Contents
- 1デスメタル黎明期からのキャリアを持つベテランにして、ビザールでフェティッシュでデカダンな性癖全開なコンセプトで一部から熱狂的な支持を受け続ける、オーストリアのスタイリッシュ変態デスバンド!!
- 1.1PUNGENT STENCH|DISCOGRAPHY
- 1.1.1For God Your Soul... For Me Your Flesh|フォー・ゴッド・ユア・ソウル
- 1.1.2屍臭|シシュウ
- 1.1.3Been Caught Buttering|ビーン・カウト・バタリング
- 1.1.4Dirty Rhymes and Psychotronic Beats|デーティ・ライムス・アンド・サイコトロニック・ビーツ
- 1.1.5"Club Mondo Bizarre" For Members Only|クラブ・モンド・ビザール・フォー・メンバー・オンリィ
- 1.1.6Praise the Names of the Musical Assassins|プライス・ザ・ネームズ・オブ・ザ・ミュージカル・アサシンズ
- 1.1.7Masters of Moral - Servants of Sin|マスターズ・オブ・モラル - サーヴァンツ・オブ・シン
- 1.1.8Ampeauty|アンペアティ
- 1.1.9The Pungent Stench Sessions|ザ・パンジェント・ステンチ・セッションズ
- 1.1.10First Recordings|ファースト・レコーディングス
- 1.1.11Smut Kingdom|スマット・キングダム
- デスメタル黎明期からのキャリアを持つベテランにして、ビザールでフェティッシュでデカダンな性癖全開なコンセプトで一部から熱狂的な支持を受け続ける、オーストリアのスタイリッシュ変態デスバンド!!
- PUNGENT STENCH|DISCOGRAPHY
- For God Your Soul… For Me Your Flesh|フォー・ゴッド・ユア・ソウル
- 屍臭|シシュウ
- Been Caught Buttering|ビーン・カウト・バタリング
- Dirty Rhymes and Psychotronic Beats|デーティ・ライムス・アンド・サイコトロニック・ビーツ
- “Club Mondo Bizarre” For Members Only|クラブ・モンド・ビザール・フォー・メンバー・オンリィ
- Praise the Names of the Musical Assassins|プライス・ザ・ネームズ・オブ・ザ・ミュージカル・アサシンズ
- Masters of Moral – Servants of Sin|マスターズ・オブ・モラル – サーヴァンツ・オブ・シン
- Ampeauty|アンペアティ
- The Pungent Stench Sessions|ザ・パンジェント・ステンチ・セッションズ
- First Recordings|ファースト・レコーディングス
- Smut Kingdom|スマット・キングダム
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- PUNGENT STENCH|DISCOGRAPHY
デスメタル黎明期からのキャリアを持つベテランにして、ビザールでフェティッシュでデカダンな性癖全開なコンセプトで一部から熱狂的な支持を受け続ける、オーストリアのスタイリッシュ変態デスバンド!!
