★ RAGE AGAINST THE MACHINE(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|90年代初期のヘヴィミュージック激動の時代が生んだミクスチャー/ラップメタルのカリスマ!!…必聴アルバムは?

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ミクスチャーロックのパイオニアともニューメタル系ラップメタルとも一線を画したオンリーワンのハイブリッドサウンドと妥協を許さないポリティカルなアティチュードで90年代を駆け抜けた奇跡のカリスマバンド!!

RAGE AGAINST MACHINE(レイジ・アゲインスト・マシーン:以下…R.A.T.M.)は90年代のミクスチャーロック/ラップメタルを代表するグループ。

初期ラップメタルとニューメタルの隙間を埋めるミッシングリンク!!

世代的には、ヘヴィグルーヴ/グルーヴメタルムーヴメントに属し、同世代のラップコアパイオニアBIOHAZARD(バイオハザード)と同様に、RED HOT CHILI PEPPERS(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)やFAITH NO MORE(フェイス・ノー・・モア)らのファンク色の強いミクスチャー第一世代の全盛期と、LIMP BIZKIT(リンプ・ビズキット)らHIPHOPメソッドのニューメタルの系ラップメタルのブレイクまでの間の空白地帯を埋める位置付けのグループです。

デビューから本格的なブレイクまでにタイムラグがあるため、ブレイク時期のタイミングが近いニューメタルの文脈で語られることもありますが、音楽性はニューメタル系のラップメタルとはまったく異なるもの。
LED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)やSLY & THE FAMILY STONE(スライ&ザ・ファミリー・ストーン)などの70年代のハードロック/ファンクロックをベースとして、HIPHOPの手法をやサウンドを取り入れたスタイルが大きな特色です。

権力と抑圧に戦いを挑む社会派グループ!!

政治色の強いポリティカルなグループとしても知られており、米国流の帝国主義にはもちろんのことレイシズムや動物虐待などの抑圧的な動きに対抗する姿勢をもち、メンバーは様々な反権力志向のリベラルな活動や抵抗運動にも積極的にコミットし、公にそのポリシーを表明しています。

解散後の新バンドでもヒットメーカーに!!

2000年にはR.A.T.M.としてのの活動に幕を下ろし、ヴォーカルのザック・デ・ラ・ロッチャ(Zack de la Rocha)はマーズヴォルタのメンバーとのプロジェクトONE DAY AS A LIONをはじめとした様々なプロジェクトでアンダーグラウンドな活動を重ね、残る楽器隊はSOUNDGARDENのヴォーカリスト故クリス・コーネルとのプロジェクトAUDIOSLAVE(オーディオスレイヴ)を立ち上げ、ポストグランジ系のハードロックサウンドでスマッシュヒットを飛ばしつつ3枚のアルバムを残しています。

活動は再開するもいまだ新作は届かず!!

その後、2007年から2011年の間と2019年からの2度にわたってR.A.T.M.の活動を再開していますが、現時点ではあくまでもライヴ活動のみに限られており、残念ながら新作音源の発表はまったく行われていません。

RAGE AGAINST THE MACHINE|DISCOGRAPHY

Rage Against the Machine|レイジ・アゲインスト・マシーン

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オリジナルアルバム – 1作目 (1992年)

ベトナムの仏僧ティック・クアン・ドック師の、キリスト教による仏教弾圧に対する抗議の焼身入滅写真をジャケットとした、彼らのポリティカルな姿勢が現れたバンドの看板とも言える傑作アルバム。

ブレイクのタイミングから、リアルタイムでは次作ほどのインパクトを示せていませんでしたが、音楽スタイルはこの時点でほぼ完成を見せており、数ある名曲を軸に多彩なアイデアを詰め込んだ楽曲が並ぶスキのない仕上がりです。

楽曲の充実ぶりの反面パフォーマンスは発展途上で、ギターの存在感ははすでし突出しているものの、他のパートはやや存在感とインパクトを欠きます。
ザックのアジテーションも、ステージでの強烈なパフォーマンスが周知された今でこそ、それがまざまざとに思い描けますが、プレーンな状態で聴くなら線の細さと弱さは否めません。とはいえ、それを差し引いてあまりある独創性にあるれた名盤です。

