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★ KMFDM(ケイ・エム・エフ・ディー・エム) ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|エクストリームなデジタル・スラッシュからDEM、ダブまでお手のもの!ポリティカルなジャーマン・インダストリアルの最強ユニット!!…必聴アルバムは?

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Contents

  1. ヘヴィ&ダンサブルでジャーマン・インダストリアル・メタルのパイオニアは、シーン最多アルバムリリースを誇るポリティカルなハードワーカー!!
        1. インダストリアルのトップグループの一角!?
        2. KMFDMの音楽スタイルは!?
        3. ジャーマン・インダストリアルの代表格!?
        4. KMFDMはポリティカル・バンド!?
        5. KMFDMのバンド体制は!?
        6. 〈KMFDM〉の解散と〈MDFMK〉!!
  • KMFDM|ケイ・エム・エフ・ディー・エム|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム
    1. Opium|オピウム
    2. What Do You Know, Deutschland?|ホワット・ドゥ・ユー・ノウ・ドイチェランド?
    3. Don’t Blow Your Top|ドント・ブロウ・ユア・トップ
    4. UAIOE|UAIOE (ユー・エー・アイ・オー・イー)
    5. Naïve|ナイーヴ
    6. Money|マネー
    7. Angst|アングスト
    8. Nihil|ニヒル
    9. Xtort|エクストート
    10. Symbols|シンボルズ:F×S×C×S×P
    11. Agogo|アゴゴ
    12. Adios|アディオス
    13. Attak|アタック
    14. WWIII|WWIII(ワールドウォー・スリー)
    15. Hau Ruck|ハウ・ラック
    16. Tohuvabohu|トーフワボーフ
    17. Blitz|ブリッツ
    18. WTF?!|WTF?!(What The Fuck?!:ワッツ・ザ・ファック?!)
    19. Kunst|クンスト
    20. Our Time Will Come|アワー・タイム・ウィル・カム
    21. Hell Yeah|ヘル・ヤァ
    22. Paradise|パラダイス
    23. Hyëna |ハイエナ
  • KMFDM|ケイ・エム・エフ・ディー・エム|DISCOGRAPHY|リミックス・アルバム
    1. Naïve/Hell to Go|ナイーヴ/ヘル・トゥ
    2. Ruck Zuck|ラック・ザック
    3. Brimborium|ブリボリウム
    4. Krieg|クリーグ
    5. In Dub|イン・ダブ
  • MDFMK|エム・ディー・エフ・エム・ケイ|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム
    1. MDFMK|エム・ディー・エフ・エム・ケイ
  • SLICK IDIOT|スリック・イディオット|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム
    1. SLICK IDIOT|スリック・イディオット|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム
      1. DickNity|ディックニティ
      2. Screwtinized|スクリューティナイズド
      3. SUCKSESS|サクセス
    2.  SLICK IDIOT|スリック・イディオット|DISCOGRAPHY|リミックス・アルバム
      1. ReDickUlous|リディックユーロス
      2. xSCREWciating|エクススクリューシーティング
    3. 共有:
  • ヘヴィ&ダンサブルでジャーマン・インダストリアル・メタルのパイオニアは、シーン最多アルバムリリースを誇るポリティカルなハードワーカー!!

    KMFDMのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    KMFDMは、1984年に結成されたドイツを代表するインダストリアル(メタル)・ユニット。

    インダストリアルのトップグループの一角!?

    KMFDMは、メタルギターをフィーチャーしたアグレッシヴな「インダストリアル・メタル」として、1990年前後の時期におけるムーヴメントの中で頭角を現したグループ。

    アメリカの〈MINISTRY〉〈NINE INCH NAILS〉、イギリスの〈KILLING JOKE〉〈PIG〉〈GODFLESH〉、同じドイツの〈DIE KRUPPS〉、カナダの〈SKINNY PUPPY〉〈FRONT LINE ASSEMBLY〉らと共に、ムーヴメントの黎明期を支えたパイオニアのひとつであり、シーンのトップグループの一角としてムーヴメントを牽引した存在と見なされています。

    また、それらの中でも、〈MINISTRY〉〈KILLING JOKE〉〈PIG〉〈SKINNY PUPPY〉らと同様に、「インダストリアル・メタル」の成立に大きく先駆けて独自のエレクトロニックなスタイルで活動を展開していた、ニューウェイヴ/ポストパンク世代の古参グループに属しています。

    KMFDMの音楽スタイルは!?

