★ BOLT THROWER(ボルト・スロワー)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|ハードコアな初期からドゥーミィでグルーヴィーな後期へと至るUKオールドスクール・デスメタルの盟主!!…必聴アルバムは?

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メタリックなグラインドコアからの正統派のデスメタルを経て、ドゥーミィでグルーヴィーなデスメタルサウンドへと到達した、ブリティッシュ・デスメタルを代表するウォーメタル・バンド!!

BOLT THROWER(ボルト・スロワー)は、イギリスのデスメタルバンドで、UKデスメタル黎明期を代表するグループのひとつ。

英国デスメタルの老舗!!

BOLT THROWERはデスメタルやグラインドコアなどの、“アラウンド1990”のエクストリームメタルムーヴメントの中で重要な役割を果たした、イギリスのインディペンデント・レーベル大手『イヤーエイク』の主要バンドとして活躍したグループ。

『イヤーエイク』の日本を含めた世界展開により、デスメタルバンドとしてはかなり早期の日本デビューを果たしています。
そういった事情で地方でも入手しやすいため知名度も高く、超ビッグネームのNAPALM DEATHとCARCASSを別格とすれば、市場でのタマ数だけならば、UKデスメタルの中でも最上位に近い位置にありました。

BOLT THROWERはハードコア出身!?

エクストリームなハードコアのメッカであるイギリスでは、スラッシュメタルからデスメタル/ドゥームメタルに至るまで、単にハードコアの影響を受けただけでなく、そもそもがハードコアバンドとしてスタートしているグループが少なくありません。

BOLT THROWERもそのひとつで、活動当初は『グラインドコア』『クラストコア』『ファストコア』などと見做されており、後のデスメタル時代とはかなり質の異なる音楽性を持っていました。

女性ベーシストを擁するグループ!?

BOLT THROWERは、女性ベーシストのジョー・ベンチが、アルバムデビュー以来不動のオリジナルメンバーとして在籍していることで知られています。

現在でこそ、社会の変遷やマーケティング的な意味合いもあって、女性ミュージシャンを擁するメタルバンドも増加してていますが、BOLT THROWERがデビューした時期はまだ女性やマイノリティの割合が低い時期。

その時代においてBOLT THROWER存在は、比較的メジャーなデスメタルバンド中では、黒人メンバーが中核となったSUFFOCATIONとともに異彩を放っていました、

スローでドゥーミィなデスメタル!?

BOLT THROWERは、初期のグラインドコア/ハードコアテイストの作風から、疾走曲中心のストレートなデスメタルを経て、ミッド〜スローを主体としたスタイルを持ち味とするようになります。

アプローチとして少なからず前例があるものですが、ブラストビートを用いたファストチューンが主流をなしていたデスメタルシーンでは、ポピュラーとはいえず異彩を放つものでした。

そのためBOLT THROWERは、ドゥームデスの先駆け的なグループのひとつに数えられることもあります。

BOLT THROWERはウォーメタル!?

BOLT THROWERは“戦争”テーマにしたリリックが多く、“ウォーメタル”とラベリングされることもあります。

ただし、エピックメタルら戦争/戦記をテーマに持つメタルバンドに多い、ロマンティシズムで戦争を取り上げ戦争肯定/賛美を意図していると受け取られかねないものとは異なり、一応は戦争の悲惨さ為政者の欺瞞を表現する否定的な立ち位置という体をとっているようです。

オリジナルドラマーの死で解散!?

BOLT THROWERは、デスメタルシーンのトップに上り詰めることはなく、アルバムリリース2005年で止まってしまいます。その後も活動は続いていましたが、2015年ドラマーのマーティン・カーンズが急死したのを機に活動休止となります。

その後、2017年にはリユニオンと新作リリースの可能性が示唆されていましたが、2021年現在の時点で未だ続報のアナウンスは聞こえてきません。

メンバーのうちカール・ウィレッツだけは、同郷のハードコアスラッシュSACRILEGEのメンバーとともにMEMORIAMを結成。BOLT THROWERを引き継ぐような形で現在も活動を続けています。

BOLT THROWER |DISCOGRAPHY|スタジオアルバム

In Battle There Is No Law!|イン・バトル・ゼア・イズ・ノー・ロウ

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オリジナルアルバム – 1作目 (1988年)

まだグラインドコアにカテゴライズされていた時代のデビューアルバム。後年とは異なり疾走曲主体の作風ですが、それほどスピードに特化したスタイルではなく、むしろグラインドコアとしてはかなり控えめで、ミッドテンポもこの頃から積極的に織り交ぜた展開を見せます。

曲の長さにしても、1分台の曲などは皆無でグラインドコアの中では長尺気味ですし、展開もやや凝っていてギターソロもフィーチャーするなど、すでにこの時点で相当にデスメタル寄りの傾向があります。

ハードコア的なローファイな荒々しさは好みが分かれますが、全盛期よりも曲調は多彩で、全9曲で30分足らずというコンパクトな構成もあって、キラーチューンこそ無いものの飽きたりダレることなく最後まで聴ける快作です。