 

ヘヴィ度:★★★★☆|ハード度:★★★★☆|メロディ:★★★★☆
大作度:★★★★☆|マニア度:★★★★☆|総合評価:★★★★★
殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

Evil Empire|イーヴル・エンパイア

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オリジナルアルバム – 2作目 (1996年)

R.A.T.M.が最も勢いのあった時期にリリースされ、チャート的にも全作中で最高位を叩き出したアルバム。
ヘヴィグルーヴ/グルーヴメタルやモダンハードコアの世界的な大ブームを反映してか、ヘヴィネスが前作より大幅にアップさせシンプルなわかりやすさを狙ったような作風となりました。

バンドの顔といえる代表曲も多数収録されており、冒頭から続くキラーチューンの数々は、その社会的なメッセージ性を置いておいておくとしても、モッシャーが条件反射を起こすような、ダイレクトにフィジカルに響く魅力にあふれています。ザックのアジテーションも前作が嘘のように熱量と凄みに満ち、説得力を増しています。

ただし、緊張感に満ちて熱量にあふれた前半の恐るべき楽曲充実ぶりに比べ、後半になるとやや息切れしたなのように勢いを失うのが大きな弱点です。

メタル度:★★★★☆|ロッキン度:★★★☆☆|フィジカル度:★★★★★
ハーコー度:★★★★☆|ブラック度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

The Battle of Los Angeles|ザ・バトル・オブ・ロスアンジェルス

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オリジナルアルバム – 3作目 (1999年)

前作ほどのゴリゴリなスタイルとは一線を画す作風で、70年代ハードロック/ファンクロックのテイストが大きく増しています。その一方で、早々とポストロック/ポストハードコア的な切り口も顔をのぞかせるなど、さらに多様な音楽性を内包したものになりました。
また、当初からバカテクギタリストとして独創的なテクニックが注目されていた、トム・モレロの陰に隠れがちだったリズム隊も、技術が向上したこともあってかときおりややテクニカルなアプローチを見せています。

当然のように楽曲は高水準で、おなじみのフォジカル&キャッチーなモッシュナンバーも健在ですが、名曲T-02を除くと全体的にフック弱めのやや淡白なつくりで、これまでのように頭と体に強烈なインパクトを残すには至っていません。

メタル度:★★★☆☆|ロッキン度:★★★★★|フィジカル度:★★★☆☆
ハーコー度:★★☆☆☆|ブラック度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 スルメ盤 実験作

Renegades|レネゲイズ

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カバーアルバム (2000年)

解散アナウンス後の事実上のラストアルバムということで、かなり大きく取り上げられましたが、ファンへの最後の置き土産といった印象のカバー曲集です。

取り上げたアーティストはHIPHPOP系がCYPRESS HILL他計4組と最も多く、ついでMC5, THE STOOGES, THE ROLLING STONESの3組となるロックレジェンド系。
他には、彼ららしくプロテスト系のBRUCE SPRINGSTEEN, BOB DYLAN、ファンクのAFRIKA BAMBAATAA、ハードコアのMINOR THREAT、ニューウェイヴのDEVOといった顔ぶれでメタル系は1組もありません。

MC5のカバー“Kick out the jams”のような、「なんでこうなった?」という微妙な出来の曲もありますが、おおむねカバー曲ということで保証される楽曲水準を上回る完成度で、彼らならではのアレンジを施された楽曲は、オリジナル曲と言っても通じ独自性の強い仕上がりを見せています。

メタル度:★★☆☆☆|ロッキン度:★★★☆☆|フィジカル度:★★★☆☆
ハーコー度:★★★☆☆|ブラック度:★★★★★|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 通好み 実験作

R.A.T.M.の楽器隊とグランジBIG4の一角SOUNDGARDENのクリス・コーネルが合体!モダンミクスチャーとグランジの伝説的カリスマ同士がぶつかり合った奇跡のプロジェクト『AUDIOSLAVE』!!

