サイトアイコン おとふり

★ PENTAGRAM(ペンタグラム) ディスコグラフィー ★ 最古のUSドゥームメタル・バンドとして70年代初頭から活動を続けるリビングレジェンド!!…必聴アルバムは?

PENTAGRAM_logo

Contents

  1. BLACK SABBATH全盛期の70年代からアメリカン・ヘヴィロックとして活動を始め、80年代にドゥームメタルのプロトタイプを完成させ、90年代ブレイクを果たしたドゥーム・シーンの生きる歴史は常に最前線で挑戦を続ける
        1. ドゥームメタルのプロトタイプ!?
        2. 80年代のプロト・ドゥーム・バンドとは!?
        3. 80年代の同期ドゥーム・シーンの最古参!?
        4. ドゥーム・サウンドの確立と再評価!?
        5. 現在の活動とMACABRE時代の再評価!?
  • PENTAGRAM|DISCOGRAPHY
    1. Pentagram|ペンタグラム
    2. Day of Reckoning|デイ・オブ・レッコニング
    3. Relentless|リレントレス
    4. Be Forewarned|ビー・フォーウォーンド
    5. Human Hurricane|ヒューマン・ハリケーン
    6. Review Your Choices|レビュー・ユア・チョイセズ
    7. Sub-Basement|サブ・ベースメント
    8. First Daze Here (The Vintage Collection)|ファースト・デイズ・ヒア(ザ・ヴィンテージ・コレクション)
    9. Turn to Stone|ターン・トゥ・ストーン
    10. A Keg Full of Dynamite|ア・ケグ・フル・オブ・ダイナマイト
    11. Show ‘Em How|ショウ・エム・ハウ
    12. First Daze Here Too|ファースト・デーズ・ヒア・トゥー
    13. If the Winds Would Change|イフ・ザ・ウィンズ・ウーッド・チェンジ
    14. Last Rites|ラスト・ライツ
    15. Live Rites|ライヴ・ライツ
    16. When the Screams Come|ウェン・ザ・スクリームス・カム
    17. Curious Volume|キュリオス・ヴォリューム
  • 共有:
  • BLACK SABBATH全盛期の70年代からアメリカン・ヘヴィロックとして活動を始め、80年代にドゥームメタルのプロトタイプを完成させ、90年代ブレイクを果たしたドゥーム・シーンの生きる歴史は常に最前線で挑戦を続ける

    PENTAGRAMのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    PENTAGRAM(ペンタグラム)は、アメリカ合衆国はワシントンDCを拠点とするヘヴィロック/ドゥームメタル・グループ。

    ドゥームメタルのプロトタイプ!?

    PENTAGRAMは、80年代から第1期BLACK SABBATHからの影響ダイレクトに反映した“SABBATHインスパイア系”スタイルで活動を続けていたグループ。

    BLACK SABBATHとCATHEDRAL登場以降の90年代ドゥームメタル・ムーヴメントをつなぐプロト・ドゥームメタル/アーリー・ドゥームメタルとも言える存在のひとつで、近年では“トラディショナル・ドゥーム”とも称されています。

    80年代のプロト・ドゥーム・バンドとは!?

    この、プロト・ドゥームメタル/アーリー・ドゥームメタルのグループには、同じアメリカではTROUBLE(トラブル)、SAINT VITUS(セイント・ヴァイタス)とその兄弟バンドのTHE OBSESSED(ジ・オブセッスド)などが存在しています。

    また同時期には、NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティシュ・ヘヴィ・メタル)シーンの英国ドゥームWITCHFINDER GENERAL(ウィッチファインダー・ジェネラル)や、スウェーデンの北欧ドゥームCANDLEMASS(キャンドルマス)など、現在のドゥームメタル・レジェンドも活動していました。

    いずれも、BLACK SABBATH直径のサウンドに、初期のヘヴィメタルの影響を加味されており、これがこの時代のドゥーム系サウンドのひとつの特徴です。

    80年代の同期ドゥーム・シーンの最古参!?

