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★ SUICIDAL TENDENCIES(スイサイダル・テンデンシーズ) ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|スラッシュメタルと縁の深いLAクロスオーバーを代表するテクニカル&ファンキーな実力派!!…必聴アルバムは?

SUICIDAL_TENDENCIES_Logo

Contents

  1. 現〈METALLICA〉のロバート・トゥルージロをはじめ〈MEGADETH〉,〈SLAYER〉の腕利きメンバーも在籍した、80年代LAクロスオーバー・スラッシュの代表的グループ!!
        1. METALLICAやMEGADETHのメンバーも輩出!!
        2. 独自のクロスオーバー・サウンドを追求!?
        3. スラッシュメタル路線で人気爆発!?
        4. 唯一の初期メンバーを中心に多方面で活動中!!
  • SUICIDAL TENDENCIES|DISCOGRAPHY
    1. Suicidal Tendencies|スイサイダル・テンデンシーズ
    2. Join the Army|ジョイン・ザ・アーミー:軍団宣言
    3. How Will I Laugh Tomorrow When I Can’t Even Smile Today|ハウ・ウィル・アイ・ラフ・トゥモロウ・ウェン・アイ・キャント・イーヴン・スマイル・トゥデイ
    4. Controlled by Hatred / Feel like Shit… Deja Vu|コントロールド・バイ・ヘイトレッド/フィール・ライク・シット…デジャ・ヴ
    5. Lights…Camera…Revolution|ライツ…カメラ…レヴォリューション
    6. The Art of Rebellion|ジ・アート・オブ・リベリオン
    7. Still Cyco After All These Years|スティル・サイコ・アフター・ジーズ・イヤーズ
    8. Suicidal for Life|スイサイダル・フォー・ライフ
    9. Freedumb|フリーダム
    10. Free Your Soul… and Save My Mind|フリー・ユア・ソウル…アンド・セイヴ・マイ・マインド
    11. 13|サーティーン
    12. World Gone Mad|ワールド・ゴーン・マッド
    13. Still Cyco Punk After All These Years|スティル・サイコ・アフター・オール・ジーズ・イヤー
  • NO MERCY|ノー・マーシー|DISCOGRAPHY
    1. Widespread Bloodshed Love Runs Red|ワイドスプレッド・ブラッドシェッド・ラヴ・ランズ・レッド
  • INFECTIOUS GROOVES|インフェクシャス・グルーヴ|DISCOGRAPHY
    1. The Plague That Makes Your Booty Move… It’s the Infectious Grooves|ザ・プラグ・ザット・メイクス・ユアー・ブーティ・ムーヴ… イッツ・ザ・インフェクシャス・ヴルーヴズ
    2. Sarsippius’ Ark|サーシピウス・アーク
    3. Groove Family Cyco (Snapped lika Mutha)|グルーヴ・ファミリー・サイコ (スナップド・ライク・ムタ)
    4. Mas Borracho|ボラッチョ
  • CYCO MIKO|サイコ・マイコ|DISCOGRAPHY
    1. Lost My Brain! (Once Again)|ロスト・マイ・ブレイン
    2. The Mad Mad Muir Musical Tour (Part One)|ザ・マッド・マッド・ミューア・ミュージカル・ツアー
  • SUICIDAL TENDENCIESはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!
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  • 現〈METALLICA〉のロバート・トゥルージロをはじめ〈MEGADETH〉,〈SLAYER〉の腕利きメンバーも在籍した、80年代LAクロスオーバー・スラッシュの代表的グループ!!

    SUICIDAL TENDENCIESのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    SUICIDAL TENDENCIES(スイサイダル・テンデンシーズ)はアメリカ合衆国はロスアンゼルスを拠点とするハードコアバンド。

    一般に、ハードコアとスラッシュメタルの折衷的なジャンルである、『クロスオーバー(クロスオーバー・スラッシュ)』に分類されています。

    METALLICAやMEGADETHのメンバーも輩出!!

