Contents
- 1ポリティアカルなハードコア・アティチュードと軽妙なユーモアセンスに、ヘヴィメタルならではの整合感を兼ね備えたサウンドで、スラッシュメタル全盛期を支えたアリゾナのクロスオーバー・スラッシャー!!
- 1...1SACRED REICHは後発スラッシャーの代表格!?
- 1...2SACRED REICHは『クロスオーバー・スラッシュ』!?
- 1...3SACRED REICHの音楽性の変遷は!?
- 1...4スラッシュメタルとSACRED REICHの終焉!?
- 1...5SACRED REICHの再結成後の活動は!?
- 1.1SACRED REICH|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Ignorance|イグノランス
- 1.1.2Surf Nicaragua|サーフ・ニカラグア
- 1.1.3The American Way|ジ・アメリカン・ウェイ
- 1.1.4Independent|インディペンデント
- 1.1.5Heal|ヒール
- 1.1.6Still Ignorant (1987-1997)|スティル・イグノランス
- 1.1.7Ignorance & Surf Nicaragua|イグノランス & サーフ・ニカラグア
- 1.1.8Awakening|アウェイクニング
ポリティアカルなハードコア・アティチュードと軽妙なユーモアセンスに、ヘヴィメタルならではの整合感を兼ね備えたサウンドで、スラッシュメタル全盛期を支えたアリゾナのクロスオーバー・スラッシャー!!
SACRED REICH(セイクレッド・ライク)は、アメリカ合衆国はアリゾナ州を拠点とする、スラッシュメタル・バンド。
SACRED REICHは後発スラッシャーの代表格!?
SACRED REICHは、スラッシュメタルのムーヴメントの中ではやや後発組にあたる、第2〜第3世代のグループのひとつです。
同郷アリゾナを拠点とし、〈METALLICA〉全盛期のベーシストを務めた、ジェイソン・ニューステッドが所属していたことで広く知られた、〈FLOTSAM AND JETSAM(フロットサム・アンド・ジェトサム)〉ら共に、スラッシュメタル最盛期のシーンを彩りました。
SACRED REICHは『クロスオーバー・スラッシュ』!?
SACRED REICHの音楽性は、パワーメタル寄りの〈FLOTSAM AND JETSAM〉とは異なり、ハードコアのエッセンスが濃厚な『クロスオーバー・スラッシュ』に近いスタイルを持ち味としています。
その特徴は、ヘヴィメタルの伝統を感じさせるスラッシュメタルに、パンキッシュなハードコア要素が同居した音楽性や、社会風刺を効かせつつも独自のユーモアを持った、ポリティカルなアティチュードにも現れています。
SACRED REICHの音楽性の変遷は!?
デビュー当初は、疾走型のハードコア・スラッシュ・ナンバーを中心とした作風を展開していましたSACRED REICHですが、スラッシュメタルとしては後発のグループだけに、デビューからさほど間を空けずに、スラッシュメタル・ブームの収束に伴う、ムーヴメントとシーンの変革期への突入に巻き込まれてしまいます。
そのあおりを受けて、その後は多くのスラッシュメタルのグループと同様に、ヘヴィミュージックのメインストリームの趨勢に寄り添うようなかたちで、ミッドテンポを主体としたアプローチや、グルーヴ・スラッシュに接近したスタイルへと移行することになります。
そのため、オーソドックスでストレートなスラッシュメタルを展開していた時期は、短期間に終わっています。
スラッシュメタルとSACRED REICHの終焉!?
スラッシュメタルのムーヴメントが完全な終息を迎えたのちも、音楽性をシフトしてしばらくは活動を続けていたSACRED REICHですが、新たなスタイルを確立して、ヘヴィミュージック激動期にともいえる90年代前期の、シーンの変遷を乗り切ることは出来ずにムーヴメント収束とともに勢いを失います。
そのため、1996年以降はアルバムのリリースも途絶えてしまい、2000年にはやはり多くのスラッシュメタルのグループと同様に、活動停止状態へと突入してしまいします。
SACRED REICHの再結成後の活動は!?
00年代以降の、スラッシュメタル・リヴァイヴァルのブームと、それに伴うオールドスクール・スラッシュ再評価の盛り上がりによって、スラッシュメタル・バンドの再結成や活動の活発化が表面化しますが、解散状態に入っていたSACRED REICHもまた、2006年には活動を再開しています。
再結成後も、長らくはライヴ活動や過去音源の再発に終始していましたが、2019年にはようやく新作のフルレンス・アルバムのリリースにこぎつけており、現在もバンドはアクティヴな状態で未だ活動を続けられています。