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★ MARILLION(マリリオン)ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|80年代から止まることなく進化を続けてきたUKネオ・プログレッシヴ/ポンプロックの筆頭格!!…必聴アルバムは?

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Contents

  1. シアトリカルなカリスマ・フロントマンを失いつつも休むことなく精力的な活動を続け、現在進行形のバンンドとして第一線に返り咲いた、UKポンプロック・シーンを代表する職人バンド!!
        1. 英国ポンプ・ロックの筆頭格!?
        2. フロントマン交代で二つの時代に分かれる!?
        3. 第1期/フィッシュ時代
        4. 第2期/ホガース時代
        5. 業界初のクラウド・ファンディング・アルバム!?
        6. 交代一切なし!黄金の布陣による現行体制!!
  • MARILLION|マリリオン
    1. Script For A Jester’s Tear|スクリプト・フォー・ジェスターズ・ティアー:独り芝居の道化師
    2. Fugazi|フガジ:破滅の形容詞
    3. Misplaced Childhood|ミスプレイスド・チャイルドフッド:過ち色の記憶
    4. Clutching At Straws|クラッチング・アット・ストロウズ:旅路の果て
    5. Seasons End|シーズンズ・エンド:美しき季節の終焉
    6. Holidays In Eden|ホリデイズ・イン・エデン:楽園への憧憬
    7. Brave|ブレイヴ
    8. Afraid Of Sunlight|アフレイド・オブ・サンライト
    9. This Strange Engine|ディス・ストレンジ・エンジン -遠い記憶に-
    10. Radiation|レディエーション
    11. Marillion.com|マリリオン・コム
    12. Anoraknophobia|アノラクノフォビア
    13. Marbles|マーブルス
    14. Somewhere Else|サムホウェアー・エルス
    15. Happiness is the Road|ハピネス・イズ・ザ・ロード
    16. Less Is More|レス・イズ・モア
    17. Sounds That Can’t Be Made|サウンズ・ザット・キャント・ビー・メイド – 創られざる音律
    18. Fuck Everyone and Run (F E A R)|ファック・エヴリワン・アンド・ラン:F E A R
    19. With Friends from the Orchestra|ウィズ・フレンズ・フロム・ザ・オーケストラ
    20. An Hour Before It’s Dark|アン・アワー・ビフォー・イッツ・ダーク
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  • シアトリカルなカリスマ・フロントマンを失いつつも休むことなく精力的な活動を続け、現在進行形のバンンドとして第一線に返り咲いた、UKポンプロック・シーンを代表する職人バンド!!

    MARILLIONのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    MARILLION(マリリオン)は、イギリスのプログレッシヴ・ロックバンド。

    英国ポンプ・ロックの筆頭格!?

    MARILLIONは、大枠ではプログレッシヴ・ロックとしてカテゴライズされていますが、かといってもオリジナル世代ではありません。
    MARILLIONは80年代のリバイバルムーヴメントの中で登場して、『ネオ・プログレッシヴ・ロック』と呼ばれることもあった新世代グループに属します。

    単なるリバイバルであってプログレッシヴ(進歩的)要素が皆無なことで、“華美なロック”を意味する『ポンプ・ロック』というジャンル名が与えられた、これらのグループの代表格のひとつがこのMARILLIONで、そのシーンの中でも最も高い知名度を持つバンドといえます。

    フロントマン交代で二つの時代に分かれる!?

    MARILLIONは、バンドの顔でもあるヴォーカリストが80年代末に交代したのを機に、初代『フィッシュ』時代の“第一期/フィッシュ期”と、現在に至る二代目『スティーヴ・ホガース』時代である“第二期/ホガース期”に分けれています。

    ヴォーカリスト交代のタイミングでバンド名の改名を検討したというだけあって、ヴォーカルのスタイルはもとより基本的な音楽性にも変化が見られます。

    第1期/フィッシュ時代

    初代ヴォーカリストのフィッシュは、UKプログレバンド〈GENESIS〉のヴォーカリストであるピーター・ガブリエルからの影響を受けていることで知られていました。

    それはフィッシュの表現スタイルでも明白で、〈GENESIS〉時代のガブリエルを模したような、大仰なヴォーカル・スタイルやグラム風のメイクやコスプレを施してのシアトリカルなステージングを持ち味にしていました。

    ヴォーカル・パフォーマンスだけでなく音楽性自体も〈GENESIS〉の影響下にあるもので、コンセプトアルバムを中心として、叙情的でドラマ性の強いサウンドを展開していたこともあり、フィッシュ在籍時の“第一期”は一般に“GENESISインスパイア”とからスタートしたと見なされています。