    SUICIDAL TENDENCIESは、スラッシュメタルの本場ベイエリア近郊のロスアンゼルスが拠点ということもあってか、『クロスオーバー・スラッシュ』の中でも特にスラッシュメタルのシーンとも密接なグループとして知られています。

    かつては、〈METALLICA〉のベーシストとして名を挙げたロバート・トゥルージロや、〈MEGADETH〉に参加経験のあるドラマーのジミー・デグラッソが在籍していたほか、2021年現在は元〈SLAYER〉のデイヴ・ロンバードがドラムスをつとめています。

     

    独自のクロスオーバー・サウンドを追求!?

    SUICIDAL TENDENCIESは、80年代のハードコアバンドの中でもどちらかというと楽曲主義的な傾向が強く、同時に幅広いバックグラウンドを感じさせる多様性と、トレンドに合わせて変化を見せるの柔軟な作風でも知られています。

    そのため、ハードコアの枠に収まるの音楽性という点では変わらないものの、その枠の中で時代背景に応じてにスタイルを変化させる傾向があります。

    特にのブレイクのきっかけにもなった重要な変化が、ヘヴィメタル/スラッシュメタルへの接近による『クロスオーバースラッシュ』化と、主にプロジェクトで顕著だったファンクメタル系のミクスチャー志向でした。

    また、一時解散したのちの再結成後も、パンキッシュなハードコア回帰やメロディックハードコアへの接近を見せるなど変化を見せています。

    スラッシュメタル路線で人気爆発!?

    SUICIDAL TENDENCIESは、デビュー以来アルバムごとに次第にヘヴィメタル・テイストを強めてゆきますが、当時のスラッシュブーム人に乗った本格的なスラッシュメタル路線によって、メタルシーンでの人気と知名度を大きく高めます。

    特にその頂点とも言える3rdアルバムは、保守的な日本のメタルメディアでも高評価され、国内のメタル界隈でもハードコアバンドとしては人気グループとなります。

    また、全盛期の頃からアメリカ本国よりもイギリスやドイツなどのヨーロッパ各地の方で高いチャートを記録しており、特にドイツで高い人気を誇っています。

    唯一の初期メンバーを中心に多方面で活動中!!

    SUICIDAL TENDENCIESは比較的メンバーの出入りの激しいバンドでしたが、1995年から1996年の短期的な解散期間を経た後の再結成時にもメンバーが一新されており、現在は唯一の結成以来のオリジナルメンバーとなったマイク・ミューアを中心に現在も活動を続けています。

    また、マイク・ミューアはSUICIDAL TENDENCIESのほかにも、ストレンジなファンクメタルの〈INFECTIOUS GROOVES(インフェクシャス・グルーヴス)〉や、ポップでパンキッシュなメロコア路線の〈CYCO MIKO(サイコ・マイコ)〉などのサイドプロジェクトも並行して展開しています。

    これらもアクティブなバンドとして活動を続けており、特に〈INFECTIOUS GROOVES〉ではSUICIDAL TENDENCIESに匹敵する成功を見せていました。

    次ページはSUICIDAL TENDENCIESのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    SUICIDAL TENDENCIES|DISCOGRAPHY

    Suicidal Tendencies|スイサイダル・テンデンシーズ

    オリジナルアルバム – 1作目 (1983年)

    本格的なクロスオーバーに突入する以前の、ファストチューン主体の純ハードコアに近いサウンドということで、ハードコアファンからは特に人気の高いデビュー作。
    この時点においてはごくわずかなものですが、のちに顕著となるファンク・テイストの兆しも確認できます。

    ハードコア特有の素っ気なさは、3rdのメタル路線から入ったリスナーには取っ付きづらいところもあり、好みは分かれるところでしょう。
    とはいえ、ハードコアとしては比較的整合感や曲調の多様性もある部類ですし、1分台のミニマルな曲が20曲といった“金太郎飴”スタイルでもないので、メタラーでもスラッシュの延長上として楽しめるかもしれません。

    ヘヴィ度:★★★★☆|ハード度:★★★★☆|メロディ:★★★★☆
    大作度:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆
    代表作 入門盤 通好み

    Join the Army|ジョイン・ザ・アーミー:軍団宣言

    オリジナルアルバム – 2作目 (1987年)

