★ MASTODON(マストドン)ディスコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|あらゆるエクストリームヘヴィミュージックを融合した新世紀ハイブリッド・プログレッシヴ・メタルの到達点!!…必聴アルバムは?

MASTODON_logo ◆ M, N

ヘヴィミュージックの進化が飽和状態に陥り、その進化や新しい音楽の誕生望めなくなったゼロ年代に、個性的なメロディセンスと独自のミクスチャー手法で個性的なヘヴィミュージックを完成させた“ポスト”世代の奇才!!

MASTODON(マストドン)は2000年代突入と同時に活動を開始した、プログレ的な展開を得意とするアメリカのエクストリーム・ヘヴィロックバンド。

MASTODONが登場した2000年代は、ヘヴィミュージックの進化の方向のうち、スピードの追求、ヘヴィネスの追求、スローの水球といった“エクストリーム化”という縦軸の進化が完全に飽和状態に達し、既存の他ジャンルとクロスオーバーする“ハイブリッド化”意外に新たな音楽性を切り開く手段がなくなった時期。その厳しい状況の中に活動をスタートしながらも、独自のミクスチャーセンスで類型的なサウンドにとどまらない独自の作風を確立させ、彼らのフォロアーをも生み出すまでとなった稀有な存在です。

彼らは一般的に現代的なプログレッシヴメタルを指す“ポストメタル/ポストハードコア”としてカテゴライズされますが、様々なジャンルを想起させるいくつもの表情を持っています。その多面性を持った作風は、様々な音楽性をそれぞれのセンスでブレンドして組み立てる“ハイブリッド化”手法をとらざるをえない時代のアーティストが、独自性のあるなしに関わらず逃れることのできず、結果、あらゆるアーティストに共通するものとなった特性と呼ぶべきものでもあります。

MASTODONサウンドの構成要素としてあげられるのは、ストーナー, スラッジ, ヘヴィメタル, ハードコア, プログレ, ヴィンテージロック. オルタナティヴロックといったところですが、彼らが特に大きな影響を受けているのは、ポストハードコア/ポストメタルの先駆け的な存在として彼ら以上に実験的な作風で知られ、近年ではスラッジメタルの文脈でも語られることのあるNEUROSIS(ニューロシス)。
NEUROSISのブレイク以降、フォロアーの筆頭格であるISIS(アイシス)をはじめ、CULT OF LUNA(カルト・オブ・ルナ), MINSK(ミンスク)などが、NEUROSISの影響下にあるスタイルを持って登場しますが、MASTODONもまたその一つにすぎませんでした。
それらの多くがポップネスやキャッチネスとは縁の薄い実験的でストイックな作風を追い求める中、MASTODONは上記した各ジャンルのエッセンスを織り込み、プログレ的なテクニカル要素を特に強化したようなスタイルを選択。のちには、テクニカルなサウンドと同時にわかりやすいダイナミクスやメロディを導入、アルバムを重ねるごとにその比重も大きくなってゆき、ポップでキャッチーなフックの効いた作風をも追求するようになります。

彼らはアルバムの数こそ多くはないものの、デビュー以来大きなブランクもなく、現在に至るまでコンスタントな活動を続けています。

MASTODON|DISCOGRAPHY

Lifesblood|ライフズブラッド

MASTODON_Lifesblood

ミニアルバム:EP (2001年)

Remission|リミッション

MASTODON_Remission

オリジナルアルバム – 1作目 (2002年)

どこかで聴いたような音が詰まった、エクストリームメタルを中心とした様々なヘヴィサウンドのハイブリッドスタイルですが、ポストハードコア/メタルの始祖とされるNEUROSIS(ニューロシス)らの影響が目立つ初の世代であり、それに通じるテクニカルでエクスペリメンタルな作風を志していることが大きな特徴。この時点ではメロディ/歌メロは重視されておらず、ヴォーカルもデスメタルに近いダーティヴォイスで、曲調はファストパートが目立ちます。
彼らのミクスチャーな作風は、様々な音楽性をそれぞれのセンスでブレンドして組み立てる“ハイブリッド化”手法をとらざるをえない現在のアーティストが、独自性のあるなしに関わらず逃れることのできない特性と呼ぶべきもので、彼らを含めどんな優れたバンドも例外ではありえません。とはいえ、それを前提に作られたジャンルに安易に並べるのを躊躇する程度には、独自のジャンル配合レシピを確立しています。

