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★ TROUBLE(トラブル) ディスコグラフィー ★ 一介のサバス・クローンからヴィンテージ感あふれるストーナーのカリスマに進化した80年代ドゥームBIG4の一角!?…必聴アルバムは?

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Contents

  1. クローン扱いもされたBLACK SABBATHインスパイア・スタイルから、ヴィンテージ・テイストを感じさせるアメリカン・ヘヴィロックに変貌を遂げ、ストーナーロック・ファンまでも虜にしたカリスマ・ドゥーム・バンド!!
        1. 80年代ドゥームの代名詞的なバンド!?
        2. 名伯楽リック・ルービンの手腕で急成長!?
        3. TROUBLEはクリスチャン・ドゥーム・メタル!?
        4. ドゥーミィ・スラッシュEXHORDERのフロントマンが加入!?
        5. ポリティカルなカリスマ、コリー・クラークも一時在籍!?
  • TROUBLE|DISCOGRAPHY
    1. Trouble:Psalm 9|トラブル:サルム・イン
    2. The Skull|ザ・スカル
    3. Run to the Light|ラン・トゥ・ザ・ライト
    4. Trouble|トラブル4
    5. Manic Frustration|マニック・フラストレイション
    6. Plastic Green Head|プラスティック・グリーン・ヘッド
    7. Simple Mind Condition|シンプルマインド・コンディション
    8. Unplugged|アンプラグド
    9. Live in L.A.|ライヴ・イン・L.A.
    10. Live Palatine 1989|ライヴ・パラティン 1989
    11. Live Schaumburg 1993|ライヴ・シャンバーグ
    12. Victim of the Insane – Demos & Rarities Part 2|ヴィクティムズ・オブ・ザ・インセイン – デモズ&レアリティズ パート2
    13. Revelations (Life or Death) – Demos & Rarities Part 1|レヴェレイションズ(ライフ・オア・デス) – デモズ&レアリティズ パート2
    14. Live 1983|ライヴ 1983
    15. Black Shapes of Doom|ブラック・シェイプス・オブ・ドゥーム
    16. The Distortion Field|ザ・ディストーション・フィールド
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  • クローン扱いもされたBLACK SABBATHインスパイア・スタイルから、ヴィンテージ・テイストを感じさせるアメリカン・ヘヴィロックに変貌を遂げ、ストーナーロック・ファンまでも虜にしたカリスマ・ドゥーム・バンド!!

    TROUBLEのディスコグラフィ/レビュー、おすすめアルバムだけをチェックしたい方は【記事下部】か【目次】のリンクからも移動できます!!

    TROUBLE(トラブル)は、アメリカ合衆国はイリノイ州シカゴで結成された、ドゥームメタル/ヘヴィロック・グループ。

    80年代ドゥームの代名詞的なバンド!?

    TROUBLEは、近年では“トラディショナル・ドゥーム”とも称され、時に“サバス・クローン”とも呼ばれている、初期BLACK SABBATHのスタイルを受け継いだ、80年代の“サバス・インスパイア系”グループのひとつ。

    PENTAGRAM(ペンタグラム),SAINT VITUS(セイント・ヴァイタス)と共に、「USトラディショナル・ドゥームBIG3」と、あるいは、そこにNWOBHMシーンのWITCHFINDER GENERAL(ウィッチファインダー・ジェネラル)とスウェーデンのCANDLEMASS(キャンドルマス)を加えて「80年代ドゥームBIG5」とも呼ばれています。

    名伯楽リック・ルービンの手腕で急成長!?