    まだまだハードコア色の強い作風ではありながらも、前作からグッとヘヴィメタリックなサウンドとなったアルバム。

    ターニングポイントとなった次作ほどに、ヘヴィメタル様式に接近しているわけではありませんが、ハードコアとスラッシュメタルのどちらかに傾き過ぎず、双方の個性が生きているという意味では、本作がベストのバランスかもしれません。

    事実、スラッシャーにも好意的に迎えられただけでなく、メタル色やオルタナ色を強めてゆく次作からの展開に否定的なハードコア・フリークでも、本作まではOKとする傾向があります。

    パンキッシュな突進力とメタリックな整合感を兼ね備えた、“クロスオーバー・スラッシュ”として見るなら、全キャリア中でもここがひとつの頂点と言っていいでしょう。

    |メタル度:★★★★☆
    |ハーコー度:★★★★★
    |ミクスチャ度:★☆☆☆☆
    |メロコア度:★☆☆☆☆
    |ファスト度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 通好み

    How Will I Laugh Tomorrow When I Can’t Even Smile Today|ハウ・ウィル・アイ・ラフ・トゥモロウ・ウェン・アイ・キャント・イーヴン・スマイル・トゥデイ

    オリジナルアルバム – 3作目 (1988年)

    スラッシュ/ヘヴィメタルに振り切って、ひとつのターニングポイントにもなったアルバムで、メタル界隈ではほぼ間違いなく代表作に挙げられる1枚。
    日本の保守派メタル雑誌のレビューでも異例の高得点を獲得したことで知られており、これを機にスラッシャーに限らないメタルクラスタにもその名を知られるようになりました。

    整合感を強めた凝った構成と曲展開に加え、メロディアスなギターソロも多用するなど、大胆にヘヴィメタル・マナーを取り入れた一方で、ハードコア色は大きく後退。

    スラッシュメタルどころか、パワーメタルとも呼べそうな曲も見られる本作については、完全にスラッシュメタルの枠内で語られる傾向にあり、“スラッシュ名盤〇〇選”の常連にもなっています。

    ハードコアフリークを中心に否定論者も少なくありませんが、メタル系“クロスオーバー・スラッシュ”としては一級品であることは折り紙付きです。

    |メタル度:★★★★★
    |ハーコー度:★★★☆☆
    |ミクスチャ度:★☆☆☆☆
    |メロコア度:★☆☆☆☆
    |ファスト度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★
    殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作

    Controlled by Hatred / Feel like Shit… Deja Vu|コントロールド・バイ・ヘイトレッド/フィール・ライク・シット…デジャ・ヴ

    オリジナルアルバム – 4作目 (1989年)

    Lights…Camera…Revolution|ライツ…カメラ…レヴォリューション

    オリジナルアルバム – 5作目 (1990年)

    現〈METALLICA〉のベーシストとして知られ、SUICIDAL TENDENCIESのファンクネス強化にも貢献した、ロバート・トゥルージロの初参加となるアルバム。

    トゥルージロ加入の効果か、これまで以上にファンク・テイストが目立つようになったほか、曲調も多彩で変化に富んでおり、ポップチューンのT-07などは異色曲ながらオールタイムでアンセムのひとつに数えられています。

    ただし、あくまでも基調となるのはヘヴィメタル様式が濃厚な“クロスオーバー・スラッシュ”であり、前作のスタイルを踏襲したその延長線上にあるもの。
    ミッド〜スローパートを織り込むことでメリハリは生まれましたが、反面、勢いと突進力が削がれてしまった面もあり、一長一短というところでしょう。

    |メタル度:★★★★☆
    |ハーコー度:★★★☆☆
    |ミクスチャ度:★★☆☆☆
    |メロコア度:★☆☆☆☆
    |ファスト度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 実験作

    The Art of Rebellion|ジ・アート・オブ・リベリオン

    オリジナルアルバム – 6作目 (1992年)

    前作までの流れから一転して、ミッド〜スローがアルバムの大半を占め、同時代のUSオルタナティヴロックに傾倒したようなアルバム。

    ファストチューンはもはや申し訳程度となり、音像もハードコアやスラッシュメタルと呼びうるものではありません。
    メタルテイストやファンクテイストを持っているとはいえ、普遍的なヘヴィメタル接近したわけでもなければ、明快なミクスチャー/ファンクメタルというわけでもありません。