    ビジュアル/サウンドのいずれもが、名実ともに〈GENESIS〉チルドレンの称号に違わぬものと言えます。

    第2期/ホガース時代

    フィッシュからスティーヴ・ホガースに交代した“第二期”は、従来のプログレ色の強いコンセプトアルバム以外にもいくつかの試みを行っており、それによって新世代リスナーを含む、より幅広い層アピールすることに成功しました。

    一般に、コンパクトなポップロックチューンを中心により普遍的でオーソドックスな作風を追求したの“ポップ路線”と、エレクトロニックサウンドやポストロックなどの同時代的なプログレサウンドを導入した“モダン路線”で知られています。

    業界初のクラウド・ファンディング・アルバム!?

    スティーヴ・ホガースが加入してからのMARILLIONは、作品自体は高評価を得るものの商業的な成功には結びつかない傾向がありました。

    そのため、現在ではポピュラーなクラウド・ファンディングによって、制作資金の捻出するという試みも早期に展開していました。

    それが功を奏して、音楽業界初のクラウド・ファンディングによるアルバムリリースを成功例として話題にのぼり、広く注目を集めるという宣伝効果もありました。

    交代一切なし!黄金の布陣による現行体制!!

    ホガース加入後のMARILLIONは、キャリアの長いバンドとしては例外的に、一切のメンバーはの交代はなく完全固定の体制で活動を続けており、現在に至るまで大きなブランクなしにコンスタントなアルバムリリースを続けています。

    次ページはMARILLIONのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    MARILLION|マリリオン

    Script For A Jester’s Tear|スクリプト・フォー・ジェスターズ・ティアー:独り芝居の道化師

    オリジナルアルバム – 1作目 (1983年)

    ネオプログレともポンプロックとも呼ばれるMARILLIONですが、プログレの実験性や先進性の部分はニューウェイヴ/ポストパンクに流れ、叙情性とドラマ性という様式だけを受け継いでおり、まさにポンプロックというラベルこそは、それを正確に表しているとも言えます。

    大作主義と長尺曲の多さもまたプログレ譲りですが、変態的な曲構成や技巧性、異ジャンルとの交配といった要素は追求していません。

    適度なハードロック・テイストとドラマティックなサウンドは、ヴォーカルのクドさ込みでメタラーにも馴染みやすいものですし、手堅く真面目なつくりの高水準な作品であるのは確かで、聴いていてストレスを感じることはありません。

    反面、良く悪くも尖った部分や破綻がなく、スリルにも欠けるためにインパクトは弱く、トータルでの印象はやや淡白でフラットなものです。

    |プログレ度:★★★☆☆|ドラマ性:★★★☆☆|ポップネス:★★★☆☆
    |ハドロク度:★★★★☆|オルタナ度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤 スルメ盤

    Fugazi|フガジ:破滅の形容詞

    オリジナルアルバム – 2作目 (1984年)

    ほぼ前作を踏襲した作風でありながらも、ヘヴィネスを増したよりハードなサウンドとなっており、アグレッシヴな展開も見せるなど、ロック的な躍動感とダイナミクスが増したメリハリの効いた仕上がりです。

    メタル/ハードロック色が濃厚な曲も多く、N.W.O.B.H.M.と同列に語られてファンが重なっていたというのも納得できます。
    時折ニューウェイヴからの影響も感じられるものの、ポンプロックとしての叙情プログレの様式遵守が前提にあるため、音楽的な広がりはあまり期待できません。
    それでも、このジャンルの枠の中ではトップレベルに位置するアルバムなのは確かでしょう。

    プログレ度:★★★★☆
    |ドラマ性:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    ハドロク度:★★★★★
    |オルタナ度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 入門盤 通好み スルメ盤

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    Misplaced Childhood|ミスプレイスド・チャイルドフッド:過ち色の記憶

    オリジナルアルバム – 3作目 (1985年)

    フィッシュの幼少期の体験をテーマにしたという、ストーリー仕立てのコンセプト・アルバムで、一般的にフィッシュ在籍時の第1期の中では代表作とされています。

    少年時代というテーマの影響か、ややノスタルジーを誘うような牧歌的ともいえる叙情性が押し出されており、ロック的なダイナミズムやアグレッシヴな展開は、クライマックス的なパートに見られる程度でかなり控えめ。

    組曲的な展開も見せるいかにもプログレなつくりで、単体で強烈な印象を残すような曲はありませんが、アルバム・オリエンテッドという意味では初期でも最もプログレらしいアルバムとも言えます。
    また、フィッシュの歌唱もややクドさ控え目ということもあって、ホガース期のファンにも入りやすい1枚とも言えるかもしれません。

    |プログレ度:★★★★☆
    |ドラマ性:★★★★☆
    |ポップネス:★★☆☆☆
    |ハドロク度:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤

