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★ DEATH(デス)ディスコグラフィー ★ オールドスクール・デスメタルからテクニカル・デスやメロディック・デスまで何でもござれなUSデスメタル界のゴッドファザー…必聴アルバムは?

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スラッシュメタルをデスメタルに進化させたUSデスの創始者にして、常に新機軸でシーンをリードし続けたテクニカルでインテレクチュアルな孤高のデスメタル・バンド!

DEATHのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

DEATH(デス)は、デスメタルの聖地とも呼ばれるアメリカ合衆国のフロリダ州を拠点するデスメタル・バンド。

ムーヴメントの主軸にして最古のデスメタル!?

DEATHは一般に、〈MORBID ANGEL〉,〈OBITUARY〉,〈CANNIBAL CORPSE〉,〈DEICIDE〉らと共に、デスメタル・ムーヴメント黎明期の主力をなし、シーンを牽引したグループとして知られています。

また、それらの代表的デスメタル・バンドの中でも、DEATHは最古参にあたり、デスメタルがスラッシュメタルのいちサブジャンルという立ち位置だった時期から、すでに活動を始めていました。

そのことから、同時期の〈POSSESSED〉や〈NECROPHAGIA〉などと共に、スラッシュメタル・ムーヴメントにおけるデスメタルのプロトタイプとも見なされており、スラッシュメタルのジャンルとしてもか¥たられることがあります。
短命に終わったものが多いそれらプロト・デスメタル勢の中でも、DEATHは、唯一デスメタル・ムーヴメントが終焉を終えるまで継続的に活動を続け、進化を続けた例外的な存在となりました。

バンドマスター故チャック・シュルディナー!!

DEATHは、中心人物のギター&ヴォーカルのチャック・シュルディナー(Chuck Schuldiner)によって結成されています。
実質的に、デビュー当初からシュルディナーのソロプロジェクトに近い体制にあり、シュルディナー以外のメンバーは何度となく変更が行われており、ほぼ全てのアルバムで総入れ替えに近いかたちになっています。

またシュルディナーは、クリーン・ヴォーカルをフィーチャーしたプログレメタル・バンド〈CONTROL DENIED〉としても、1995年からDEATHと並行した活動を展開しており、アルバム1枚を残しています。

腕利きのメンバーが続々参加!?

多数のミュージシャンが入れ替わりで在籍していたDEATHですが、テクニカル路線へ以降した後は、特に卓越した技巧で知られる腕利きのミュージシャンが多数参加しています。

その顔ぶれは、〈CYNIC〉としてアルバムデビューする前のポール・マスヴィダル(Gt.)とショーン・レイナート(Ba.)をはじめ、セッション・ミュージシャンとしての活躍の印象が強い〈SADUS〉のスティーヴ・ディジョルジオ(Ba.)や、エクストリームメタルの“渡り鳥”ジェームズ・マーフィ(Gt.)、手数の多いプレイで知られる〈DARK ANGEL〉のジーン・ホグラン(Dr.)など、錚々たるものでした。

独自のテクニカル・サウンドを追求!?

DEATHの音楽性は、一般にテックデス(テクニカル・デスメタル)あるいは、プログデス(プログレッシヴ・デスメタル)とカテゴライズされています。

デビュー当初はスラッシュメタル世代らしく、スラッシュメタルとハードコアを基調としたストレートなスタイルでしたが、早期に次のステップへと移っており、作品を重ねるごとにテクニカルな要素を強め、楽曲も複雑なものとなってゆきました。

最終的には、独創的なテクニカル・プログレッシヴ・デスメタル的を確立して、後続のグループにも多大な影響を及ぼす存在となります。

DEATHはメロデスのプロトタイプ!?

DEATHのテクニカル路線は、4作目においてひとつのピークを迎えており、それ以降はテクニカル・サウンドに加えて、メロディも同時に強調させたスタイルを追求するようになります。

ターニングポイントとなった『Individual Thought Patterns(5th)』では、本格的にメロディと叙情性の大胆な導入を行い、メロディアス&エモーショナルなポスト・デスメタルアプローチを展開するようになり、(北欧型メロデスの上位ジャンルとしての)メロディック・デスメタルのプロトタイプのひとつにも挙げられるようにもなりました。

元来、シュルディナーはメロでディアスなギタープレイを得意としており、初期の頃からメロディを意識したフレーズは散見されましたが、この5thアルバム以降はその比重を大きく増しています。

また、シュルディナーのヴォーカルスタイルも、無機質で非人間的なスタイルを競う傾向にあったデスメタルの中では、例外的に悲痛な情感を前面に押し出しており、〈AT THE GATES〉のトーマス・リンドバーグ、〈DARK TRANQUILITY〉のミカエル・スタンネと並ぶ、エモーショナル・デスヴォーカルの代表格とも認められてています。

シュルディナーの早すぎた死!!