    PENTAGRAMは80年代の同期ドゥームバンドの中でも活動が古く、70年代の初頭からすでにMACABRE(マカブレ)やDEATH ROW(デス・ロウ)といった名義で活動を続けていた、一回り上のベテラン。世代的にもキャリア的にもむしろオリジナルBLACK SABBATHに近い存在です。

    MACABRE時代は、当時のUSバンドらしいBLUE CHEER(ブルー・チアー)などにも通じるような、ワイルド&ラウドなアメリカン・ハードロック/ヘヴィロックを展開していました。

    のちに“SABBATHインスパイア”要素を強めていき、BLACK SABBATHの陰鬱なヘヴィネスとアメリカンロック的なアーシーな埃っぽさが同居したスタイルへと変貌してゆきます。

    ドゥーム・サウンドの確立と再評価!?

    80年代に入ると、NWOBHMによるヘヴィメタル人気の高まりを意識してか、より“SABBATHインスパイア”色を強めつつも、ヘヴィメタル的な音づくりに寄せたドゥーム・サウンドへと移行。
    さらには、サタニズム/アンチキリスト風のイメージをギミックとして押し出した、PENTAGRAMとして生まれ変わります。

    リアルタイムでは一部のマニアックな人気にとどまっていましたが、90年代のドゥームメタルムーヴメントの中で、そのルーツ的な存在として他の80年代組ともども注目を集めたことで再評価の機運が高まります。

    現在の活動とMACABRE時代の再評価!?

    それ以降は、やや作風を変えつつコンスタントなアルバム・リリースを重ねており、オリジナルメンバーがボビー・リーブリング(Bobby Liebling)ただ1人のみとなった今もなお、USドゥームの重鎮として第一線での活動を続けています。

    また、ヴィンテージ風味のドゥームメタル/ヘヴィロックのブームもあって、MACABREやDEATH ROWとしての70年代ヘヴィロック時代の活動にも注目が集まり、当時のライヴ音源も複数リリースされています。

    次ページはPENTAGRAMのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    PENTAGRAM|DISCOGRAPHY

    Pentagram|ペンタグラム

    オリジナルアルバム – 1作目 (1985年)

    BLACK SABBATH風のヘヴィリフにオジー・オズボーン風の粘っこいヴォーカルスタイルという、“SABBATHインスパイア系”プロト・ドゥームメタルの典型とも言えるサウンドは、ここで確立されています。

    音づくりは、当時のヘヴィメタル・ブームを反映してかややメタリックな質感を漂わせるもの。
    しかし、ときおり聴けるヘヴィネスを増した豪快なUSヘヴィロック・サウンドからは、アメリカン・サバス路線のスタイルを追求していたこの時期の彼らの本領が、むしろ原点である70年代来のヘヴィロックにあることも確認できます。

    のちに英国ピースヴィルから、『Relentless』改題されたものが、として再発されています。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★★☆☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |独自性:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    殿堂入り 代表作 通好み スルメ盤

    Day of Reckoning|デイ・オブ・レッコニング

    オリジナルアルバム – 2作目 (1987年)

    前作と変わらぬ路線ですが、さらに“サバス・インスパイア”の度合いが激しくなって、BLACK SABBATH風フレーズもそこかしこで聴けるようになり、クローン度合いは圧倒的に高まりました。

    しかし、バンドのとしての個性においては前作の方がいくぶん上回っており、その点こそが評価が分かれるポイントでもあります。

    とはいえ、この時点ですでにキャリアを積んだベテランだけあって、単なるクローンにない地力を感じさせますし、ソツのない安定した仕上がりではあります。

    後に英国ピースヴィルから、前作の“Pentagram(1st)”と併せて、ジャケット差し替えの上で再発されています。

    |メタル度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★☆☆☆☆
    |サバス度:★★★★☆
    |独自性:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★☆☆

    代表作 入門盤 賛否両論 スルメ盤

    Relentless|リレントレス

    オリジナルアルバム – 3作目 (1993年)