AUDIOSLAVE_Logo

AUDIOSLAVE|オーディオスレイヴ|DISCOGRAPHY

R.A.T.M.の楽器隊が、グランジシーンのビッグネームSOUNDGARDENの超絶ハイトーンヴォーカリスト、クリス・コーネルと組んで結成したグループ。00年代にアメリカンハードロックの新たなメインストリームのサウンドとして隆盛を極める、新世代ポストグランジの一環としても語られます。

両バンドのルーツにも当たるLED ZEPPELINら80年代のハードロック/ヘヴィロックを再解釈したような作風で、ファンク的なグルーヴも持ちつつもR.A.T.M.のサウンドとは大きく異なる、コーネルのエモーショナルな歌唱を生かしたメロディ重視の楽曲が持ち味です。

R.A.T.M.再結成が現実的になってきたことや、このスタイルでやり尽くしたこともあってか、2007年のコーネル脱退を機に活動終了となっています。

Audioslave|オーディオスレイヴ

AUDIOSLAVE_Audioslave_2

オリジナルアルバム – 1作目 (2002年)

ヘヴィメタリックなサウンドの中に両バンドのLER ZEPPELIN好きが漏れ出している、ファンキーでグルーヴィーなヘヴィネスを持った現代的再構築によるハードロック。

初期SOUNDGARDEN風のヘヴィネスを持ったR.A.T.M.といったバッキングに、コーネルのエモーショナルな歌唱が乗る作風は、ややメリハリに欠けるきらいはありますし、R.A.T.M.組の手による曲に合わせてコーネルが歌をかぶせたような印象で、やや淡白な印象のメロディや歌唱はコーネルが持ち味を発揮しれたものとはいえず、両者のぶつかり合いによる科学反応が生まれるには至っていません。

とはいえ上質なハードロックであることは確かですし、R.A.T.M. meets SOUNDGARDENという組み合わせからから想像できる最大公約数的サウンドという意味では、AUDIOSLAVEのカタログ中ではもっともそれらしい作風です。

レイジ度:★★★★☆|ポスグラ度:★★★☆☆|メロディー:★★★☆☆
70’sロック度:★★★☆☆|ファンク度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

Out of Exile|アウト・オブ・エグザイル

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オリジナルアルバム – 2作目 (2005年)

前作ではややや控えめな印象だった、コーネルの歌にスポットが当てられたアルバム。グランジシーンでは傑物とされていたエモーショナルでメロディアスな表現力豊かなコーネルの歌唱が、隅から隅までフィーチャーされています。

メインストリームのポップミュージックシーンを意識した、キャッチネスとポップネスに満ちあふれたメロディラインを持った上質で完成度の高い歌物ロックアルバムで、セールスについては話題性のあった前作を超えられなかったものの、チャートやメディアの評価タイアップの多さななどでは最大の成功をおさめています。

レイジ度:★★☆☆☆|ポスグラ度:★★★★★|メロディー:★★★★★
70’sロック度:★★★☆☆|ファンク度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤

Revelations|レヴェレイションズ

AUDIOSLAVE_Revelations

オリジナルアルバム – 3作目 (2006年)

ヘヴィグルーヴ重視の1stとメロディアスな歌モノの2ndの次に、その間をとった総決算的スタイルというのは、まさしくひとつの定番のセオリーで無難な選択といえます。しかし、そこは彼らのこと、ヒトヒネリ効かせて単なるイイトコどりでは終わっていません。

1stのヘヴィグルーヴと2ndのエモーショナルな歌メロを組み合わせただけでなく、70年代のハードロックやファンクロックを思い起こさせるような、フィジカルなファンクネスが大幅に強化された、躍動感にあふれるハードロック/ヘヴィロックに仕上がっています。

ヘヴィネスにもメロディにも振り切れていないためかインパクトはやや弱く、わかりやすいフックに欠ける部分は否定できませんが、同時期の類型的なポストグランジとは完全に一線を画した、上質なロックアルバムです。

レイジ度:★★☆☆☆|ポスグラ度:★★☆☆☆|メロディー:★★★☆☆
70’sロック度:★★★★☆|ファンク度:★★★★☆|総合評価:★★★★☆

殿堂入り 代表作 通好み スルメ盤

R.A.T.M.の楽器隊と親メタル派で知られるヒップホップシーンのレジェンドラッパーたちが合体したスーパーラップメタルユニット『PROPHETS OF RAGE』!!