プログレ&メロディ路線でへの転向によって、デスメタルファン以外の一般リスナーも含めた幅広い支持を得て、ムーヴメントをリードし続けたDEATHですが、90年代末にシュルディナーが脳腫瘍を患いうという事態に見舞われます。

症状は改善するも、体調が悪化と肺炎の併発で2001年他界し、DEATHの活動は多くの可能性を残したまま終焉を迎えることになりました。

その後は、テックデスやプログデスのブームなどによる再評価などもあり、かつての参加メンバーによるDEATH名義でのトリビュート・ライヴが何度か実現しています。

次ページはDEATHのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

DEATH|DISCOGRAPHY

Scream Bloody Gore|スクリーム・ブラッディ・ゴア

フルアルバム – 1作目 (1987年)

デビュー作にも関わらず、ドラム以外は全てシュルディナーが担当するという、ワンマン・バンドに近い変則的な体制でつくられたアルバム。

〈POSSESSED〉らと共にプロト・デスメタルとして名が挙がるDEATHですが、それらの中ではアルバムデビューはやや遅くなったこともあって、この時点ですでに、スラッシュの枠をに収まりきれないデスメタルのスタンダードと呼べる音楽性に到達しています。

とはいえ、本作で聴けるのは、エクストリームなデフォルメの効かせた、いわゆるブルータル・デスメタルでもなければ、後年のテクニカルなスタイルとも異なるもの。
ここでは、初期のスラッシュメタルやハードコア/クラストコアからの影響も色濃い、スラッシュメタルの派生系としてのストレートなデスメタルを展開しています。

その後のキャリアを考えるなら、本作はあくまでも発展途上の荒削りな1枚ですが、独自のフッキーなリフ/フレーズも印象を残しますし、また、シュルディナーの得意とするメロディアスなギターソロも控えめながらフィーチャーされており、非凡なセンスは確認できます。

楽曲も粒ぞろいで、後年までライヴの定番曲の座を守るT-02をはじめとして、T-01,T-05,T-09などを軸に名曲・佳曲の数々が並ぶ、デスメタル黎明期の名盤であり、デスメタル史に残る重要作であることは疑いようもありません。

|王道デス度:★★★★★
|メロ/叙情度:★★☆☆☆
|プログレ度:★☆☆☆☆
|テクニカル度:★☆☆☆☆
|豪華メンツ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

Leprosy|リプロジー

フルアルバム – 2作目 (1988年)

デスメタルならではの禍々しさは、デビュー作と比較してもいくぶんアップした程度ですが、テンポチェンジを用いたやや手の込んだ構成の曲が増えたと同時に、3分台に収まる曲はわずか1曲のみという若干の長尺傾向もあらわれるなど、曲づくりへのこだわりは明確になっています。

T-03,T-04,T-05,T-06など代表曲/佳曲もあり、中でもT-03やT-05あたりではDEATH固有のスタイルのひとつの基本形の完成を見せてくれますが、全体的に練り込み不足が目につき、楽曲クオリティにもバラつき生じているため、アベレージでは前作にやや及びません。

また、キャリア全盛期とは全く別物と割り切れる前作と異なり、なまじ次作以降の黄金時代のスタイルに接近した分だけ、“その下地作りにとどまった過渡期の作品”…という印象が強まる結果を招いています。

|王道デス度:★★★★★
|メロ/叙情度:★★☆☆☆
|プログレ度:★☆☆☆☆
|テクニカル度:★★☆☆☆
|豪華メンツ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 実験作

Spiritual Healing|スピリチュアル・ヒーリング

フルアルバム – 3作目 (1990年)

半年遅れながらも日本盤もリリースされるなど、これまで以上に広く注目を集めて知名度を高めたアルバム。

ここからは、ギタリストがひとり増えてツインギターの4人編成となっており、本作では、デス/スラッシュ界隈の腕利きセッションギタリスとして名高い、ジェイムズ・マーフィを迎えています。