PUNGENT STENCH(パンジェント・ステンチ)は、オーストリアのデスメタルバンドとしては最古参に属するベテラングループ。特殊性癖を前面に押し出した作風から、一部では“オーストリアの変態王”とも呼ばれています。
実験的でエクストリームな一面を持つドイツと隣接して共通する文化圏を持つ国の中でも、オーストリアやスイスは特にジャーマンシーンと相通じる特色を持っており、それはヘヴィメタルのルーツでもある本場イギリスや最大市場のアメリカ、90年代以降メタル大国として躍進を遂げたスウェーデンやフィンランドといった北欧エリアとも大きく異なるものです。
特にエクストリームメタルシーンには先鋭的なスタイルが目につき、独自のオルタナティヴな音楽性で異彩を放つ個性派グループをいくつも輩出してきました。
PUNGENT STENCHもかなりクセの強いスタイルやオンセプトでありながら、オーストリアデスメタルシーンを代表するグループのひとつとして、デスメタルムーヴメントの黎明期から世界的な知名度を持っていました。
当初はデスメタルバンドらしくグロテスクな嗜虐趣味をアピールしていましたが、次第にデカダンな特殊性癖をメインテーマに据えるようになってゆき、フェティッシュ&ビザールなセクシャルな世界観やビジュアルを押し出すようになります。
音楽的だけを見るなら比較的オーソドックスなデスメタルとも感じられる作品も多く、バンドのパブリックイメージとの差に意外性も感じることもありますが、やはり端々にビザール趣味は感じられ、中にはアルバム全体がその世界観を反映したようなフリーキーな作風で覆われたものもあります。
アルバムによって作風が大きく異なるため、それによって評価はまちまちですがマニアックなリスナーを中心に根強いファン層を持ち、1995年と2007年の2度解散によるブランクを経てアルバム数も多くはないながらも、現在も活動を継続中です。
ギタリスト兼フロントマンのMartin Schirencは、自身が率いる別バンドHOLLENTHONやZOMBIE INC.のメンバーとしても活動しています。
PUNGENT STENCH|DISCOGRAPHY
For God Your Soul… For Me Your Flesh|フォー・ゴッド・ユア・ソウル
オリジナルアルバム – 1作目 (1990年)
クラストコアなどの影響がバックグラウンドにあるハードコア色の強いデスメタル。
このタイプの代表なスタイルにはスウェディッシュ・オールドスクール・デスメタルとブリティッシュ・グラインドコアがありますが、本作はその中間にあたる作風です。
どちらかというと、ややグラインドコア寄りと言えます。
時折テクニカルな部分も顔をのぞかせるものの、基本的にはストレートなオールドスクールサウンドで、デスメタル愛好家であれば特に人を選ばず楽しめるでしょう。
|フリーク度:★☆☆☆☆
|グルーヴ度:★☆☆☆☆
|オルタナ度:★★☆☆☆
|メロディ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤
屍臭|シシュウ
ミニアルバム:EP (1991年)
Been Caught Buttering|ビーン・カウト・バタリング
オリジナルアルバム – 2作目 (1991年)
前作同様ハードコアテイストの強いオールドスクールデスメタルで、今回はいくぶんスウェディッシュスタイルに接近した印象があり、ややグルーヴを感じさせるパートもあります。
いくらかテクニカルでフリーキーな変則的サウンドも見られるようになっていますが、ここではそれを前面に押し出そうという意図は無かったようですし、少なくともサウンドの表面上には彼ら本来の変態性は現れていません。
某専門誌のデスメタル特集でピックアップされていたことからも、サウンドだけなら水準を上回る普遍的なデスメタルとして楽しめる仕上がりということがうかがえるでしょう。
彼らがデスメタルシーンを代表する存在かというと、それは少々違うかと思いますが、本作が上質なハードコアデスメタルであることは間違いありません。
|フリーク度:★★★☆☆
|グルーヴ度:★★☆☆☆
|オルタナ度:★★★☆☆
|メロディ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤
Dirty Rhymes and Psychotronic Beats|デーティ・ライムス・アンド・サイコトロニック・ビーツ
ミニアルバム:カバー/リミックス (1993年)
“Club Mondo Bizarre” For Members Only|クラブ・モンド・ビザール・フォー・メンバー・オンリィ
オリジナルアルバム – 3作目(1994年)
彼らの変態趣味がサウンドにも本格的に表出したアルバムで、同時に本来のデスメタルムーヴメントが収束を迎えたこともで、ポストデスメタル時代を見据えて脱デスメタルのアプローチも試みています。