    TROUBLEはこれら80年代ドゥームの中でも、知名度の高さと支持層の広さで一歩も二歩も抜きん出てた存在となっています。

    それは、90年代にカリスマ・プロデューサーのリック・ルービン(Rick Rubin)が、自らプロデュースを手掛け、彼のレーベルであるデフ・アメリカン(Def American Records)から、大々的に売り出されたことも影響しています。

    これは、ルービンが陣頭指揮をとって仕掛けた、オルタナティヴ世代による70年代のルーツロック・リバイバル路線の一環で、BLACK CROWS(ブラック・クロウズ)やDANZIG(ダンジグ)らのビックネームも、これによって脚光を浴びています。
    また、やはり後にストーナー・ロックのレジェンド的存在となる、MASTER OF REALITY(マスター・オブ・リアリティ)も、このラインナップに名を連ねていました。

    これによって、単なる“サバス・クローン”の域を超えて、のちに一時代を築くストーナー・ロックに通じるサウンドを確立したことから、ストーナーの元祖的な存在として祭り上げられることにもなり、マニアックなドゥーム・ファン以外の幅広いリスナーにも、知られる存在になりました。

    TROUBLEはクリスチャン・ドゥーム・メタル!?

    当初TROUBLEはTROUBLEは、陰鬱なドゥーム・サウンドを展開しながらも、あくまでもクリスチャン・メタルのひとつとして活動していました。

    これは、キリスト教団体が、邪悪な悪魔教(笑)の使者と皆して誹謗する、BLACK SABBATHのサウンドに、若年層が取り込まれるてしまうのを防ぐために、対抗策として送り込んだバンドがTROUBLEだった、とも考えることもできます。

    しかし、実際の背景はどうであれ、現在は特にそれを意識させないスタイルに落ち着いています。

    ドゥーミィ・スラッシュEXHORDERのフロントマンが加入!?

    TROUBLEのオリジナル・ヴォーカリスト、エリック・ワグナーは二度の短期的な脱退を経験しており、その間は、他のグループからフロントマンを迎えていましす。

    1997年には、BLACK SABBATHフリークとして知られた、スラッシュメタル・バンドEXHORDERのフロントマン、カイル・トーマスが代打として加入していました。

    ポリティカルなカリスマ、コリー・クラークも一時在籍!?

    その後の、2008年のワグナー脱退時には、強烈な個性とカルト的人気を持つオルタナティヴ・ハードロック・バンドWARRIOR SOULのカリスマ・ヴォーカリスト、コリー・クラークという意表をついた人選を見せ、大きな話題になりました。
    しかし、共に熱心なファンの多いカルト・バンドだけに、これについては賛否両論でした。

    そういった事情もあってか、2012年の最終脱退から現在に至るまでは、再びカイル・トーマスが加入しています。

    なお、ワグナーは、OVID-19(コロナ・ウィルス)による合併症が原因で、2021年に他界しています。

    次ページはTROUBLEのディスコグラフィ&レビューを紹介!!▼リンクはページ下!▼

    TROUBLE|DISCOGRAPHY

    Trouble:Psalm 9|トラブル:サルム・イン

    オリジナルアルバム – 1作目 (1984年)

    このデビュー作は、いわゆる“サバス・インスパイア系”サウンドとはいえ、純粋な第1期BLACK SABBATHリバイバルとはいえないサウンド。

    あえて言うならば、BLACK SABBATHの第1期と第2期を足したような作風で、ヴォーカルは微妙にオジーを意識したスタイルですが、引きずるような“いかにも”な曲調はそれほど多いわけではなく、アップテンポな楽曲も目立ちます。

    それは、同じ80’s USドゥームのPENTAGRAMやSAINT VITUSとはやや方向性が異なり、音づくりこそアメリカンではあるものの、どちらかというと、スウェーデンのCANDLEMASSに近い印象を受けるものです。

    典型的なドゥーム・ロック/メタルそのものではなく、より広義の意味での、普遍的なヘヴィメタルと呼ぶことができる面もあり、ドゥームのパブリック・イメージからはややズレを感じさせます。

    とはいえ、多彩な楽曲が並び飽きずに聴くことのできる作品であり、ヘヴィメタル・アルバムとしてとらえれば、かなり上質な仕上がりを見せています。

    |メタル度:★★★★★
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★☆☆☆☆
    |サバス度:★★★★☆
    |サイケ度:★☆☆☆☆
    |総合評価:★★★★★

    殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

    The Skull|ザ・スカル

    オリジナルアルバム – 2作目 (1985年)