    KMFDMは、当初は「ポストパンク/ニューウェイヴ」に分類されるグループであり、そのサブジャンルだった初期の「インダストリアル」界隈においてひとつの主流スタイルから派生した存在でした。
    音楽的にも、〈KILLING JOKE〉〈FOETUS〉こと〈JG サーウェル〉〈D.A.F.〉〈CHROME〉ら、その界隈のパイオニア的グループの影響下にあり、それらに通じるノイジーでサイケデリックなスタイルを持っていましたが、よりダンサブルな作風を持ち味としていました。

    この初期は、工業製品の作動音なども用いるなど「ノイズ・ミュージック」的な実験音楽性の濃いスタイルでしたが、同時にハウスやテクノなどのEDMやダブなどの要素もすでに取り入れていました。

    後に、EDMやダブ,ファンクなどのブラック・ミュージックの要素を強めつつダンサブルなヘヴィネスを増した楽曲に、ヘヴィなメタルギターをフィーチャーすることで、アッパーでフィジカルな機能性の高いインダストリアル・メタルを確立します。

    ジャーマン・インダストリアルの代表格!?

    KMFDMは、〈DIE KRUPPS〉と並んでドイツにおけるインダストリアル(メタル)の代表格と見なされています。

    ただし、バンドメンバーはドイツ系が中心ながら多国籍編成となっており、そのキャリアの中ではイギリス,アメリカ,スウェーデンなどの出身者が含まれていました。

    また、KMFDMのキャリアのピークにあたるインダストリアル・メタルのブームの渦中にある90年代は、ドイツから当時の所属レーベル「ワックストラックス!」の本拠地であるアメリカ合衆国はコロラド州シカゴへと活動拠点を移していましたが、2007年からは再びドイツに拠点を置いています。

    KMFDMはポリティカル・バンド!?

    KMFDMは、比較的ポリティカルな傾向の強いインダストリアル・メタルの中でも、特に先鋭的な政治思想を持ち、それを歌詞や世界観に反映するグループとして知られています。

    KMFDMの思想は、暴力,戦争,権力/体制/企業による抑圧などに対する抵抗と闘争を基盤に置いており、特に、キリスト教原理主義や新自由主義を背景としたアメリカの帝国主義がそれらの元凶のひとつであり、危険で大きな敵として想定しています。

    KMFDMのバンド体制は!?

    KMFDMは、その創始者であり全キャリアを通してバンドをコントロールしている、サシャ・コニエツコを中心としたグループ。

    初期の頃からバンド形式で活動を行っていますが、バンドの全楽器パートからプロデュース・エンジニアリングまでマルチに対応するコニエツコのプロジェクトにも近い体制で、他のパートについては何度となく入れ替わっています。

    それらのメンバーはドイツ出身者に限らない多国籍編成であり、加入の前後や在籍中にも自身のバンドや他の第一線のグループでも活躍しいています。

    また、その時折の正式のメンバー以外にも、作品ごとに異なる複数のゲスト・メンバーも参加しているほか、ライヴ専任のサポート・メンバーも存在しています。

    特に著名な参加ミュージシャンとしては、創設メンバーで脱退した後も断続的に何度か参加している、英国出身の実力派で日本のビジュアル系バンドとも交流のある〈PIG〉ことレイモンド・ワッツや、グラムメタルの〈SHOTGUN MESSIAH〉を経て第一線に上りつめたティム・スコルドら、インダストリアル・シーンのトップアーティストが挙げられます。

    〈KMFDM〉の解散と〈MDFMK〉!!

    KMFDMは、キャリア全盛期の所属レーベル「ワックストラックス!」との契約満了を機に、1999年から2002年まで一時的な解散していましたが、再結成後は現在に至るまで大きなブランクも無くコンスタントな活動を作品リリースを続けており、名実ともにインダストリアル界隈においては最も多作なグループとなっています。

    ただし、この短期の解散期間も、コニエツコは解散直前に加入したティム・スコルドと共に〈MDFMK〉を立ち上げ、アルバムもリリースを含めた活動を続けていたため、KMFDM=コニエツコとしてのキャリアにおいては実質的にブランクは無いものと見なされています。

    なお、この一時的な解散の理由は、中心人物のコニエツコとキャリア黄金期のメンバーだったギュンター・シュルツとエン・エッシュとの間での方向性の相違とされており、再結成以降はシュルツとエッシュの2名はバンドに関わっていません。

     

    次ページはKMFDMのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    KMFDM|ケイ・エム・エフ・ディー・エム|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム

    Opium|オピウム

    オリジナルアルバム – 1作目 (1984年)