    時期を考えれば、〈METALLICA〉や〈MEGADETH〉らが脱スラッシュを果たしていたタイミングであり、ときおりそれらを想起させるアプローチも見られます。シーンの変遷にも目ざとい彼らとしては、この変化は当然の成り行きだったかもしれません。

    チャート的には過去最高を叩き出したアルバムで、アイデアもクオリティもそれに見合った水準は維持しています。
    しかし、わかりやすいカタルシスを感じさせないスルメ系の通好みな作風で、彼らのカタログ中でも完全な異色作で聴き手を選ぶ面は否定できません。

    キャッチーで聴きやすいという意味では、むしろ作風に重なる部分がある同時期の〈INFECTIOUS GROOVES〉のアルバムの方がビギナー・フレンドリーといえるでしょう。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ハーコー度:★★☆☆☆
    |ミクスチャ度:★★★★☆
    |メロコア度:★☆☆☆☆
    |ファスト度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

    Still Cyco After All These Years|スティル・サイコ・アフター・ジーズ・イヤーズ

    オリジナルアルバム – 7作目 (1993年)

    レーベルとのゴタゴタがもとで、再発できない状況にあった1stのリレコーディングを中心とした、企画盤に近いイレギュラーなアルバム。
    再録曲のアレンジは奇をてらったものではなく、シンプルかつ無難なもので、原曲が台無しになるようなことはありません。

    しかし、逆に言えば、あえてオリジナルでなく本作を選ぶ積極的な理由も無いということなので、アルバムとしてはどうしても微妙な立ち位置に追いやられることは避けられません。

    また、再録モノには付き物ですが、オリジナルを愛する初期ファンからの評判は、どうしてもあまりかんばしいものではありません。

    |メタル度:★★★★☆
    |ハーコー度:★★★★★
    |ミクスチャ度:★☆☆☆☆
    |メロコア度:★☆☆☆☆
    |ファスト度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 お布施

    Suicidal for Life|スイサイダル・フォー・ライフ

    オリジナルアルバム – 8作目 (1994年)

    前作がスラッシャーには不評だったのか、近作で見せてきたファンクテイストを強めつつも、メタルエッジなヘヴィネスを取り戻しており、トゥルージロ加入時の総決算的な作風となりました。

    ラップメタル/ミクスチャーのテイストも見られますが、〈BIOHAZARD〉などのグルーヴ系のラップコアに移行したわけではなく、あくまでも80年代のクロスオーバー・スラッシュとファンクメタルを基調としたものです。

    出来栄え自体は、まさに総決算的な位置付けにふさわしい充実ぶりで、完成度ではキャリア中でも上位に位置すると言っていいでしょう。
    にもかかわらず、セールスも評価もドン底だったという不遇のアルバムで、本作リリース後は一時解散となりメンバーを総入れ替えして再起を図ることになります。

    確かに当時のシーンを見渡せば、過去のスタイルに収まらない新世代ミクスチャーサウンドが注目を集めてにぎわわっていた時期であり、旬を逃してしまった印象は否めません。
    また、メタラーにはメロメロなギターソロが払拭されたあたりも不評かもしません。

    とはいえ、ツイストの効いたテクニカな展開も見せる変化に富んだ楽曲が並び、ダレることなく聴きとおせる快作なのは確かです。

    |メタル度:★★★★☆
    |ハーコー度:★★★☆☆
    |ミクスチャ度:★★★☆☆
    |メロコア度:★☆☆☆☆
    |ファスト度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 入門盤 賛否両論

    Freedumb|フリーダム

    オリジナルアルバム – 9作目 (1999年)

    一般に、初期のハードコア路線に回帰したアルバムと言われていますが、1stで聴ける80年代風のソリッドで無骨なスタイルとは全く異なります。

    ここでは、いくぶん時代性を意識したアップデートも行われており、メロコアに近いポップ・テイストや、ドライヴ感のあるファンクメタル・テイストも取り入れつつ、多様性と柔軟さを持ったパンキッシュでロッキンなサウンドに仕上げられています。