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    Clutching At Straws|クラッチング・アット・ストロウズ:旅路の果て

    オリジナルアルバム – 4作目 (1987年)

    前作と同じく、ストーリー仕立てのコンセプトアルバムで、最初期と比較するとハードロック・テイストが薄まった叙情派プログレ路線ですが、ときおりアートロック系ニューウェイヴの空気も漂わせます。

    曲は比較的コンパクトなものが中心で、最長でも6分台。これまでに以上にポップでキャッチーな展開も見られますし、個々にフックがあってメリハリが効いた曲が多く、曲単体としての完成度では前作を上回ります。

    コンセプト・アルバムながら比較的聴きやすい仕上がりは、「プログレは複雑な大作路線こそ至高」と考える向きには物足りないかもしれませんが、そもそも、本来が大仰なポップロックに過ぎなかったことを考えれば、洗練に向かうのも間違いとは言えはないでしょう。

    |プログレ度:★★★★☆
    |ドラマ性:★★★★☆
    |ポップネス:★★★★★
    |ハドロク度:★★★☆☆
    |オルタナ度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 入門盤 通好み スルメ盤

    Seasons End|シーズンズ・エンド:美しき季節の終焉

    オリジナルアルバム – 5作目 (1989年)

    フィッシュが脱退してホガースを迎えた、第2期MARILLIOの幕開けとなるアルバム。

    前作の時点ですでに足を踏み入れていた、プログレ的な過剰さや複雑さを抑えた作風で、さらにコンパクトでポップなアプローチを押し進めて、それを軸にした展開を見せています。

    とはいえ、根本にあるのはオールドスクールなハードロック/プログレであり、結局のところ盛り上がりどころはそれに由来するドラマティックなパートというあたりは、少々皮肉にも思えるところです。

    それでも、ある種の普遍性を持ったメロディック・ロックとしては良質なものであり、楽曲アベレージについても上々の仕上がりです。

    |プログレ度:★★☆☆☆
    |ドラマ性:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★★
    |ハドロク度:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★☆☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 スルメ盤

    Holidays In Eden|ホリデイズ・イン・エデン:楽園への憧憬

    オリジナルアルバム – 6作目 (1991年)

    前作で試みた、より普遍的でコンパクトなポップロック路線の追求が、ひとつのピークを迎えたアルバム。
    前作ではまだ目立っていた、プログレ/ハードロック的な複雑さや過剰さを抜いて、ややソフィスティケートさせたようなスタイルです。

    実験性や先進性などは当たり前のように希薄で、同時代的アップグレードも全くなされていない80年代を引きずったサウンドは、JOURNEYらUSプログレハード勢による産業ロック/AOR路線の、英国仕様とでもいったようにも聴こえるもの。
    その一方で、『U2』などのニューウェイヴ系UKポップロックサウンドを思わせる、フレーズや展開もときおり飛び出してきます。

    US産業ロック勢のような“ポピュラリティ全振りサウンド”ではないため、一般にアピールするにはキャッチネスやフックが脆弱で、突き抜けないUKロック的な煮え切らなさが拭い去れないものの、堅実さと品の良さが感じられる上質なポップロックではあります。

    |プログレ度:★☆☆☆☆
    |ドラマ性:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★★
    |ハドロク度:★☆☆☆☆
    |オルタナ度:★☆☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    賛否両論 スルメ盤 実験作

    Brave|ブレイヴ

    オリジナルアルバム – 7作目 (1994年)

    実際に起こった事件をテーマにしたという、コンセプト・アルバム。

    少なくとも日本のメタルクラスタの中では、最も高い知名度と人気を持つMARILLIONの作品でありポンプロック・タイトルで、このタイミングで来日公演まで実現しています。

    もっともそれは、プログレメタル・ブームの余波というよりも、一声で輸入盤店の売り上げくらいは左右すると言われる、某音楽評論家のプッシュによるものでしたが、それでも本作が全キャリア中でも屈指の名盤であるという事実は揺らぎません。

    サウンドは仄暗いメランコリアをまとっており、彼らの作品の中でも特にシリアスな作風が特徴的。
    これは、プログレ/オルタナ系ゴシックメタルの登場を機に一気に増加して、それに類する陰鬱さを持つ、いわゆるダーク・ロックやダーク・プログレに近いものです。

    その意味では、彼らも影響を受けることになる後の〈RADIOHEAD〉に通じますが、本作はそのターニングポイントとなった『OK Computer』アルバムにも数年先駆けていました。
    本作で目指したポンプロックのアップグレードを、新世代ならではのセンスで完遂させたのが〈RADIOHEAD〉と考えることもできます。

