★ EUROPE(ヨーロッパ) ★ このアルバムがスゴイ!?|名曲『The Final Countdown』で世界を制し北欧メロディックメタルの知らしめたスウェーデンの80年代メタルレジェンド!!…必聴アルバムは?

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世界を制する規模の爆発的ヒットでノルディック/スカンジナビアのヘヴィメタルで最も有名なメタルナンバーとして知られる名曲『The Final Countdown』を生み出した、スウェーデンの国民的メタルレジェンドに第二の黄金期は訪れる?

EUROPE(ヨーロッパ)は、80年最初期にデビューしたスウェーデンのヘヴィメタルバンド。
スカンジナビア/ノルディックメタルとも呼ばれる、“北欧メタル”の火付け役とパイオニア的存在と呼べるバンドのひとつであり、ネオクラシカル系早弾きギタリストのイングヴェイ・マルムスティーンとともにいち早く全米進出を果たして北欧メタルのシーンの存在を世界に知らしめた存在です。
それによって80年代には、“北欧メタル=メロディック/ネオクラシカル”といった図式が一般化することにもなります。

当初は、華美なメロディとスピーディなメタルサウンドが日本リスナー嗜好にマッチしたことで先行人気に火がついた、いわゆる“ビッグインジャパン”的な存在でしたが、80年代を代表するポップチューンのひとつである、代表曲『The Final Countdown』がブレイクにより世界的な知名度を手に入れます。この曲は、各国でメインストリームのトップチャートに食い込む社会現象級の超ビッグヒットとなりました。

『The Final Countdown』は、メヴィメタルの主要マーケットとなっていたアメリカでも、ビルボードチャートでTOP10入りをはじめとして、大ヒット映画『トップガン』の挿入歌にまで起用されるされるほどになっています。
これにより、米国でも北欧メタルシーンへの注目が高まり、ノルウェイのTNTやスウェーデンのSHOTGUN MESSIAHといったポッでメロディックなメタルバンドが全米デビューを果たしてチャート入りほどの状況になりました。

EUROPEはポップメタル路線で米国メインストリームシーンを舞台に活動を続けますが、80年代のメタルブームが衰退するとともに失速してゆき、“一発屋”のイメージだけを残して1992年には解散を迎えます。

その後、2003年のリユニオンを経て本格的に再始動し、翌年には新作スタジオアルバムもリリース。それ以降も全盛期と変わらぬメンバーで活動を続け、アルバムも定期的なリリースを重ねています。

EUROPE|DISCOGRAPHY

Europe|ヨーロッパ:幻想交響詩

EUROPE_Europe

オリジナルアルバム – 1作目 (1983年)

米国進出後に一般に知られるようになった、グラムメタル/産業ロックに寄せたコマーシャルなサウンドとは異なり、このデビュー作で聴けるのは、初期UKヘヴィメタルやNWOBHMの流れを汲んだ”ヘヴィメタルです。
のちのパワー/スピードメタルやメロデス全盛期に至るまで北欧メタルの持ち味とされる、叙情的な憂いを感じさせるメロディはすでに健在で、パイオニアとして北欧美メロ系メタルの基礎を築き、「北欧系=叙情/美メロ」という図式を広げていくことになります。
デビュー作でありながら、北欧メタルに多いB級テイストがあまり感じられない、堂々としたメジャー感を漂わせた完成度の高いサウンドを展開しており、ややハードロックテイストの強いサウンドは時代を感じさせるものの、シンフォ系メロスピ系のリスナーも含め、メロディックなヘヴィメタル/ハードロックを嗜むリスナーならば、掘り起こしてみるだけの価値のある作品です。

王道メタル度:★★★★☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆|スピード:★★★☆☆
叙情メロ度:★★★★☆|チャラい度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 入門盤
Europe
ハードロック¥1,833ヨーロッパ

Wings of Tomorrow|ウィングス・オブ・トゥモロウ:明日への翼

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オリジナルアルバム – 2作目 (1984年)

基本的に前作ラインを踏襲されており、初期のUKメタル/NWOBHMを下敷きにしつつ北欧ならではにローカライズされ、ポップネスと叙情的なメロディが重視された作風。いくぶんヘヴィメタル的なエッジとヘヴィネスが強化されアグレッィヴな楽曲が増えた印象がありますが、前作に引き続いてクールなエモーションを感じさせる極上のメロディックヘヴィメタルは健在です。
アメリカ進出を果たし世界的にブレイクした次作The Final Countdownでは、アメリカ市場をターゲットとした産業メタル/ポップメタルサウンドへと完全にシフトしてしまい、それ以降もこの時期のヘヴィメタルサウンドに戻ることはありません。現時点においてオールドスクールなヘヴィメタルが聞けるのはオーソドックスな前作と本作のみとなるので、メロディックなヘヴィメタルを好むリスナーは併せて要チェックです。

