Contents
- 1混迷のエクストリームメタル最盛期にノルウェイの森から生まれ出でたゴシカルな耽美派ブラックメタルは、サイケデリックでアトモスフェリックなプログレッシヴメタルへと進化を遂げる!!
- 1.1In the Woods...|DISCOGRAPHY
- 1.1.1Heart of the Ages|ハート・オブ・ザ・エイジス
- 1.1.2A Return to the Isle of Men|ア・リターン・トゥ・ザ・アイル・オブ・メン
- 1.1.3Omnio|オムニオ
- 1.1.4Strange in Stereo|ストレンジ・イン・ステレオ
- 1.1.5Three Times Seven on a Pilgrimage|スリー・タイムス・セヴン・オン・ア・ピルグリメイジ
- 1.1.6Live at the Caledonien Hall|ライヴ・アット・ザ・カレドニアン・ホール
- 1.1.7Pure|ピュア
- 1.1.8Cease the Day|カース・ザ・デイ
- 1.2GREEN CARNATION [グリーン・カーネイション]|DISCOGRAPHY
- 1.2.1Journey to the End of the Night|ジャーニィ・トゥ・ジ・エンド・オブ・ザ・ナイト
- 1.2.2Light of Day, Day of Darkness|ライト・オブ・デイ, デイ・オブ・ダークネス
- 1.2.3A Blessing in Disguise|ア・ブレッシング・イン・ディスガイズ
- 1.2.4The Quiet Offspring|ザ・クイット・オフスプリング
- 1.2.5Acoustic Verses|アコースティック・ヴァーサス
- 1.2.6Last Day of Darkness|ラスト・デイ・オブ・サークネス
- 1.2.7Leaves of Yesteryear|リーヴス・オブ・イエスタイア
- 1.3STRANGE NEW DAWN [ストレンジ・ニュー・ドーン]|DISCOGRAPHY
- 1.3.1The Only One|ジ・オンリー・ワン
- 1.3.2Planet System|プラネット・システム
混迷のエクストリームメタル最盛期にノルウェイの森から生まれ出でたゴシカルな耽美派ブラックメタルは、サイケデリックでアトモスフェリックなプログレッシヴメタルへと進化を遂げる!!
IN THE WOODS…(イン・ザ・ウッズ…)はノルウェイ出身のメタルバンドで、ブラックメタル…あるいはそれと酷似した音楽性を持つ派生ジャンルであり、民族的/土着的な思想や宗教を標榜する“ペイガンメタル”に分類されます。
デスメタルの近縁ジャンルのブラックメタルは、それと同様にエクストリームな音楽性の追求するバンドが主流でしたが、パイオニアであるスウェーデンのBATHORY(バソリー)がそうであったように、ゴシック的暗黒耽美志向によるロマンチシズムやナルシシズムから、アトモスフェリックサウンドやアンビエントサウンド、シンフォニックサウンドを志すグループが一定層存在しており、それは次第に勢力を拡大してゆきます。
IN THE WOODS…は初期のブラックメタルムーヴメントの中では後発のグループですが、上記のアトモスフェリックなブラックメタルとしてはパイオニアにあたり、彼らのデビュー当時すでにシーンを築いて進化と多様化を続けていたゴシックメタルの影響下にある、クリーンヴォイスや女性ヴォーカルをフィーチャーしてプログレテイストも持ったブラックメタルからスタートしました。
その後、ブラックメタルスタイルから完全に脱却し、エスニシティを感じさせつつも耽美的なアトモスフェアとサイケデリア持ったサウンドを追求。同郷のゴシックメタルバンドTHE THIRD AND THE MORTALに通じる、プログレッシヴゴシックメタルとも呼べるようなスタイルを展開してゆきますが、2000年には解散。
その後、ブラックメタルスタイルから完全に脱却し、エスニシティを感じさせつつも耽美的なアトモスフェアとサイケデリア持ったサウンドを追求。同郷のゴシックメタルバンドTHE THIRD AND THE MORTALに通じる、プログレッシヴゴシックメタルとも呼べるようなスタイルを展開してゆきますが2000年には解散。
メンバーはIN THE WOODS…の前身であるGREEN CARNATION(グリーン・カーネイション)名義で活動を始め、ブラックメタルとは無縁のゴシックメタル路線を展開。現在はそこからの分派となるゴシック/ダークメタルバンド、STRANGE NEW DAWN(ストレンジ・ニュー・ドーン)も派生しています。
In the Woods…|DISCOGRAPHY
Heart of the Ages|ハート・オブ・ザ・エイジス
オリジナルアルバム 1作目 – (1995年)
ゴシックメタルの影響を受けたブラックメタルで、メタル色こそは残っているものの音質は良好で、ときおり混じるハイトーン絶叫系ブラッキーヴォイスがなければ、同郷のTHE THIRD AND THE MORTALのようなアトモスフェリック系ゴシックメタルと全く変わらない作風です。
のちにゴシックメタルとブラックメタルは、ナルシスティックな耽美志向を軸にクロスオーバーが進んで行くことになりますが、本作はそのパイオニア世代を代表する名盤の一枚と言っていいでしょう。
プログレ度:★★★☆☆|トラッド度:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 実験作