    リアルタイムではライヴ会場で販売されるにとどまり、媒体もカセットテープのみだった幻のデビューアルバムが2002年に再リリースされたもので、ほぼサシャ・コニエツコとレイモンド・ワッツの2名によって制作されています。

    ギターはフィーチャーされているものの、全盛期のようなゴリゴリのメタルギターはまだ用いてられおらず、曲調は、アングラ・ニューウェイヴの界隈で顕著だった、ノイズ系をも含むコンセプチュアルな前衛音楽の影響が強い作風が中心。
    全体的な印象は、どろりとしたカオティックなサイケデリアをも漂わせたダーク&ダウナーなヘヴィ・エレクトロ系ニューウェイヴといったところです。

    そんな中に、クラブでのフロア対応も可能なダンサブルなEDMチューン【T-04】や【T-05】、本格的なエレクトロニック・ダブの【T-06】や【T-08】といった、後のKMFDMスタイルの基本形ともいえる佳曲も見られます。
    上記の曲以外にもトランシーな【T-09】など魅力的なナンバーは多く、全盛期のスタイルのみにこだわらないリスナーであれば、十二分に楽しめる好盤です

    なお本作は、ジャケットのアートワークにアーティスト『Brute』によるイラストが用いられていない、例外的なアルバムのひとつ。

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ダンス度:★★★☆☆
    |ポスパン度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★☆☆☆
    |アッパー度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
    オルタナティブ¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    What Do You Know, Deutschland?|ホワット・ドゥ・ユー・ノウ・ドイチェランド?

    オリジナルアルバム – 2作目 (1986年)

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ダンス度:★★☆☆☆
    |ポスパン度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★☆☆☆
    |アッパー度:★☆☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

    Don’t Blow Your Top|ドント・ブロウ・ユア・トップ

    オリジナルアルバム – 3作目 (1988年)

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ダンス度:★☆☆☆☆
    |ポスパン度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |アッパー度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    通好み スルメ盤 実験作
    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    UAIOE|UAIOE (ユー・エー・アイ・オー・イー)

    オリジナルアルバム – 4作目 (1989年)

    ヨーロッパのみでなく、インダストリアル・メタルの最大マーケットであるアメリカをターゲットにした世界展開を開始したアルバムで、そのアメリカでは「ワックストラックス!」がディストリビューションを行いました。
    これまでの主力の1人レイモンド・ワッツは、前作の製作中に脱退して〈PIG〉を始動させたため本作からはしばし不参加となり、それ以降も参加は断続的となります。

    音楽的には、従来のスタイルを基調としつつもサウンドはこれまで以上にヘヴィで、さらにメタルギターのフィーチャー度合いを大幅アップしたロック寄りの作風へと移行し、同時代的なインダストリアル・メタル路線へと一歩を踏み出しています。

    ここではミドル〜スローのダウンテンポなグルーヴチューンが主体で、全盛期のようなアッパーでエクストリームなキラーチューンは見られないものの、冒頭の【T-01】【T-02】や、【T-06】,【T-07】,【T-09】といった準名曲クラスの佳曲は多め。

    それ以外も、ラップ風のヴォーカルを用いたインダストリアル・ヒップホップ調の【T-01】や、後の〈マリリン・マンソン〉のマーチングメタルの原点とも言えそうな【T-04】、定番のダブ・チューン【T-05】や【T-08】などのきなみ高水準で、充実度の高いアルバムと言えるでしょう。

    |メタル度:★★★★☆
    |ダンス度:★★☆☆☆
    |ポスパン度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |アッパー度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 入門盤 通好み スルメ盤 実験作
    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Naïve|ナイーヴ

    オリジナルアルバム – 5作目 (1990年)

    80年代から〈LAIBACH〉〈FRONT 242〉〈FRONT LINE ASSEMBLY〉〈REVOLTING COCKS〉などインダストリアル/ボディミュージックを中心としたリリース展開を行い、インダストリアル・メタル全盛期のアメリカシーンで存在感を見せていたレーベル「ワックストラックス!」へと移籍。
    バンドもアメリカへと乗り込み、「ワックストラックス!」の本拠地シカゴに居を構えての第一弾となる記念すべきアルバム。
    ……だったのですが、【T-07】内で用いたサンプリングに対する著作権がらみのクレームが原因で、10年以上に渡って廃盤状態に追いやられていた…といういわく付きの1枚です。