    基本的には、前作を踏襲した“サバス・インスパイア系”の作風ですが、一気にアップテンポな曲調が少なくなり、より一般的なドゥームメタルのイメージに近いサウンドへと接近しました。

    あくまでもBLACK SABBATHのアメリカナイズ・サウンドだった、80年代“サバス・インスパイア系”時代の初期3作の中でも、バンドサウンドとしての独自性の薄さや、本作ならではの特色の欠如という、マイナス面において一歩も二歩も抜きん出た1枚です。

    とはいえ、10分超の大作曲も含め、出来の悪い“サバス・クローン”にありがちな、フラットで単調なだけのサウンド陥るという失策は見られず、緩急によってメリハリを効かせた展開によって、飽きずに聴き通せる出来栄えとなっています。

    |メタル度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★☆☆☆☆
    |サバス度:★★★★☆
    |サイケ度:★☆☆☆☆
    |総合評価:★★★★☆

    代表作 入門盤 スルメ盤

    Run to the Light|ラン・トゥ・ザ・ライト

    オリジナルアルバム – 3作目 (1987年)

    作風自体は、これまでの2作を踏襲したと言えるものであり、過去作と比較して劇的な変化が見られるわけではありません。
    それでも、これまでになく豊富にアイデアが詰め込まれたアルバムとなっており、楽曲それぞれにも独自の工夫が織り込まれてれます。

    相変わらずBLACK SABBATHテイストは濃厚で、その影響下にある“サバス・インスパイア系”、あるいは“サバス・クローン”と呼ばれることは、逃れられないアルバムであることには変わりはありません。
    しかし、“サバス・インスパイア系”枠の中にありながらも、安易にそこに安住することは避けたい、単なるクローンには堕するまい…という意志は、確実にアルバム全体に充満しており、端々からそれを感じ取ることができます。

    ここでは、彼らなりの“BLACK SABBATH再構築”を試みられており、本作はそれをアルバムとして結実させたようにも思える意欲作と言えますし、完成度についても、初期3作の中ではトップの仕上がりと言えるものです。
    本作があってこその、次作からの新展開があったのは、間違いのないところでしょう。

    |メタル度:★★★★☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |レトロ度:★★☆☆☆
    |サバス度:★★★★☆
    |サイケ度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

    Trouble|トラブル4

    オリジナルアルバム – 4作目 (1990年)

    リック・ルービンの手による、デフ・アメリカンからのヘヴィなルーツロック路線の一環となる、90年代TROUBLEアルバムの第1弾。

    ヘヴィネス重視のベーシックな音楽性については、これまでと大きな変化があるわけではありませんが、レーベルのコンセプト通り、70年代のアーリー・ヘヴィロックやアメリカン・ルーツロックのエッセンスが強まった作風へと変化を見せています。

    ようやく、単なる“サバス・インスパイア”の枠から完全にに脱却しに成功たアルバムで、これは、今でいう“ヴィンテージ系”のスタイルの先駆けとも言えるものであり、また時には、METALLICAのブラックアルバムの元ネタと思えるような楽曲までも確認することができます。

    リアルタイムでは、それほど目立った成果や評価を残ししたわけではありませんが、のちに、ドゥーム・ロック/メタルとしてだけでなく、ストーナー・ロックの先駆けとして語られるようになるなど、この作品は彼らのターニング・ポイントとなった重要作であり、セルフタイトルを抱かせるのも納得でしょう。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★★★☆
    |レトロ度:★★★☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |サイケ度:★★☆☆☆
    |総合評価:★★★★★

    代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

    「Trouble」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    Manic Frustration|マニック・フラストレイション

    オリジナルアルバム – 5作目 (1992年)

    リック・ルービンと組んでのデフ・アメリカンからの第2弾にして、そこでの最終作となるアルバム。

    前作での、“脱サバス・クローン”と“ルーツロック・リバイバル路線”の試みを、さらに推し進めたことで、BLACK SABBATH直系のエッセンスはさらに拡散。
    広義的なルーツロック色が濃厚なヴィンテージ路線が加速し、アーシーでオーガニックな質感やサイケデリック・テイストも大きく増しています。