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PROPHETS OF RAGE|プロフェッツ・オブ・レイジ|DISCOGRAPHY

AUDIOSLAVEとして活動していたR.A.T.M.の楽器隊が、ANTHRAXとのコラボレーションでも知られるPUBLIC ENEMY(パブリック・エネミィ)のチャックDとDJロード、自らもラップメタルアルバムをリリースしていたこともあるCYPRESS HILL(サイプレス・ヒル)のB-リアルという、特にメタル/ロックシーンと所縁の深いHIPHOPグループのメンバーと組んだユニット。

メロディ重視のAUDIOSLAVEとは異なり、R.A.T.M.に近いミクスチャー/ラップメタルサウンドですが、必然的にR.A.T.M.よりもHIPHOP色の強まった作風となっています。

Prophets of Rage|プロフェッツ・オブ・レイジ

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オリジナルアルバム – 1作目 (2017年)

R.A.T.M.の楽器隊によるバックの上に専業ラッパーがラップヴォーカルが乗せるつくりなので、基本的にはR.A.T.M.に限りなく近いサウンドです。
ただし作風はやや異なっており、バンドはHIPHOPのバックトラックに徹しているような印象で、ロック的カタルシスが感じられるケレン味やダイナミクスには欠ける印象です。

メンツを考えればクオリティは低かろうハズはないのですが、何ぶんこのスタイル自体がすでに2000年前後に腐るほどあふれかえっていた手垢にまみれすぎたもの。このタイミングであえて取り組むのであれば、“ソコソコ良くできてました!”程度では全く無意味で、何か斬新なアプローチが求められるところなのですが、残念ながらここでは何かしらの意外性や新奇性は、微塵ほども見ることができません。

レイジ度:★★★☆☆|ヒポホプ度:★★★★☆|フィジカル度:★★★☆☆
ゴージャス度:★★★☆☆|先鋭度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★☆☆

代表作 入門盤 賛否両論

R.A.T.M.のカリスマフロントマンとポストハードコアシーンのテクニカルドラマーのデュオによる、変則的編成の通好みロッキンアジテーションユニット『ONE DAY AS A LION』!!

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ONE DAY AS A LION|ワン・デイ・アズ・ア・ライオン|DISCOGRAPHY

フロントマンのザック・デ・ラ・ロッチャと、ポストハードコア/マスコアバンドシーンのビッグネームであるマーズヴォルタのドラマージョン・セオドアとの、ギターレス&ベースレスデュオという変則的な編成。
パフォーマンス時は、ノイズコアバンドThe Locust(ローカスト)のジョーイ・カラムがデ・ラ・ロッチャに代わってキーボードを担当しています。

活動期間は短く、フルアルバムボリュームの作品も残していませんが、デ・ラ・ロッチャのR.A.T.M.脱退後初の本格的プロジェクトということもあり、現時点でのデ・ラ・ロッチャ関連では最も知名度のあるプロジェクトとなりました。

one day as a lion|ワン・デイ・アズ・ア・ライオン

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ミニアルバム:EP (2008年)

早くして伝説化したR.A.T.M.の残り香と、この時期まで続いていたポストロックブームを背景に、ミニアルバムながら当時はかなりプッシュされた作品。

ギターレス&ベースレスという編成上、ややヘヴィネスや重層性に欠けるサウンドであることは否めませんが、あくまでもデ・ラ・ロッチャのラッピング風アジテーションがサウンドの主軸となっているため、サウンドの質感を除けば、曲調の印象自体にR.A.T.M.と大きな差は見られません。

ポスト系バンド由来のプログレ的なテクニカルドラムがサウンドの要となっており、ヘヴィグルーヴ〜ニューメタルの重圧的な音作りが苦手なリスナーやプログレファンには、R.A.T.M.よりもこちらの方が馴染みやすいかもしれません。

レイジ度:★★★☆☆|ポスコア度:★★★☆☆|プログレ度:★★★☆☆
フィジカル度:★★★☆☆|ヘヴィネス:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作
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