    メタルギターをフィーチャーしたダウンテンポ主体という点では前作を踏襲しており、廃盤の原因となったやや〈PIG〉風の【T-07】や、マーチング・メタル系の【T-08】、かの〈SLAYER〉の名曲【Angel of Death】のサンプリングをフィーチャーした【T-11】などのヘヴィチューンも含まれます。
    ただし、前作と比較するとそれ以前のニューウェイヴ・テイストとダンサブルな面が強調されており、インダストリアル・メタルとして見るとソリッドなヘヴィネスとアグレッションは控えめ。

    なお、前記のヘヴィな【T-11】はCDのみの収録だった言わばボーナス・トラックなのですが、全盛期につながるアッパーなデジタルスラッシュ系のナンバーでオールタイム・ベスト級の出来栄えを見せており、おおむね及第点ながら決め曲をに乏しい本作においては間違いなく看板曲と言えるキラーチューンです。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ダンス度:★★☆☆☆
    |ポスパン度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |アッパー度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤 通好み スルメ盤 実験作
    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Money|マネー

    オリジナルアルバム – 6作目 (1992年)

    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Angst|アングスト

    オリジナルアルバム – 7作目 (1993年)

    全面的にメタルギターをフィーチャーしたヘヴィなサウンドと、ロック/メタル色の強いスタイルへと変貌。
    強烈なフックを持った、アグレッション全開のアッパーなデジタルスラッシュ・チューンを武器に、インダストリアル・メタルのトップグループへ殴り込みをかけ、ターニングポイントとなった黄金期の幕開けにあたるアルバムです。

    第一次インダストリアル・メタルのムーヴメントとしては爛熟期、そしてそのブーム最盛期の渦中にある本作からはじまる一連の3作品は、いわば「KMFDM黄金期三部作」とも呼ぶべきものであり、一般的にバンドのキャリアにおいても全盛期と見なされています。

    楽曲の中では、なんといっても本作の看板曲のデジタルスラッシュ【T-02】が出色。
    〈MINISTRY〉にも匹敵するエクストリミティを持ちながらも極めてキャッチーなナンバーで、新たな方向性を示したと同時に明確に格が異なる出来栄を見せ、全キャリア中でも有数のキラーチューンといえます。

    それ以外にも、名曲の【T-01】,【T-05】やそれに次ぐ準名曲の【T-06】,【T-09】など多彩な作風のキャッチーな佳曲が目白押しで、この時期クリエイティヴィティが完全覚醒してることが理解できます。

    |メタル度:★★★★☆
    |ダンス度:★★★★☆
    |ポスパン度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |アッパー度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤 実験作
    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Nihil|ニヒル

    オリジナルアルバム – 8作目 (1995年)

    KMFDMのカタログにおいても特にヘヴィな楽曲が集中した1枚で、この時期のデジタルスラッシュ3部作の中においても、最もヘヴィメタリック&アグレッシヴなアルバム。
    ニューメタル以降のメタルブームを経てシーン全体のエクストリミティが飛躍的に底上げされたゼロ年代後半からの作品と比較しても、ヘヴィネスとアグレッションにおいては引けを取りません。

    また、楽曲はこれまでにも増してキャッチーなフックが効いており、中でも冒頭の【T-01】,【T-02】に【T-03】や【T-06】、実質的なラスト・ナンバーの【T-10】はツカミ完璧の絶品アッパー・チューンですし、それ以外もほぼ全曲が軽く水準のはるか上をゆく佳曲という充実ぶり。
    まさに粒ぞろいの楽曲が目白押しの一部のスキも無い仕上がりで、下馬評どおり代表作に推されるだけの値打ちがあるのはもちろんのこと、インダストリアル・メタル史に残る名盤の1枚に加えても何ら差し支えないでしょう。

    あえていえば、本作のアルバムの看板的なキラーチューンは、前作の【A Drug Against War】や次作の【Son of a Gun】といった強力なアンセムと比較するとやや小粒で、そのインパクト不足が弱点といえます。
    また、前後のアルバムと比較してやや作風のレンジが狭いあたりも、好みが分かれるポイントかもしれません。
    とはいえ、全体的にハイレベルなアベレージ重視なクオリティ・バランスであり、デジタルスラッシュ3部作の中でも総合力では一歩リードともいえます。

    |メタル度:★★★★★
    |ダンス度:★★★☆☆
    |ポスパン度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★★
    |アッパー度:★★★★★
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤
    エレクトロニック¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    Xtort|エクストート

    オリジナルアルバム – 9作目 (1996年)

    全面的にメタルギターをフィーチャーして、フィジカルを刺激するヘヴィかつアッパーなインダストリアル・メタルを押し出した、90年代デジタル・スラッシュ路線三部作のトリを飾るアルバム。