A Return to the Isle of Men|ア・リターン・トゥ・ザ・アイル・オブ・メン
コンピレーションアルバム – (1996年)
Omnio|オムニオ
オリジナルアルバム 2作目 – (1997年)
プログレ度:★★★★☆|トラッド度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆
代表作 入門盤 実験作
Strange in Stereo|ストレンジ・イン・ステレオ
オリジナルアルバム 3作目 – (1999年)
プログレ度:★★★★★|トラッド度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 実験作
Three Times Seven on a Pilgrimage|スリー・タイムス・セヴン・オン・ア・ピルグリメイジ
コンピレーションアルバム – (2000年)
解散前のラストアルバムですが、オリジナルアルバムとは別枠扱の企画盤に近いもので、収録曲の半数近くサイケ/プログレ系ビッグネームのカバー曲(KING CRIMSON, JEFFERSON AIRPLANE , PINK FLOYD , SYD BARRETT)で占められています。
カバー曲からも予想できるようにサイケ/プログレ色が強い作風は“Strange in Stereo|(3rd)”をさらに推し進めたものですが、そこまではいくぶん感じられたメタルテイストを完全にオミットし、完全なるアトモスフェリックなサイケデリックプログレを展開しています。
しかし、イレギュラーなアルバムではありながら、プログレ/ゴシック路線としてはIN THE WOODS…のカタログ中でも最高傑作と言ってもいい完璧な仕上がりです。
プログレ度:★★★★★|トラッド度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み 実験作
Live at the Caledonien Hall|ライヴ・アット・ザ・カレドニアン・ホール
ライヴアルバム (2003年)
Pure|ピュア
オリジナルアルバム 4作目 – (2016年)
Cease the Day|カース・ザ・デイ
オリジナルアルバム 5作目 – (2018年)
GREEN CARNATION [グリーン・カーネイション]|DISCOGRAPHY
GREEN CARNATIONは、90年代初頭にIN THE WOODS…のメンバーとEMPERORにも在籍経験のあるTchortによって結成されたデスメタルバンド。IN THE WOODS…の中心メンバーは、解散後に再びGREEN CARNATION活性し今度はゴシックメタルバンドとして活動をスタートします。
当初は、ブラックメタル/ペイガンメタルのイメージを払拭しつつも、IN THE WOODS…解散前のアトモスフェリックな作風を踏襲したサウンドを追求していましたが、次第にゴシックメタル黄金期のスタイルを思わせるようなオーソドックスかつオールドスクールなスタイルへと移行。
アルバムごとにごとに異なる
Journey to the End of the Night|ジャーニィ・トゥ・ジ・エンド・オブ・ザ・ナイト
オリジナルアルバム – 1作目 (2000年)
Light of Day, Day of Darkness|ライト・オブ・デイ, デイ・オブ・ダークネス
オリジナルアルバム – 2作目 (2001年)
A Blessing in Disguise|ア・ブレッシング・イン・ディスガイズ
オリジナルアルバム – 3作目 (2003年)
The Quiet Offspring|ザ・クイット・オフスプリング
オリジナルアルバム – 4作目 (2005年)
Acoustic Verses|アコースティック・ヴァーサス
オリジナルアルバム – 5作目 (2006年)
Last Day of Darkness|ラスト・デイ・オブ・サークネス
ライヴアルバム (2018年)
Leaves of Yesteryear|リーヴス・オブ・イエスタイア
オリジナルアルバム – 6作目 (2020年)
STRANGE NEW DAWN [ストレンジ・ニュー・ドーン]|DISCOGRAPHY
STRANGE NEW DAWN(ストレンジ・ニュー・ドーン)は、IN THE WOODS…やGREEN CARNATIONのオリジナルメンバーだった”C:M.” ことクリストファーと”X”ことクリスチャンのボッテリ兄弟を中心に結成されたグループ。
IN THE WOODS…の再結成に先駆けてその前年に活動をスタートし、IN THE WOODS…再結成後は並行してして活動を続けていましたが、現在はSTRANGE NEW DAWNの活動に専念しています。
音楽的には、エクストリームメタル世代によるオーソドックスなヘヴィメタルサウンドを基調としつつ、ゴシックメタルとドゥームメタルのエッセンスで構成されたスタイル。アトモスフェアに傾き過ぎずメランコリックなメロディを主軸とした、ある種のプログレテイストを持つダークなメタル/ロックサウンドで、ゴシックメタルともダークメタルとも称されています。
The Only One|ジ・オンリー・ワン
オリジナルアルバム – 1作目 (2014年)
Planet System|プラネット・システム
オリジナルアルバム – 2作目 (2020年)