方法論としては、当時の先進的ヨーロピアン・デスメタルバンドに取り入れられていた、ヘヴィグルーヴ, デス&ロール, ドゥーム, モダンスラッシュなどのほぼ全部入りとなったもの。
しかし、それ以上にFAITH NOMOREらの前衛的オルタナティグロックに見られる、実験的ともいえる変則的でフリーキーな作風前面に押し出しており、当時の多くのポストデスメタル勢とは異なり完全に一線を超えてます。
ただし、同郷でやはり実験的なオルタナティヴデスメタルとして知られる、DISHARMONIC ORCHESTRAなどと比較すると、まだ一般的なヘヴィミュージックフォーマットに収まっており、つかみどころのな無さはさほど感じられません。
その作風から必然的に保守的なデスメタラーには大不評でしたが、彼らの作品では最も独自性が強く、完成度でも上位に位置するアルバムです。
|フリーク度:★★★★★
|グルーヴ度:★★★★☆
|オルタナ度:★★★★★
|メロディ度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 賛否両論 通好み 実験作
Praise the Names of the Musical Assassins|プライス・ザ・ネームズ・オブ・ザ・ミュージカル・アサシンズ
レアトラックス (1997年)
Masters of Moral – Servants of Sin|マスターズ・オブ・モラル – サーヴァンツ・オブ・シン
オリジナルアルバム – 4作目 (2001年)
解散期間を挟んでの復帰第1作。
ときおり見せるフリーキ&テクニカルな変則的展開に彼ららしさは見られますが、前作が不評だったのか、当時のトレンドを見据えたのか、この時期注目を集めていた“ネオラッシュ/モダンでスラッシュ”に大接近した作風となりました。
基本的にはメロデス以降のメロディックデスラッシュサウンドは、ある意味では原点回帰とも言えますし、そこに彼らのフリーキーな個性が加わったことで、類型的なバンドとは差別化されています。
とはいえ、あまりにも守りに入った作風でもあり、やや刺激に乏しい面があるのは否めません。
|フリーク度:★★★☆☆
|グルーヴ度:★☆☆☆☆
オルタナ度:★★☆☆☆
|メロディ度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★★
代表作 入門盤 賛否両論
Ampeauty|アンペアティ
オリジナルアルバム – 5作目 (2004年)
前作からは一転して、本作はヘヴィグルーヴとドゥーミィなヘヴィネスを基調としており、そこに彼らの持ち前のテクニカルで変則的な変態的エッセンスで味付けしたサウンドとなりました。
時期的なことを考えてもMESHUGGAHやTOOLのブレイクを受けたことは間違いなく、マニアックなバンドがあまりに軽いフットワークでトレンドを導入する様に、少々複雑な心持ちになることも否めません。
とはいえ、メロデスサウンドよりは彼らの世界観や本来の持ち味を生かせるのは確かなので、結果的にはよしとするべきでしょう。
|フリーク度:★★★★☆
|グルーヴ度:★★★★☆
|オルタナ度:★★★★☆
|メロディ度:★★☆☆☆
|総合評価:★★★★★
殿堂入り 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
The Pungent Stench Sessions|ザ・パンジェント・ステンチ・セッションズ
コラボレーションアルバム (2010年)
First Recordings|ファースト・レコーディングス
初期音源集 (2018年)
Smut Kingdom|スマット・キングダム
オリジナルアルバム (2018年)
2007年にレコーディングされていたという音源が、再々結成後にリリースされたもの。
またしてもネオスラッシュ/モダンデスラッシュサウンドへと回帰していますが、エクストリミティや変態性は控えめにメロディが格段に強化された独自のメロディック・デスラッシュ・サウンドとなっています。
その完成度については申し分なく、さらには彼ららしいスパイスの効いた味付けも施されたたことで、類型的なバンドとは比較にならない代物ではありますが、レコーディング直後ならばともかくこの時代となると、さすがに旬を逃した印象もぬぐえません。
そういった事情もあってやや刺激には欠けるものの、そこさえ割り切ればユニークなメロディックデスラッシュとして十二分に楽しめます。
|フリーク度:★★★☆☆
|グルーヴ度:★★★☆☆
|オルタナ度:★★★☆☆
|メロディ度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★
代表作 入門盤 賛否両論 実験作