王道メタル度:★★★★★|ヘヴィネス:★★★☆☆|スピード:★★★★☆
叙情メロ度:★★★☆☆|チャラい度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

The Final Countdown|ファイナル・カウントダウン

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オリジナルアルバム – 3作目 (1986年)

このアルバムについては、何はともあれタイトルトラックの“The Final Countdown”につきます。
いわゆる哀愁の美メロ系北欧メタルの持ち味はそのままに、メインストリームに通用するポップ&キャッチーなサウンドへとカスタマイズしたこの曲は、言ってしまえばJOURNEY(ジャーニー)の“Separate Ways”やSURVIVOR(サヴァイヴァー)の“Eye of the Tiger”などの系譜にあるもの。評価については賛否あれど、世界中でチャートのトップや上位に食い込む大ヒットとなり、80年代を象徴する1曲としてマドンナやマイケル・ジャクソンらの名曲とも肩を並べる位置にあります。
クラブ向けにアッパーなEDMにリミックス/サンプリングされたり、旧ユーゴのインダストリアルバンドLAIBACHがカバーしたあたりからも、その波及範囲の広さがうかがえます。
先行して人気が高まっていた日本でも一般層を巻き込んだ大ヒットとなり、CMソングやプロレスラー武藤敬司のテーマ曲にも起用されていました。
しかし、“The Final Countdown”はアルバムの中では唯一方向性の異なる異色曲で、それ以外はソフトなポップメタルナンバーやバラードなど、平均的なグラムメタル系の産業メタルで占められており、初期の作風やこのタイトルトラックと同様の作風を期待するとガッカリでしょう。“The Final Countdown”だけが目的ならベスト盤で十分。

王道メタル度:★☆☆☆|ヘヴィネス:★☆☆☆☆|スピード:★★☆☆☆
叙情メロ度:★★★☆☆|チャラい度:★★★★★|総合評価:★★★☆☆

代表作 入門盤 賛否両論

Out of This World|アウト・オブ・ディス・ワールド

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オリジナルアルバム – 4作目 (1988年)

前作を踏襲したグラムメタル系のアメリカン産業ポップメタルサウンドですが、残念ながら前作の“The Final Countdown”に匹敵する楽曲は見られないのが致命的な弱点。北欧バンドの特性か、US的なチャラさがいくぶん薄いのは救いで、中にはアップテンポなT-06やヘヴィなT-10あたりはかろうじて過去作に収録されていても違和感の少ない作風ですが、初期のサウンドに惚れ込んだリスナーには少々つらいものがあります。
EUROPEは再結成後のヘヴィロック路線が、オールドファンから何かとやり玉に上がりがちですが、むしろこの時期こそを暗黒期と呼ぶべきでしょう。

王道メタル度:★☆☆☆☆|ヘヴィネス:★☆☆☆☆|スピード:★★☆☆☆
叙情メロ度:★★☆☆☆|チャラい度:★★★★★|総合評価:★★☆☆☆

賛否両論

Prisoners in Paradise|プリズナーズ・イン・パラダイス

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オリジナルアルバム – 5作目 (1991年)

ジャケットアートは初期に近いテイストですが、前作以上にアメリカ市場に迎合したポップメタル路線を邁進しています。時期的にGUNS N’ ROSES系のサウンドにトレンドが移ったこともあってか、それに倣ったパーティ・ロックンロール曲も増えました。
音楽的にはもはや初期の名残も見られない完全に別バンドで、かといって再結成後のように現代にまで通用する普遍性を持ったサウンドでもなく、80年代の産業ポップメタル/パーティロック志向のリスナー以外にオススメできるポイントは見つかりません。

王道メタル度:★☆☆☆☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆|スピード:★★☆☆☆
叙情メロ度:★☆☆☆☆|チャラい度:★★★★★|総合評価:★☆☆☆☆

賛否両論

Start From the Dark|スタート・フロム・ザ・ダーク

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オリジナルアルバム – 6作目 (2004年)

リユニオンを経てからの、再結成後の第一弾となるアルバム。90年代以降の米国ヘヴィミュージックのメインストリーム、グランジ〜グルーヴメタル〜ニューメタルの流れを汲んだ、当世風の音づくりによるハードロックとなっています。80年代バンドの“総グランジ化”さえすでに過去のものとなっていた時期の作品ですが、その時代から作風に大きな変化がないのは、ポストグランジブームを経てこの手のサウンドがハードロックのスタンダードとして定着したということなのでしょう。
80初期の正統派メタルサウンドや、グラムポップメタルのチャラキラサウンドを期待するリスナーからは、とかく批判の的になりがちなイマドキのヘヴィサウンドではあるものの、楽曲自体は真っ当なメロディックハードロックです。問題は、フックを欠いてこれといった決め手に欠ける楽曲が並び、アベレージも低めで平均を大きく超えることがないこと。
有り体にいえば“悪くはないが良くもない”凡庸で新鮮味の無いアルバムで、これでは古参ファンを振り返らせることも新規ファンを獲得することも難しく、再結成はしたもののどこに向かおうとしているのか判断に迷うところです。