    スラッシュ路線の面影はなく、メタラー好みの作風とは言いかねますが、ドライヴィンなベースがうなりまくるスピードチューンのT-03は名曲ですし、同じく代表曲のT-12をはじめとした、多彩なアイデアを凝らしたその他の曲も軒並み高水準。

    彼ららしいテクニカルなスパイスも効いており、キャパの広いリスナーなら問題なく楽しめるでしょう。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ハーコー度:★★★★☆
    |ミクスチャ度:★★☆☆☆
    |メロコア度:★★★☆☆
    |ファスト度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 実験作

    Free Your Soul… and Save My Mind|フリー・ユア・ソウル…アンド・セイヴ・マイ・マインド

    オリジナルアルバム – 10作目 (2000年)

    基本的には、前作の延長線上にあるポップでパンキッシュなテイストを押し出したスタイルで、ファストチューン中心のアップテンポな作風です。

    ただしここでは、ストレートでロッキンなパンキッシュハードコアに中に、サイドプロジェクトの『INFECTIOUS GROOVES』にも通じる、お得意のストレンジでテクニカルなファンクテイストを織り交ぜた、一筋縄ではいかない個性派サウンドに仕上がっています。

    前作同様、ハードコアクラスタから好評な反面メタルクラスタからの人気はいまいちですが、サウンドの質感はメタリックなものですし、楽曲も高水準です。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ハーコー度:★★★☆☆
    |ミクスチャ度:★★★☆☆
    |メロコア度:★★★☆☆
    |ファスト度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 通好み 実験作

    13|サーティーン

    オリジナルアルバム – 11作目 (2013年)

    World Gone Mad|ワールド・ゴーン・マッド

    オリジナルアルバム – 12作目 (2016年)

    Still Cyco Punk After All These Years|スティル・サイコ・アフター・オール・ジーズ・イヤー

    オリジナルアルバム – 13作目 (2018年)

    次ページではS.T,本隊に匹敵する魅力に溢れるサイドプロジェクト紹介!▼リンクはページ下!▼

    NO MERCY|ノー・マーシー|DISCOGRAPHY

    マイク・ミューアをはじめとした、当時の〈SUICIDAL TENDENCIES〉メンバーで結成されたスラッシュメタルユニット。
    本隊とは異なり、よりスラッシュメタルの王道スタイルに接近した音楽性からビジュアルや世界観のイメージまで、完全にヘヴィメタル的なセンスで統一されています。

    歌詞もホラーや死などメタル的なテーマを取り上げているほか、ジャケットもいかにもスラッシュ/デス的なおどろおどろしいもので、本隊のハードコア特有のストリート感覚を好まない保守的なメタルクラスタでも、抵抗なく入り込みやすいものに仕上がっています。

    アルバム一枚を残して活動を終えていましたが、のちのスラッシュ・リバイバルの気運の中でも、2000年に『NO MERCY FOOL!』として、20023年に『AS WAKING THE DEAD)』として、短期的な活動再開が実現しています。

    Widespread Bloodshed Love Runs Red|ワイドスプレッド・ブラッドシェッド・ラヴ・ランズ・レッド

    オリジナルアルバム – 1作目 (1987年)

    INFECTIOUS GROOVES|インフェクシャス・グルーヴ|DISCOGRAPHY

    マイク・ミューアとロバート・トゥルージロを中心に、現在〈SUICIDAL TENDENCIES〉に在籍するディーン・プレザンツらを含めた、サイドプロジェクトとして結成されたグループ。

    音楽性はストレートはハードコアやスラッシュメタルとは異なり、90年代の〈SUICIDAL TENDENCIES〉で顕著となった、ファンク・テイストのミクスチャー路線を主軸としたもの。

    コミカルなユーモアと、ストレンジでフリーキーなセンスが強調されていますが、〈PRIMUS〉などのように極端に変態性を追求したなものではなく、比較的オーソドックスなハードロック/ヘヴィメタルとしても聴くことのできるサウンドです。