    その直近2作と比較すると、作風はメタリックなヘヴィネス重視でストロングな前作『Nihil』よりも、アグレッシヴながら多彩な作風が並ぶ『Angst』に近く、それに劣らぬ幅広いスタイルを楽曲がそろった多様性重視の作品と言えます。

    また、楽曲クオリティに若干ムラがある反面、アッパーでエクストリームな激烈キラーチューン【T-08】が、看板曲としてもあまりに桁違いのインパクトで際立っている点でも『Angst』と共通しています。

    確かにヘヴィネスやスラッシュ色は減退したものの、流麗なメタル・ギターソロに尺を割くなどメタラーにも聴きどころは少なくありません。
    なにより前記の【T-08】は、全キャリア中でも屈指のアンセムと名高いデジタル・スラッシュの超名曲ですし、【T-01】,【T-02】,【T-04】,【T-05】,【T-10】とフッキーな佳曲は盛りだくさんで、多少の波の荒さを補って余りある見事な出来栄えと言えるでしょう。

    |メタル度:★★★★★
    |ダンス度:★★★★☆
    |ポスパン度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |アッパー度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤
    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Symbols|シンボルズ:F×S×C×S×P

    オリジナルアルバム – 10作目 (1997年)

    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Agogo|アゴゴ

    オリジナルアルバム – 11作目 (1998年)

    Adios|アディオス

    オリジナルアルバム – 12作目 (1999年)

    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Attak|アタック

    オリジナルアルバム – 13作目 (2002年)

    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    WWIII|WWIII(ワールドウォー・スリー)

    オリジナルアルバム – 14作目 (2003年)

    オルタナティブ¥1,222KMFDM
    iTunes Store

    Hau Ruck|ハウ・ラック

    オリジナルアルバム – 15作目 (2005年)

    エレクトロニック¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    Tohuvabohu|トーフワボーフ

    オリジナルアルバム – 16作目 (2007年)

    エレクトロニック¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    Blitz|ブリッツ

    オリジナルアルバム – 17作目 (2009年)

    エレクトロニック¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    WTF?!|WTF?!(What The Fuck?!:ワッツ・ザ・ファック?!)

    オリジナルアルバム – 18作目 (2011年)
    WTF?!

    エレクトロニック¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    Kunst|クンスト

    オリジナルアルバム – 19作目 (2013年)

    オルタナティブ¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Our Time Will Come|アワー・タイム・ウィル・カム

    オリジナルアルバム – 20作目 (2014年)

    インダストリアル¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    Hell Yeah|ヘル・ヤァ

    オリジナルアルバム – 21作目 (2017年)

    Paradise|パラダイス

    オリジナルアルバム – 22作目 (2019年)

    インダストリアル¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    Hyëna |ハイエナ

    オリジナルアルバム – 22作目 (2022年)

    インダストリアル¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    KMFDM|ケイ・エム・エフ・ディー・エム|DISCOGRAPHY|リミックス・アルバム

    Naïve/Hell to Go|ナイーヴ/ヘル・トゥ

    リミックス・アルバム (1994年)

    Ruck Zuck|ラック・ザック

    リミックス・アルバム (2006年)

    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Brimborium|ブリボリウム

    リミックス・アルバム (2008年)

    エレクトロニック¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    Krieg|クリーグ

    リミックス・アルバム (2010年)

    エレクトロニック¥1,528KMFDM
    iTunes Store

    In Dub|イン・ダブ

    リミックス・アルバム (2020年)

    テクノ¥1,681KMFDM
    iTunes Store

    MDFMK|エム・ディー・エフ・エム・ケイ|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム

    MDFMK|エム・ディー・エフ・エム・ケイ

    オリジナルアルバム – 1作目 (2000年)

    ロック¥1,935MDFMK
    iTunes Store
    次ページはKMFDMの関連グループSLICK IDIOTのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    SLICK IDIOT|スリック・イディオット|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム

    SLICK IDIOT|スリック・イディオット|DISCOGRAPHY|スタジオ・アルバム

    DickNity|ディックニティ

    オリジナル・アルバム – 1作目 (2002年)

    Screwtinized|スクリューティナイズド

    オリジナル・アルバム – 2作目 (2004年)

    SUCKSESS|サクセス

    オリジナル・アルバム – 3作目 (2009年)

     SLICK IDIOT|スリック・イディオット|DISCOGRAPHY|リミックス・アルバム

    ReDickUlous|リディックユーロス

    リミックス・アルバム (2003年)

    xSCREWciating|エクススクリューシーティング

    リミックス・アルバム (2006年)

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