので、こちらを徹底して追求する方が、独自の味わいとインパクトを生み出せそうです。

    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |グランジ度:★★★☆☆
    |ゴスエモ度:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

    The Sound of Scars|ザ・サウンド・オブ・スカーズ

    オリジナルアルバム – 6作目 (2019年)

    基本的には前作に近い路線ですが、さらにヘヴィメタリックなサウンドになりました。リズムはニューメタル系サウンドにものに近く、時にはメタル風のギターフレーズも飛び出し、バッキングのみながら怒号系シャウトヴォーカルも聴けます。
    作風はさらに多様性が増しており、疾走感あふれるパンキッシュなロックンロールナンバーまで見られます。

    最初期のゴシックコア路線を思わせる部分もありますが、そこに回帰したわけではなく、基本は再結成後から続くポップネス重視の作風。また、過去作につきまとっていた暗さは薄れて、むしろ明るい印象さえ感じさせます。

    やや方向性は異なるものの、適度にツイストの効いた曲調や変則的な展開、そして相変わらず微妙にフックに欠けるポップサウンドは、GALACTIC COWBOYSあたりのオルタナプログ/オルタナハードに近い印象もあります。
    一般層にアピールできる派手さはないものの、ここにきて何か吹っ切れたたようで、久々になかなかの充実作に仕上がっています。

    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |オルタナ度:★★★☆
    |グランジ度:★★☆☆☆
    |ゴスエモ度:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み

    KEITH CAPUTO|DISCOGRAPHY

    KEITH CAPUTOは3rd発売以降バンドを脱退して自らの歌唱に磨きをかけ、ヘヴィミュージックからは距離を置いた、ヴォーカル中心のよりパーソナルな内省的スタイルへと移行します。LIFE OF AGONY再結成後もバンドと並行してソロでの活動は続けています。

    音楽性は、ほぼアコースティックな歌物ロックナンバーによる、シンガーソングライタースタイル。1stの時点ではバンドサウンドによるロック的なダイナミズムも持った楽曲も多く見られましたが、それ以降ははほぼアコースティックな弾き語りに近い作風が増えてゆきアルバムの大半を占めるようになります。

    Died Laughin|ダイド・ラフィング

    ソロアルバム (1999年)

    カピュートがバンド脱退後にリリースしたソロアルバム。ポップなグランジ路線に移行していた脱退直前のラストアルバム、“Soul Searching Sun(3rd)”の延長線上にあるサウンドですが、それ以上にポップでマイルドにソフィスティケイトされた作風に仕上げられています。

    ヘヴィネスやメタルエッジなサウンドは聴けませんが、センシティヴでメランコリックなメロディと、本格的なトレーニングを重ねて表現力を増したヴォーカルが魅力の的な、上質な歌モノロックアルバムです。

    |メタル度:★☆☆☆☆
    |オルタナ度:★★★☆☆
    |グランジ度:★★☆☆☆
    |ゴスエモ度:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★★
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 通好み

    Died Laughing Pure|ダイド・ラッフィング ピュア

    アコースティックアルバム (2000年)

    Perfect Little Monsters| パーフェクト・リトル・モンスターズ

    オリジナルアルバム – 2作目 (2003年)

    Heart’s Blood On Your Dawn|ハーツ・ブラッド・オン・ユア・ダウン

    オリジナルアルバム – 3作目 (2006年)

    A Fondness For Hometown Scars|ア・ファンドネス・フォー・ホームタウン・スカーズ

    オリジナルアルバム – 4作目 (2008年)

    Dass-Berdache|ダス – バーダッチ

    オリジナルアルバム – 5作目 (2008年)

    As Much Truth as One Can Bear|アズ・マッチ・トゥルース・アズ・ワン・キャン・ビア

    オリジナルアルバム – 6作目 (2013年)

    Love Hard|ラヴ・ハード

    オリジナルアルバム – 7作目 (2016年)

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