    デビューアルバムの“Pentagram(1st)”のリイシュー・アルバム。

    『イヤーエイク』に次ぐ英国アングラ・エクストリーム・ミュージックの大手で、同様にドゥームメタルにも力を入れていた『ピースヴィル』からのリリースで、一般にこちらの方が多く市場に出回っていました。

    収録曲と曲数は“Pentagram(1st)”と同様ですが、曲順が大きく変更された編集盤となっており、ジャケットのアートワークも変更されています。

    このリイシュー版のアートワークは、VENOMを想起させる逆五芒星と悪魔の文様をあしらったものに差し替えられていますが、これは、同時期にリリースの“Day of Reckoning(2nd)”のリイシュー盤とは、同一デザインの色違いです。

    これらのリイシュー2作は、タイトル表記と色以外はほぼ同一であり、一見しただけで判別しづらく取り違えやすいので要注意です。

    Be Forewarned|ビー・フォーウォーンド

    オリジナルアルバム – 4作目 (1994年)

    90年代ドゥームメタル・ムーヴメントの最中に、リリースされたアルバム。

    これまでの“SABBATHインスパイア系”を追求しつつも、スラッシュメタルやグルーヴメタルをも視野に入れた、90年代風ヘヴィネスによる新生サウンドへと変化を遂げています。

    さらには、UKゴシックメタルBIG3が在籍していたピースヴィルのレーベル・カラーを意識してか、微妙にゴシック・テイストも織り込まれてあります。

    レーベルやリスナーの期待に答えつつも、彼らの独自性が発揮された充実度の高い作品で、PENTAGRAMの代表作であるだけでなく、ドゥームメタル全盛期を代表する1枚でと言ってもいいでしょう。

    |メタル度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |レトロ度:★☆☆☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |独自性:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

    Human Hurricane|ヒューマン・ハリケーン

    初期ライヴアルバム (1998年)

    Review Your Choices|レビュー・ユア・チョイセズ

    オリジナルアルバム – 5作目 (1999年)

    本作では、ジョー・ハッセルヴァンダー(Joe Hasselvander)とボビー・リーブリング(Bobby Liebling)の、初期メンバー2人のみの編成となり、楽器は全てハッセルヴァンダーが担当しています。

    従来のドゥーム路線を踏襲しつつも、ややストーナー・サウンドに接近したようなスタイルで、音づくりもガレージロック的な荒々しさを感じさせるものとなっています。

    ヘヴィネスとダウナー度の濃厚さでは、は全カタログ中でもトップの仕上がりで、前作と並んで、PENTAGRAMキャリアドゥーム/ストーナーの波が、ひとつのピークにあたる時期に生まれた充実の1枚です。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★★
    |レトロ度:★★☆☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |独自性:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 通好み

    「Review Your Choices」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    Sub-Basement|サブ・ベースメント

    オリジナルアルバム – 6作目 (2001年)

    引き続きボビー・リーブリングとジョー・ハッセルヴァンダーの初期メンバー2人のみの体制で、従来の典型的な“SABBATHインスパイア系”スタイルとしては、一応のラストとなったアルバムです。

    この時点ですでに、PENTAGRAM以前のキャリアを反映させた、USヘヴィロック風のスタイルも交えるようになってきていますが、手馴れたスタイルだけあって楽曲面では高水準で安定しています。

    とはいえ、90年代のドゥームメタル・ブーム以降というもの、サバス・クローン系のサウンドはちまたに氾濫した状態となっていました。
    さすがにこの時期にもなると、玉石混交とはいえいささかマンネリが過ぎる様相も呈していたので、その意味でも、ベテランの意地などにはとらわれず、路線変更を選んだのは英断と言えるでしょう。

    ただし、ジャケットのセンスは前作に続いて今ひとつです。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |レトロ度:★★☆☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |独自性:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

    「Sub-Basement」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    First Daze Here (The Vintage Collection)|ファースト・デイズ・ヒア(ザ・ヴィンテージ・コレクション)

    コンピレーション:初期作品 (2002年)

    70年代にアメリカン・ヘヴィロックを展開したMACABRE時代の音源のセレクション。

    |メタル度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★☆☆☆☆
    |サバス度:★★★★☆
    |独自性:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★☆☆