エクストリーム度:★★★★★|ダウナー度:★☆☆☆☆|プログレ度:★★★☆☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|メロディ度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

通好み

Leviathan|リヴァイアサン

MASTODON_Leviathan

オリジナルアルバム – 2作目 (2004年)

やや楽曲の多様性が増して展開にも工夫が見られますが、基本的にはスタイルは前作から大きく変わるものではありません。また、のちに多くを占めるようになるクリーンヴォーカルも初登場しますが、ほんの申し訳程度で、作品の印象に影響を及ぼすほどではありません。本格的にスタイルを確立するのは、を待たなければいけません。
テクニカルな作風には大雑把に分けて「①お上手ですねで終わるもの」、「②技巧だけで芸の域に達しているもの」、「③技巧が他の何かを生み出すために機能しているもの」などがありますが、MASTODONあえて言えばは③。トリッキーな複雑さを持った演奏はMASHUGGAHやTOOL、あるいはストーナーやジャムロックのように、ある種のトリップ感やトランス感の誘発させるもので、技巧に耳を凝らすよりも音に身を委ねる聴き方が最適解とも言えます。

エクストリーム度:★★★★★|ダウナー度:★★☆☆☆|プログレ度:★★★☆☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|メロディ度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 通好み 実験作

Call of the Mastodon|コール・オブ・ザ・マストドン

MASTODON_Call_of_the_Mastodon

コンピレーションアルバム (2006年)

Blood Mountain|ブラッド・ミューテーション

MASTODON_Blood_Mountain

オリジナルアルバム – 3作目 (2006年)

メロディとクリーンヴォイスによる歌を初めて大々的に本格的に導入したアルバムで、同時期のニューメタルでも歌もの系が幅を利かせていましたが、大きく異なるのはそれが必ずしも山場の盛り上がりのためのキャッチーな歌メロには限らないということ。
楽曲を構成するいち要素として自然にその流れ中に組み込まれており、初期のリスナーでもこれまでの作風と同じ感覚で違和感なく聴くことができますし、むしろ楽曲に表情をつけて多様性を持たせるものとして効果的にはたらいているため、むしろ結果的にはメロディと歌の導入によってバンドをひとつ上のステージへ押し上げること成功しています。

エクストリーム度:★★★★★|ダウナー度:★★☆☆☆|プログレ度:★★★★☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|メロディ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

Crack the Skye|クラック・ザ・スカイ

MASTODON_Crack_the_Skye

オリジナルアルバム – 4作目 (2009年)

印象に残るメロディーラインや歌メロが増えましたが、ニューメタル/メタルコアやポストグランジ系によく見られるような、サビの歌メロ以外が単なるツナギになって曲調がワンパターン化するような傾向にはないので、前作の作風にメロディによるフックがプラスされたものとして聴けます。
テクニカルデスやマスコアのような技巧系エクストリームメタルを求めるリスナーには不満でしょうが、彼らの新たなひとつのスタイルとして納得できる魅力を備えていますし、これによって裾野が広がったことも確かでしょう。

エクストリーム度:★★★★☆|ダウナー度:★★★☆☆|プログレ度:★★★★☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|メロディ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

Live at the Aragon|ライヴ・アット・ザ・アラゴン

MASTODON_Live_at_the_Aragon

ライヴアルバム (2011年)

The Hunter|ザ・ハンター

MASTODON_The_Hunter

オリジナルアルバム – 5作目 (2011年)

