★ ELECTRIC WIZARD(エレクトリック・ウィザード)ディコグラフィー ★ このアルバムがスゴイ!?|英国のカルトドゥームバンドが燻り出す悪夢のダウナーサウンド!!…必聴アルバムは?

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スモーキー&ダウナーなヘヴィサウンドでドゥーム/ストーナームーヴメントの中で独自の地位を確立した英国が誇るアンダーグラウンドのカルトバンド!!

ELECTRIC WIZARD(エレクトリック・ウィザード)は、英国のドゥーム。ストーナー系ヘヴィロックバンド。

CATHEDRALクローンから始まった!?

ELECTRIC WIZARDはその名義でデビューする以前から、何度かバンド名を変えながらドゥームデス系のデスメタルバンドとして活動していましたが、エクストリームメタルを経由した新解釈の90年代型ドゥームサウンドを確立してドゥームメタルムーヴメントを牽引した、CATHEDRALの影響下にあるスタイルに移行してデビューを果たします。

リー・ドリアンの一番弟子!?

当時、同郷のORANGE GOBLINやスウェーデンのSPIRITUAL BEGGARSら同時期のドゥーム勢の多くは、70’sヴィンテージ&サイケデリック路線に突入してブレイクしたCATHEDRAL2ndアルバム以降の、明快なロック的ダイナミクスを持つスタイルを志す傾向にありました。

それに対して、ELECTRIC WIZARDはCATHEDRAL1stアルバムを踏襲したスロードゥームスタイルをからスタートし、ドラァギィでひたすらダウナーなスタイルを追求していきます。

ドゥーム/ストーナーシーンの人気者に!?

まだマイナーでアンダーグラウンドな存在だった初期のドゥーム/ストーナーシーンでは、一般リスナーからは、よりスタンダードなヘヴィメタル/ハードロックに近く、知名度の高いカリスマミュージシャンが関わっている、SPIRITUAL BEGGARSやDOWNなどが好まれ、人気の中心となっていました。

しかし、ドゥーム/ストーナーの裾野の広がりと、リスナーのリテラシー向上やマニアック化が進んだこ影響もあり、どちらかと言うと通好みでそれほど目立った存在ではなかったELECTRIC WIZARDも、一気に注目度/知名度を高めてゆきます。

メンバーと音楽性のマイナーチェンジを重ねる!?

その後、2003年にジュス・オーボーン以外の創設メンバーが脱退。LECTRIC WIZARDはメンバーチェンジを重ねながら、音楽面でもアルバムごとに微妙なマイナーチェンジを試みてゆきます。

ドゥームメタルの本家であるCATHEDRALの解散もあって、ドゥームシーンではそれに匹敵するか、リスナーの世代によってはそれ以上の影響を持つ、ドゥーム/ストーナーシーンのトップグループとの地位を確立し現在も活動を続けています。

ELECTRIC WIZARD|DISCOGRAPHY

Electric Wizard|エレクトリック・ウィザード

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オリジナルアルバム – 1作目 (1994年)

リー・ドリアンのレーベルRISEABOVEからリリースされたデビューアルバム。基本的なサウンドはCATHEDRALの1stの音楽性がほぼ踏襲されており、リフワークなどには特にそれが顕著です。

当時、CATHEDRALフォロアーは決して少なくありませんでしたが、1stのドゥーム路線よりも2ndのサイケデリックグルーヴ路線のインスパイアが増加してゆく流れの中で、あえて1st路線のダウナードゥームを追求していました。

ただし、欧州的な叙情性や70年代プログレ的なヴィンテージセンスはいくらか抑えてあり、やや湿り気が少なくドライな印象を受け、トリッピーなサイケテイストがも強めです。

いろいろと過渡期のサウンドではありますが、彼らのダウナーサウンドへのこだわりと今後の作品展開の予兆は感じさせます。

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★☆☆☆☆|トリップ度:★★☆☆☆
エクストリーム度:★★★★☆|叙情度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

賛否両論 通好み スルメ盤

Come My Fanatics….|カム・マイ・フランティック…

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オリジナルアルバム – 2作目 (1997年)

CATHEDRAL最初期に近いダウナー&グリミィサウンドのエクストリーム系ドゥームという意味では、1st以上に徹底されたアルバムですが、SLEEPなどに近いストーナーロックサウンドとの間で立ち位置を模索しており、前作ほどはクローン感を感じさせないようになっています。

ヴォーカルは基本的にダーティながらやや幅を持たされており、曲によってデス声一歩手前のものもありますが、クリーンとまではいかないまでも比較的ややまろやかなものまで様々。

本家のCATHEDRALがサイケ風のプログレメタルと化しつつあった一方、ここではミニマルな作風に傾いたトランシーな本格的なサイケデリックテイストの萌芽も感じさせます。初期では代表作と呼べるアルバムです。

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★★☆☆☆|トリップ度:★★☆☆☆
エクストリーム度:★★★★☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 通好み スルメ盤 実験作

Chrono.naut|クロノ.ノート

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ミニアルバム:EP (1997年)