    従来のミクスチャーともニューメタル系とも異なる、独自のスタイルを確立しており、全盛期にはチャートでは〈SUICIDAL TENDENCIES〉以上の結果も残しています。

    200年台突入後はアルバムリリースは行っていませんが、バンド自体は現在もアクティブ状態にあり、現在は元〈FAITH NO MORE〉のジム・マーティン(Gt.)もメンバーに加わっています。

    The Plague That Makes Your Booty Move… It’s the Infectious Grooves|ザ・プラグ・ザット・メイクス・ユアー・ブーティ・ムーヴ… イッツ・ザ・インフェクシャス・ヴルーヴズ

    オリジナルアルバム – 1作目 (1991年)

    Sarsippius’ Ark|サーシピウス・アーク

    オリジナルアルバム – 2作目 (1993年)

    Groove Family Cyco (Snapped lika Mutha)|グルーヴ・ファミリー・サイコ (スナップド・ライク・ムタ)

    オリジナルアルバム – 3作目 (1994年)

    Mas Borracho|ボラッチョ

    オリジナルアルバム – 4作目 (1999年)

    CYCO MIKO|サイコ・マイコ|DISCOGRAPHY

    〈SUICIDAL TENDENCIES〉の解散時期にマイク・ミューアが立ち上げた、ソロプロジェクトに近いグループ。
    〈SUICIDAL TENDENCIES〉や〈INFECTIOUS GROOVES〉とは異なり、ファンクテイストは特に感じさせず、ロッキンでパンキッシュな、比較的ストレートなハードコア・サウンドを展開しています。

    メロディックハードコアを中心とした、当時のハードコアブームを反映させたようにも感じされますが、ここでの試みは〈SUICIDAL TENDENCIES〉再結成後のサウンドにも反映されています。

    メンバーは、ほぼ身内に近いメンツに加え、アルバムごとにゲストを迎えるというかたちをとっています。
    ゲストは、1stではパンクレジェンド〈SEX PISTOLS〉のスティーヴ・ジョーンズ、2ndではメロコア・バンド〈PENNYWISE〉のフレッチャー・ドレッジがやや目玉とうい程度で、とりたてて看板に加えるほどのスペシャルな顔ぶれとは言いかねます。

    Lost My Brain! (Once Again)|ロスト・マイ・ブレイン

    オリジナルアルバム – 1作目 (1995年)

    The Mad Mad Muir Musical Tour (Part One)|ザ・マッド・マッド・ミューア・ミュージカル・ツアー

    オリジナルアルバム – 2作目 (2011年)

    次ページはライターが選ぶSUICIDAL TENDENCIESのおすすめアルバムを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    SUICIDAL TENDENCIESはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!

    SUICIDAL TENDENCIESは、完成度の高いアルバムを多数ドロップしていますが、アルバムごとに大きく作風が異なり、どれがバンドの本流ということもないので、リスナーの好み次第でおすすめも変わってきます。

    ファン人気が高く代表作とされるのは、やはり初期3作になるでしょう。

    その3作でも、メタル色の薄いストレートなハードコア寄りのサウンドならば『Suicidal Tendencies(1st)』
    エクストリームでアグレッシヴな、ストロングスタイルのクロスオーバー・スラッシュなら『Join the Army(2nd)』
    完全にメタルそのものの様式美で、メタラー人気ナンバーワンのスラッシュ・アルバムなら、『How Will I Laugh Tomorrow When I Can’t Even Smile Today(3rd)』ということになります。

    それ以外でも、ファンキーなスラッシュメタルの『Lights…Camera…Revolution(4th)』はメタラー対応ミクスチャーとして一級品ですし、あまり評価の高くない『Still Cyco After All These Years(6th)』、完成度は高くヘヴィグルーヴ系が好みならばオススメ。

    再結成後は、メタル度は薄れたものの、ベテランの職人的な妙技を見せて高水準な作品を連発しています。いずれも聴いて損無しの逸品です。
    その中では、キャッチーでトリッキーな多彩な作風の『Freedumb(8th)』と、ややスラッシーに原点回帰でオールドファンにも好評な『World Gone Mad(11th)』が総合力やインパクトで一歩リードというところです。

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