    殿堂入り 代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作 お布施

    Turn to Stone|ターン・トゥ・ストーン

    ピースヴィルベスト (2002年)

    ピースヴィル時代のベストセレクション。

    A Keg Full of Dynamite|ア・ケグ・フル・オブ・ダイナマイト

    初期ライヴアルバム (2003年)

    1978年のライヴで、彼らの原点でもある初期のBLUE CHEER(ブルー・チアー)系アメリカンヘヴィロックと、目覚めかけのBLACK SABBATHインスパイアのUSドゥームが交差する過渡期ならではのスタイル。

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★★★★★
    |サバス度:★★☆☆☆
    |独自性:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    殿堂入り 通好み

    Show ‘Em How|ショウ・エム・ハウ

    オリジナルアルバム – 7作目 (2004年)

    INTERNAL VOIDS(インターナル・ヴォイド)とDREAM DEATH〜PENANCE(ペナンス)という、90年代USドゥーム黎明期を彩ったグループのメンバーを、サポートメンバーに迎えた新編成によるアルバム。

    これをもって“夢のドゥームメタル・プロジェクト”と呼ぶのは、さすが少々言い過ぎかもしれませんが、マニアなら垂涎モノのラインナップが集結した1枚と言えます。

    基本的には、従来どおりの“SABBATHインスパイア系”ではありながらも、混合編成を活かしたことでやや作風の幅も広がっており、ここにきて、MACABRE時代にも通じるBLUE CHEER系のアメリカン・ヘヴィロック・テイストも感じさせるようになりました。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |レトロ度:★★★☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |独自性:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤 スルメ盤 実験作

    First Daze Here Too|ファースト・デーズ・ヒア・トゥー

    コンピレーション:初期作品 (2006年)

    MACABRE時代を含む、初期音源のセレクション第2弾。

    If the Winds Would Change|イフ・ザ・ウィンズ・ウーッド・チェンジ

    後期ベストアルバム (2011年)

    Last Rites|ラスト・ライツ

    オリジナルアルバム – 8作目 (2011年)

    ジョー・ハッセルヴァンダーが抜け、入れ替わりに初期メンバーのヴィクター・グリフィン(Victor Griffin)と、USドゥームメタル後発バンドPLACE OF SKULLS(プレイス・オブ・スカル)のメンバーを加えた編成。

    “SABBATHインスパイア系”ドゥームメタルの枠にとどまりつつも、前作以上に70年代的なアメリカン・ヘヴィロック色を増したサウンドとなっています。

    これは、立て続けにリリースされた初期音源へのリアクションが良かったことや、ドゥーム/ストーナー・シーンにおいて、いわゆる70年代リバイバルの“ヴィンテージ系”人気が高まったことも影響たと考えられます。

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |レトロ度:★★★★☆
    |サバス度:★★☆☆☆
    |独自性:★★★★☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

    Live Rites|ライヴ・ライツ

    ライヴアルバム (2011年)

    When the Screams Come|ウェン・ザ・スクリームス・カム

    ライヴアルバム (2015年)

    Curious Volume|キュリオス・ヴォリューム

    オリジナルアルバム – 9作目 (2015年)

    いわゆる“SABBATHインスパイア系”ドゥームメタル・テイストはさらに薄れて、ノリのいいヴィンテージ風ハード/ヘヴィロック・ナンバーが増えており、ドゥームメタル全盛期とはとはかなり異なる作風になっています。

    もっとも彼らの場合は、部分的に初期のスタイルに回帰した…と言った方が正確かもしれません。

    際立った新鮮味や意外性が感じられるほどの変化ではないものの、マンネリ回避のためにも作風の変化は歓迎すべきですし、ベテランさしいさすがの安定感で、クオリティは高レベルを維持されています。

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★★★★☆
    |サバス度:★★☆☆☆
    |独自性:★★★★☆
    |総合評価:★★★★☆

    入門盤 賛否両論 スルメ盤 実験作
    モバイルバージョンを終了