Supercoven|スーパーカヴン

ELECTRIC_WIZARD_Supercoven

ミニアルバム:EP (1998年)

Dopethrone|ドープスローン

ELECTRIC_WIZARD_Dopethrone

オリジナルアルバム – 3作目 (2000年)

アンダーグラウンドでのストーナーブームが、活性化を見せていた時期にリリースされ、本格的なブレイクのきっかけとなったアルバム。日本でもメタル雑誌が取り上げるようになり、ここから知名度を高めていきます。

概ね前作と同路線ですが、音づくりについてはドゥームやストーナー系よりも、スラッジの原型になったアメリカのノイズ/ジャンクロック系のヘヴィオルタナティヴに近い印象が強まり、MELVINSあたりの影響もうかがえます。

前作でやや薄れた、英国ヴィンテージ風の空気はさらに後退しており、CATHEDRALよりは同時期のUSストーナーの代表格SLEEPとは通じる部分が目立つようになりました。

エクストリームな重圧型ドゥームサウンドが重視されていますが、それだけでなくスペーシーな音響効果やミニマルでトランシーな展開もを取り入れられており、サイケデリックなサウンドを意識した様子もうかがえます。

しかし、エフェクトの影響かヴォーカル処理にこれまで以上にダーティでトゲトゲしさを感じられ、トリッピーなサイケデリアを堪能させたいのであればノイズになりかねないため、ややどっちつかずになっている印象もあります。

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★★☆☆☆|トリップ度:★★☆☆☆
エクストリーム度:★★★★★|叙情度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★★☆

代表作 入門盤 通好み スルメ盤

Let Us Prey|レット・アス・プレイ

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オリジナルアルバム – 4作目 (2002年)

音楽性と表現の幅が広がり、いつものドゥーム路線やサイケ&トリッピーなストーナーサウンドから、アグレッシヴでアップテンポなジャンクスラッジナンバーも聴かせますが、楽曲がそれぞれの方向性アレンジになり、前作にあった的が定まらないな印象は解消されました。

トランス感を追求しながらダウナーでモノトーンなイメージだったサウンドが、サイケデリックなトリップ感を重視したカラフルなサウンドとなりました

ヴォーカルもダーティではあるものの、これまでのデス声一歩手前のような過剰な主張を感じさせないスタイルとなり、トランスやサイケデリアを邪魔しないようになりましたし、トリップ感重視な曲ではエフェクトを聴かせてSEに近い扱にしたり完全なインスト曲にするなど、没入感を妨げないように処理されています。

心機一転、本格的なELECTRIC WIZARD流のストーナー/サイケデリックサウンドを完成させた、会心の1枚と呼べる出来栄えの充実作です。

ドゥーム度:★★★★☆|ストーン度:★★★★|トリップ度:★★★★☆
エクストリーム度:★★★★☆|叙情度:★★★☆☆|総合評価:★★★★★+

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

We Live|ウィ・ライヴ

ELECTRIC_WIZARD_We_Live

オリジナルアルバム – 5作目 (2004年)

サイケデリックテイストは控えめに、ストロングスタイルのダウナードゥームメタル路線に的を絞ったアルバム。

ヴォーカルはダーティヴォイスですが、かなり奥に引っ込んだつくりのサウンドとなり、トランス感やサイケデリックトリップ感を味わうのに邪魔にならないバランスになっています。

ときおりフィーチャーされる叙情的メロディも効果的で、ゴシックメタルに通じるようなメランコリックなエモーション感じさ印象に残ります。
同じことを繰り返しているようでありながら、アルバムごとに新機軸の導入を積極的に試みて、変化をつけているあたりは評価できますし、本作もまたスキが無く完成度の高い充実策で、トータルでは前作にも匹敵する出来栄えです。

T-01“エコエコアザラク”は、おなじみの日本のホラー漫画から取られています

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★★☆☆☆|トリップ度:★★☆☆☆
エクストリーム度:★★★★☆|叙情度:★★★★☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 通好み 実験作

Radio 1 Session 1/05|レディオ・1・セッション 1/05

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ライヴアルバム (2006年)

Witchcult Today|ウィッチカルト・トゥデイ

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オリジナルアルバム – 6作目 (2007年)

一聴した印象では前作に近い方向性ですが、ストーナー的なサイケデリックテイストがかなり薄まっています。一方でヘヴィメタル的なイーヴルな美意識が濃厚に漂っており、ダークなテイストがアップした暗黒ドゥームメタルサウンドといった趣です。

今回はサイケデリックテイストの控えめながら、前作同様ヴォーカルは引っ込んでおり、トランス/トリップ感を味わうのを妨げない塩梅。
このヴォーカル処理については、特に一般のメタルファンなどは好みは分かれるかもしれませんが、こういったアングラなサウンドにはマッチしています。

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★★☆☆☆|トリップ度:★☆☆☆☆
エクストリーム度:★★★★☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 実験作

The Processean|ザ・プロセッシーン

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ミニアルバム:EP (2008年)