    いずれにしても、フィッシュ時代にとらわれていた70年代プログレ様式美から抜け出したと同時に、そのフィッシュの呪縛を断ち切って、現在進行形のバンドとしての評価を確かなものとした作品です。

    |プログレ度:★★★★★
    |ドラマ性:★★★★☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    |ハドロク度:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤 スルメ盤 実験作

    Afraid Of Sunlight|アフレイド・オブ・サンライト

    オリジナルアルバム – 8作目 (1995年)

    佳曲のT-05やT-07などには、ジャケットからイメージされるような、前作『Brave』に続くゴシック/ダークメタル的な陰鬱さも漂うものの、トータルで見るとむしろ明るい雰囲気の曲が目立ち、前作とそれ以前のホガース期の作風をプラスしたようにも感じられます。

    7分台の2曲を含め曲は全体的に長めながら、優れた構成力も手伝って比較的ポップでコンパクトにまとまった印象があり、長さはそれほど気になりません。

    イギリス本国でもそれなりの結果は残せたものの、圧倒的なインパクトではさすがに前作に及ばないこともあり、本作でさらに大きくステップアップすることは叶いませんでした。

    前作の重厚でドラマティックなサウンドを期待すると、やや肩スカしかもしれません。とはいえ、いつも通り丁寧に作られて良作ですし、良くも悪くも時代を超えた普遍性と聴きやすさを持った間口の広いアルバムです。

    なお、ジャケットは、現在のポリコレ的にNGなのか、近年では“差し替バージョンが”主に流通しています。

    |プログレ度:★★★☆☆
    |ドラマ性:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★☆
    |ハドロク度:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 スルメ盤

    This Strange Engine|ディス・ストレンジ・エンジン -遠い記憶に-

    オリジナルアルバム – 9作目 (1997年)

    前作とほぼ同路線ですが、ゴシック/ダークメタル的な陰鬱さはさらに希薄になり、全体的にほの明るいポップネスが支配的なアルバムです。

    その、コントラストの少ない穏やかな作風は、陽だまりのような心地良さを感じさせる反面、やや各曲の印象が弱くぼんやりした印象が残ります。

    そんな中、躍動感を持ったアップテンポなナンバーのT-06は、THE POLICEをヴィンテージ・フレーバーをまぶしたような印象もありますが、キャッチーなフックを持った佳曲。

    また、ルーツ・ミュージック風味のあるT-01や、プログレ調のドラマティックなT-08といったあたりもナカナカの力作で、本作の聴きどころとなっています。

    プログレ度:★★★☆☆
    |ドラマ性:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★★☆
    ハドロク度:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 スルメ盤

    Radiation|レディエーション

    オリジナルアルバム – 10作目 (1998年)

    『Brave(7th)』で息を吹き返した後に、レーベルとアルバム契約を結んだ3枚のアルバムのラストを飾る作品。
    これらは三部作というわけではないのですが、音楽性の傾向はほぼ似通ったもので、本作も比較的シンプルでコンパクトにまとまった、普遍的なポップロック・アルバムを狙っています。

    この3作の中で本作は特にコンパクトにまとまった短めの曲が多く、唯一3〜4分台のが中心となっていますが、これらのポップロック・チューンには佳曲も少なくありません。

    その一方で、プログレ的な様式美も3作中では最も強めで、アルバムの随所にそれが見られるという、やや二極化が進んだとも言えそうなアルバムとなっています。

    ところが、プログレ色を強めた割には終盤の長尺曲などは今ひとつで盛り上がりに欠け、全体的にはこの3作の中では特に印象の薄い仕上がりとなっています。

    |プログレ度:★★★★☆
    |ドラマ性:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★★☆
    |ハドロク度:★★☆☆☆
    |オルタナ度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★☆☆

    入門盤 賛否両論 スルメ盤

    Marillion.com|マリリオン・コム

    オリジナルアルバム – 11作目 (1999年)

    〈RADIOHEAD〉がその大ブレイク作『OK Computer』で提示した、ポストロック系の新世代プログレ/ポンプロック・サウンドの影響は広範囲に波及しました。
    中でも、ダークな作風のプログレやゴシックメタルなどのバンドも含めた、メランコリック系ハード/ヘヴィ界隈は、ダイレクトにその波をかぶります。

    オーソドックスなポップ/ソフトロック路線に限界が感じられたMARILLIONも、それに可能性を見出したようでで、インディー落ちした本作からは、同時代的なモダン・テイストを取り入れアプローチを次の一手として用います。

