Contents
- 1アメリカを代表する国民的ロックバンドへと成長を遂げたグランジBIG4唯一の生き残りは、社会とリスナーのため日夜闘争を続けるポリティカルな社会派グループ!?
- 1...1PEARL JAMはグランジBIG4の一角!?
- 1...2PEARL JAMは後発ながら実は古参!?
- 1...3PEARL JAMはオーソドックスなハードロック!?
- 1...4PEARL JAMはポリティカルなバンド!?
- 1...5ニューメタル世代のポスト・グランジのルーツ!?
- 1...6グランジBIG4唯一の生き残り!?
- 1.1PEARL JAM|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Ten|テン
- 1.1.2Vs.|ヴァーサス
- 1.1.3Vitalogy|バイタロジー (生命学)
- 1.1.4No Code|ノー・コード
- 1.1.5Yield|イールド
- 1.1.6Binaural|バイノーラル
- 1.1.7Riot Act|ライオット・アクト
- 1.1.8Pearl Jam|パール・ジャム
- 1.1.9Backspacer|バックスペイサー
- 1.1.10Lightning Bolt|ライトニング・ボルト
- 1.1.11Gigaton|ギガトン
アメリカを代表する国民的ロックバンドへと成長を遂げたグランジBIG4唯一の生き残りは、社会とリスナーのため日夜闘争を続けるポリティカルな社会派グループ!?
PEARL JAM(パール・ジャム)は、グラン時の聖地と呼ばれるアメリカ合衆国ワシントン州シアトルを拠点とする、グランジ/ハードロックバンド。
PEARL JAMはグランジBIG4の一角!?
アメリカン・オルタナティヴ・ロックから派生し、世界的なムーヴメントとして一時代を築いたグランジの代表格のひとつとして、90年代初期のブーム黎明期から活動を続けているグループです。
その中でも、NIRVANA(ニルヴァーナ), ALICE IN CHAINS(アリスインチェインズ), SOUNDGARDEN(サウンドガーデン)とともに、メインストリーム第一線に登りつめて活躍したトップバンドということで、グランジBIG4(四天王)とも称されています。
PEARL JAMは後発ながら実は古参!?
PEARL JAMは、グランジBIG4の中では最もデビューの遅いグループですが、メンバーのグランジ・シーンでのキャリアは古く、バンドの創始者ストーン・ゴッサードとジェフ・アメンは、シーンでも古参に属するGREEN RIVERのメンバーとしてキャリアをスタートしています。
その二人が脱退後に結成するも短命に終わった、MOTHER LOVE BONEに続くバンドとして、1990年に始動したのがこのPEARL JAMでした。
PEARL JAMはオーソドックスなハードロック!?
70年代ロックの再解釈というメソッドが、ひとつの主流となっているグランジの中でも、PEARL JAMは比較的オーソドックスなアメリカン・ロック/ハードロック寄りのスタイルを持つグループ。
時期のよってスタイル/音楽性に変化は見られますが、基本的には広義的なアメリカン・ロックの枠でくくることのできるサウンドを展開しています。
そのため、アクの強いグランジBIG4の中ではややインパクトを欠いていましたが、逆にその普遍性から幅広い層に受け入れられることに成功しています。
PEARL JAMはポリティカルなバンド!?
PEARL JAMはグランジ・シーンの中でも特にポリティカルなグループのひとつで、政治的/社会的な活動にも積極的にコミットしてメッセージを発するほか、歌詞のテーマとしてもそれらを取り上げてもいます。
また、チケットの販売価格について、リスナーサイドに立って興業側と闘争したり、ブートレグ音源を低価格なオフィシャルとして流通させるなど、リスナー・フレンドリーなアティチュードでも知られています。
ニューメタル世代のポスト・グランジのルーツ!?
グランジ・ムーヴメント勃発以降というもの、その影響を受けた無数のフォロアーが登場しました。
リアルタイムでは、NIRVANAの影響下にあるグループが多く、次いでALICE IN CHAINSやSOUNDGARDENのフォロアーという比率でした。
しかし、ニューメタル世代になるとCREEDやNICKELBACKといったPEARL JAMフォロアーがブレイクしたことや、他のグランジ・トップグループが、フロントマンの死や活動停止などによって影響力が薄れたこともあって、一気に変動が起こります。
現在では、“ポスト・グランジ”といえば、PEARL JAM系のスタイルが主流を占める状況となっています。
グランジBIG4唯一の生き残り!?