王道デス度:★★★☆☆|グラコア度:★★★★☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
エピック度:★☆☆☆☆|グルーヴ度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

Realm of Chaos: Slaves to Darkness|レルム・オブ・ケイオス:スレイヴス・トゥ・ダークネス

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オリジナルアルバム – 2作目 (1989年)

前作ほどではないものの、まだグラインドコア時代の名残を残したスタイルで、ややジャンクな荒い質感を持ったサウンドで、疾走曲を中心としたデスメタルを展開しています。

一般的に全盛期とみなされる時期とは毛色の異なるスタイルで、どの時期の作風を好むかで評価は左右されますが、オールドスクールなデスメタルの王道という意味ではこの時期がベスト。

曲調にも多様性があって出来栄えも高水準で、全編通してテンションが落ちませんし、T-08などはオールタイムベストの名曲です。

王道デス度:★★★★★|グラコア度:★★★☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
エピック度:★☆☆☆☆|グルーヴ度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 入門盤

War Master|ウォー・マスター:闘将

BOLT_THROWER_War_Master

オリジナルアルバム – 3作目 (1991年)

次の4thと同時期に日本盤もリリースされ、一応の日本デビューとなったアルバム。

スローパートの割合が上がったものの、1曲まるまるスロ〜ミッドというのはほとんどなく、大抵はファストチューンが曲のベースになっているか、ファストパートを多少なりとも織り込んであります。

スロー/ミッドパートはイントロや間奏に近い扱いが多く、ファストナンバーに緩急をつけるためのアクセントと考えると、使い方はワンパターンであまり効果を上げていません。また、UKデスの宿命とも言える、ケレン味に欠いた地味で煮えきれない空気も強まっています。

それでも、前作と同じ感覚でオールドスクールなサウンドを楽しめる数少ないタイトルですし、デスメタルムーヴメントの全盛期を彩る1枚として無視はできないアルバムでもあります。
また、前作のようなフックの効いたキラーチューンは見られませんが、T-08, T-01あたりはそれに次ぐ程度には仕上げられています。

王道デス度:★★★★☆|グラコア度:★★☆☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
エピック度:★★☆☆☆|グルーヴ度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 通好み スルメ盤

The IVth Crusade|ザ・フォース・クルセイド:第四次十字軍遠征

BOLT_THROWER_The_IVth_Crusade

オリジナルアルバム – 4作目 (1992年)

前作と併せて日本デビューを飾ったアルバム。
現在では、本作以降のBOLT THROWER作品を“ドゥーム・デス”あるいは“デス・ドゥーム”とカテゴライズする界隈が見受けられます。

しかし、ドゥームメタル黎明期の“デスヴォーカルを用いたドュームメタル”と“スローなデスメタル”は、本来は似て非なるもの。それを理解した上で「ドゥームデス=スローなデスメタルの総称」としてあくまで便宜的に用いるのを否定はしませんが、あらぬ誤解を招く恐れは留意しておくべきでしょう。

ここで聴けるのはあくまでも“スローなデスメタル”であって、それ以上のものを生み出せてはいません。あえて言えば、エピックメタル的なオーケストレーションや演出SEの多用は見られないものの、フレーズや構成でそれに近い大仰さを感じさせることに成功しているくらいでしょうか。

全体的に消化不良気味ですが、T-01, T-07とアウトロ扱いでインストに近いT-11には光るものがあります。

王道デス度:★★★☆☆|グラコア度:★★☆☆☆|ドゥーム度:★★★★☆
エピック度:★★★☆☆|グルーヴ度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

代表作 賛否両論 スルメ盤 実験作

…for Victory|…フォー・ヴィクトリィ

BOLT_THROWER_for_Victory

オリジナルアルバム – 5作目 (1994年)

古巣である『イヤーエイク』在籍時の最後のアルバム。
前作に続く“ドゥームデス”第二とされており、その発展型であるのも確かですが、むしろヘヴィグルーヴ/グルーヴメタルの影響が濃厚。
その意味では同年リリースのOBITUARYの隠れた名盤“World Demise(4th)”に近い印象があります。が、“ヘヴィグルーヴ”そのものへの理解や、それをデスメタルに落とし込むセンスではOBITUARYの方が一枚も二枚も上手でした。

楽曲はおおむね及第点はクリアしており、各曲それぞれを取り出して個別に聴けば悪くないように思えるのものの、曲ごとの変化や表情が乏しく、全編通すと単調に流されがちという根本的な欠点は解消されていません。
そんな中でも、BOLT THROWERのキャリアでも有数の曲を言えるT-02の存在は際立っており、これと同クラスの曲があと2曲程度でもあればと惜しまれます。

事実、ハイレベルで個性的なバンドが群雄割拠していた当時のデスメタルシーンでは、それほどのインパクトを残せませんでしたが、近年では再評価の傾向もあります。

王道デス度:★★★☆☆|グラコア度:★☆☆☆☆|ドゥーム度:★★★☆☆
エピック度:★★★☆☆|グルーヴ度:★★★☆☆|総合評価:★★★☆☆

代表作 入門盤 賛否両論 スルメ盤 実験作

Mercenary|マーセナリィ

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オリジナルアルバム – 6作目 (1998年)