Black Masses|ブラック・マシス

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オリジナルアルバム – 7作目 (2010年)

前作との連作という触れ込みのアルバムで、大枠のスタイルは前作を踏襲していますが、前作で感じられたメタル的なダークでイーヴルな美意識がさらに強化たドゥームメタルとなりました。

音楽性においては、オールドスクールなヘヴィメタルテイストがアップして、時にはMERCYFUL FATE/KING DIAMONDあたりを想起させることもあります。
曲のBPMついても、あくまでも“当バンド比”ではあるものの、かなりテンポアップしたキャッチーなものとなっており、トラックタイムも最長10分でも切るという1st以来のコンパクト設計。

これまでのアルバムの中では、これも“当バンド比”ですが、一般のメタラーにもかなり聴きやすい間口の広い仕上がりなので、ビギナーが最初に手に取るには最適の1枚かもしれません。

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★☆☆☆☆|トリップ度:★☆☆☆☆
エクストリーム度:★★★☆☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★★

殿堂入り 代表作 入門盤 実験作

Legalise Drugs and Murder|リーガライズ・ドラッグ&マーダー
ミニアルバム:EP (2012年)

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EP (1984年)

I Am Nothing|アイ・アム・ナッシング

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シングル (2014年)

Time to Die|タイム・トゥ・ダイ

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オリジナルアルバム – 8作目 (2014年)

CATHEDRALのリー・ドリアンが運営する古巣の『ライズアバヴ』から、ブラックメタルやメロデスのリリースで知られている『スパインファーム』へ移籍しての第一弾。

方向性についてはここ数作から大きな変化は見られませんが、前作で大きく強化されていた整合感のあるキャッチーな作風は後退してますが、それ以前のようなトランシーな作風というわけでもなく、ややカジャンクでオティックな印象を受けます。

その一方で、レーベル移籍の影響というわけでもないのでしょうが、やはり近作で強まっていたダークでイーヴルなサウンドイメージはさらに強化された印象で、邪教の儀式やサバト的な禍々しさを漂わせています。

変化がないわけではないのですが表層的な変化にとどまっており、本作ならではの試みは見られないためやや停滞気味にも感じられます。
そのため、及第点には達しているものの、積極的に推すべきポイントが見当たらない決め手を欠いたアルバムで、ラストの3分程度で小曲アウトロ扱いのT-09が最も印象的なほどです。

ドゥーム度:★★★★★|ストーン度:★★☆☆☆|トリップ度:★☆☆☆☆
エクストリーム度:★★★★★|叙情度:★☆☆☆☆|総合評価:★★★☆☆

賛否両論 通好み スルメ盤 実験作

SadioWitch|サディオウィッチ

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シングル (2014年)

See You in Hell|シー・ユー・イン・ウィル

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シングル (2017年)

Wizard Bloody Wizard|ウィザード・ブラッディ・ウィザード

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オリジナルアルバム – 9作目 (2017年)

本作でもいつものダウナードゥームは聴けますが、アルバムとしてはこれまでのようにダウナーサウンドが徹底されたものではなく、CATHEDRALで言うなら1stではなく2nd以降の音楽性に近いものです。

むしろ、ヴィンテージテイストを漂わせたオーソドックスなハードロック/ヘヴィロックと表現した方が適切とも言えます。

彼らのカタログ中でも、わかりやすく間口が広いという意味では、過去最高にキャッチーな作風だった『Black Masses(7th)』に匹敵するか、それ以上にビギナーフレンドリーなアルバムとも言えますが、ELECTRIC WIZARDの本質を感じるには本作では少々力不足でしょう。

ドゥーム度:★★★★☆|ストーン度:★★★☆☆|トリップ度:★★☆☆☆
エクストリーム度:★★☆☆☆|叙情度:★★☆☆☆|総合評価:★★★★☆

入門盤 賛否両論 通好み スルメ盤 実験

Live Maryland Deathfest 2012|ライヴ・メリーランド・デスフェスト 2012
ライヴアルバム (2018年)

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EP (1984年)

With the Dead|ウィズ・ザ・デッド|DISCOGRAPHY

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CATHEDRALの活動に幕を下ろしたリー・ドリアンが、ELECTRIC WIZARDを脱退したマーク・グリーニング, ティム・バグショーと結成した、ドゥームメタルシーンのトップミュージシャンによるドリームプロジェクト。

最初期のCATHEDRALとELECTRIC WIZARDを合わせたような、ダウナーでミニマルなドゥームサウンドが特徴です。

2ndアルバムでは、CATHEDRALでの盟友だったレオ・スミーも参加していますが、グリーニングが脱退、BOLT THROWERにも参加して元GROOPDOGGRILLのアレックス・トーマスが参加しています。

With the Dead|ウィズ・ザ・デッド

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オリジナルアルバム – 1作目 (2015年)

Love from With the Dead|ラヴ・フロム・ウィズ・ザ・デッド

WITH_THE_DEAD_Love_from_With_the_Dead

オリジナルアルバム – 2作目 (2017年)

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