    ここではまだ、従来のポップロック路線が基本にありますが、ポストロック系のサウンドや、ブリットポップ系のポップ・エッセンス、トリップホップ系のエレクトロニックなトリッピー・サウンドなどを取り入れ、全体の印象はかなりモダンな印象受けるものとなりました。

    これを“ベテランの冷水”や“トレンドにすり寄った”と見る向きもありますが、キャッチーなT-02は秀逸なポップチューンで後期を代表する1曲ともいえる仕上がりですし、その他も、普遍性と同時代性を持った佳曲ぞろい。
    やり方次第では、一般層も含めて広く受け入れられ得るだけのポテンシャルを見せています。

    |プログレ度:★★★☆☆
    |ドラマ性:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★★
    |ハドロク度:★☆☆☆☆
    |オルタナ度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    代表作 入門盤 スルメ盤 実験作

    Anoraknophobia|アノラクノフォビア

    オリジナルアルバム – 12作目 (2001年)

    世界初のクラウド・ファンディングによって製作された音楽アルバムと見なされており、その過去に例のないトピックが大きな話題にもなったことで、一気に知名度を上げることにもつながりました。

    作風は前作をさらに一歩推し進めたもので、エレクロクトロニック色が強まった以外は大きな変化はありませんが、導入した同時代的な新機軸もより多様になり、そのポストロック/オルタナティヴ・ロックのエッセンスと本来のスタイルとの融合も、かなりこなれたものになっています。
    ややアトモスフェリックに寄った作風で、シングル向きなフックの効いたキラーチューンなどは無いものの、楽曲は軒並み高水準。

    タイトルは、「アラクノフォビア=蜘蛛恐怖症」と「アノラック=英国のレイン・ジャケット」をもじったもの。アノラックを着たコミカルなキャラクターを用いたジャケットも、低予算ながら彼らのアートワークとしては異色なインパクトを残しています。

    |プログレ度:★★★☆☆
    |ドラマ性:★★☆☆☆
    |ポップネス:★★★★☆
    |ハドロク度:★☆☆☆☆
    |オルタナ度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★

    代表作 入門盤 賛否両論 スルメ盤 実験作

    Marbles|マーブルス

    オリジナルアルバム – 13作目 (2004年)

    前々作からスタートした、“アフターRADIOHEAD”なポストロック系プログレ路線でのピークとも言えるアルバム。
    “Brave(7th)”以来模索し続けて自力ではたどり着けなかった領域に、〈RADIOHEAD〉らの方法論をヒントにようやく到達したともいえる見事な仕上がりです。

    エレクトロニック・テイストが強化された、アトモスフェリックで時に〈PINK FROID〉を想起させるようなサイケデリック・テイストも漂わせたサウンドは、〈COLDPLAY〉あたりと同列以上に語れる程度には同時代的アップデートが施されています。
    過去の、ヴォーカルが前面に出すぎて過剰主張しがちな音づくりのバランスが、解消されたこともプラスに働いています。

    同時期に〈RADIOHEAD〉によって方向性を変えたプログレ系グループの中では、〈PORCUPINE TREE〉や〈ANEKDOTEN〉、ゴシックメタルの〈ANATHEMA〉らなどとともに、最も成功を収めた作品と呼べるものでしょう。

    なお、当初は1枚組の通常盤と限定の2枚組が存在していましたが、近年では一般向けに再リリースされた2枚組が中心に流通しています。

    |プログレ度:★★★★★
    |ドラマ性:★★★☆☆
    |ポップネス:★★★☆☆
    |ハドロク度:★☆☆☆☆
    |オルタナ度:★★★★★
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

    Somewhere Else|サムホウェアー・エルス

    オリジナルアルバム – 14作目 (2007年)

    Happiness is the Road|ハピネス・イズ・ザ・ロード

    オリジナルアルバム – 15作目 (2008年)

    Less Is More|レス・イズ・モア

    オリジナルアルバム – 16作目 (2009年)

    Sounds That Can’t Be Made|サウンズ・ザット・キャント・ビー・メイド – 創られざる音律

    オリジナルアルバム – 17作目 (2012年)

    Fuck Everyone and Run (F E A R)|ファック・エヴリワン・アンド・ラン:F E A R

    オリジナルアルバム – 18作目 (2016年)

    「F E A R」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    With Friends from the Orchestra|ウィズ・フレンズ・フロム・ザ・オーケストラ

    オリジナルアルバム – 19作目 (2019年)

    An Hour Before It’s Dark|アン・アワー・ビフォー・イッツ・ダーク

    オリジナルアルバム – 20作目 (2022年)

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