古巣『イヤーエイク』から、『メタルブレード』に移籍しての第一弾の本作は、一般に前作ピークとする下り坂に突入したとされる時期を代表するアルバム。
スロー〜ミッドテンポ主体のグルーヴを漂わせたデスメタルという基本路線は、ほぼ前作を踏襲したものです。

あえて言えば、ゴシックメタルやメロデスで用いられるメロディックリフの“ささやかバージョン”といった感じの、地味な叙情性を感じさせるリフワークが前面に出て目につき、音づくりもやや小綺麗な印象です。

T-05あたりは今回の試みの成功例と言えますが、それを含めても変化と多様性に乏しいという欠点は前作以上で、低迷期と呼ばれても否定はできないでしょう。

王道デス度:★★★☆☆|グラコア度:★☆☆☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
エピック度:★★☆☆☆|グルーヴ度:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤 お布施

Honour – Valour – Pride|ホーナー – ヴォリュアー – プライド

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オリジナルアルバム – 7作目 (2001年)

前作に続くBOLT THROWER低迷期のアルバム第二弾。

前作のやや小綺麗で小ざっぱりとしたサウンドはいくぶん軌道修正されており、それ以前のヘヴィなストロングスタイルに近いものへと回帰しています。

楽曲クオリティも若干底上げされたような印象がありますが、劇的な向上や変化は見られません。T-04あたりがそれなりに健闘している部類でしょう。

王道デス度:★★★★☆|グラコア度:★☆☆☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
エピック度:★☆☆☆☆|グルーヴ度:★★★★☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 スルメ盤

Those Once Loyal|ゾーズ・ワンス・ロイヤル

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オリジナルアルバム – 8作目 (2005年)

現状では事実上のラストアルバムですが、ここにきて見違えたようにグレードを上げており、ミッド〜スロー主体のスタイルに移行してからに限れば、最高の出来栄えと言っていいかもしれません。

ここ数作続く毎度おなじみの“ヘヴィグルーヴ”路線で、地味でケレン味にかける部分も含めて、ベーシックな部分ではほとんど変化は見られません。
しかし、あくまでも狭いレンジの範囲内とはいえ、曲調の構成やリフワークのパターンなどは比較的多様性に富んだものとなっており、多少なりとも印象に残る曲は大幅に増えています。

ヘヴィグルーヴ時代限定で、ビギナー向けの“ファーストBOLT THROWER”を選ぶなら、その時期の代表作とされる“…for Victory(5th)”よりも、本作の方がオススメできるかもしれません、

王道デス度:★★★★☆|グラコア度:★☆☆☆☆|ドゥーム度:★★☆☆☆
エピック度:★☆☆☆☆|グルーヴ度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 入門盤 スルメ盤

BOLT THROWER |DISCOGRAPHY|ライヴ/コンピレーション

The Peel Sessions 1988-90|ザ・ピール・セッション 1988-90

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コンピレーションアルバム (1991年)

Who Dares Wins|フー・デアズ・ウィンズ

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コンピレーションアルバム (1998年)

Live War|ライヴ・ウォー

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ライヴアルバム (2018年)

MEMORIAM|メモリアム|DISCOGRAPHY

BOLT THROWER解散後に、そのフロントマンのカール・ウィレッツによって結成されたデスメタルグループ。

かつてのオリジナルメンバーはウィレッツのみですが、BOLT THROWERの音楽性と活動を受け継いた後継バンドいうべき立ち位置です。
また“追悼”を意味するバンド名は、その死がBOLT THROWER解散のきっかけともなったマーティン・カーンズを偲ぶ意味を込めて名付けられたものです。

ウィレッツ以外の顔ぶれは、BOLT THROWERと同じく女性メンバーを擁していた、同郷のクロスオーバーバンドSACRILEGEのメンバーが中心となっています。

音楽性は、ほぼそのまま末期のBOLT THROWERを踏襲したものながら、新しい血を加えた影響によって多様性が大きく増しており、BOLT THROWERに飽きたリスナーでも新鮮に聴くことができます。

For the Fallen|フォー・ザ・フォーレン

MEMORIAM_For_the_Fallen

オリジナルアルバム – 1作目 (2017年)

For the Fallen
デスメタル / ブラックメタル¥1,681Memoriam

The Silent Vigil|ザ・サイレント・ヴィジル

MEMORIAM_The_Silent_Vigil

オリジナルアルバム – 2作目 (2018年)

ザ・サイレント・ヴィジル
デスメタル / ブラックメタル¥1,528Memoriam

Requiem for Mankind|レクイエム・フォー・マンカインド

MEMORIAM_Requiem_for_Mankind

オリジナルアルバム – 3作目 (2019年)

To the End|トゥー・ジ・エンド

MEMORIAM_To_the_End

オリジナルアルバム – 4作目 (2021年)

 

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