いつもの作風も健在ですが、歌メロの比重が前作からさらに高まってマイルドな作風が強まっているのが特徴。しかし、その方向性で成功しているわけではありませんし、その他の視点で判断するにしても…エクストリームメタル, プログレ, ストーナーと、どの方向から見ても中途半端な仕上がりです。
メロウでドリーミーなサイケポップ調のT-04, T-13などは新しい試みとして成功と言えますが、曲によってはヴォーカルスタイルと相まって、オジー・オズボーンの凡庸なナンバーを聴いている気分になってきます。
人気面では中期のピークであり比較的高評価を得ていますが、聴きやすいというメリットを除けばカタログ中最も低調なアルバムで、彼らのポテンシャルを考えれば評価は厳しくなります。

エクストリーム度:★★★★☆|ダウナー度:★★★☆☆|プログレ度:★★★☆☆
ヴィンテージ度:★★★☆☆|メロディ度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

代表作 賛否両論 スルメ盤

Live at Brixton|ライヴ・アット・ブリクストン

MASTODON_Live_at_Brixton

ライヴアルバム (2013年)

Once More ‘Round the Sun|ワンス・モア・ラウンド・ザ・サン

MASTODON_Once_More_Round_the_Sun

オリジナルアルバム – 6作目 (2014年)

“Blood Mountain(3rd)”に端を発した、歌モノ/メロディ路線としての最高峰にしてひとつの到達点でもあるアルバムで、メロディーや歌を本格的にフィーチャーするようになった前二作と比較してもその充実度はケタ違いで、全編にわたってフックの効いた魅力的なメロディラインや歌メロが満載。キャッチーなサビメロを楽曲のピークに持ってくる、メインストリームでよく見られるオーソドックスな手法も取り入れており、メロディや歌メロが楽曲の主軸として機能しているナンバーも多く見られます。
こういったメロディーやポップネスの導入は、エクストリームメタルシーンでは無条件にセルアウトと見なされバッシングを受ける傾向があります/客観的にに見ても賛否両論はやむをえない面もありますが、ここまでユニークでで完成度の高いメロディラインを提示されれば文句のつけようがありませんし、むしろ独自性の薄さがネックになっていたMASTODONにとってこの印象的なメロディは持ち味と呼べるもの。使い方さえ間違いなければ、テクニカルな演奏以上の大きな武器となるでしょう。

エクストリーム度:★★★☆☆|ダウナー度:★★★☆☆|プログレ度:★★★★☆
ヴィンテージ度:★★★☆☆|メロディ度:★★★★★|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 実験作

Emperor of Sand|エンペラー・オブ・サンド

MASTODON_Emperor_of_Sand

オリジナルアルバム – 7作目 (2017年)

前作の歌物路線がかなり影を落としているアルバムで、プログレ風という以外の彼らの特異性が薄れて、かなり“普通”のハードロック/ヘヴィメタルサウンドに近づいています。そこれは彼らの立ち位置を考えれば“良くも悪くも”とは言えず、限りなくマイナスに近い要因になるでしょう。メロディーセンスや効果的な使い方も前作にはおよんでいません。
楽曲自体はT-03,T-04,T-10のような前作までを踏襲した佳曲もありますし、普通メタル路線も比較的高水準なので、方向性をが曖昧で消化不良だった“The Hunter(5th)”と比較すると、アベレージはかなり上回っています。
また、限りなく“普通”のプログレ風ハードロック/ヘヴィメタルとなったことで、これまでやや見えづらかったMUSEら“00年代型UKポンプロック”に対応する“00年代型USプログレハード”という相似形が、ここに来てかなり明確にわかるものとなりました。

エクストリーム度:★★★☆☆|ダウナー度:★★☆☆☆|プログレ度:★★★☆☆
ヴィンテージ度:★★☆☆☆|メロディ度:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論

Cold Dark Place|コールド・ダーク・プレイス

MASTODON_Cold_Dark_Place

ミニアルバム:EP (2017年)

Translate »