NIRVANAのカート・コベインに始まり、ALICE IN CHAINSのレイン・ステイリー, SOUNDGARDENのクリス・コーネルと、PEARL JAMを除くグランジBIG4は、その全てがフロントマンの死という不幸に見舞われ活動停止に陥ってしまいます。(ALICE IN CHAINSは新ヴォーカリストを迎えて活動再開)
PEARL JAMはその中で唯一、ほぼオリジナル・メンバーという体制で、大きなブランクもなくコンスタントな活動を続けており、アメリカを代表するトップクラスのロック・グループとして、アリーナ・バンド/スタジアム・バンドと呼べるほどの存在に成長を遂げています。
PEARL JAM|DISCOGRAPHY
Ten|テン
オリジナルアルバム – 1作目 (1991年)
PEARL JAMのカタログの中では、最もヘヴィメタリックでハードロッキンなアルバム。
アコースティック・ナンバーはT-05程度で、それ以外は程度の差こそあれヘヴィなサウンド導入した曲がそろっています。
グルーヴィーなT-04, キャッチーなT-06, アップテンポなT-08, ダークでメロディアスなT-09など秀逸な曲も多く、中でもT-06はオールタイムベスト級の代表曲。
これらは中盤以降に集中しているため、ややスロー・スターターなアルバムとなっていますが、他の楽曲もおおむね水準以上であり、スキのない見事な出来栄えです。
楽曲の多様性や完成度ではさすがに次作に及ばないものの、累計セールスでは全カタログ中トップを誇り、オールドファンからはベストに挙げられることも多いアルバムですし、メタル/ハード系のリスナーには名盤の次作よりも、むしろこちらの方が馴染みやすいでしょう。
|アメロク度:★★☆☆☆
|ハドロク度:★★★★★
|ヘヴィネス:★★★★☆
|ポップネス:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 通好み スルメ盤
PEARL JAM パールジャム / Ten アナログレコード
Vs.|ヴァーサス
オリジナルアルバム – 2作目 (1993年)
NIRVANAの“Nevermind”、ALICE IN CHAINSの“Dirt”、SOUNDGARDENの“Bad Motor FingerもしくはSuperunknown”。
これらグランジBIG4の代表作は、いずれも破格のポップネスとフック満載のハード/ヘヴィロックとして語り継がれるべき、グランジの枠を超越した名盤。そして、PEARL JAMの中でその位置にあたるのがこのアルバムです。
アップテンポなT-01、ヘヴィでダークなT-02、ファンクロックのT-07、キャッチーなT-08あたりは、メタル/ハード系のリスナーでも納得の仕上がり。
中でもT-08は、あまりにキャッチーで完璧過ぎて他の曲が霞むためか、意識的にライヴでは封印され続けたという曰く付きの名曲。
それ以外にも、ポップなアコースティックの代表曲T-03をはじめ、トライバルでトランシーなT-06、アーシーでサイケデリックなT-12といった、多彩な作風の個性的な名曲が満載で、最高傑作の称号に恥じない出来栄えです。
|アメロク度:★★★★☆
|ハドロク度:★★★★☆
|ヘヴィネス:★★★★☆
|ポップネス:★★★★☆
|総合評価:★★★★★+
殿堂入り 代表作 入門盤 実験作
Vitalogy|バイタロジー (生命学)
オリジナルアルバム – 3作目 (1994年)
前年にNIRVANAが、ヒット度外視の内向きなアルバム“In Utero”をリリースして物議を醸しましたが、本作はPEARL JAMにとってのソレに該当する作品。
“In Utero”のロウなアンチ・ポップ路線の影響に加え、同年のカート・コベインの死も影を落としてしていると考えられます。
アルバム通して、全体的にラフ&ロウな質感とダウナーでミニマル気味な作風が特徴で、淡々としてそっけない抑揚を欠いた曲が多く、ロック的な躍動感やダイナミクスはあまり感じられません。
T-02やT-06のようなアグレッシヴな曲もありますが、その質がメタル/ハードからハードコア/ガレージロック的なベクトルに移っており、これは当時のハードコア・ブームやガレージロック・リバイバルも背景にあるものとも考えられます。
無条件の名盤とは呼べるものではなく、好意的に言っても「熱心なファン向けの通好みなアルバム」といったところですが、T-13はお得意のダーク&ダウナーなアコースティック・ナンバーで名曲と言えます。
また、本作は紙ジャケット仕様なのですが、かなりヘロヘロの紙質で傷みやすいためすぐに商品価値が無くなり、中古店では特売コーナーの常連となっていました。
|アメロク度:★★★☆☆
|ハドロク度:★★★☆☆
|ヘヴィネス:★★★☆☆
|ポップネス:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
PEARL JAM パール・ジャム VITALOGY LTD CD
No Code|ノー・コード
オリジナルアルバム – 4作目 (1996年)
アンチ・ポップでやや実験性のあるサウンドを試みていた時期のアルバムで、ガレージ/ジャンク的な質感とアコースティック色の強目のサウンドが特徴的です。
基本的には、前作の無愛想な作風をさらに推し進めたような作風で、強迫観念的に明快なポップネスやキャッチネスから意図的に背を向けような、フックを欠いた淡白なサウンドを展開しています。
しかし、この路線なら他にいくらでも上が存在しますし、根本的に彼らの資質にマッチしているとは言えず、迷走期ド真ん中の1枚と言っていいでしょう。
そんな中、お得意のトライバル風ナンバーT-04、NIRVANA風のジャンク・ロッキンなT-07、ストーナー的なT-08といったあたりは、それなりに印象に残るナンバーです。
|アメロク度:★★★☆☆
|ハドロク度:★★☆☆☆
|ヘヴィネス:★★☆☆☆
|ポップネス:★★☆☆☆
|総合評価:★★★☆☆
賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
Yield|イールド
オリジナルアルバム – 5作目 (1998年)
PEARL JAM パールジャム / Yield アナログレコード
Binaural|バイノーラル
オリジナルアルバム – 6作目 (2000年)
Riot Act|ライオット・アクト
オリジナルアルバム – 7作目 (2002年)
Pearl Jam|パール・ジャム
オリジナルアルバム – 8作目 (2006年)
Backspacer|バックスペイサー
オリジナルアルバム – 9作目 (2009年)
Lightning Bolt|ライトニング・ボルト
オリジナルアルバム – 10作目 (2013年)
Gigaton|ギガトン
オリジナルアルバム – 11作目 (2020年)