作風は前作を踏襲したものであり、目に付くほどの大きな変化は見られませんが、いくぶんこなれて無駄のない曲構成となっており、完全に前作をブラッシュしたアルバムと言っていいでしょう。

ややテクニカルな要素が増しているものの、次作以降に見られるようなテクニカル/プログレ路線のアプローチに大きく傾いてはおらず、まだ比較的ストレートなデスメタルの枠におさまる作風で、本作ならではの特徴は見られません。

また、名曲と呼べるほど傑出した曲は見当たらないため、際立ったインパクトは残せていない反面、前作と比較すると、全体的な楽曲クオリティはいくぶん底上げされており、手堅くまとまったアルバムに仕上がっています。

|王道デス度:★★★★★
|メロ/叙情度:★★☆☆☆
|プログレ度:★★☆☆☆
|テクニカル度:★★☆☆☆
|豪華メンツ度:★★★☆☆
|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 スルメ盤

Human|ヒューマン

フルアルバム – 4作目 (1991年)

シュルディナーが、テクニカルなデス/スラッシュ界隈のトップミュージシャンが結集させて、本格的に独自のテックデス・スタイルに突入して、ターニングポイントとなったアルバム。

当時はまだ知る人ぞ知る存在だった〈CYNIC〉のシーン・レイナート(Dr.)とポール・マスヴィダル(Gt.)、フレットレス・ベースの第一人者としてカルト人気を持つ〈SADUS〉のスティーヴ・ディジョルジオという、USテックデス界隈のドリームチームと呼ぶほかない豪華メンツは、好事家ならばそれだけで食指が動こうというものです。

各パートによるテクニカルなプレイと独創的で変則的な展開を見せる楽曲の数々は、まさに、ここでの顔ぶれから膨らむ期待に違わないものであり、本作で到達した“DEATH=シュルディナー流テックデス”は、これ以降のアルバムにも基本型として踏襲され続けることになります。

このあと後発テックデス・バンドによって一般化する、手数の多さと密度の高さで勝負するタイプの作風ではなく、また、ブルータルデス系のわかりやすいカタルシスがあるわけでもなければ、プログレファン好みのドラマ性やダイナミズムとも無縁な作風は、ややリテラシーを要する通好みなものと言えます。

そのため、聴き手を選ぶ部分があることは否定できませんが、ひとつの作品として掛け値なしの名盤であることは確かですし、テックデスを語るには絶対に聴き逃すことのできない重要作としてメタル史に残る1枚です。

|王道デス度:★★★★☆
|メロ/叙情度:★★★☆☆
|プログレ度:★★★★☆
|テクニカル度:★★★★★
|豪華メンツ度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み 実験作

「Human (Deluxe Version)」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

Individual Thought Patterns|インディヴィジュアル・ソート・パターンズ

フルアルバム – 5作目 (1993年)

前作で完成を見せた“DEAT流のテックデス”路線でのベストを更新しただけでなく、そこにメロディック路線を導入してそれを極め、“北欧メロデス”とは異なる独自の“メロディック・テック・デス”を打ち立てた、第二のターニングポイントとなるアルバム。

前作においてテックデス・サウンドの完成に貢献した〈CYNIC〉組の2人は本作では不参加で、ここでは、メロディアスでテクニカルなプレイを得意として玄人筋の評価が高い〈KING DIAMOND〉のアンディ・ラロッカ(Gt.)と、手数の多い正確なドラミングに定評のある元〈DARK ANGEL〉のジーン・ホグラン(Dr.)を後任に迎えています。

特にホグランは、本作への参加を機に技量を認められて再評価が進み、90年代からは〈SLAYER〉のデイヴ・ロンバードに次ぐメタル界屈指のドラムヒーローとして、引く手数多となる躍進ぶりを見せます。

楽曲の基本的な骨格は前作の変則的なテクニカル路線を踏襲したものですが、これまでは控えめだったメロディアスなフレーズやギターソロが満載となった上に、リフワークやフレージングも、過去には見られないほどキャッチーでフックにあふれたものになっています。