王道メタル度:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|スピード:★★☆☆☆
叙情メロ度:★★☆☆☆|チャラい度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤

Secret Society|シークレット・ソサエティ

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オリジナルアルバム – 7作目 (2006年)

ややオーガニックな質感をもった、アフターグランジのヘヴィ/ハードロックサウンドで、90年代以降のニューメタル系ヘヴィサウンドに近い質感もありますが、わかりやすいポップネスは前作よりも増していますが、基本的な曲調やメロディセンスは80年代的。
フラッシーなギターソロは悪い意味で古臭いくらいですし、音づくり以外は80年代メロディックハード風と言っていい良曲もあります。
往年のリスナーにとっても新規リスナーにとっても微妙にストライクからズレている点では前作と同様ですが、どちらかというと古参リスナー向き。新規ファンを狙うのであればひと工夫欲しいところです。

王道メタル度:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|レトロ度:★★☆☆☆
叙情メロ度:★★★☆☆|ポップネス:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤

Last Look at Eden|ラスト・ルック・アット・エデン

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オリジナルアルバム – 8作目 (2009年)

前作からニューメタル的な質感と80年代的テイストをやや薄めて、ヘヴィネスとモダンなヴィンテージテイストを強めた作風に移行。
ボトムの効いたヘヴィサウンドとポップ歌メロの掛け合わせは、北欧オルタナティヴ・ハードロックの代表格である、デンマークのDIZZY MIZZ LIZZY(ディジー・ミズ・リジー)を近作をヒントにしような節があり、曲によってはちょっと第二期BLACK SABBATHを想起させるドゥームテイストもあります。
メロディラインやフラッシーなギターソロなどには様式美臭が漂い、これならばメロトロン風のキーボードを全面に押し出したほうが…という印象は否めませんが、ギリギリで双方が殺し合わない絶妙なバランスを保っており、近年のDIZZY MIZZ LIZZYがいけるなら楽しめるかもしれません。

王道メタル度:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★★★☆|レトロ度:★★☆☆☆
叙情メロ度:★★☆☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 通好み スルメ盤 実験作

Bag of Bones|バッグ・オブ・ボーンズ

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オリジナルアルバム – 9作目 (2012年)

80年代風のフラッシーなスピードギタソを控えめにして、さらにビンテージテイストをアップした結果、ベテランバンドによく見られる、ややレトロでブルージーなテイストを持つフツーのハードロックと化し、取り立てて珍しくないサウンドになりました。悪くもなければすごくいいわけでもないサウンドは、まさに“That’s 無難”といったところ。
音楽性がダメということではないですが、似たような作品は腐るほどあるので、何かプラスアルファのセールスポイントがなければ、熱心なファン以外はあえて手を出すまでもないということになってしまいます。

王道メタル度:★☆☆☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|レトロ度:★★★☆☆
叙情メロ度:★★★☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

入門盤 賛否両論

War of Kings|ウォー・オヴ・キングス

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オリジナルアルバム – 10作目 (2015年)

中盤までは、前作と同様でブルーズテイストのオーソドックスなハード/ヘヴィロック。中盤以降はより本格的なビンテージ風のヘヴィロックに移行して、URIAH HEEPあたりのブリティッシュハードをモダンに焼き直したようなサウンドを聴かせるようになります。
これを独自性というのはややはばかられますが、良質なヴィンテージハード/ヘヴィロックとして、前作よりは圧倒的に競合バンドが少なく差別化は図れています。
ときおり飛び出す手癖に近い80年代風スピードギターソロかなり邪魔ですが、アルバム全体で見ればかなり抑えられており、メロトロン風キーボードも頑張っているおかげでさほど気になりません。

王道メタル度:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|レトロ度:★★★★☆
叙情メロ度:★★★☆☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 通好み
War of Kings
ハードロック¥1,630Europe

Walk the Earth|ウォーク・ジ・アース

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オリジナルアルバム – 11作目 (2017年)

前作と同様に、DEEP PURPLEやURIAH HEEPあたりに近いモダンレトロテイストの、ヴィンテージへハード/ヘヴィロックが基調となったサウンド。
同じ70年代風のヴィンテージサウンドでも、ブルーズロックやファンクロックではなく、プログレ風味の様式美を感じさせる叙情ハードロックが主体です。
80年代的なバブル感が後退した“いにしえ系”ハードロックサウンドは、さほど現代的なアイデアが盛り込まれているわけでもないですが、そういうものと割り切ればなかなか上質で魅力的なものです。

王道メタル度:★★☆☆☆|ヘヴィネス:★★★☆☆|レトロ度:★★★★☆
叙情メロ度:★★★★☆|ポップネス:★★★☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 通好み
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