    音楽的には、前作以上に多様性が大きく増して、過去最高に豊穣なサウンドになり、ひとつの高みに到達したと言える反面、ドゥームメタルのスタンダードと呼びうる範疇からは、大きく逸脱したものになりました。

    ドゥームとストーナーが大きくリンクするジャンルとして共存していた90年代は、本作は双方のシーンから満遍なく高評価を受け名盤どころか経典のひとつにも数えられていましたが、昨今では、聴き手によって評価が分かれがちな傾向も見られます。
    これは、ドゥーム/ストーナーのそれぞれのシーンが肥大化した結果、サブジャンルとしての過剰な細分化とリスナーの棲みわけが進んだ弊害でもあり、なかなか皮肉な結果とも言えます。

    |メタル度:★★☆☆☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★★★★☆
    |サバス度:★★☆☆☆
    |サイケ度:★★★★☆
    |総合評価:★★★★★+

    殿堂入り 代表作 賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

    「Manic Frustration」リンクが見つかりませんでした。: (WP Applink)

    Plastic Green Head|プラスティック・グリーン・ヘッド

    オリジナルアルバム – 6作目 (1995年)

    デフ・アメリカンからドロップして、マイナー・レーベルからのリリースとなったアルバムで、プロデュースはスラッシュ系に多く関わるヴィンセント・ヴォイノを迎えています。

    マイナー・レーベルとはいっても、ヨーロッパでは『ミュージック・フォー・ネイション』、アメリカでは『センチュリー・メディア』のディストリビューションなので、メタル系インディ・レーベルとしては比較的大手ではあります。

    しかも、ドゥームメタル/ストーナーロックのムーヴメントが、大きな盛り上がりを見せていた時期でもあり、この当時のメタル界隈に限れば、デフ・アメリカン在籍時以上に広く注目を集めていたとも言えます。

    デフ・アメリカン時代と同様、ストレートなドゥームメタルというよりは、ストーナー・ロックに近い多様性を持った作風で、サウンドの背景には、この当時はまだ勢いが残っていたグランジの存在も感じられます。

    適度にフックも効いた多彩な楽曲が並んでおり、楽曲によってはややヘヴィメタリックな質感が増したものも見られますが、その充実ぶりはデフ・アメリカン時代にも劣るものではありません。

    レーベル移籍の影響かメタルファンをターゲットにしようとしたのか、エッジの立ったメタル寄りの音づくりとなっていますが、これについては、サウンドの深みと豊潤さを損なう結果となっており、歓迎すべき変化とは言いかねます。

    |メタル度:★★★☆☆
    |ヘヴィネス:★★★☆☆
    |レトロ度:★★★☆☆
    |サバス度:★★★☆☆
    |サイケ度:★★★☆☆
    |総合評価:★★★★★

    代表作 入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤

    Simple Mind Condition|シンプルマインド・コンディション

    オリジナルアルバム – 7作目 (2007年)

    Unplugged|アンプラグド

    ライヴEP:アンプラグド (2007年)

    Live in L.A.|ライヴ・イン・L.A.

    ライヴアルバム (2008年)

    Live Palatine 1989|ライヴ・パラティン 1989

    ライヴアルバム (2010年)

    Live Schaumburg 1993|ライヴ・シャンバーグ

    ライヴアルバム (2010年)

    Victim of the Insane – Demos & Rarities Part 2|ヴィクティムズ・オブ・ザ・インセイン – デモズ&レアリティズ パート2

    コンピレーションアルバム (2011年)

    Revelations (Life or Death) – Demos & Rarities Part 1|レヴェレイションズ(ライフ・オア・デス) – デモズ&レアリティズ パート2

    コンピレーションアルバム (2011年)

    Live 1983|ライヴ 1983

    ライヴアルバム (2011年

    Black Shapes of Doom|ブラック・シェイプス・オブ・ドゥーム

    ライヴアルバム (2011年)

    The Distortion Field|ザ・ディストーション・フィールド

    オリジナルアルバム – 8作目 (2013年)

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