前作とは共通点も各所に多々見られながらも、ベクトルはやや異なる方向へと向かっており、これらの2作は表裏一体の対になるアルバムとも言えます。
メロディ路線に対する評価と参加メンバーの差異から、オールドファンからは必ずしも好意的に捉えられているとは言えませんが、日本も含めた本格ブレイクのキッカケとなった重要作であり、デスメタル史に燦然と輝く名盤である事実は揺らぎません。

|王道デス度:★★★☆☆
|メロ/叙情度:★★★★★
|プログレ度:★★★★☆
|テクニカル度:★★★★★
|豪華メンツ度:★★★★☆
|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み 実験作

Symbolic|シンボリック

フルアルバム – 6作目 (1995年)

DEATHのメロディック路線の第2弾で、それらの後期DEATH作品の中では一般的に代表作とみなされることも多く、一部では最高傑作と推されることもあるアルバム。

シュルディナー以外のメンバーは、ジーン・ホグラン(Dr.)のみが前作に続いての参加で、その他のパートにはセションメンバーに近い立ち位置のケリー・コンロン(Ba.)とボビー・ケルブレ(Gt.)を加えており、ネームバリューに限っては急降下しています。

音楽性やメソッドについてはおおむね前作を踏襲していますが、テクニカルで変則的な要素が薄まって、ややストレートな作風へと変化しており、よりオーセンティックなヘヴィメタルへの接近さえ見られます。

ファスト〜ミッド/スローのテンポチェンジを多用した作風については前作と同様ではあるものの、ミッド/スローの割合が大きくなって疾走感は控えめで、また、直近2作ほどの目まぐるしい曲展開を見せることもありません。
前作が『Human(4th)』のメロディック・バージョンとするならば、本作は『Spiritual Healing(3th)』のメロディック・バージョンとして、対比を試みることも可能でしょう。

作品単体で見るならば、T-01,T-05,T-07といった印象的なフックを持った曲も見られ、水準を超えた出来栄えでもあり、優れたアルバムと評することもできますが、前作と比較してしまうと、新たな試みなどの前作から上乗せされた要素は見られませんし、クオリティでも1枚も2枚も劣ります。

個々の楽曲ごとに見ても、メロディやギターソロに限れば印象に残る部分は多々あるものの、1曲を通してテンションが維持できておらず中ダレが著しいという弱点もありますし、テンポチェンジも効果的な緩急でメリハリに貢献しているわけでもないため、ツメの甘い印象をカバーできてはいません。

|王道デス度:★★★☆☆
|メロ/叙情度:★★★★★
|プログレ度:★★☆☆☆
|テクニカル度:★★★☆☆
|豪華メンツ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 賛否両論

The Sound of Perseverance|ザ・サウンド・オブ・パーサヴィーランス

フルアルバム – 7作目 (1998年)

前々作〜前作に続くメロディック・テックデス路線の第3弾で、シュルディナーのDEATHとしてのラストアルバム。
シュルディナーを除く顔ぶれは再度一新されており、ここでは、この時期に別プロジェクトとして稼働してた〈CONTROL DENIED〉のメンバーによって構成されています。

音楽性は前作の延長上にあるもので、のちに〈CONTROL DENIED〉で見せるようなプログレ・テイストがやや強まっているるものの、かといって特記するほどの新機軸や実験性は見られません。
過去2作と比較すると楽曲はフックに乏しく、アンセムと呼べる曲も見られないため、全体的に淡白な印象が強く、使い回しのフレージングが気になる焼き直しに近い曲も目立ちます。

このスタイルとしてはもはや頭打ちの気配も漂っており、『Individual Thought Patterns(5th)』から聴き続けた耳には物足りなさは否めないところですが、シーン全体で見るなら平均の遥か上を行く出来栄えなのは事実で、T-01,T-03,T-05といった佳曲もありアベレージも上々。
何より、類型化/様式化が進んだ新興メロデス勢と比較すれば、遥かに独創的で得難いサウンドを聴けるというだけでも、一定の価値は担保されています。

T-09『Painkiller』は〈JUDAS PREAST〉の名曲のカバーですが、ストレートなアレンジながら原曲にも迫ろうかという見事な仕上がりを見せており、本作の白眉といえるでしょう。

|王道デス度:★★☆☆☆
|メロ/叙情度:★★★★☆
|プログレ度:★★★★☆
|テクニカル度:★★★★☆
|豪華メンツ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★☆

賛否両論 通好み スルメ盤

CONTROL DENIED|コントロール・デナイド|DISCOGRAPHY

CONTROL DENIEDは、チャック・シュルディナーが末期〈DEATH〉に参加していたメンバーとともに立ち上げた別プロジェクト。
シュルディナーがギター&ヴォーカルを兼任するDEATHとは異なり、ここでは、現在パワーメタルバンド〈PHARAOH(ファラオ)〉で活動するティム・アイマーを専任ヴォーカリストに迎えています。
また、アルバム録音時には、『Individual Thought Patterns(5th)』でベーシストを務めたスティーヴ・ディジョルジオも参加していました。

ヴォーカルはデス・ヴォイスではなく全編クリーン・ヴォイスで統一されており、中音域メインのややダーティな声質ながら、ハイトーンのスクリームを用いた典型的なメタル・シンギングを聴かせています。

音楽性は、よりオーソドックスな90年代型プログレ・メタルに接近しており、また、アルバムを支配する雰囲気は、〈NEVERMORE(ネヴァーモア)〉らに代表されるダークメタルに近いものとも言えますが、基本的には後期〈DEATH〉のテクニカル&メロディック路線をベースとしたものであり、シュルディナーがヴォーカルをとっていれば〈DEATH〉の新作としても通用するスタイルです。

The Fragile Art of Existence|ザ・フラジャイル・アート・オブ・イグジスタンス

オリジナルアルバム – 1作目 (1999年)

|王道デス度:★☆☆☆☆
|メロ/叙情度:★★★★☆
|プログレ度:★★★★☆
|テクニカル度:★★★★☆
|豪華メンツ度:★☆☆☆☆
|総合評価:★★★★★

代表作 入門盤 賛否両論 スルメ盤
次ページはライターが選ぶDEATHのおすすめアルバムを紹介!!▼リンクはページ下!▼

DEATHはコレを聴け!! ライターおすすめアルバム!

DEATHは、キャリアの前半と後半では音楽スタイルを大きく変化させており、全く別のバンドと言っていいほどです。
また、同じ音楽スタイルを展開した時期であっても、アルバムごとにややが異なる部分もあるため、初めて聴く場合は自分の好みに合うアルバムを選ぶ必要があります。

スラッシーな正統派デスのおすすめアルバムは!?

元祖デスメタルのひとつとされるDEATHの初期作品は、プロト・デスメタルを確立した偉業という歴史的意義を持つだけでなく、純粋にストレートなオールドスクール・デスメタルとして魅力的なものです。

その中でも、スラッシーな突進力に満ちたプリミティヴな作風なら『Scream Bloody Gore(1st)』で間違いなし。
やや凝った展開を見せる整合感のある作風が好みなら、『Leprosy(2nd)』か『Spiritual Healing(3rd)』の二択ですが、“波アラ”で微妙な曲が混じっても名曲重視ならば『Leprosy(2nd)』、ハズレの少ない優等生的な出来栄えなら『Spiritual Healing(3rd)』というところでしょう。

テクニカル路線のおすすめアルバムは!?

DEATHの代名詞であるスリリングなテクニカル路線やプログレ風味の作風ならば、キャリア中盤以降の4th以降のアルバムから選ぶことになります。

メロディに頼りすぎないストロングスタイルの硬派な“テックデス”ならば『Human(4th)』一択。
そこにキャッチーなメロディとフックがモリモリにした、メロディック・テックデスならば、『Individual Thought Patterns(5th)』がベストです。

変則的なテクニカルサウンドよりも、わかりやすいプログレメタル路線が好みならば、ラストアルバムの『The Sound of Perseverance(7th)』か、別プロジェクトCONTROL DENIEDとしての唯一のアルバム『The Fragile Art of Existence(1st)』がオススメ。

メロディック路線のおすすめアルバムは!?

デスメタルにメロディを大々的に導入する手法の火付け役でもあるDEATHは、北欧メロデスとは一線を画した広義的な意味でのメロディック・デスメタルのリスナーにとっても必聴のバンドです。

メロディック路線ならば、最後の3枚のアルバムから選ぶことになりますが、メロディの質と充実度を考慮するならば『Individual Thought Patterns(5th)』と『Symbolic(6th)』の二択になります。

総合的な完成度では『Individual Thought Patterns(5th)』が一段上のステージにありますが、わかりやすいメロディとエモーションに限るならば『Symbolic(6th)』にやや分があり、ビギナーにもオススメかもしれません。

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